異世界転生少女奮闘記

第１章「今の故郷」

第２話「それぞれの心情」

第２話

アマリリス視点
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　あの日以来、アスチルベ少し変わった。
なにがって言われるとなにも言えない。

　でも、どこかちがう。

　昔からヒッコミジアンで、いつも私の後ろをついてくるような子だった。
　なにかおねがいされると、ことわらないで……ううん、ことわれない性格だった。

　だけど、今はちがう。

　はっきりとアスチルベの気持ちを伝えてくるし、泣くだけじゃなくておこったり、わらったり、かおがよく変わるようになった。


　ちょっとざんねん。

　だって今のアスチルベは、私が逆にたすけられてる気がする。
　あの子のお姉ちゃんなのに、、、なんて言えばいいんだろう……
　こう、、、しっかりしてくれたのはすごーくうれしい……けど、もう少し、リラックスして欲しい……なんて思う。


　でもでも、あの子、前より楽しそうだし……うーん、分かんないや。

　

　むずかしい……












ジャック目線
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　あの子、変わったなぁ。
　
　ここ数週間一緒に行動していて確信した。
　
　美しい髪色で絹のような滑らかさ。そして母親譲りの真珠のような透き通る白肌に、父親譲りの人を魅了する釣り上がった目頭。

　オチビちゃん……いや、アスチルベに初めて顔を合わせたのは彼女が5歳の頃。
　その時はどこぞの高級人形かと思うほどの作り物だと思った。

　しかしよく観察をすると、ちゃんと目は動くし、気まずそうに姉アマリリスの背中に隠れる姿が確認できる。

　ふーん。

　それしか思わなかった。
可愛いいといえば可愛らしいが、それだけだ。

　一気に興味をそがれ、どうでもいい分類に振り分けた。
　俺は昔っから人間を3種類に分類している。『好き』『嫌い』『どうでもいい』……だ。
　優先順位はどうでもいいが最下位。
その人がどうなろうと何も思わない分類。

　しかし、ここ最近、どうでもいい人がどうでも良くなくなってきた。
　どういう事かと説明するには少々時間がかかるが、はっきり言うとなれば『気になっている』だ。
　今までの3種類に分けられないイレギュラーな存在。

　だが、恋ではないと俺は思う。
恋は………











　　　こんな強烈ではないはずだ。








……と思っている。


　まぁ、見ていて楽しい事は間違いないので、観察は続けるつもりだけどね。