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8 運動する為に、必要でしょう。

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鼻歌を歌いながら、早歩きをしていて気づいた。

私の今、着ている服はドレスである。
はっきり言って、運動には向かない服である。

メイドが、「今日は、このドレスにしましょう。」
と言って、選んできたドレスは、淡いピンクに、裾にレースが飾られ、
ドレスを膨らませるために、パニエを着用している。

アリスに大変、似合っていて可愛らしい装いだが、運動するには向かない服装だ。

早歩きのまま、自室へ向かう。

運動する事がなかった為、部屋に到着すると

膝がガクガクし、息切れがする。

明日は、起き上がれないほどの筋肉痛になるだろう。

「お嬢様、どうされたのですか?」
部屋で、シーツを整えていたメイドが、慌てて駆け寄ってくる。

「ちょっと、運動していたら疲れてしまっただけよ。」
ふらふらと、ソファに腰掛ける。

「お水をお持ちしますね。」

メイドのアンナが水差しから、コップへ水を注ぎ、私に差し出す。

私は、コップを受け取り、水を一気に飲み干した。
「はぁ~。生き返る。」

思わず、溢してしまった言葉に、アンナが目を丸くする。

あっ、しまった。
令嬢が言うセリフではなかったわ。


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