姉の様子が、おかしいです。

85 ジークの周辺

私が池に突き落とされた時の事を色んな人達に聞いた。

たくさんの人達が心配してくれたのだと思うと感謝の気持ちでいっぱいになった。

とくに、ジークのその時の様子を聞いて、すごく、心配させてしまったのだと思った。

私もジークを大切にしようと思う。

でもジークって、ただのポンコツではなかったのね。

心肺蘇生法なんて、知ってるなんて。

この世界では、そんな事ができる人がいないので、ジークが聖人扱い

されてしまっている。

医学が未発達の世界で、心肺蘇生法の説明をするには理解できないだろうし。

じゃあ、何故ジークは知っているのか？という事になると、転生者だから。

という事は言えないし。

ますます、ややこしい事になってしまう。

ジークと二人で話し合った結果、

とりあえず、聖人呼びに関しては、放置で！という事になった。

スペード家には、教会関係者からジークに面会の申し出が来ているらしい。

でも、スペード家は公爵家なので、強くは言えないので今のところ

こちらも放置しているらしい。

ただ、演劇関係者、小説関係はwelcomeだそうだ。

とくにスペード公爵夫人が。

演劇は、企画が着々と進んでいるらしい。

アリス母も一緒に企画に参加しているそうだ。

毎日、ジーク母と楽しそうに話し合いをしている。



ジークが久しぶりにスペード家に帰ったら、サロンに聖人像が飾っていたそうだ。

ジークが思わず掴んで、外に投げ捨てた。と、

プリプリ怒りながら、我が家に戻ってきた。


ジーク、お疲れ様です。