62 / 63
■第7章: 雪上決戦!
【 第8話: 巨大な●● 】
しおりを挟む『ゾワワワワワーー……、ズルズルズルズルズル……』
『うわぁーーーーっ!!』
そのロープは、城の壁の上に取り付けてある滑車を通り、城の外にあるヤーシブたちが立っている地面まで伸びていた。
そして、ヤーシブの兵士たちは、馬ごと、台車ごと、降り積もった雪ごと、地面が抜けて、下のすべり台のようになっているところへと次々に落ちていった。
【作戦の構造】
ロープが緩むことにより、木でできた巨大な床が抜ける仕組みだ。
その斜めになっている滑り台から落ちた先は、大きな地下空間が掘ってあり、そこへ2千人ものヤーシブ隊が、降り積もった雪と共に滑り落ちたのだ。
しかし……。
『ガゴンッ!! シュルシュルシュル……、ガンッ!!』
「マズイッ!! ロープが引っかかった!!」
50本ものロープが一斉に切られたが、その内の何本かが、城壁の上の滑車に引っかかっていた。
「このままではマズイッ!! ヤーシブたちがまだ100人ぐらい落ちていない!!」
このままでは、ヤーシブ全員を地下へ落とすことはできない。
残っている者たちが、ロープなどを使い、助け始めれば、また2千人と戦わなくてはならなくなる。
俺は、焦っていた……。
「タロー様!! ロープが絡まって、落ちません!!」
「く、くそっ……、このままでは、また振り出しに戻るぞ……。どうすればいいんだ……」
すると、ミャーが突然、城から飛び出し、あの魔法を使ったんだ……。
「タロー!! 私に任せてにゃ!!」
彼女は、胸に両手をあて、ゆっくりと目を閉じると、俯いた状態から、あの呪文を使った……。
「うううぅ……、『Mecchan Co----ッ♪』」
彼女の放った魔法は、瞬く間に絡まったロープたちを次々に解いてゆき、緩んだロープは、城の外の木の床を地下へと落とした。
『シュルシュルシュルシュルシュル……、グガガガガガ……、ドサササササーーーーッ!!』
「う、うわぁーーーーっ!!」
残っていた100人程のヤーシブの兵士たちも、次から次へと、地下へと滑り落ちていった。
そして、全てのヤーシブ隊の姿が、城の外から消えた。
残っていたのは、城の周りにできた大きな穴のみ……。
またしても、俺はミャーに助けてもらったのだ……。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
シチュボ(女性向け)
身喰らう白蛇
恋愛
自発さえしなければ好きに使用してください。
アドリブ、改変、なんでもOKです。
他人を害することだけはお止め下さい。
使用報告は無しで商用でも練習でもなんでもOKです。
Twitterやコメント欄等にリアクションあるとむせながら喜びます✌︎︎(´ °∀︎°`)✌︎︎ゲホゴホ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる