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花街編
38:屍人
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長年ライト家に言い伝えられていた「魔物」が現れたとなっては、話をレピドだけで留めるのもどうか。
何しろ五百年も待っていたのだ。
レピドは面接の場で「ここでのことは秘密を守る」と前置きしてくれた訳だが、リヴィアンから許可を出した上でライト家だけにその正体を明かすことになる。
そうして後日、伯爵家だけでなく本家の公爵家まで揃い踏みの席で魔物は優雅なカーテシーを披露した。
没落するまでのリヴィアン・グラスは片田舎の男爵令嬢とはいえ貴族育ち。
流石にこれくらい出来なければ恥である。
魔物とは、かつて役者だった前世を持つ魂のこと。
奈落とは、魔物達が囚われた場所のこと。
魔法を使った上での尋問めいた何やかんやもありつつ、とりあえず今のリヴィアンは無害。
そもそもシナリオを知らないのでやるべきことが分からない上、ヒロインと縁の糸が引き合うであろう時までにまだ何年もある。
こうしてレピドの監視下に置くということで話が纏まった。
「妙な真似をしたら何をされても文句は言えない」という警告もされたものの、タスクを完了しなければ死ぬことが出来ないのでどうしたものか。
拘束や軟禁される予想もしていたのだが、意外と公爵家も伯爵家も冷静な態度。
というのは建前とリヴィアンも看破済み。
魔物と名乗り上げた少女一人に対して向けられた思惑はそれぞれ複雑ながらも、最も強く肌で感じ取ったのは"期待"であった。
ライト家は魔法使い魔女が生まれやすい家系、そして彼ら彼女らは愉悦快楽を何よりも好む。
本音を言えば「国が引っ繰り返る面白いこと」なんて最前席で見たいに決まっているではないか。
多少の火の粉が掛かろうと構いもせず。
五百年前の魔物ローゼ嬢は「仲間に引き込め」とライト家に言い残したが、ライト家は共犯になってくれるかどうだか。
場合によってはこの首を刎ねる役目を負うかもしれない。
そう考えると"彼女"の胸に甘い火花が散ってしまう。
死に魅せられる者には楽しみですらある。
手遅れなんて言葉は今更、ここに居る魔女は桁外れのエゴイスティックなマゾヒストなのだ。
さて、卒業してからは学園があるライト領の東の果てから馬車に揺られて、王都や花街にも近い南へ。
今のリヴィアンはライト伯爵邸内に住み込みで世話になっていた。
敷地には使用人や魔法使い魔女専用の宿舎があり、学園よりは自由ながらもまた集団生活。
新入りなので能力を見るテストなどを受け、エナジーヴァンパイアということだけは明かした。
リヴィアンはダヤン経由で直接の勧誘を受けた身。
しばらく訓練をしつつ、監視半分とはいえレピド直属の部下として仕えることになって約三ヶ月。
というか、ダヤン自身がレピドの側近としてそれなりの地位を持っているらしい。
「知り合いが近くに居た方が良いだろうから」と直接指導を受けることになり、ここでも先輩後輩。
なので、要件があるならダヤン経由で事足りるのだが。
「ほんの詫びだがな、これやるよ」
伯爵邸内にもある書庫、リヴィアンが入り浸っている時のことだった。
こちらもなかなかの広さと蔵書量、人の出入りは少ないもので誰か来ても本棚の影に隠れて見えやしない。
そんな見通しが悪い室内に突然レピドが現れたものだから、顔に出ずとも流石に驚いてしまった。
わざわざ会いに来たというのだから尚更の話。
何かと思えば、差し出されたのは本一冊。
見慣れた表紙は「幻影夜話」。
それも多少の日焼けや色褪せはあれど状態が良い。
