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屋敷見学デート②
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「ドラガル様、疲れましたねぇ。とりあえず湯あみにしますか」
私が尋ねると
「そうだなぁ、疲れたから浴槽に浸かってゆっくりしようか」
と返答があった。私は浴室に行くと浴槽にお湯を溜めた。
「ドラガル様、準備出来ましたけど先に入られますか」
私が尋ねると
「エリーゼ、一緒に入ろうか」
と返答があった。私は焦ったが頷くと着替えの準備を始めた。するとドラガル様が包みを持ってやって来た。
「エリーゼ、今日はこれを着てもらえないだろうか」
私が包みを開けると先程購入したピンク色の寝間着と下着が入っていた。
「もう着てしまってもいいんですか」
私が尋ねると
「寝間着がお揃いだと離れていても一緒に居るように思えるんじゃないかと思って購入した。だから結婚後というより結婚前に使用しようと思って購入したんだ」
「そうだったんですか。いつも私の事を考えてくれていて嬉しいです。是非これを着させていただきます」
私はそう言ってドラガル様に笑い掛けた。ドラガル様は私を抱え上げると浴室へと連れて行き私の着ているものを全て脱がせると自身も服を脱ぎ捨て裸になり私の手を引き浴室の中へと入って行った。そうして私を椅子に座らせると
「エリーゼ、今日は俺が洗ってもいいだろうか」
と尋ねてきた。私は恥ずかしかったが静かに頷いた。するとドラガル様は自分の体を手早く洗うと私の後ろに回り髪の毛から洗い出した。侍女に洗ってもらうことはあっても男性に洗ってもらうのは初めてで緊張したがドラガル様の手は侍女の手と比べものにならないぐらい大きく洗ってもらう感じも全く違ったが気持ちよかった。髪の毛が洗い終わると今度は私の前に回り私の目の前で手で石鹸を泡立てるとなんと手で体を洗いだしたのだ。確か今まで何度か一緒に入浴していたがいつもスポンジを使っていたはずだったが・・
「ドラガル様、手で洗うんですか」
私がドラガル様を見つめながら尋ねると
「あぁ、嫌か」
と逆に質問された。私は恥ずかしかったが首を左右に振った。するとドラガル様は微笑みまた洗い始めた。首筋から徐々に下がり乳房は両手で持ち上げ捏ね回すようにそうして泡の中で主張してきている乳頭を指で何度も摘まんで洗うのだ。私は声を押させるのがやっとの状況だった。すると今度は私に抱き付くと背中からお尻にかけて撫でまわすように洗った。私がドラガル様にもたれかかっていると今度は私を自身から離すと私の顔を見ながら腹部そうして秘所へと手を伸ばしていった。私が思わず
「あぁ・・」
と声を漏らすと
「エリーゼ、体を洗っているだけだけど・・」
そう言いながら蜜壺の周囲を指で洗いだしたのだ。くちゅくちゅと卑猥な音が浴室内に響きだした。私が溜まらず両膝を合わせようとすると
「エリーゼ、膝を閉じると洗いにくいのだが・・こんなに愛液が溢れてきていたらしっかり洗わないといけないだろう」
と言ってきたのだ。私はたまらず
「ドラガル様、意地悪です」
と言うと自身の体についている泡を手に付けるとドラガル様の股間で屹立している陰茎をゆっくりと掴んで扱いた。
「エリーゼ、だめだ」
ドラガル様は慌てて私の手を掴もうとしたが
「だめじゃないです。私もドラガル様を洗います」
私はそう言うと行為を続けた。すると今度はドラガル様が蜜壺に指を二本一気に入れて抜き差しを始めたのだ。私が快感で手に力が入らなくなると奥の一カ所を強く刺激しだした。
「あぁっあぁっ・・だめ・・ドラガル様いっちゃうー・・・・あぁ・・」
私は久し振りの行為だったこともありすぐにいってしまった。私がぐったりしドラガル様に寄りかかっていると
「エリーゼ、入れてもいいだろうか」
とドラガル様が聞いてきた。私は体を起こすと頷いた。するとドラガル様は私を後ろ向きにすると座っている自分の上にゆっくりと私を下ろしていった。そうすると少しずつ私の蜜壺がドラガル様の陰茎を飲み込んでいく感じがした。私が溜まらず顔を上げるとなんとそこには鏡があったのだ。私は思わず自分の秘所を鏡で見てしまった。するとドラガル様の陰茎が私の蜜壺の中へと飲み込まれていく様子が映っていた。そして、私と同じようにその様子を見ているドラガル様と鏡越しに目が合ったのだ。私は驚きのあまり声が出なかったがあまりの恥ずかしさから体の熱が一気に上がってしまい奥まで挿入された瞬間にまたいってしまった。
「あぁ・・あぁ・・」
私がいっている姿を鏡越しで見ていたドラガル様は
「エリーゼ、凄く綺麗だ。もう、たまらない。今日も激しくしてしまうがいいだろうか」
と尋ねてきた。私は快感に震えながら
「ドラガル様、早く動いてください」
と懇願していた。ドラガル様は私を後ろから抱き上げ抜き差しをしていたが途中から立ち上がると私を鏡に押し付けるようにして口づけながら抜き差しを激しくした。
「あぁっあぁっあぁっ・・・・」
パンパンと浴室内に肉同士がぶつかり合う音が響き何ともいえない雰囲気になりさらに私は興奮した。それはドラガス様も同じだったみたいで動きはさらに激しくなった。そうして私の耳元で
「エリーゼ、いく」
と言うと蜜壺から陰茎を勢いよく引き抜くと私の背中に子種を飛ばし、後ろから強く私を抱き締めた。そうしてしばらく休んだ後、私の体と自分の体をお湯で流すと私を抱き上げ浴槽に浸かった。ドラガル様は浴槽の縁に頭を置くと天井を見ながら
「あぁ、気持ちよかった」
と呟くと顔にタオルを乗せた。私はドラガル様にもたれかかるように座りドラガル様の肩に頭を置いて休んでいた。二人でそうして浴槽に浸かった後、再びドラガル様に抱きかかえてもらいながら浴室から出るとドラガル様に体を拭いてもらった。ドラガル様が自分の体を拭きだしたので私は下着をつけることにした。私が下着をつけていると背中に視線を感じたため振り返るとドラガル様が体を拭きながら私の方を見ていた。
「初めて風呂上りに女性が下着をつける所を見た。何か新鮮な感じがする」
と呟いた。
「あまり見ないでください。恥ずかしいので」
私がそう言うとドラガル様は拭くのを止めて私に近づくとなぜか口付けてきた。私が呆気にとられていると
「時々無性に愛おしさが込上げてきてついつい口づけてしまう」
と少し照れながらドラガル様が言った。私は嬉しくて
「そんなこと言っていないで早く寝間着を着てくださいよ。風邪をひいてしまいますよ」
と言った。私たちはお揃いの寝間着を着ると寝台に上がって話をすることにした。
「エリーゼは休日は誰と過ごしているんだ」
「メアリーかな、でもメアリーはアワード様と付き合うようになってからあまり私の相手をしてくれなくなったかなぁ」
「そうなのか」
「なんだかんだ言って、結構会っているみたいで・・」
「もう、婚約するのか」
「メアリーは迷っているみたい。私にはアワード様はもったいないって言って・・私からしたらお似合いだと思うんですけど、でもアワード様って、女性に緩いんじゃないかなぁと思うところもあって少し心配かなぁ」
「今も他の女性と仲良くしているのか」
