ブルースター

りょう

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ブルースター

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本田博は、日本のトップレベルの

科学者だった。

 本田は、人類の夢である空を飛ぶ技術を追求していた。

 本田は、自らの研究所で、 パワードスーツと呼ばれる 

高性能な飛行装置を開発していた。

パワードスーツは

 人間の体にフィットするように設計された金属と繊維の組み合わせのスーツ

だった。 

スーツには、

小型のジェットエンジンや 反重力装置、ステルス機能などが内蔵されていた。

本田はパワードスーツのテスト飛行を研究所の近くの山で秘かに行っていた。

 本田は、 パワードスーツを着て

 空を自由に飛び回る感覚に 酔いしれていた。



テロリストの倉庫

「武器を回収するために

偵察する本田博」



本田は、パワードスーツを着て

倉庫に潜入した。 

倉庫の中には、組織が開発したミサイル搭載二足歩行兵器が隠されていた。

 そのマシンは、ミサイルやレーザーなどの強力な武器を搭載していた。

 本田は、その兵器を破壊するために パワードスーツのAIブルースターと協力して、戦略を立てた。



 「ブルースター、

コイツの弱点はどこだ?」

本田はパワードスーツのブルースターに尋ねた。



 「分析中です。このマシンは、高度な防御システムを持っています。 

しかし、背中にある燃料タンクが、最も脆弱な部分です。



 そこを攻撃すれば、戦車は爆発します。」

AIのブルースターは、冷静に答えた。



 「なるほど、じゃあ、背中に回り込んで、燃料タンクを狙うぞ。」本田は、決意した。



 「了解です。しかし、注意してください。



マシンは、周囲の状況を把握して、反応する能力があります。

あなたの動きを読まれないように、機敏に動いてください」

 AIは、忠告した。 



「心配するな。私は、このスーツの操作には、慣れている。」 

本田は、自信を持って言った。 



本田は、マシンに気づかれないように倉庫の中を忍び歩いた。



 マシンは、倉庫の奥に停まっていた。 

本田は、マシンの背後に回るために

倉庫の壁に沿って移動した。



 しかし、そのとき、

マシンが動き出した。



 「動いたぞ。」

本田は、驚いた。



 「どうやら、あなたの存在に気づいたようです。 

戦闘モードに切り替えてください。」AIは、警告した。



 「しまった。」

本田は、慌てた。

 マシンは、本田の方に向き直って、小型ミサイルを発射した。



 「ミサイルです!避けて!」AIは、叫んだ。

 「わかってるよ!」



本田は、パワードスーツのジェットエンジンを使って

 小型ミサイルをかわした。



 しかし、ミサイルは、倉庫の壁に当たって、爆発した。 

その衝撃で、倉庫の中に煙と火が広がった。



 「くそっ、視界が悪い」本田は

苦しみながら言った。



 「煙幕を利用して、マシンの背後に回り込んでください」AIは、提案した。

 「いい考えだ。やってみるよ。」 本田は、同意した。

 本田は、煙の中を素早く走って、

マシンの背後に回った。



 マシンは、本田の姿を見失って、あたりを探した。



 「今だ!」本田は、チャンスと見て、パワードスーツのレーザーを発射した。



 レーザーは、マシンの背中にある燃料タンクに命中した。



 燃料タンクは、炎上して、爆発した。

本田は、喜びに声を上げた。



 「おめでとうございます。

あなたは、目標を破壊しました」 

AIのブルースターは言った。





 本田博の研究は テロリストの 狙いの的になっていた。

ある日、 本田の研究所は 爆発によって壊滅しかけた。



本田は、研究所の中で

パワードスーツを着ていたが

爆発の衝撃で 

意識を失いかける。



娘のユナは研究所に 駆けつけた。 



本田「ユナか…」



ユナ「お父さん!しっかりして」



本田「そこにある。

スイッチを押すんだ…」



すると研究所の一部が球体化して

ガシャポンのカプセルのように研究所の一部分が変形した。



カプセルが山を下って、ユナたちはテロリストから逃げ切った。



三か月後



ある日の朝。本田博は

スマホで娘のユナと話していた。



本田「ユナ、起きたか?」



ユナ「うん、もう起きてるよ。」



ユナはベッドから飛び起きて

部屋を出た。



彼女は父親が大好きだったが

彼の仕事には興味がなかった。 