「あらまぁ……ありがとうございます、これ本当に宜しいのでしょうか」
「懐かしさはあるが、もう読まねぇしな……そんなに好きならリヴィアン嬢が持ってた方が良いだろ」
無料より怖い物は無し、建前でも遠慮した方が良いところ。
そうは分かっていても頭を下げて受け取ってしまった。
どうしても欲しかっただけに。
この本はタイトル通り奇妙な話ばかり。
「空の三日月を見て"誰かが自分を常に見張っている、笑っている"と狂ってしまった男」「虐げられていた時に救ってくれた恩人に付いていったら見世物小屋で飼われることになってしまった怪物」など、冷たい指で読み手の背筋を撫で上げるような。
中でもレピドの好きだという「アマズーニットの犬」は泣いてしまう類。
話のあらすじは大体こんなところ。
昔々、犬を連れた旅人がアマズーニット地方の山奥にある寂れた村に訪れた。
足を怪我していた村人は数日の滞在を決めるが、村人達は皆青白い顔で生気がなく日中は家に引きこもってとおかしなことばかり。
そんな満月の晩、突如として住人達が旅人に襲い掛かってくる。
実はこの村は大昔に流行り病で滅んで村人達がゾンビとなり、それ以来訪れる者を喰い尽くしていたのだ。
逃げる途中で犬も喰い殺されてしまい旅人自身も絶体絶命のその時、骨も臓物も剥き出しのまま血塗れの犬が猛然と村人達に立ち向かう。
ゾンビとなったことで高い戦闘力を身に着けた犬は死して尚、主人を守ろうとしたのだった。
こうして共に逃げて旅人を安全な場所まで逃がすと、犬はいずこかへ去って行き二度と姿を見せなかったという。
「こんなん泣くだろ……物語の中で人が死ぬより動物が死ぬ方が辛ぇんだな、と思い知ったわ」
「ああ、そういう人は多いですね……」
そういえば、事前に犬が死ぬかどうかを教えてくれる映画レビューサイトがあった。
どうやら全世界の人間共通の気掛かりらしい。
ゾンビだというならば、今の自分だってそうかもしれない。
この身体は本来のリヴィアン・グラスから奪った物。
死者が生者を乗っ取り、好き勝手に動かしているのだ。
奈落の魔物とはそんな悍ましい存在。
忘れてなどいないだけに、ふとした時に浮かび上がる。
「で、リヴィアン嬢。エナジーヴァンパイアってのは生気を吸わないと生きられないのか?」
それから取り留めのない雑談の最中にレピドからそう切り出されたもので、質問の裏側を反射的に探ってしまう。
生気を吸う方法は主に性行為だと彼も知っている筈。
悪気が無かろうと下卑た物だろうと好奇心ならば分かる。
別に驚きはしない、もう慣れたもの。
どこの世界であってもヴァンパイアという生き物には淫猥なイメージが付き纏うのだ。
「そうだと答えたら……どうします?ボスがお相手してくれるのですか?」
不遜にも、リヴィアンの返答は挑発じみた誘い。
少女の身体を持っていても中身は魔物。
視線に声に笑みに、しっとり仄暗い艶を滲ませながら。
そこに強がりなど無く、構わないと思うのは本音。
「本当にそうで、お前自身が許すならな。
それと面接の時に言ってたことだけどよ……確かに俺らの管轄は花街だがな、ハニートラップとかは無理にやらんでも良い」
レピドも流石に鈍くはなく、気付きつつも優しく返された。
加えて初対面の時にリヴィアンが口にした、あの物騒な発言をわざわざ打ち払う。
ああ、これは気を遣われているのだ。
魔法は精神の力だけに、どんな能力かは本人の内面や経験が剥き出しになってしまう。
性行為に関する能力ならば並外れた好色か、性的虐待や暴行の過去があるか。
或いは、その両方ということも。
強烈なトラウマにより自傷行為の代わりなどで奔放になって自ら春を売るようになったり、かつての性的虐待被害者が加害者になってしまうことはよくある話。
