ホストクラブで働く女

シュ

文字の大きさ
上 下
6 / 8

.

しおりを挟む
「おぉ!すげぇじゃん!

もしもし社長、調理師免許持ってるらしいですよ♪ 

…はい、じゃあ今から連れて行きます!」

ピッ


「あ、大丈夫?これから」 

男が通話を終了させた後に、聞いてきた。


「大丈夫も何も… あなたもう連れてく言いましたやんけ」


呆れながら言う私の肩を軽く叩いて、男は

「おっけー!!じゃあ行こうか♪」

と大声で言った。



すっかり男のペースに巻き込まれているが、
なんだかいいやという気になってきた。

そんな流れで初めてホストクラブへ入場することになった。


私は当時、若さと、ヘラヘラ・チャラチャラした性格がおそらく
格好の餌食なお年頃だったので、遊ぶ男がいっぱい居た。

そして基本的にケチなので、お金使うのが勿体ないと思っていたので
ホストクラブには行ったことがなかった。


向かう途中、一緒に歩きながら男が 

「バッグ持とうか?」

と聞いてきたが 

「いえ、結構です」

とすぐさま断った。 
もとが田舎娘なので、そこは警戒心バリバリだった。


そもそも持ってもらうほどの荷物でもないし、変な人…。

とか思っていたが、ホストはお客様のバッグを持つくらい、当たり前なのだと後に知った。


思っていたより普通の見た目のビルに到着し、

「着いたよ~。さっ、乗って乗ってー」

とエレベーターへ促された。


5階でエレベーターの扉が開くと、急に綺麗な白と黒を基調にした内装の
受付らしき所が見えた。

そこにいた、こげ茶の短髪の男へと引き継がれ


「じゃっ、面接、頑張って~!!!俺は外に戻るね~ん」

 

男は大きく手を振って、またエレベーターに乗っていった。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

楽に生きてる

シュ
エッセイ・ノンフィクション
日記

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~

菱沼あゆ
キャラ文芸
 突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。  洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。  天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。  洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。  中華後宮ラブコメディ。

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

一行日記 2024年10月 🎃

犬束
エッセイ・ノンフィクション
・力まず、気分良くいられるように、自分を責めず過ごします。  気候も良くなってきたし、今月だけでも。 ・要らない物はじゃんじゃん捨てる。 ・あと、草むしり🌱

物置小屋

黒蝶
大衆娯楽
言葉にはきっと色んな力があるのだと証明したい。 けれど、もうやりたかった仕事を目指せない…。 そもそも、もう自分じゃただ読みあげることすら叶わない。 どうせ眠ってしまうなら、誰かに使ってもらおう。 ──ここは、そんな作者が希望や絶望をこめた台詞や台本の物置小屋。 1人向けから演劇向けまで、色々な種類のものを書いていきます。 時々、書くかどうか迷っている物語もあげるかもしれません。 使いたいものがあれば声をかけてください。 リクエスト、常時受け付けます。 お断りさせていただく場合もありますが、できるだけやってみますので読みたい話を教えていただけると嬉しいです。

処理中です...