ユナはリビングに着くと

ロボットがテーブルに並べた

目玉焼きやサンドイッチ、

オレンジジュースを見た。



愛犬のミニチュアダックス

が餌を欲しさに吠え立てる。



ユナ「リリー、待て!」



ユナは朝食を食べ始めた。



本田「今日は何の授業があるんだ?」



ユナ「えーと、数学と英語と物理と…あとは体育かな。」



本田「物理か。それは面白いぞ。」



ユナ「そうかな?私はあまり得意じゃないけど。」



本田「そうか。でも、物理はパワードスーツの原理を理解するのに必要なんだ。」



ユナ「パワードスーツって?」

ユナは父親の言葉に反応した。



彼女はパワードスーツについて聞いたことがあったが

詳しくは知らなかった。



本田

「そうだ。パワードスーツとは、人間の身体能力を増強するためのものだ。

電気や燃料で動く。」



ユナ「そんなの本当にあるの?」



本田「あるよ。

実は、私が作った。」



本田はそう言って、小さく笑った。



彼はユナの驚く顔を見て、少し後悔した。

本田はユナにパワードスーツのことを話すつもりはなかったが

つい口を滑らせてしまった。



ユナ「えっ、本当?お父さんがあのパワードスーツを作ったの?」



本田「うん、本当だよ。でも、これは秘密だから、誰にも言わないでくれ。」



ユナ「なんでよ?すごいことじゃないの?」



本田「そうだけど、パワードスーツは危険なものでもある。

悪用されたら大変なことになる。」



ユナ「そうなの?」

ユナは父親の言葉に疑問を感じた。

彼女はパワードスーツに興味を持ち始めた。



彼女は父親にもっと聞きたいことがあったが、時計を見ると

もう学校に行かなければならない時間だった。



ユナ「あ、もうこんな時間。お父さん、行ってきます。」



本田「いってらっしゃい。気をつけて。」



ユナ「うん」

ユナは父親に挨拶して、家を出た。



彼女は学校に向かったが、頭の中はパワードスーツのことでいっぱいだった。





二週間後



目覚まし時計の耳障りなアラームが鳴り響く。

本田ユナは目を開き、時計に目をやる。



AM8:23



「やばい、遅刻する!」声にならない叫びを上げると、彼女は慌てて

ベッドから飛び起きた。



部屋はガジェット類に溢れていた。



制服に素早く着替え、

髪を手早くまとめる。



彼女は階段をドタバタと駆け降りる。



愛犬のリリーは、ウトウト

自分の犬用ベッドで

寝ていたが騒音で目覚める。



珈琲を片手に

「おはよう」と穏やかな父の声。

彼女は返事をする間もなく



居間を横切る間に

テーブルにある食パンをくわえて

家を飛び出していた。

 

本田「アレにはさわるなよ、ユナ」



ユナ「わかってるって」



ユナはルールを破りアレを使う。



車のガレージには青いパワード

スーツが置いてあった。



ユナは、パワードスーツの

ブルースターに触れると…



ブルースター「合言葉は?」



ユナ「チョコレート」



パワードスーツで空中を飛行

する本田ユナ。17歳。





町の上を飛ぶ彼女の周りには

朝日がキラキラと輝いていた。



飛行中、口から食パンがスルリ

と滑り落ち

登校する生徒の頭に直撃した。



ユナは学校裏に到着して

「セーフ」とつぶやいた。

そして

スーツをいつもの場所に隠した。



星野高校



ユナ(よし、今日もバレずに済んだ。パワードスーツの秘密は

このまま守らなきゃ...)



朝の光が校舎の窓ガラスに

反射し

生徒たちの賑やかな声が

校庭を満たしている。



昼休み



美咲

「ユナ、聞いた?今日の朝の話」



美咲はユナよりも髪が長い。



ユナ 「え、どんなの?」



美咲「そらとぶ、物体」



ユナ「へぇ~誰か見たの?」



ハヤト「それが、誰もちゃんと見てないんだって。

絶対、それは

未確認飛行物体だよ!」



ハヤトは、昼食のやきそばパンをこぼして言った。



教室の中は鮮やかな朝日で照らされていて、ハヤトの顔は好奇心で輝いている。



ユナは内心動揺しながらも

驚いた表情を作る。



星野高校・科学クラブ



城戸鉄夫

「みんな、今期のプロジェクトはロボット工学だ。

私たちの学校もテクノロジーの最前線に挑戦する」



科学クラブの教室は、

各種電子機器とロボットの模型でいっぱいだ。

壁には有名な科学者たちのポスターが貼られ、

机の上には散らばった

電子部品が技術への情熱を物語っている。



ユナ「えっと、その回路はこうした方が効率的かもしれないですね」



 城戸

「ユナ、それいいね!