ライト伯爵家は国一番の花街、ロゼリットの長でもあるのだ。
レピドもいつかは継ぐ身なので重々に知っていること。
「お気遣いありがとうございます……ですが、私は後輩に手を出して学園を去った身ですので単なる好色と思ってくれて構いませんよ」
悠々とした態度のまま揺れない声で再び笑う。
確かに、望まない性行為に及ばれたことは数え切れない。
房中術で妊娠せずとも相手を殺せても、嫌な後味だけは残ってしまうもの。
それでも気遣いは要らない、同情なら尚更だと。
対するレピドは眉間に皺を寄せるような、目を細めるような。
ただ不機嫌やそういった雰囲気ではない。
そうして巨体が軽く身を屈めて覗き込んできた。
外は晴天の初夏、陽気が穏やかであればこそリヴィアンの上に濃い影が落ちる。
キスするにしては張り詰めた空気。
勿論そんな訳はなく、これはただの度胸試し。
「……沼みてぇな目で言うんだな」
「あらまぁ、それって褒めてはないですよね」
「真っ黒で、凪いでて、底が見えやしねぇ」
「それはどうも……ボスはおめめピンクなんですね、可愛い」
レピドライトとは赤に近い紫系の石。
鱗を意味するだけにギラギラと細かな煌めきを持つ。
間近で見たその目は鮮やかなマゼンタピンク。
これは大抵の相手なら恐ろしくて直視など出来ず、知り得ない色。
リヴィアンは決して強気を崩さずにいた。
相変わらず何を考えているかなど誰にも読ませない目で、深くも澄んだ闇を持つ。
「お前自身が許すなら」とレピドは言った。
即ち誘いの返事は了解。
望むなら構わない、という意味は曇らず伝わる。
正直、好奇心があったのはリヴィアンの方。
籠絡するような意図や生気が欲しかった訳でもない。
単純にこの男がどうやって女に触れるのか、どんな身体をしているのか気になっただけ。
そして欲情する時、もうロキの面影に縋るなんて惨めな思いをしなくて済むのなら。
何しろ五百年も待っていたのだ。
レピドは面接の場で「ここでのことは秘密を守る」と前置きしてくれた訳だが、リヴィアンから許可を出した上でライト家だけにその正体を明かすことになる。
そうして後日、伯爵家だけでなく本家の公爵家まで揃い踏みの席で魔物は優雅なカーテシーを披露した。
没落するまでのリヴィアン・グラスは片田舎の男爵令嬢とはいえ貴族育ち。
流石にこれくらい出来なければ恥である。
魔物とは、かつて役者だった前世を持つ魂のこと。
奈落とは、魔物達が囚われた場所のこと。
魔法を使った上での尋問めいた何やかんやもありつつ、とりあえず今のリヴィアンは無害。
そもそもシナリオを知らないのでやるべきことが分からない上、ヒロインと縁の糸が引き合うであろう時までにまだ何年もある。
こうしてレピドの監視下に置くということで話が纏まった。
「妙な真似をしたら何をされても文句は言えない」という警告もされたものの、タスクを完了しなければ死ぬことが出来ないのでどうしたものか。
拘束や軟禁される予想もしていたのだが、意外と公爵家も伯爵家も冷静な態度。
というのは建前とリヴィアンも看破済み。
魔物と名乗り上げた少女一人に対して向けられた思惑はそれぞれ複雑ながらも、最も強く肌で感じ取ったのは"期待"であった。
ライト家は魔法使い魔女が生まれやすい家系、そして彼ら彼女らは愉悦快楽を何よりも好む。
本音を言えば「国が引っ繰り返る面白いこと」なんて最前席で見たいに決まっているではないか。
多少の火の粉が掛かろうと構いもせず。
五百年前の魔物ローゼ嬢は「仲間に引き込め」とライト家に言い残したが、ライト家は共犯になってくれるかどうだか。
