コロコロロ……

星野 未来

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【 そして、コロコロ…… 】

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 4階から3階へ。

 そして、3階から2階へ。

 ボクは、下へ下へと、転がってゆく。

「ようし、さいご1階まで思いっきり転がすぞ」

 男の子は、少しらんぼうにボクを転がした。

 コロコロ、コロコロ、コロコロロ……。

『痛い、痛い……。ちょっとボクの体がキズつくよ』

 ボクは勢いよく転がってゆく。

 暗い階段から、明るいお外へと飛び出した。

 それでもボクは、止まらない。

 コロコロ、コロコロ、コロコロロ……。


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