ガラス、シリウス、沼の底〜ベテラン悪役女優は知らない乙女ゲームで道を探している〜

タケミヤタツミ

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学園編

15:狼*

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肌を隠す格好はここまで。
拓けた道ではあるが、緑に囲まれた中を歩いてきたのだ。
多少は泥や虫が付いていることもあり、この家では靴や外着を玄関で脱ぐようにしていた。
情欲の火を絶やさぬようキスしながら、お互いに服を捲り上げて床へ落としていく。


曝し合うのは二度目、指と舌でなら知っている身体。
これからその先まで進みに来た。

ただし、それには順序というものがある。
下着姿になったところで次の動き。
ドアを背にしたリヴィアンの両脇、ロキの手が着く。
素肌なので通常よりも距離が近い気がする。
シチュエーションとしては前世で様々な男と経験済みだが、彼の方が小さいので見上げられる形で追い詰められたのは初めて。

荒い息で逃さない意を決する濃藍の目。
真剣で可愛らしいが、大人しく捕らわれるにはまだ早い。

「ダメ、ベッドまで待って」
「ええ……?」

勢いで暴走しそうなロキにリヴィアンの返答は落ち着いたもの。
幾ら気分が盛り上がっていても、玄関先なんてお断り。
初体験なら良い思い出に残るようにしなければ。

ラブロマンスの古典としてはお姫様抱っこでの移動が模範解答だろう。
しかしグラマーなリヴィアンとまだ小柄なロキでは体重と身長の差が大きな壁。
いっそこちらから持ち上げてやろうかとすら思ったが、それは格好付けたい少年を傷付けてしまいそうだ。

「おいで」

ドアに着いたロキの手に重ね、そっと剥がして引いてあげるのが無難なところか。
ベッドは入口から一番遠い屋根裏部屋。
素足にスリッパを突っ掛け、階段へ誘導して行った。


屋根裏部屋というのは狭くなりがちだが、白く塗られた木目に小花柄やグリーンで可愛らしく纏められて居心地の良い空間が作られている。
ベッドで仰向けになると斜めに掛かる三角の綴じ目がちょうど頭上の位置。
明かり取りの窓から空がよく見える。
お伽噺じみた家を引き継いでからというもの、インテリアに拘って小綺麗に保つようにしてきた。

今から情交をするには不似合いな寝室。
穢すのは忍びないような、却って興奮するような。

ベッドに座り込むロキはあれから黙ったまま。
お預け続きで喰い付くタイミングを逃し、少し拗ねたらしい。
牙の行場を失って仔犬の顔。


「あぁ……汗すっごいわね、おでこも手も」

茶化すつもりではないが、軽く笑ったリヴィアンが空気を緩めた。
濡れたハンドタオルを額に当ててあげながら。

外から帰ったら手洗いうがい。
もともとの衛生観念に加えて、学園ではそうした習慣に厳しいのでどうしても理性が冷静に警告する。
確かにその声は正しい。
安心して触れ合う前には清めた方が良いだろう。

サイドテーブルには洗面器の水とハンドタオル、ハーブティーのピッチャーも。
うがいの代わりは喉を潤すだけでも効果的。

ガラスのコップに薄い金色を注ぐと、ロキも思ったより素直にハンドタオルを使った後で受け取る。
二人揃って口にすれば気温でぬるくなっているのにレモンとミントが鮮烈な清涼感。
そうでなくとも真夏、無意識のうちに身体が渇いていただけあって沁み込むのも早い。


手と口を清めるのは儀式めいており少し不思議な気持ち。
仕切り直しといきたいところだが、軽く捻くれてしまったロキをどうするか。

ただ、やる気を出させる方法くらい幾らでも。
王族の男達を次々と虜にした傾国の美女役を務めたことだってあるのだ。


ハーブティーの残りを煽る途中、舌先でコップの縁を軽く押し返した。
途端に隙間から零れ落ちる液体。

大きな林檎を二つ並べたような丸い乳房はたちまち水浸し。
顎から喉のライン、深い谷間に真っ直ぐ流れ落ちて、柔肌に弾かれて小さな雫まで生まれる。
純白のビスチェには染みが広がり、濡れて張り付く様が淫らさを増した。

