ホストクラブで働く女

シュ

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「おぉ!すげぇじゃん!

もしもし社長、調理師免許持ってるらしいですよ♪ 

…はい、じゃあ今から連れて行きます!」

ピッ


「あ、大丈夫?これから」 

男が通話を終了させた後に、聞いてきた。


「大丈夫も何も… あなたもう連れてく言いましたやんけ」


呆れながら言う私の肩を軽く叩いて、男は

「おっけー!!じゃあ行こうか♪」

と大声で言った。



すっかり男のペースに巻き込まれているが、
なんだかいいやという気になってきた。

そんな流れで初めてホストクラブへ入場することになった。


私は当時、若さと、ヘラヘラ・チャラチャラした性格がおそらく
格好の餌食なお年頃だったので、遊ぶ男がいっぱい居た。

そして基本的にケチなので、お金使うのが勿体ないと思っていたので
ホストクラブには行ったことがなかった。


向かう途中、一緒に歩きながら男が 

「バッグ持とうか?」

と聞いてきたが 

「いえ、結構です」

とすぐさま断った。 
もとが田舎娘なので、そこは警戒心バリバリだった。


そもそも持ってもらうほどの荷物でもないし、変な人…。

とか思っていたが、ホストはお客様のバッグを持つくらい、当たり前なのだと後に知った。


思っていたより普通の見た目のビルに到着し、

「着いたよ~。さっ、乗って乗ってー」

とエレベーターへ促された。


5階でエレベーターの扉が開くと、急に綺麗な白と黒を基調にした内装の
受付らしき所が見えた。

そこにいた、こげ茶の短髪の男へと引き継がれ


「じゃっ、面接、頑張って~!!!俺は外に戻るね~ん」

 

男は大きく手を振って、またエレベーターに乗っていった。


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