「いいえ、付き合っているのはメアリーだけみたいなんですけど・・時々他の女性と話しているのを街中で見かけるとも言っていました。私がどうして声を掛けないのって聞いたらいつもと感じが違ったからって・・メアリーっておとなしそうに見えて結構行動派で色々な街に出掛けているんです。一応令嬢だから気を付けるように言っているんだけど・・変装して出掛けるみたいで・・この間もどこだったかしら何キロか先の街に本を見に行っていたとか言っていたかしら・・」
「そんな行動派には見えなかったが・・」
「そうでしょう。でも芯が強いからいざって時は、即行動って感じで・・それに勘がよくてよく当たるんですよ。そうそうアワード様の事も何か私に隠しているみたいって確か言っていました。隠し事があるともしかしたら婚約に踏み切れないかもしれませんねぇ」
「そういうものなのか」
「だって、これからずっと一緒に暮らしていくのに何か隠し事をされてるってわかったらどうしてもぎくしゃくしてしまうと思います。私だったら嫌です。ドラガル様はそんなことはないと思いますけど・・アワード様って今までいろいろな女性と噂が絶えなかったしはっきり言って遊ばれていないか心配にもなりますねぇ。それにもう体の関係があるみたいですし・・やっぱりアワード様って危険な感じがします。メアリーは大丈夫かしら、紹介した手前不安です」
「エリーゼ、大丈夫だ。アワードは今までは色々な女性と仲良くしていたみたいだが今はメアリー一人だけみたいだ」
「こうして話していても結局は二人次第ってことになるんですね。私たちはうまくいくことを願うしかないですね」
エリーゼはそう言うと眠たそうに目を擦った。
「エリーゼ、まだ十八時過ぎだから一度仮眠を取ろうか」
「ドラガル様、まだ一回しかしていないですけど・・大丈夫なんですか」
私がドラガル様に尋ねると
「あぁ、さっき抱いたから大丈夫だ。俺も今日は仮眠を取っていないからやっぱり一緒に仮眠を取ろうか」
ドラガル様はそう言うと私を後ろから抱き締めて眠った。
二十一時を知らせる鐘で私は目を覚ました。すると
「エリーゼも起きたのか」
「はい。ドラガル様、少しお腹が空きました。昼間に購入したデザートをいただきませんか」
と声を掛けた。すると
「俺も小腹が空いたなぁ。一緒に食べようか」
私たちは起き上がるとソファーへと移動した。そうして昼間に購入しておいたデザートの箱を取り出した。
「ドラガル様、紅茶かコーヒーどちらを飲まれますか」
「じゃあ、コーヒーをもらってもいいだろうか」
私はコーヒーと紅茶を準備するとテーブルへと運んだ。今日のデザートはフルーツタルトとパウンドケーキだった。
「ドラガル様、どちらにされます」
「あぁ、俺はどちらでもかまわないからエリーゼが食べたい方を選んでくれたらいい」
「そうですねぇ。フルーツタルトも食べてみたいけどパウンドケーキの味も気になるし・・」
私がそう言いながら悩んでいるとドラガル様が笑いながら
「じゃあ、半分ずつ食べることにしたらどうだ」
と言った。私はなるほどと思いナイフを持ってくると半分に切ってそれぞれをお皿に乗せて、ドラガル様の前に置いた。
「じゃあ、いただきましょう」
そう言ってひとくち口に入れるとやっぱり
「ほっぺがとろけっちゃうーフルーツが甘くておいしい。こっちのパウンドケーキは中の乾燥フルーツにしっかりブランデーが染み込んでいて大人の味って感じですねぇ。こっちも美味しいです」
私は満面の笑みで食べていた。ドラガル様はその様子を微笑みながら見ていたが
「そんなに美味しいんだったら俺のも食べてもいいが」
と言うと私の前にケーキの乗ったお皿を置いた。私は
「いえいえ、いただけません。そんなことしたら半分に切った意味がなくなるじゃないですか。私は満足しているのでこれはドラガル様が食べてください」
と言うとお皿をドラガル様の前に戻した。するとドラガル様は自分で食べながら時々一口サイズの塊を私の口元に運んでくるのだ。私は誘惑に負け食べてしまっていた。
「本当に美味しかったなぁ。もっと買っておけばよかったか」
「そうですねぇ、甘い物は別腹って言いますし、疲れた時には甘い物を食べると心も体も癒されますよねぇ」
私はそう言いながら紅茶を口に運んだ。そうして
「ドラガル様、明日はどこに行きます」
「そうだなぁ、エリーゼはどこか行きたいところはないのか」
「そうですねぇ。ドラガル様と一緒だったらどこでもいいです」
「じゃあ、明日は演劇でも見に行ってみようか。予約が取れないから一般席になってしまうがかまわないだろうか」
「別にいいですよ。あぁ、楽しみですねぇ。早く明日になってほしい気持ちもありますけど、今の時間がずっと続けばいいと思う気持ちもあって複雑ですねぇ」
私は苦笑いしながらドラガル様を見るとドラガル様はいつの間にか真剣な表情になっていて
「エリーゼ、起きてすぐだが・・抱いてもいいだろうか」
と尋ねてきたのだ。私は返事のかわりにドラガル様に抱き付いた。するとドラガル様は私を抱き上げると寝台へと運んで寝かせ、私の髪を撫でながら
「今度はゆっくりエリーゼを味わいたい。さっきは久し振りで自分自身が抑えられずエリーゼに負担をかけてしまったから・・」
「ドラガル様、そんな負担なんてかかっていませんよ。どちらかというとドラガル様に凄く求められている感じがして嬉しいぐらいでしたから・・」
私は顔に熱が溜まるのを感じながらドラガル様の目を見てそう言った。ドラガル様は微笑むと私に口づけながら寝間着を脱がせていった。そうして私が下着姿になると私から離れると私の顔からゆっくりと視線を下へと移していった。
「やっぱりこの下着にして正解だった。凄く可愛い」
そう言うと微笑んだ。私は無性にドラガル様が愛おしくなり
「ドラガル様、口づけてほしいです」
と口づけを強請った。するとドラガル様は私に覆いかぶさると下着を一部ずらし乳房を露わにして口淫し始めると秘所も下着の横から指を差し込み蜜壺周囲をゆっくりと愛液を塗り広げるように撫でた。
「あぁあぁ・・あぁ・・ドラガル様、気持ちいい」
私はドラガル様から与えられる快感を腰を揺らしながら受け止めていた。
「エリーゼ、たまらない・・」
ドラガル様はそう言いながらなおも刺激を続けた。私は耐えられず
「ドラガル様、早く中に入ってください」
とドラガル様の顔に触れると言った。すると
「エリーゼ、今入れるとすぐにいってしまいそうだから・・もう少しエリーゼを気持ちよくしてから入れたい」
と言った。私は耐えられず
「いやです。早く一つになりたいです。お願いします、ドラガル様」
私がそう言うとドラガル様は寝巻の中から自身の高ぶりを出すとそのまま一気に蜜壺へと挿入した。
「あぁー・・・ドラガル様、熱い・・」
ドラガル様はすぐに激しく陰茎を抜き差し始めた。私は一気に体の奥が熱くなるのを感じいつもの高揚感が押し寄せてきた。
「ドラガル様、だめもういっちゃいそうです・・あぁっあぁっ・・」
するとドラガル様は私の腰を高く持ち上げると上から腰を打ちつけてきた。
「あぁー・・ドラガル様、いっちゃうーあぁー・・」
私がいくと同時にドラガル様は陰茎を引き抜くと私のお腹に子種を撒いた。そして寝台の横にあったタオルで子種を拭き取ると再び私に覆いかぶさり
「エリーゼ、もう一回いいだろうか」