顔を向けなくとも、隣のロキがこちらを窺っていたのは知っている。
この一部始終、目が離せなくなっていたことも。
リヴィアンがテーブルにコップを置いた音は小さくも重く。
そうして欠片も慌てず、自由になったばかりの手で彼の腕を取る。

「あぁ、溢れちゃった……ロキ君、脱がせて?」

我ながらあざといというか、白々しいというか。
しかしながらも甘ったるく強請るなんて、そんな恥ずかしいこと柄でなく。
真っ暗だった目に宿る挑発的な光。
そう、飽くまでも命令に近い口調の方が自分らしい。


「……脱がせるのって、今日は全部えの?」
「破かなければ」

仔犬は興奮を抑えて、思わず唸るような低い声一つ。
許可を得たことで遠慮なく飛び付く。
一度引っ込めた牙を今度こそ立てることにした。


髪や目がカラフルな異世界でなら、勝負下着も相手の色を身に着けるのが作法だろうか。
とはいえ流石にシルバーなんてあまりにも派手過ぎる、エロティックも程々でないと逆効果。
前世ではいつぞや、スポーツタイプの下着を一番悦んだ男も居たことだし。

ロキには銀糸で小さな花の刺繍が散りばめられた白いビスチェとショーツを新しく選んだ。
彼が気付かなくても別に良い、これはリヴィアンの一人遊びのようなもの。

ビスチェの留め金は着脱しやすいフロントホック。
それでも少年には焦りが動きを鈍らせ、両手でも苦戦する。
一つ二つ、ゆっくりと開放されていく。
締め付けが無くなって呼吸しやすくなった筈なのに、鼓動の速さで少しばかり息苦しい。


全ての鉤が外されると重量感を以って揺れ、カップから溢れる乳房。
むしゃぶり付かれるかとも思いきやそれだけでは終わらない。
緊張の所為か冷えていたロキの指先。
リヴィアンの腰から太腿を滑り、ショーツの端を引っ掛けて怖々と。

脱がしたがったくせに、何だその反応は。

リヴィアンの方は遠慮容赦ないが。
この国の男性下着はショートパンツ型、掴んで下ろせば簡単に膝まで丸まる。

「ちょ……っ」
「モタつきすぎよ」


昼間の学校で見せた時は制服を開いた半裸。
それが今、何はともあれ一糸纏わずベッドの上。

黒目がちの童顔には不似合いな程、リヴィアンは既に大人の身体つき。
どこに触れても滑らかで柔かそうな質感。
何より張りも丸みもある乳房と尻に圧倒される。
比例して腰から下腹、脚にも脂肪は付いている方だが、その下に筋肉が備わって括れもあるので決して弛んだ印象を受けない。
クリーム色を溶かした白い肌に、顔と同じく肩や鎖骨はそばかすが散る。

一方のロキは、同じ色白でも仄かに青みの肌。
冬に出逢った頃はフードも被っていたし少女のようだったが、あれは間違いだったとつくづく思う。

撫肩に細い手足で華奢に見えても、服を脱げば確かに少年の身体だった。
変声期を迎えたといえども目立たない喉仏に筋の浮いた首、長くて綺麗な鎖骨。
まだ筋肉の付き方は甘いが、平たい胸や腹はただ薄いだけでなくしっかりと引き締まっている。


無抵抗でシーツに倒れてみせるとロキも覆い被さる形。
あまり恥じらうのもわざとらしい。
流石に膝だけは閉じているが、胸元と下腹部を隠そうとした手はシーツへ。
先端だけコーラルピンクに染まった乳房から金色の陰りまで、何も隠す物がないリヴィアンの身体。

相変わらず、ロキはあれきり指一本触れてこない。
熱っぽい視線だけ注ぐ濃藍色。
それも情欲でギラつくならまだしも、とても眩しげに見下ろすものだから胸が痛くなる。

どうしてそんな顔をするの。
美しいのは、あなたの方なのに。

「先輩が、綺麗で……なんか、もう、裸見ただけで出ちゃいそう……」

恥ずかしげに手で顔を隠し、堪らない声で呟かれた。
それは知っている。
リヴィアンの腹に当たる屹立の先、布を取り払われて水溜りが出来そうな濡れ方。


「……見るだけで良いの?」

ロキの片手を引いて、金色の陰りに触れさせた。
その奥で蕩けたリヴィアンの熱。
まるで火傷したみたいな表情を少年が見せたのは一瞬だけ。
こうしてハーブティーで潤った唇を交わし、貪り合って玄関先の再演。
零れた唾液にミントとレモンが香る。

リヴィアンも乱れた銀髪を撫でると、またも汗ばんできた額からそのまま滑らせていく。
上気した頬の熱と柔らかさが指先に心地良い。
首、鎖骨、胸と丁寧に伝って、こちらも行き着いた下腹部に差し入れた。

キスしながらお互いに弄り合い、息継ぎには喘ぎが混じる。
既に暴発寸前だっただけあって最初ばかりはやはりロキの方が早いものの。
必死で腰を擦り付けて白濁を吐き出し、リヴィアンの手から溢れて滴り落ちる。


「リヴィ先輩……っ、あぁ……」

キスを待たせて、躊躇いなく濡れた指に舌を這わせるとロキが息を呑んだ。
狂おしそうな歓喜の目をリヴィアンに向ける。
こちらが総毛立ってしまう妖艶さで。

自分の出した物をわざわざ味わう仕草で、単に見惚れて興奮しただけというなら説明が付く。
実際、先程のリヴィアンは匂い立つまでに艶めいていた。
それならロキが次の言葉に詰まり、こんなにも苦しげな顔をするのは何故か。
一体どういう感情なのだろう。

何か衝撃的なことを口にしようとして、直前で止めたような様子。


「えっと……それ、汚いので……」
「別に」

ロキが口籠った本当の理由は恐らく違う。
薄々と分かっているが、リヴィアンは気付かない振りをして「汚い」と言われた精液を飲み込んだ。
エナジーヴァンパイアとしての顔で。

そう、別に、男を悦ばせる為のパフォーマンスではない。
これは正直なところ生気の補給に過ぎず。


どの世界でも魔法には発動条件というものがあった。
対象者から生気を奪う場合は「自分か相手の粘膜に触れている」こと。

例えば指先を口腔に突き入れるだけでも、一時的に動けなくなる量を吸い出せる。
反対に送り込む場合も同じく。
仮死状態で眠るお姫様を目覚めさせるには、王子様が愛を以て口移しで生気を注ぐのだ。

キスや性交ならば根こそぎも確実。
ジェッソの時に抵抗せずにいたのはその為だった。
必ず仕留める覚悟と、この世界でも可能かという実験台。

単に生気が欲しいだけなら体液で充分、ロキ自身から奪う程ではない。
ただでさえ受け入れる側は負担が大きいのだ。
牙を受け入れる前、念の為の肉体強化。


「もう良いよ?」

かくれんぼの呼び掛け。
その意味するところは淫らでも。

リヴィアンが許しを口にした後、取り出した包みをロキに咥えさせる。
手を貸す必要があるかと思いきや無用。
そのまま封を牙で引き破って、蜜で滑る指でも何とか避妊具を着けてみせた。

射精したばかりだというのにもう先程の硬さ。
若さだけでもなく、リヴィアンが指を舐める姿で俄に熱情を見せた所為。
煽った訳ではないのだが、そんなに効果あるとは。
他人の性的嗜好なんて基本的に理解不明か。
意図せずにロキのスイッチを押してしまったことだけが事実。

そしてあの時、リヴィアンの方も滾ったのは確か。
幼さの残る優美な顔立ちを歪めて、剥き出しの欲望に惹かれた。


こちらも既に蜜を流し、ロキの指なら根本まで二本。
それでも不安感が一抹。
余裕を崩さず適切に少年をリードしてあげるべきなのだろうが、経験は飽くまでも前世までのもの。

この身体が男を受け入れたのは一度きり。
雪の夕刻、悍ましい出来事。

「思い出してしまうから怖い」なんて普通の女みたいなことは言わない。
"私"は冷酷無比を鮮やかに着飾る悪役。
凌辱者ならば既に一切の慈悲なく土の下へ葬った。

どうせなら上書きしてほしい、目茶苦茶に。


リヴィアンが乗って教える手もあるが、重たい自覚があるのでロキを潰してしまいそうな恐れ。
大袈裟なのは百も承知でも。

腰の下にクッションを敷いて膝を緩める。
ロキの手で開かれた足の付根、リヴィアンも宛てがいやすい角度を導く。
柔らかくなった花弁に切っ先が沈み込んだ。


「んッ、痛ぁ……」

どれだけ慣らしても何人目でも、侵入される時は痛むものだと知っている。
それだって生気を吸ったばかりなので緩和されている筈なのだが、思ったよりも身体の抵抗感が強い。
耐えられる程度だが引き攣れて熱に近く。

「あぁー……ッ」

狭い入口さえ越えれば、そこから先は滑らかに進む。
奥まで届いて小さくロキの悲鳴。
快楽か感激か、身震いした感覚までも伝わる。


「……何でロキ君が泣いてるの」

開けたばかりの目を訝しげに細めながらリヴィアンが問う。
紆余曲折を経て、初めて繋がることが出来たのだ。
ここは甘ったるい空気を作るべきなのだろうが、指摘をオブラートに包んでいる時点で充分に優しいと思ってほしい。

本当に涙だけなら可愛いもの。
それだけでなく、恍惚と舌も涎も垂らしながら乱れた息を繰り返す。
仔犬にしては仄暗く危ういまでの色香。

こうして、すぐ互いに灯った火は一つになる。
初々しさなどかなぐり捨てて。


「はぁ……ッリヴィ先輩、ごめ……っ、止まんないわぁ……」
「やめないで……ッ痛くして、良いから……」

銀色の仔犬は緩み切った口元で謝罪しつつも、リヴィアンを壊してしまいたいとばかりに濃藍の目が爛々と。
経験が浅いうち女の身体は圧迫感で苦しいだけ。
だというのに、蕩けたロキの顔にどうしようもなく欲情してしまう。

お伽噺に出てきそうな家での淫行。
狼に襲われる赤頭巾は処女喪失にも例えられる。

飢えに任せた幼い牙で喰い尽くされそうな錯覚。
それが被虐的な面を燃え上がらせ、痛みを愉しむ趣味も持ち合わせているだけに精神は強烈な快楽に変換する。
ゴム越しにリヴィアンの奥で爆ぜては何度も次を求め、熱狂が全てを呑み込む。


頭の片隅、理性は「喰われたのは、果たしてどちらか」と溜息を吐くが。

汚されたのでなく、飽くまでも少年に対する詫び。
今までそういう趣味など無かったのに。
むしろ"彼女"の好みは髭が似合う大人だったのに。
正反対だからこそ戸惑いつつ、何故か深く刺さって離れない。



最後の一滴まで打ち込まれ、絡めていた脚を解く。
噎せ返りそうな発情の匂い。

「あらまぁ……」

妙に痛むと思っていたら腰のクッションに答えがあった。
若草色のカバーは血混じりの体液で泥々。
考えてみればそれもそう、回復効果を高める生気でジェッソに付けられた傷まで治っていたか。
あれから半年、誰ともしていないので気付かなかった。

何も知らなかった頃には戻れやしないけれど。
どうせなら、この狼に処女を捧げても良かったのに。
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