異世界転生少女奮闘記

第１章「今の故郷」

第10話「アシュレイの企み」

アスチルベ目線
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「じゃあ、私が塩で売れそうな商品作ってきたら塩無料で頂戴?」

「は?舐めてんのか糞ガキ。」

「舐めてないよ。もし貴方が気に入らなかったりしたら、塩の代金は払うよ。」


　暫し沈黙するアシュレイ。しかしちらりと私の身なりを見て鼻で笑った。

「貴族様でもねぇガキに博打を打つほど俺は馬鹿じゃねぇ。帰れ。」

「……後悔、するよ。」


　何とか売ってもらいたい一心でアシュレイの瞳を見つめる。
　吸い込まれそうな深い青緑。その奥には何も見えない。

「………いいぜ。」

「え、本当!?」

「但し!!　もし俺の舌が満足できなかったら……身体使って支払えよ?
　将来有望そうだからな糞ガキは。」

「…………?　あ!!」

「理解すんのが遅ぇよ。で、どうすんだ?」


　グラデウスは何も言わずに私の決断を促すよう見つめている。


「いいよ。契約成立。」

「おし。そんじゃあここにサイン書け。」


　突然現れたのは古い皮用紙のようなもの。サラサラとアシュレイが何かを書きつけ、私に渡す。

「契約内容だ。満足だったらサインしろ。」


　
『私ことアシュレイと____は、この契約用紙の元、____が勝ったら塩を無料で与え、負けたなら、アシュレイの元で一生働くとする。』


「ちょ、なんで『一生』働かないとだめなの!?不公平じゃない!?」

「……ﾁｯ。商売人として公平じゃないと指摘されたら何も言えねぇってこと、知ってたか……」

「いや、知らないよ。」

「……。」


　これぞ敵に『塩』を送ったねアシュレイ。よく肝に明示で置くよ。

　苛ついた表情で契約書を書き換え、もう一度私に渡す。

「3ヶ月……貴方の元で働くとそのくらいの値段なの?」

「そうだ。だから博打って言ったんだよ俺は。」


　ﾋｴ……そんなにするのか。道理で念入りに契約書とか書くんだね。


「契約完了だな。」

　何その企み笑みは……本当に合ってるのかなこれ……


「期間はいつでもいいぜ?俺様ったら心広すぎだな!」

「…馬鹿みたい。じゃあ出来次第持ってくるね。」

「おう。楽しみにしてる。ﾆﾔﾆﾔ…」


　うーん。何かをやらかしたかもしれない。

「用は終わったか?」

「うん!ジャック達を拾って帰ろっか。」
































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　　またまた短くてごめんなさい……