と尋ねてきた。私はドラガル様が寝間着を着たままで、あまり肌が触れ合わなかったことが寂しく感じたため
「ドラガル様も裸になってくれたらいいですよ」
と言った。するとドラガル様は身につけていたものを脱ぎ捨てると私に覆い被さり今度はすぐに陰茎を蜜壺へと挿入してきた。そこから休憩なしで三回行為は続いた。私は以前同様に最後の途中から意識をなくしてしまった。私がふと気が付くとやはり私の体は綺麗に拭かれており、今は後ろからドラガル様に抱き締められている状況だった。首元からは規則的な寝息が聞こえてきていた。私は嬉しくて私の前に回されているドラガル様の手を握ると自分の頬に触れさせた。自分の手とは違い大きく掌には剣タコがいくつもあり騎士の手だった。私はドラガル様の手を頬から離すと触りながらまじまじと見ていた。すると
「エリーゼ、そんなに触られるとくすぐったいのだが」
と急に耳元から声が掛かった。私が驚き
「きゃあっ」
と声を上げて振り返ると微笑むドラガル様がいた。
「エリーゼ、今起きたのか」
「はい、今は何時ごろでしょうか」
「今は、ちょうど日付が変わったところみたいだ」
「あぁ、よかった。まだ朝まで時間がありますねぇ。もう朝方だったらどうしようって不安だったんです」
「どうして」
「だって少しでも長くドラガル様と話をしていたかったから・・」
私がそう言うとドラガル様は後ろから私を抱き締めながら
「どんな話がしたいんだ」
と尋ねてきた。私は
「そうですねぇ。ドラガル様が今までどのようなことをしてきたのか」
「うーん、難しいなぁ。祖父に剣を教えてもらって騎士見習いとして宿舎に入った頃の話はどうだ」
「是非、お願いします」
「俺は田舎から出てきたところだったから結構周りから目の敵にされてよく稽古中に意地悪されたなぁ。まぁ、みんな返り討ちにしてやったが・・祖父に剣術を教わっていたから普通に剣を教わっていた奴らと戦い方が全然違ったみたいで、型式通りの戦い方ではなく常に応用を求められながら剣術を叩き込まれたから手本通りに攻撃してくる奴らの気持ちが全く理解できなかった。相手は相手で見たこともない技で襲い掛かてくる俺は怖かったみたいだ。年数が経って俺に後輩が出来てくると大抵の奴がなんやかんや言って俺との稽古を避けるようになってきた。アワードとはそんな頃からの付き合いになるなぁ。アワードも最初は俺の事を遠くから見ていたが時間が経ってくるとよく一緒の稽古を希望してきたなぁ。ああいう性格だったから気が付いたらいつも隣に居てよく話すようになっていた。不思議だなぁ、あいつは自然に懐に入り込んでくるんだ。あれは多分才能だなぁ。エリーゼはどうなんだ。確か十二歳まで田舎で育ったと言っていたがこちらに来てからの生活はどうだったんだ」
私はドラガル様にそう聞かれ
「そうですねぇ毎日が暇でしたねぇ。田舎だとどこかに出掛けると誰かが必ず何かをしていたんでいつも手伝ったりしていたんですけど、こちらに来たら何もかも私ではなく周りの人がしてしまうので・・よく隠れて厨房でお菓子を作ったりするぐらいでした。剣の稽古は見つかると決まって令嬢がすることではないと怒られましたし部屋にいると刺繍をするよう言われました。中でも一番嫌だったのが社交界です。公爵家ともなると出席すると挨拶する人が多く、ダンスもかなり誘われるので・・まぁ結局なんやかんや言って拒否していたので出席したのはデビューだけでしたけど・・だから毎日がただ時間が過ぎているって感じでした。年頃になってくると縁談の話も上がるようになってきたしいつもどういって断ろうかと悩んでいました。そんな時にドラガル様と出会えて私の人生は大きく変わりました。ドラガル様は馬に乗る私も剣の稽古をする私も認めてくれてあの時は本当に嬉しかったです。それまでは男性に全く興味がなかったんですけど・・恋に落ちる時は一瞬ってよく言いますけどあれって本当ですねぇ」
私はそう言ってドラガル様に微笑みかけた。
「そうだなぁ。俺もエリーゼに会うまでは同じような感じだったから出会ったときは驚いたなぁ。こんな令嬢がいるのかと・・いい意味で。今となっては祖父たちに感謝だなぁ」
と笑いながら言った。私もつられて笑った。それからこれからどうしていきたいか話した。
「ドラガル様はやっぱり出世とか興味があるんですか」
「そんなに興味はないかなぁ。人から頼られることは嬉しいがそれで家族と一緒に過ごす時間が削られるのはたまらないからなぁ」
「ドラガル様は子どもは何人ぐらい欲しいんですか。男の子か女の子どちらがいいですか」
「そうだなぁ。子どもは多い方がいいがお産は大変だろう。だからエリーゼの負担にならないぐらいでいいかなぁ。性別はどちらでもいいかなぁ。どちらにしてもエリーゼに似て可愛いだろうから」
「ドラガル様、私は多分安産だからたくさん産めると思いますよ。母は五人も生んでますから。私は男の子が欲しいです。できれば剣を子どもに教えているドラガル様を見ていたいです」
「エリーゼが教えてもいいんじゃないか」
「いいえ、私は見る方でお願いします。だって父親に剣を教わっている我が子って絵になるじゃないですか。是非、生で見たいです」
「そうなのか。じゃあ、エリーゼには頑張って男の子を生んでもらわないといけないなぁ」
ドラガル様は嬉しそうにそう言うと私を抱き締めた。そうして
「エリーゼ、そろそろ休まないと演劇の最中に眠たくなってしまうぞ」
「そうですねぇ。そろそろ休みましょうか」
私はそう言うとドラガル様に口づけ
「おやすみなさい」
「おやすみ」
その後、いつも通りドラガル様に後ろから抱き締めてもらいながら眠りについた。
朝日で目を覚ました。ドラガル様からはまだ寝息が聞こえていた。私は腰にドラガル様の高ぶりが当たっていることに気が付いた。寝ているのにこんなことになるってことはドラガル様はまだ我慢をしているってことかしら・・どうしたらいいんのかしら・・私は悩んでいるとドラガル様が目を覚ました。
「エリーゼ、おはよう」
「おはようございます」
私は顔に熱が溜まるのを感じながら挨拶をした。すると
「エリーゼ、顔が赤いが熱でもあるのか」
「いいえ、そんなことはないです。ただ・・」
私はそう言うと腰を動かした。すると
「あぁ、朝はみんなこうなるんだ。生理現象みたいなものだな」
「そうなんですか。私驚いてしまって・・」
「でも、今は違う意味でまた大きくなってきたが・・」
ドラガル様はそう言うと後ろから私の乳房に触れてきた。
「えっ」
私が驚いていると
「エリーゼ、いいだろうか」
と尋ねてきた。私は頷くと今度は首筋に口づけながら片手を秘所へと伸ばし触れてきた。「あぁ・・ドラガル様、気持ちいいです」
そうしてドラガル様は私の蜜壺が濡れているのを確認すると私の片足を持ち上げるとお互い横を向いた状態のまま陰茎を蜜壺へと挿入してきた。
「あぁ・・」
奥まで入るとドラガル様は私を後ろから抱き締めあ状態で腰を動かし始めた。私はドラガル様の陰茎がいつも触れているところとは別の所に触れてくる刺激が堪らなく声が腰の動きに合わせて漏れだした。
「あっあっあっ・・・ドラガル様、気持ちいい・・」
私が声を漏らしていると
「エリーゼ、一度いってもいだろうか」
と腰を動かしながら尋ねてきた。私は返事ができない状態になっていたため何度も頷いた。するとドラガル様は片手で私を支えながら反対の手を秘所に伸ばし陰核で触れ刺激してきた。
「あっだめ・・ドラガル様、いっちゃうー・・・あぁぁ・・」
私がすぐにいってしまうとドラガル様も陰茎を抜く私の背中に子種を飛ばした。ドラガル様はタオルで子種を拭き取ると今度は私の足元へと移動し私の片足を曲げると今後は横を向いている私の蜜壺へ下から陰茎を挿入してきた。
「あぁ・・んんっ・・んんっあぁ・・」
私は先程いった所だったため再びもたらされた刺激が強く頭を振りながら枕を握り締めその刺激に耐えていた。ドラガル様は起き上がった状態で私の方を見ながら激しく腰を動かしていた。私がたまらず片手をドラガル様に伸ばすとドラガル様はその手を掴み口づけると体勢をかえ、いつも通りの正面から抱き合う形にした。私は私に覆い被さり乳頭を口淫しているドラガル様の頭を両手で抱え込みながら与えられる刺激に耐えていた。するとドラガル様は私の両足を抱え上げ腰を上から強く打ちつけてきた。その体勢になるといつも指で刺激される奥の所が刺激される形になり
「あっ・・ドラガル様だめ・・そこは・・あぁあぁ・・・・」
私は快感に耐えられずすぐにいてしまった。私がいっている間ドラガル様は苦しそうに腰を動かさず何かに耐えていたが私の体から力が抜けるのを確認すると再び腰を動かし始めた。先ほどよりも激しく・・私は強すぎる快感で意識が飛びそうになるのを必死に耐えていた。その後、ドラガル様は陰茎を引き抜くと子種を再び飛ばした。そうして私の体に体重を預けながら息を整えていた。息が整うと体を起こし
「エリーゼ、ありがとう」
と言うと私に口づけ、子種を拭き取ると私の横に仰向けで横になり天井を見上げていた。
「ドラガル様、大丈夫ですか」
「あぁ、俺は大丈夫だがエリーゼは大丈夫か」
「はい、大丈夫です。ドラガル様にたくさん求められた嬉しいです」
私はそう言うと寝ているドラガル様に抱きし付いた。しばらくそうしていると
「エリーゼ、朝風呂に入ろうか」
と言って起き上がると浴室へと入って行った。浴槽にお湯が溜まるとドラガル様は私を抱え上げると浴室へと移動しお湯をお互いにかけた後浴槽に浸かった。
「気持ちいいですねぇ」
私がそう言っていつも通りドラガル様にもたれているとドラガル様もいつも通り浴槽に縁に頭を乗せ天井を見上げていた。
お風呂から上がると私たちは出掛ける準備をし、朝食を食べるためにレストランへと移動した。朝食はテラスで外の景色を眺めながらいただいた。朝食後荷物をまとめフロントに預けると劇場へと向かった。今日の演劇は「ハムレット」だった。
「エリーゼ、今日の演劇はハムレットだがどうする。よくやっている演劇だから今までに観たことがあるだろう」
「観たことはありますけど、今日はドラガル様が一緒なので・・一緒に観たいです。あの毒の剣での戦いはたまらないので」
私がそう言うとドラガル様も
「そうだなぁ。ハムレットの見せ場は俺も剣で戦う所だと思う。じゃあ、一緒に観ようか」
そう言うと二人で中へと入っていた。演劇中は場内の明かりは暗くなるため私はドラガル様の手を握りながら鑑賞した。やっぱりドラガル様が一緒だと観ているものが同じでも違って感じられ凄く楽しかった。終了後はランチを近くにあった喫茶店で取ることにした。そこはご飯も美味しいと聞いたがそれよりデザートが格別と聞いたからだ。
「いらっしゃいませ。今、二階のテラス席が空いていますがどうでしょうか」
中に入ると店員がそう言って声を掛けてきた。私たちは勧められるままテラス席へと移動した。テラス席は街中を見下ろす形で作られており街中を行き交う人々や物を売り買いしている様子などを眺めることができた。私たちはテラス席でも一番眺めがいいと思われる席に案内された。私たちはさっき観たハムレットの話をしながら昼食を食べていた。すると何やら下が騒がしく感じ二人で下を見下ろした。するとお店の入り口に人だかりができ、周りの店にも多くの方がテラスを見ているような感じで立っていた。私たちが不思議そうに見ていると店員がまだ注文していなかったデザートを持ってやってきたのだ。
「こちらは、お店からになります。お飲み物はいかがいたしましょうか」
と急に尋ねられた。私たちは意味が分らず、ドラガル様が
「どうしてお店からデザートをもらう形になるのだろうか」
と店員に質問した。すると店員は満面の笑みで
「お客様方が笑顔でここの料理を食べてくださったおかげであれを見てください。うちは大繁盛です」
私はまだ意味が分らず首を傾げていると
「こんなお綺麗なカップルの方がこの一番目立つ席でうちの料理を笑顔で食べられると下を歩いている人たちは気になり見るでしょう。そうしたら自分も是非一緒に食べたくなるもんなんですよ。うちではお綺麗な方が来られたらいつもこの席を勧めているのですが、今日はお二人そろって美男美女だったのでその効果が半端なかったってことです。本当にありがとうございます。また御贔屓にしてやってください。飲み物もサービスさせていただきます」
と言ったのだ。私たちは見物しているつもりが・・見世物になっていたというわけだった。私たちはその後出されたケーキを食べた。噂通り格別だったが、やや緊張して食べることになったためあまり味わうことはできなかった。会計後ドラガル様が先に出て待っていてほしいと言ったので私は先に店の外に出て待っていた。周囲から突き刺さるような視線を一身に受けながら・・
「エリーゼ、悪かった」
ドラガル様はそう言うとケーキの箱を持って出てきた。
「エリーゼと帰りの馬車の中で食べようと思って買ってきた」
ドラガル様はそう言うとケーキの箱を持っている手の反対の手で私と手を繋ぐと荷物を預けている宿屋へと歩き出した。周囲の視線など全く気にせず満面の笑みで・・私たちが歩いていると何人もの人が振り返って見ていた。多分さっき私たちが昼食を取っている姿を見た人たちだろう。私はそう思いながらドラガル様と歩いた。
宿屋で荷物を受け取ると馬車に乗り込み王宮へと戻った。途中馬車の中でケーキを食べたが二人だけで食べるケーキは凄く美味しかった。二人だけの甘い時間に甘いデザートは最高である。そうして王宮の裏口まであと少しとなった時、ドラガル様が
「エリーゼ、またしるしをつけてもいいだろうか」
と言ってきた。私は嬉しくドレスの胸元を少し開け胸の谷間が見えるようにした。するとドラガル様がそこに顔を埋め強く吸い付いた。
「ドラガル様、私もつけたいです」
私がそう言うとドラガル様が笑いながら
「歯形を肩にか」
と言ったのだ。私は少し怒りながら
「もう、ドラガル様は意地悪です」
そう言うとドラガル様は胸元のボタンを開け鎖骨の下を指さした。私はそこのドラガル様と同じように吸い付いた。
「このしるしが消える前に今度は歯形を付けてもらわないといけないなぁ」
と笑いながら言った。
「騎士に二言は無いですよ。必ずお願いします」
私はドラガル様の目を見ながら強めに言った。するとまたドラガル様は笑っていたが
「あぁ、分かった」
と言ってくれた。そうして話しているうちに裏口に到着した。私たちは馬車を降りると自分の部屋へと帰って行った。またドラガル様が部屋に忍んで来てくれると思うと以前みたいには寂しいことはなかった。それにお揃いの寝間着もあったので・・
私が尋ねると
「そうだなぁ、疲れたから浴槽に浸かってゆっくりしようか」
と返答があった。私は浴室に行くと浴槽にお湯を溜めた。
「ドラガル様、準備出来ましたけど先に入られますか」
私が尋ねると
「エリーゼ、一緒に入ろうか」
と返答があった。私は焦ったが頷くと着替えの準備を始めた。するとドラガル様が包みを持ってやって来た。
「エリーゼ、今日はこれを着てもらえないだろうか」
私が包みを開けると先程購入したピンク色の寝間着と下着が入っていた。
「もう着てしまってもいいんですか」
私が尋ねると
「寝間着がお揃いだと離れていても一緒に居るように思えるんじゃないかと思って購入した。だから結婚後というより結婚前に使用しようと思って購入したんだ」
「そうだったんですか。いつも私の事を考えてくれていて嬉しいです。是非これを着させていただきます」
私はそう言ってドラガル様に笑い掛けた。ドラガル様は私を抱え上げると浴室へと連れて行き私の着ているものを全て脱がせると自身も服を脱ぎ捨て裸になり私の手を引き浴室の中へと入って行った。そうして私を椅子に座らせると
「エリーゼ、今日は俺が洗ってもいいだろうか」
と尋ねてきた。私は恥ずかしかったが静かに頷いた。するとドラガル様は自分の体を手早く洗うと私の後ろに回り髪の毛から洗い出した。侍女に洗ってもらうことはあっても男性に洗ってもらうのは初めてで緊張したがドラガル様の手は侍女の手と比べものにならないぐらい大きく洗ってもらう感じも全く違ったが気持ちよかった。髪の毛が洗い終わると今度は私の前に回り私の目の前で手で石鹸を泡立てるとなんと手で体を洗いだしたのだ。確か今まで何度か一緒に入浴していたがいつもスポンジを使っていたはずだったが・・
「ドラガル様、手で洗うんですか」
私がドラガル様を見つめながら尋ねると
「あぁ、嫌か」
と逆に質問された。私は恥ずかしかったが首を左右に振った。するとドラガル様は微笑みまた洗い始めた。首筋から徐々に下がり乳房は両手で持ち上げ捏ね回すようにそうして泡の中で主張してきている乳頭を指で何度も摘まんで洗うのだ。私は声を押させるのがやっとの状況だった。すると今度は私に抱き付くと背中からお尻にかけて撫でまわすように洗った。私がドラガル様にもたれかかっていると今度は私を自身から離すと私の顔を見ながら腹部そうして秘所へと手を伸ばしていった。私が思わず
「あぁ・・」
と声を漏らすと
「エリーゼ、体を洗っているだけだけど・・」
そう言いながら蜜壺の周囲を指で洗いだしたのだ。くちゅくちゅと卑猥な音が浴室内に響きだした。私が溜まらず両膝を合わせようとすると
「エリーゼ、膝を閉じると洗いにくいのだが・・こんなに愛液が溢れてきていたらしっかり洗わないといけないだろう」
と言ってきたのだ。私はたまらず
「ドラガル様、意地悪です」
と言うと自身の体についている泡を手に付けるとドラガル様の股間で屹立している陰茎をゆっくりと掴んで扱いた。
「エリーゼ、だめだ」
ドラガル様は慌てて私の手を掴もうとしたが
「だめじゃないです。私もドラガル様を洗います」
私はそう言うと行為を続けた。すると今度はドラガル様が蜜壺に指を二本一気に入れて抜き差しを始めたのだ。私が快感で手に力が入らなくなると奥の一カ所を強く刺激しだした。
「あぁっあぁっ・・だめ・・ドラガル様いっちゃうー・・・・あぁ・・」
私は久し振りの行為だったこともありすぐにいってしまった。私がぐったりしドラガル様に寄りかかっていると
「エリーゼ、入れてもいいだろうか」
とドラガル様が聞いてきた。私は体を起こすと頷いた。するとドラガル様は私を後ろ向きにすると座っている自分の上にゆっくりと私を下ろしていった。そうすると少しずつ私の蜜壺がドラガル様の陰茎を飲み込んでいく感じがした。私が溜まらず顔を上げるとなんとそこには鏡があったのだ。私は思わず自分の秘所を鏡で見てしまった。するとドラガル様の陰茎が私の蜜壺の中へと飲み込まれていく様子が映っていた。そして、私と同じようにその様子を見ているドラガル様と鏡越しに目が合ったのだ。私は驚きのあまり声が出なかったがあまりの恥ずかしさから体の熱が一気に上がってしまい奥まで挿入された瞬間にまたいってしまった。
「あぁ・・あぁ・・」
私がいっている姿を鏡越しで見ていたドラガル様は
「エリーゼ、凄く綺麗だ。もう、たまらない。今日も激しくしてしまうがいいだろうか」
と尋ねてきた。私は快感に震えながら
「ドラガル様、早く動いてください」
と懇願していた。ドラガル様は私を後ろから抱き上げ抜き差しをしていたが途中から立ち上がると私を鏡に押し付けるようにして口づけながら抜き差しを激しくした。
「あぁっあぁっあぁっ・・・・」
パンパンと浴室内に肉同士がぶつかり合う音が響き何ともいえない雰囲気になりさらに私は興奮した。それはドラガス様も同じだったみたいで動きはさらに激しくなった。そうして私の耳元で
「エリーゼ、いく」
と言うと蜜壺から陰茎を勢いよく引き抜くと私の背中に子種を飛ばし、後ろから強く私を抱き締めた。そうしてしばらく休んだ後、私の体と自分の体をお湯で流すと私を抱き上げ浴槽に浸かった。ドラガル様は浴槽の縁に頭を置くと天井を見ながら
「あぁ、気持ちよかった」
と呟くと顔にタオルを乗せた。私はドラガル様にもたれかかるように座りドラガル様の肩に頭を置いて休んでいた。二人でそうして浴槽に浸かった後、再びドラガル様に抱きかかえてもらいながら浴室から出るとドラガル様に体を拭いてもらった。ドラガル様が自分の体を拭きだしたので私は下着をつけることにした。私が下着をつけていると背中に視線を感じたため振り返るとドラガル様が体を拭きながら私の方を見ていた。
「初めて風呂上りに女性が下着をつける所を見た。何か新鮮な感じがする」
と呟いた。
「あまり見ないでください。恥ずかしいので」
私がそう言うとドラガル様は拭くのを止めて私に近づくとなぜか口付けてきた。私が呆気にとられていると
「時々無性に愛おしさが込上げてきてついつい口づけてしまう」
と少し照れながらドラガル様が言った。私は嬉しくて
「そんなこと言っていないで早く寝間着を着てくださいよ。風邪をひいてしまいますよ」
と言った。私たちはお揃いの寝間着を着ると寝台に上がって話をすることにした。
「エリーゼは休日は誰と過ごしているんだ」
「メアリーかな、でもメアリーはアワード様と付き合うようになってからあまり私の相手をしてくれなくなったかなぁ」
「そうなのか」
「なんだかんだ言って、結構会っているみたいで・・」
「もう、婚約するのか」
「メアリーは迷っているみたい。私にはアワード様はもったいないって言って・・私からしたらお似合いだと思うんですけど、でもアワード様って、女性に緩いんじゃないかなぁと思うところもあって少し心配かなぁ」
「今も他の女性と仲良くしているのか」
「いいえ、付き合っているのはメアリーだけみたいなんですけど・・時々他の女性と話しているのを街中で見かけるとも言っていました。私がどうして声を掛けないのって聞いたらいつもと感じが違ったからって・・メアリーっておとなしそうに見えて結構行動派で色々な街に出掛けているんです。一応令嬢だから気を付けるように言っているんだけど・・変装して出掛けるみたいで・・この間もどこだったかしら何キロか先の街に本を見に行っていたとか言っていたかしら・・」