場合によってはこの首を刎ねる役目を負うかもしれない。
そう考えると"彼女"の胸に甘い火花が散ってしまう。
死に魅せられる者には楽しみですらある。
手遅れなんて言葉は今更、ここに居る魔女は桁外れのエゴイスティックなマゾヒストなのだ。
さて、卒業してからは学園があるライト領の東の果てから馬車に揺られて、王都や花街にも近い南へ。
今のリヴィアンはライト伯爵邸内に住み込みで世話になっていた。
敷地には使用人や魔法使い魔女専用の宿舎があり、学園よりは自由ながらもまた集団生活。
新入りなので能力を見るテストなどを受け、エナジーヴァンパイアということだけは明かした。
リヴィアンはダヤン経由で直接の勧誘を受けた身。
しばらく訓練をしつつ、監視半分とはいえレピド直属の部下として仕えることになって約三ヶ月。
というか、ダヤン自身がレピドの側近としてそれなりの地位を持っているらしい。
「知り合いが近くに居た方が良いだろうから」と直接指導を受けることになり、ここでも先輩後輩。
なので、要件があるならダヤン経由で事足りるのだが。
「ほんの詫びだがな、これやるよ」
伯爵邸内にもある書庫、リヴィアンが入り浸っている時のことだった。
こちらもなかなかの広さと蔵書量、人の出入りは少ないもので誰か来ても本棚の影に隠れて見えやしない。
そんな見通しが悪い室内に突然レピドが現れたものだから、顔に出ずとも流石に驚いてしまった。
わざわざ会いに来たというのだから尚更の話。
何かと思えば、差し出されたのは本一冊。
見慣れた表紙は「幻影夜話」。
それも多少の日焼けや色褪せはあれど状態が良い。
「あらまぁ……ありがとうございます、これ本当に宜しいのでしょうか」
「懐かしさはあるが、もう読まねぇしな……そんなに好きならリヴィアン嬢が持ってた方が良いだろ」
無料より怖い物は無し、建前でも遠慮した方が良いところ。
そうは分かっていても頭を下げて受け取ってしまった。
どうしても欲しかっただけに。
この本はタイトル通り奇妙な話ばかり。
「空の三日月を見て"誰かが自分を常に見張っている、笑っている"と狂ってしまった男」「虐げられていた時に救ってくれた恩人に付いていったら見世物小屋で飼われることになってしまった怪物」など、冷たい指で読み手の背筋を撫で上げるような。
中でもレピドの好きだという「アマズーニットの犬」は泣いてしまう類。
話のあらすじは大体こんなところ。
昔々、犬を連れた旅人がアマズーニット地方の山奥にある寂れた村に訪れた。
足を怪我していた村人は数日の滞在を決めるが、村人達は皆青白い顔で生気がなく日中は家に引きこもってとおかしなことばかり。
そんな満月の晩、突如として住人達が旅人に襲い掛かってくる。
実はこの村は大昔に流行り病で滅んで村人達がゾンビとなり、それ以来訪れる者を喰い尽くしていたのだ。
逃げる途中で犬も喰い殺されてしまい旅人自身も絶体絶命のその時、骨も臓物も剥き出しのまま血塗れの犬が猛然と村人達に立ち向かう。
ゾンビとなったことで高い戦闘力を身に着けた犬は死して尚、主人を守ろうとしたのだった。
こうして共に逃げて旅人を安全な場所まで逃がすと、犬はいずこかへ去って行き二度と姿を見せなかったという。
「こんなん泣くだろ……物語の中で人が死ぬより動物が死ぬ方が辛ぇんだな、と思い知ったわ」
「ああ、そういう人は多いですね……」
そういえば、事前に犬が死ぬかどうかを教えてくれる映画レビューサイトがあった。
どうやら全世界の人間共通の気掛かりらしい。
ゾンビだというならば、今の自分だってそうかもしれない。
この身体は本来のリヴィアン・グラスから奪った物。
死者が生者を乗っ取り、好き勝手に動かしているのだ。
