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■第1章: 王子さまと王女さま?
【 第8話: お城へ行くにゃ♪ 】
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「ミャ、ミャーちゃん……? こ、これは、一体どういうことなのかな……?」
ミャーは、俺からゆっくり離れると、涙を拭いながらこう言った。
「タロー……。タローをお父様に紹介したいから、一緒に来てほしいにゃ……?」
「えっ? 君のお父さんに……? 今から……?」
「うん……、今からミャーと一緒にお城へ来て……」
「は? お城……?」
こうして、俺は、訳も分からず、ミャーと騎士グリフに連れられて、お城へ向かうことになった。
今いる丘からは、お城は見えてはいたが、結構な距離がありそうだ。
そう思っていると、騎士は隠しておいたもう一頭の馬に俺を乗せた。
「タロー様は、こちらの馬にお乗り下さい」
「あ、ああ、ありがとう……。(さっきとえらい対応が違うな……)」
「ミャー様は、私の後ろに一緒にお乗り下さい」
「ありがとう。グリフ」
お城へ向かう道中、この不思議な世界のことと、この姫だという『ミャー』のことを色々考えていた。
「(何で地下なのに、空があるんだ? しかも、青じゃなくて緑色だし。それに、このお椀をひっくり返したような木々は何だ? 道はあるけど、アスファルト舗装されている訳じゃなく砂利道だ……。文明はどこまで栄えているんだここは……?)」
そんなことを考えていると、前を行くミャーが俺の方へ振り返ってこう言った。
「タロー、どうしたにゃ?」
「へっ? あ、ああ、何でもないよ……。き、綺麗な景色だなぁ~なんて思ったりしてて……」
「そう。もうすぐだからね♪」
「あ、ああ……」
ミャーのその猫ちゃんコスプレで、八重歯を見せてニコッとする姿に、俺は不覚にも胸が『キュン』としてしまった……。
32歳のおやじなのに……、こんな小娘に……。
いかん、いかん……。俺の妄想は暴走しそうだった……。
緑の木々を通り、川の上の木でできたかっこいい橋を渡ると、そこには意外に大きなお城が姿を現した。
お城と言っても和洋中をミックスしたみたいな、色は何だか統一感のないカラフルで、どこかアンバランスなお城……。
んっ? 待てよ。
このお城の感覚……、どこかでこれを一度味わったことがある……。
そ、そうだ……。間違いない!
このデザインセンスは、『織田 信長』のセンスに似ているんだ……。
見事にアンバランスなお城……。何故、尾張でもないこの国に同じセンスが持ち込まれたんだ……。
そんなことを思っていると、グリフが突然、こう叫んだ。
「ミャー姫のお帰りだぁーー! 扉を開けーーい!」
ミャーは、俺からゆっくり離れると、涙を拭いながらこう言った。
「タロー……。タローをお父様に紹介したいから、一緒に来てほしいにゃ……?」
「えっ? 君のお父さんに……? 今から……?」
「うん……、今からミャーと一緒にお城へ来て……」
「は? お城……?」
こうして、俺は、訳も分からず、ミャーと騎士グリフに連れられて、お城へ向かうことになった。
今いる丘からは、お城は見えてはいたが、結構な距離がありそうだ。
そう思っていると、騎士は隠しておいたもう一頭の馬に俺を乗せた。
「タロー様は、こちらの馬にお乗り下さい」
「あ、ああ、ありがとう……。(さっきとえらい対応が違うな……)」
「ミャー様は、私の後ろに一緒にお乗り下さい」
「ありがとう。グリフ」
お城へ向かう道中、この不思議な世界のことと、この姫だという『ミャー』のことを色々考えていた。
「(何で地下なのに、空があるんだ? しかも、青じゃなくて緑色だし。それに、このお椀をひっくり返したような木々は何だ? 道はあるけど、アスファルト舗装されている訳じゃなく砂利道だ……。文明はどこまで栄えているんだここは……?)」
そんなことを考えていると、前を行くミャーが俺の方へ振り返ってこう言った。
「タロー、どうしたにゃ?」
「へっ? あ、ああ、何でもないよ……。き、綺麗な景色だなぁ~なんて思ったりしてて……」
「そう。もうすぐだからね♪」
「あ、ああ……」
ミャーのその猫ちゃんコスプレで、八重歯を見せてニコッとする姿に、俺は不覚にも胸が『キュン』としてしまった……。
32歳のおやじなのに……、こんな小娘に……。
いかん、いかん……。俺の妄想は暴走しそうだった……。
緑の木々を通り、川の上の木でできたかっこいい橋を渡ると、そこには意外に大きなお城が姿を現した。
お城と言っても和洋中をミックスしたみたいな、色は何だか統一感のないカラフルで、どこかアンバランスなお城……。
んっ? 待てよ。
このお城の感覚……、どこかでこれを一度味わったことがある……。
そ、そうだ……。間違いない!
このデザインセンスは、『織田 信長』のセンスに似ているんだ……。
見事にアンバランスなお城……。何故、尾張でもないこの国に同じセンスが持ち込まれたんだ……。
そんなことを思っていると、グリフが突然、こう叫んだ。
「ミャー姫のお帰りだぁーー! 扉を開けーーい!」
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