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■第2章: 名古屋弁とニヤ国弁?

【 第3話: 婚約の宴? 】

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 俺は、この国のイカれた掟と言葉に翻弄ほんろうされていた。
 どうして、『婚約の宴』がいきなり始まっちゃうのかと……。

 その後、別の部屋へ通され、俺の着ていた服を無理矢理、召使いたちがぎ取るように脱がせ、見慣れないこの国の衣装と思われる服に着替えさせられた。
 そして、家来に連れて行かれ、俺は広い宴会会場へと通された。

 扉が開くと、俺は参加している人たちから、うるさいほどの拍手を受けた……。

『パチパチパチパチ……』
「おお~、タロー王子、見違えたようじゃな」

 そう、ダガヤ王が言うと、続け様に、別の扉が開き、猫耳コスプレ野郎の『ミャー』が、頬をピンク色に染めて恥ずかしそうに部屋へ入ってきた。
 すると、一層大きな拍手がお城中に響き渡った。

『パチパチパチパチパチパチ……』
「(おめでとうございます! ミャー様!)」

 その姿は、いつしか白いドレスに変わっていた。
 やばい……、これは、かわいい……。
 何故だか、猫耳としっぽを付けたままなのは気になるが、これは猫ニャンニャンのコスプレの延長か……。
 実にかわいらしい……。
 うん、引き込まれそうなくらい、癒される……。

 一瞬、俺の方をミャーがチラッと上目遣いで見る。
 や、やばい……。
 鼻血が出そうだ……。
 俺は、思わず視線を逸らし、鼻に手をやる。
 少し出てしまったようだ……。

「さあ、さあ、二人とも前の席に行くのじゃ」

 そうダガヤ王に言われて、よく見るとズラッと両サイドに長いテーブルが続いており、その先に俺たちの座るやたら背もたれの長い椅子が2つ並んでいた。
 俺たちは大勢の王の関係者と思われるこの宴の参加者たちから祝福の言葉を受けながら、部屋の奥の椅子へ案内された。
 すると、ダガヤ王がこう口を開く。

「さあ、只今から、わが娘『ミャー』と、名古屋国の次期王となる『タロー王子』との婚約の宴を始める!」

『パンパカパパパパパーーーーンッ!!』
『パチパチパチパチパチ……』
「(ミャー様、タロー様、おめでとうございます!)」

「(い、いや~、参ったな……。本当に始まっちゃうんだ……。これは、まずいぞ……)」

 俺は、焦っていた……。
 俺は、このミャーという猫耳コスプレ少女に求婚などしていないし、名古屋国というところの王子でもない……。
 むしろ、底辺の方に近い、何の取り得もない『超凡人』なのだ……。

 宴は、始まってしまった……。
 この時俺は、めっちゃんこ汗かいとったでかんわ……(すごく汗をかいていたのであった……)。


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