奈落の魔物とはそんな悍ましい存在。
忘れてなどいないだけに、ふとした時に浮かび上がる。
「で、リヴィアン嬢。エナジーヴァンパイアってのは生気を吸わないと生きられないのか?」
それから取り留めのない雑談の最中にレピドからそう切り出されたもので、質問の裏側を反射的に探ってしまう。
生気を吸う方法は主に性行為だと彼も知っている筈。
悪気が無かろうと下卑た物だろうと好奇心ならば分かる。
別に驚きはしない、もう慣れたもの。
どこの世界であってもヴァンパイアという生き物には淫猥なイメージが付き纏うのだ。
「そうだと答えたら……どうします?ボスがお相手してくれるのですか?」
不遜にも、リヴィアンの返答は挑発じみた誘い。
少女の身体を持っていても中身は魔物。
視線に声に笑みに、しっとり仄暗い艶を滲ませながら。
そこに強がりなど無く、構わないと思うのは本音。
「本当にそうで、お前自身が許すならな。
それと面接の時に言ってたことだけどよ……確かに俺らの管轄は花街だがな、ハニートラップとかは無理にやらんでも良い」
レピドも流石に鈍くはなく、気付きつつも優しく返された。
加えて初対面の時にリヴィアンが口にした、あの物騒な発言をわざわざ打ち払う。
ああ、これは気を遣われているのだ。
魔法は精神の力だけに、どんな能力かは本人の内面や経験が剥き出しになってしまう。
性行為に関する能力ならば並外れた好色か、性的虐待や暴行の過去があるか。
或いは、その両方ということも。
強烈なトラウマにより自傷行為の代わりなどで奔放になって自ら春を売るようになったり、かつての性的虐待被害者が加害者になってしまうことはよくある話。
ライト伯爵家は国一番の花街、ロゼリットの長でもあるのだ。
レピドもいつかは継ぐ身なので重々に知っていること。
「お気遣いありがとうございます……ですが、私は後輩に手を出して学園を去った身ですので単なる好色と思ってくれて構いませんよ」
悠々とした態度のまま揺れない声で再び笑う。
確かに、望まない性行為に及ばれたことは数え切れない。
房中術で妊娠せずとも相手を殺せても、嫌な後味だけは残ってしまうもの。
それでも気遣いは要らない、同情なら尚更だと。
対するレピドは眉間に皺を寄せるような、目を細めるような。
ただ不機嫌やそういった雰囲気ではない。
そうして巨体が軽く身を屈めて覗き込んできた。
外は晴天の初夏、陽気が穏やかであればこそリヴィアンの上に濃い影が落ちる。
キスするにしては張り詰めた空気。
勿論そんな訳はなく、これはただの度胸試し。
「……沼みてぇな目で言うんだな」
「あらまぁ、それって褒めてはないですよね」
「真っ黒で、凪いでて、底が見えやしねぇ」
「それはどうも……ボスはおめめピンクなんですね、可愛い」
レピドライトとは赤に近い紫系の石。
鱗を意味するだけにギラギラと細かな煌めきを持つ。
間近で見たその目は鮮やかなマゼンタピンク。
これは大抵の相手なら恐ろしくて直視など出来ず、知り得ない色。
リヴィアンは決して強気を崩さずにいた。
相変わらず何を考えているかなど誰にも読ませない目で、深くも澄んだ闇を持つ。
「お前自身が許すなら」とレピドは言った。
即ち誘いの返事は了解。
望むなら構わない、という意味は曇らず伝わる。
正直、好奇心があったのはリヴィアンの方。
籠絡するような意図や生気が欲しかった訳でもない。
単純にこの男がどうやって女に触れるのか、どんな身体をしているのか気になっただけ。
そして欲情する時、もうロキの面影に縋るなんて惨めな思いをしなくて済むのなら。
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