「そんな行動派には見えなかったが・・」
「そうでしょう。でも芯が強いからいざって時は、即行動って感じで・・それに勘がよくてよく当たるんですよ。そうそうアワード様の事も何か私に隠しているみたいって確か言っていました。隠し事があるともしかしたら婚約に踏み切れないかもしれませんねぇ」
「そういうものなのか」
「だって、これからずっと一緒に暮らしていくのに何か隠し事をされてるってわかったらどうしてもぎくしゃくしてしまうと思います。私だったら嫌です。ドラガル様はそんなことはないと思いますけど・・アワード様って今までいろいろな女性と噂が絶えなかったしはっきり言って遊ばれていないか心配にもなりますねぇ。それにもう体の関係があるみたいですし・・やっぱりアワード様って危険な感じがします。メアリーは大丈夫かしら、紹介した手前不安です」
「エリーゼ、大丈夫だ。アワードは今までは色々な女性と仲良くしていたみたいだが今はメアリー一人だけみたいだ」
「こうして話していても結局は二人次第ってことになるんですね。私たちはうまくいくことを願うしかないですね」
エリーゼはそう言うと眠たそうに目を擦った。
「エリーゼ、まだ十八時過ぎだから一度仮眠を取ろうか」
「ドラガル様、まだ一回しかしていないですけど・・大丈夫なんですか」
私がドラガル様に尋ねると
「あぁ、さっき抱いたから大丈夫だ。俺も今日は仮眠を取っていないからやっぱり一緒に仮眠を取ろうか」
ドラガル様はそう言うと私を後ろから抱き締めて眠った。
二十一時を知らせる鐘で私は目を覚ました。すると
「エリーゼも起きたのか」
「はい。ドラガル様、少しお腹が空きました。昼間に購入したデザートをいただきませんか」
と声を掛けた。すると
「俺も小腹が空いたなぁ。一緒に食べようか」
私たちは起き上がるとソファーへと移動した。そうして昼間に購入しておいたデザートの箱を取り出した。
「ドラガル様、紅茶かコーヒーどちらを飲まれますか」
「じゃあ、コーヒーをもらってもいいだろうか」
私はコーヒーと紅茶を準備するとテーブルへと運んだ。今日のデザートはフルーツタルトとパウンドケーキだった。
「ドラガル様、どちらにされます」
「あぁ、俺はどちらでもかまわないからエリーゼが食べたい方を選んでくれたらいい」
「そうですねぇ。フルーツタルトも食べてみたいけどパウンドケーキの味も気になるし・・」
私がそう言いながら悩んでいるとドラガル様が笑いながら
「じゃあ、半分ずつ食べることにしたらどうだ」
と言った。私はなるほどと思いナイフを持ってくると半分に切ってそれぞれをお皿に乗せて、ドラガル様の前に置いた。
「じゃあ、いただきましょう」
そう言ってひとくち口に入れるとやっぱり
「ほっぺがとろけっちゃうーフルーツが甘くておいしい。こっちのパウンドケーキは中の乾燥フルーツにしっかりブランデーが染み込んでいて大人の味って感じですねぇ。こっちも美味しいです」
私は満面の笑みで食べていた。ドラガル様はその様子を微笑みながら見ていたが
「そんなに美味しいんだったら俺のも食べてもいいが」
と言うと私の前にケーキの乗ったお皿を置いた。私は
「いえいえ、いただけません。そんなことしたら半分に切った意味がなくなるじゃないですか。私は満足しているのでこれはドラガル様が食べてください」
と言うとお皿をドラガル様の前に戻した。するとドラガル様は自分で食べながら時々一口サイズの塊を私の口元に運んでくるのだ。私は誘惑に負け食べてしまっていた。
「本当に美味しかったなぁ。もっと買っておけばよかったか」
「そうですねぇ、甘い物は別腹って言いますし、疲れた時には甘い物を食べると心も体も癒されますよねぇ」
私はそう言いながら紅茶を口に運んだ。そうして
「ドラガル様、明日はどこに行きます」
「そうだなぁ、エリーゼはどこか行きたいところはないのか」
「そうですねぇ。ドラガル様と一緒だったらどこでもいいです」
「じゃあ、明日は演劇でも見に行ってみようか。予約が取れないから一般席になってしまうがかまわないだろうか」
「別にいいですよ。あぁ、楽しみですねぇ。早く明日になってほしい気持ちもありますけど、今の時間がずっと続けばいいと思う気持ちもあって複雑ですねぇ」
私は苦笑いしながらドラガル様を見るとドラガル様はいつの間にか真剣な表情になっていて
「エリーゼ、起きてすぐだが・・抱いてもいいだろうか」
と尋ねてきたのだ。私は返事のかわりにドラガル様に抱き付いた。するとドラガル様は私を抱き上げると寝台へと運んで寝かせ、私の髪を撫でながら
「今度はゆっくりエリーゼを味わいたい。さっきは久し振りで自分自身が抑えられずエリーゼに負担をかけてしまったから・・」
「ドラガル様、そんな負担なんてかかっていませんよ。どちらかというとドラガル様に凄く求められている感じがして嬉しいぐらいでしたから・・」
私は顔に熱が溜まるのを感じながらドラガル様の目を見てそう言った。ドラガル様は微笑むと私に口づけながら寝間着を脱がせていった。そうして私が下着姿になると私から離れると私の顔からゆっくりと視線を下へと移していった。
「やっぱりこの下着にして正解だった。凄く可愛い」
そう言うと微笑んだ。私は無性にドラガル様が愛おしくなり
「ドラガル様、口づけてほしいです」
と口づけを強請った。するとドラガル様は私に覆いかぶさると下着を一部ずらし乳房を露わにして口淫し始めると秘所も下着の横から指を差し込み蜜壺周囲をゆっくりと愛液を塗り広げるように撫でた。
「あぁあぁ・・あぁ・・ドラガル様、気持ちいい」
私はドラガル様から与えられる快感を腰を揺らしながら受け止めていた。
「エリーゼ、たまらない・・」
ドラガル様はそう言いながらなおも刺激を続けた。私は耐えられず
「ドラガル様、早く中に入ってください」
とドラガル様の顔に触れると言った。すると
「エリーゼ、今入れるとすぐにいってしまいそうだから・・もう少しエリーゼを気持ちよくしてから入れたい」
と言った。私は耐えられず
「いやです。早く一つになりたいです。お願いします、ドラガル様」
私がそう言うとドラガル様は寝巻の中から自身の高ぶりを出すとそのまま一気に蜜壺へと挿入した。
「あぁー・・・ドラガル様、熱い・・」
ドラガル様はすぐに激しく陰茎を抜き差し始めた。私は一気に体の奥が熱くなるのを感じいつもの高揚感が押し寄せてきた。
「ドラガル様、だめもういっちゃいそうです・・あぁっあぁっ・・」
するとドラガル様は私の腰を高く持ち上げると上から腰を打ちつけてきた。
「あぁー・・ドラガル様、いっちゃうーあぁー・・」
私がいくと同時にドラガル様は陰茎を引き抜くと私のお腹に子種を撒いた。そして寝台の横にあったタオルで子種を拭き取ると再び私に覆いかぶさり
「エリーゼ、もう一回いいだろうか」
と尋ねてきた。私はドラガル様が寝間着を着たままで、あまり肌が触れ合わなかったことが寂しく感じたため
「ドラガル様も裸になってくれたらいいですよ」
と言った。するとドラガル様は身につけていたものを脱ぎ捨てると私に覆い被さり今度はすぐに陰茎を蜜壺へと挿入してきた。そこから休憩なしで三回行為は続いた。私は以前同様に最後の途中から意識をなくしてしまった。私がふと気が付くとやはり私の体は綺麗に拭かれており、今は後ろからドラガル様に抱き締められている状況だった。首元からは規則的な寝息が聞こえてきていた。私は嬉しくて私の前に回されているドラガル様の手を握ると自分の頬に触れさせた。自分の手とは違い大きく掌には剣タコがいくつもあり騎士の手だった。私はドラガル様の手を頬から離すと触りながらまじまじと見ていた。すると
「エリーゼ、そんなに触られるとくすぐったいのだが」
と急に耳元から声が掛かった。私が驚き
「きゃあっ」
と声を上げて振り返ると微笑むドラガル様がいた。
「エリーゼ、今起きたのか」
「はい、今は何時ごろでしょうか」
「今は、ちょうど日付が変わったところみたいだ」
「あぁ、よかった。まだ朝まで時間がありますねぇ。もう朝方だったらどうしようって不安だったんです」
「どうして」
「だって少しでも長くドラガル様と話をしていたかったから・・」
私がそう言うとドラガル様は後ろから私を抱き締めながら
「どんな話がしたいんだ」
と尋ねてきた。私は
「そうですねぇ。ドラガル様が今までどのようなことをしてきたのか」
「うーん、難しいなぁ。祖父に剣を教えてもらって騎士見習いとして宿舎に入った頃の話はどうだ」
「是非、お願いします」
「俺は田舎から出てきたところだったから結構周りから目の敵にされてよく稽古中に意地悪されたなぁ。まぁ、みんな返り討ちにしてやったが・・祖父に剣術を教わっていたから普通に剣を教わっていた奴らと戦い方が全然違ったみたいで、型式通りの戦い方ではなく常に応用を求められながら剣術を叩き込まれたから手本通りに攻撃してくる奴らの気持ちが全く理解できなかった。相手は相手で見たこともない技で襲い掛かてくる俺は怖かったみたいだ。年数が経って俺に後輩が出来てくると大抵の奴がなんやかんや言って俺との稽古を避けるようになってきた。アワードとはそんな頃からの付き合いになるなぁ。アワードも最初は俺の事を遠くから見ていたが時間が経ってくるとよく一緒の稽古を希望してきたなぁ。ああいう性格だったから気が付いたらいつも隣に居てよく話すようになっていた。不思議だなぁ、あいつは自然に懐に入り込んでくるんだ。あれは多分才能だなぁ。エリーゼはどうなんだ。確か十二歳まで田舎で育ったと言っていたがこちらに来てからの生活はどうだったんだ」
私はドラガル様にそう聞かれ
「そうですねぇ毎日が暇でしたねぇ。田舎だとどこかに出掛けると誰かが必ず何かをしていたんでいつも手伝ったりしていたんですけど、こちらに来たら何もかも私ではなく周りの人がしてしまうので・・よく隠れて厨房でお菓子を作ったりするぐらいでした。剣の稽古は見つかると決まって令嬢がすることではないと怒られましたし部屋にいると刺繍をするよう言われました。中でも一番嫌だったのが社交界です。公爵家ともなると出席すると挨拶する人が多く、ダンスもかなり誘われるので・・まぁ結局なんやかんや言って拒否していたので出席したのはデビューだけでしたけど・・だから毎日がただ時間が過ぎているって感じでした。年頃になってくると縁談の話も上がるようになってきたしいつもどういって断ろうかと悩んでいました。そんな時にドラガル様と出会えて私の人生は大きく変わりました。ドラガル様は馬に乗る私も剣の稽古をする私も認めてくれてあの時は本当に嬉しかったです。それまでは男性に全く興味がなかったんですけど・・恋に落ちる時は一瞬ってよく言いますけどあれって本当ですねぇ」
私はそう言ってドラガル様に微笑みかけた。
「そうだなぁ。俺もエリーゼに会うまでは同じような感じだったから出会ったときは驚いたなぁ。こんな令嬢がいるのかと・・いい意味で。今となっては祖父たちに感謝だなぁ」
と笑いながら言った。私もつられて笑った。それからこれからどうしていきたいか話した。
「ドラガル様はやっぱり出世とか興味があるんですか」
「そんなに興味はないかなぁ。人から頼られることは嬉しいがそれで家族と一緒に過ごす時間が削られるのはたまらないからなぁ」
「ドラガル様は子どもは何人ぐらい欲しいんですか。男の子か女の子どちらがいいですか」
「そうだなぁ。子どもは多い方がいいがお産は大変だろう。だからエリーゼの負担にならないぐらいでいいかなぁ。性別はどちらでもいいかなぁ。どちらにしてもエリーゼに似て可愛いだろうから」
「ドラガル様、私は多分安産だからたくさん産めると思いますよ。母は五人も生んでますから。私は男の子が欲しいです。できれば剣を子どもに教えているドラガル様を見ていたいです」
「エリーゼが教えてもいいんじゃないか」
「いいえ、私は見る方でお願いします。だって父親に剣を教わっている我が子って絵になるじゃないですか。是非、生で見たいです」
「そうなのか。じゃあ、エリーゼには頑張って男の子を生んでもらわないといけないなぁ」
ドラガル様は嬉しそうにそう言うと私を抱き締めた。そうして
「エリーゼ、そろそろ休まないと演劇の最中に眠たくなってしまうぞ」
「そうですねぇ。そろそろ休みましょうか」
私はそう言うとドラガル様に口づけ
「おやすみなさい」
「おやすみ」
その後、いつも通りドラガル様に後ろから抱き締めてもらいながら眠りについた。
朝日で目を覚ました。ドラガル様からはまだ寝息が聞こえていた。私は腰にドラガル様の高ぶりが当たっていることに気が付いた。寝ているのにこんなことになるってことはドラガル様はまだ我慢をしているってことかしら・・どうしたらいいんのかしら・・私は悩んでいるとドラガル様が目を覚ました。
「エリーゼ、おはよう」
「おはようございます」
私は顔に熱が溜まるのを感じながら挨拶をした。すると
「エリーゼ、顔が赤いが熱でもあるのか」
「いいえ、そんなことはないです。ただ・・」
私はそう言うと腰を動かした。すると
「あぁ、朝はみんなこうなるんだ。生理現象みたいなものだな」
「そうなんですか。私驚いてしまって・・」
「でも、今は違う意味でまた大きくなってきたが・・」
ドラガル様はそう言うと後ろから私の乳房に触れてきた。
「えっ」
私が驚いていると
「エリーゼ、いいだろうか」
と尋ねてきた。私は頷くと今度は首筋に口づけながら片手を秘所へと伸ばし触れてきた。「あぁ・・ドラガル様、気持ちいいです」
そうしてドラガル様は私の蜜壺が濡れているのを確認すると私の片足を持ち上げるとお互い横を向いた状態のまま陰茎を蜜壺へと挿入してきた。
「あぁ・・」
奥まで入るとドラガル様は私を後ろから抱き締めあ状態で腰を動かし始めた。私はドラガル様の陰茎がいつも触れているところとは別の所に触れてくる刺激が堪らなく声が腰の動きに合わせて漏れだした。
「あっあっあっ・・・ドラガル様、気持ちいい・・」
私が声を漏らしていると
「エリーゼ、一度いってもいだろうか」
と腰を動かしながら尋ねてきた。私は返事ができない状態になっていたため何度も頷いた。するとドラガル様は片手で私を支えながら反対の手を秘所に伸ばし陰核で触れ刺激してきた。
「あっだめ・・ドラガル様、いっちゃうー・・・あぁぁ・・」
私がすぐにいってしまうとドラガル様も陰茎を抜く私の背中に子種を飛ばした。ドラガル様はタオルで子種を拭き取ると今度は私の足元へと移動し私の片足を曲げると今後は横を向いている私の蜜壺へ下から陰茎を挿入してきた。
「あぁ・・んんっ・・んんっあぁ・・」
私は先程いった所だったため再びもたらされた刺激が強く頭を振りながら枕を握り締めその刺激に耐えていた。ドラガル様は起き上がった状態で私の方を見ながら激しく腰を動かしていた。私がたまらず片手をドラガル様に伸ばすとドラガル様はその手を掴み口づけると体勢をかえ、いつも通りの正面から抱き合う形にした。私は私に覆い被さり乳頭を口淫しているドラガル様の頭を両手で抱え込みながら与えられる刺激に耐えていた。するとドラガル様は私の両足を抱え上げ腰を上から強く打ちつけてきた。その体勢になるといつも指で刺激される奥の所が刺激される形になり
「あっ・・ドラガル様だめ・・そこは・・あぁあぁ・・・・」
私は快感に耐えられずすぐにいてしまった。私がいっている間ドラガル様は苦しそうに腰を動かさず何かに耐えていたが私の体から力が抜けるのを確認すると再び腰を動かし始めた。先ほどよりも激しく・・私は強すぎる快感で意識が飛びそうになるのを必死に耐えていた。その後、ドラガル様は陰茎を引き抜くと子種を再び飛ばした。そうして私の体に体重を預けながら息を整えていた。息が整うと体を起こし
「エリーゼ、ありがとう」
と言うと私に口づけ、子種を拭き取ると私の横に仰向けで横になり天井を見上げていた。
「ドラガル様、大丈夫ですか」
「あぁ、俺は大丈夫だがエリーゼは大丈夫か」
「はい、大丈夫です。ドラガル様にたくさん求められた嬉しいです」
私はそう言うと寝ているドラガル様に抱きし付いた。しばらくそうしていると
「エリーゼ、朝風呂に入ろうか」
と言って起き上がると浴室へと入って行った。浴槽にお湯が溜まるとドラガル様は私を抱え上げると浴室へと移動しお湯をお互いにかけた後浴槽に浸かった。
「気持ちいいですねぇ」
私がそう言っていつも通りドラガル様にもたれているとドラガル様もいつも通り浴槽に縁に頭を乗せ天井を見上げていた。
お風呂から上がると私たちは出掛ける準備をし、朝食を食べるためにレストランへと移動した。朝食はテラスで外の景色を眺めながらいただいた。朝食後荷物をまとめフロントに預けると劇場へと向かった。今日の演劇は「ハムレット」だった。
「エリーゼ、今日の演劇はハムレットだがどうする。よくやっている演劇だから今までに観たことがあるだろう」
「観たことはありますけど、今日はドラガル様が一緒なので・・一緒に観たいです。あの毒の剣での戦いはたまらないので」
私がそう言うとドラガル様も
「そうだなぁ。ハムレットの見せ場は俺も剣で戦う所だと思う。じゃあ、一緒に観ようか」
そう言うと二人で中へと入っていた。演劇中は場内の明かりは暗くなるため私はドラガル様の手を握りながら鑑賞した。やっぱりドラガル様が一緒だと観ているものが同じでも違って感じられ凄く楽しかった。終了後はランチを近くにあった喫茶店で取ることにした。そこはご飯も美味しいと聞いたがそれよりデザートが格別と聞いたからだ。
「いらっしゃいませ。今、二階のテラス席が空いていますがどうでしょうか」
中に入ると店員がそう言って声を掛けてきた。私たちは勧められるままテラス席へと移動した。テラス席は街中を見下ろす形で作られており街中を行き交う人々や物を売り買いしている様子などを眺めることができた。私たちはテラス席でも一番眺めがいいと思われる席に案内された。私たちはさっき観たハムレットの話をしながら昼食を食べていた。すると何やら下が騒がしく感じ二人で下を見下ろした。するとお店の入り口に人だかりができ、周りの店にも多くの方がテラスを見ているような感じで立っていた。私たちが不思議そうに見ていると店員がまだ注文していなかったデザートを持ってやってきたのだ。
「こちらは、お店からになります。お飲み物はいかがいたしましょうか」
と急に尋ねられた。私たちは意味が分らず、ドラガル様が
「どうしてお店からデザートをもらう形になるのだろうか」
と店員に質問した。すると店員は満面の笑みで
「お客様方が笑顔でここの料理を食べてくださったおかげであれを見てください。うちは大繁盛です」
私はまだ意味が分らず首を傾げていると
「こんなお綺麗なカップルの方がこの一番目立つ席でうちの料理を笑顔で食べられると下を歩いている人たちは気になり見るでしょう。そうしたら自分も是非一緒に食べたくなるもんなんですよ。うちではお綺麗な方が来られたらいつもこの席を勧めているのですが、今日はお二人そろって美男美女だったのでその効果が半端なかったってことです。本当にありがとうございます。また御贔屓にしてやってください。飲み物もサービスさせていただきます」
と言ったのだ。私たちは見物しているつもりが・・見世物になっていたというわけだった。私たちはその後出されたケーキを食べた。噂通り格別だったが、やや緊張して食べることになったためあまり味わうことはできなかった。会計後ドラガル様が先に出て待っていてほしいと言ったので私は先に店の外に出て待っていた。周囲から突き刺さるような視線を一身に受けながら・・
「エリーゼ、悪かった」
ドラガル様はそう言うとケーキの箱を持って出てきた。
「エリーゼと帰りの馬車の中で食べようと思って買ってきた」
ドラガル様はそう言うとケーキの箱を持っている手の反対の手で私と手を繋ぐと荷物を預けている宿屋へと歩き出した。周囲の視線など全く気にせず満面の笑みで・・私たちが歩いていると何人もの人が振り返って見ていた。多分さっき私たちが昼食を取っている姿を見た人たちだろう。私はそう思いながらドラガル様と歩いた。
宿屋で荷物を受け取ると馬車に乗り込み王宮へと戻った。途中馬車の中でケーキを食べたが二人だけで食べるケーキは凄く美味しかった。二人だけの甘い時間に甘いデザートは最高である。そうして王宮の裏口まであと少しとなった時、ドラガル様が
「エリーゼ、またしるしをつけてもいいだろうか」
と言ってきた。私は嬉しくドレスの胸元を少し開け胸の谷間が見えるようにした。するとドラガル様がそこに顔を埋め強く吸い付いた。
「ドラガル様、私もつけたいです」
私がそう言うとドラガル様が笑いながら
「歯形を肩にか」
と言ったのだ。私は少し怒りながら
「もう、ドラガル様は意地悪です」
そう言うとドラガル様は胸元のボタンを開け鎖骨の下を指さした。私はそこのドラガル様と同じように吸い付いた。
「このしるしが消える前に今度は歯形を付けてもらわないといけないなぁ」
と笑いながら言った。
「騎士に二言は無いですよ。必ずお願いします」
私はドラガル様の目を見ながら強めに言った。するとまたドラガル様は笑っていたが
「あぁ、分かった」
と言ってくれた。そうして話しているうちに裏口に到着した。私たちは馬車を降りると自分の部屋へと帰って行った。またドラガル様が部屋に忍んで来てくれると思うと以前みたいには寂しいことはなかった。それにお揃いの寝間着もあったので・・
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