さすがだよ。」



ユナは、少し照れくさい

笑顔を見せる。



彼女の周りには、開発中のロボットの設計図と電子部品が広がっている。



ユナ「今日は本当に楽しかった。でも、あのことは絶対に秘密にしなきゃ」



夕暮れ時の街並みがオレンジ色に染まり、ユナは学校からの帰り道を歩いている。



「あっ、スーツわすれた!」



ユナは慌てて星野高校に戻る。



理科室でハヤトは一人

居残りをしていた。



理科室の倉庫から聞こえる

AIの声「ステルスバッテリー6%まもなくスーツが露出します」



ハヤトは、倉庫を開けると驚愕の表情で立っていた。

「マジかよ!」



彼の目の前には

ユナのブルースターが

横たわっていた。



彼は、すぐさま専用の

PCでハッキングした。



ハヤトはブルースター

(パワードスーツ)から

USBメモリへ転送した。



ハヤト「よし!成功だ」



彼がスーツに手を触れると

起動音が響き

「合言葉は?」と

AIアシストが問う。



その時

ユナが理科室に入ってきた。

ハヤトは慌ててロッカーに

身を隠し息を潜める。



「合言葉は?」と

再度AIが問いかける。



ユナは静かに

「チョコレート」と答えた。



AIの声が響く。

「合言葉を認証しました。ユナさん、装着準備を始めます。」



ユナは手慣れた動作でスーツを装着し、学校を後にした。



隠れていたハヤトが驚きの表情を見せる。



学校の帰り道



男「そいつをよこせ!」



ハヤト「やめろ」



ハヤトはスーツの情報が

入っているUSBメモリを

奪われた。



夜。ユナの家・ガレージ付近



ユナは、私服に着替えようと

していた時

スマホの着信音が鳴り響いた。



ユナ「ハヤト。

また、くだらない話?」

ユナはLINEに応答した。



ハヤト「本当にごめん

あのスーツの情報が…

俺のせいで、漏れた」



ハヤトは正直に自らの過ち

を告げ、スーツの情報が

USBメモリに有ることを

言った。



ユナ「最低!どういうこと」



ハヤト「ごめん!!それで

男は木村楽器店の近くに

向かった」



男は木村楽器店に入り

奥の方でピアノを少し弾いた。

すると

床が下がり、怪しい地下室へ

続いた。



ユナは木村楽器店に到着する。



何の変哲もない楽器店に着く。

若い店員は、ニット帽を被り

バンドTシャツを着ている。



ユナはスーツのレーダー探知で

地下にターゲットがいることを

知った。



店員は店から、素早く逃げる。



楽器屋の地下室



男がノートパソコンを操作している。



男「これで情報はバッチリだ。

もう止められない」



男は、楽器店の地下室のパソコンからデータを組織に送り込む。



すると地上から

耳をつんざくような音が鳴り響く。



「ギィィィィイイインン、ゴゴ」



男「時間がない。早くしろ!」



ユナはスーツに搭載されている

レーザーで床を壊す。



男「クソッ!」



ユナ「見つけた!それを返して

床に伏せなさい!!」



男「遅いよ、すでにデータは送信済みだ」



ユナ「何者なの?どうしてこのデータが必要なの?」



男は持っていた手りゅう弾のピンを外して投げる。



爆発音とともに警察が現場に

駆け込む。



ユナは日本の夜空を飛行していた。



ユナは楽器店から逃げた若い店員を空から追跡していた。



ユナ「とまれ」



ショウタ「ハイハイ、降参」



ユナと楽器店の店員の

ショウタは話す。

「俺はショウタ」



しばらくしてから



ユナ「じゃ、ショウタのお父さんは組織の一員ってこと?」



店員「知らねぇけど、

ろくな父親じゃねぇ」



ユナ「お父さんのこと嫌いなの?」



ショウタ「まぁな」



ユナ「その組織のこと教えて」



ショウタ「俺は深く関わってないけど、わかるのは親父が最近

変な連中と話してたことだけだ」



ユナ「話の内容は?」



ショウタ「知らねぇよ」



ユナ「あの地下室にもう一回、

戻ってみるわ」



ショウタ「これ、通路の鍵だ。

俺はもう関係ねえ、じゃあな」



ショウタは煙草の火を消した。



ユナは

鍵を持って木村楽器店に戻る。



このスーツじゃまずいわね……



彼女は、スーツを隠して

私服に着替えた。



ユナ「このスーツは、

目立つからねっと」



ユナは、木村楽器店に近づいた。



ユナ「警察は、まだ現場にいるかな。なんとかして

地下室に入らなきゃ」



彼女は、店の裏口に回った。



楽器店には小さな扉があった。



ユナはショウタから受け取った鍵で扉を開けた。



ユナ「よし!これで、オーケーっと」



地下室へと続く階段。



地下室の通路には、ずっと奥に道が続いていた。



ユナは、暗い通路を進んだ。



ユナ「わっ!」



通路にネズミが餌を探し回ってうろちょろしていた。



彼女は、研究室にたどり着く。



ユナ「ここが奴らのアジトね」



ユナは、研究室にたどり着いた。



ユナ「ここに、データがあるはず…」



彼女は、ノートパソコンを見つけた。



ユナ「これが、データの送信元か。何が入ってるんだろう」



ユナは、ノートパソコンを起動しようとしたが、パスワードがかかっていた。



ユナ「暗号化されてるのね」



ユナは、自分のスマートウォッチとノートパソコンを接続した。



ハヤトからLINEが来ていた。



ユナ「ハヤト、パスワードを解析して。早く」



ハヤト「了解。いま解析を開始するよ」



スマートウォッチ「ハッキングモードに切り替えます」



ユナは、研究室の周りを調べた。



ユナ「ここは何の研究所なんだ?」



ユナは、壁に貼られた紙を見た。



人工知能や量子コンピューターの

図や文章が書かれていた。



ユナ「なんだろう」



彼女は

机の上にあった資料を拾った。



資料には、極秘プロジェクトの

目的などが書かれていた。



ユナは、驚いた顔をした。 



ユナ

「最強のパワードスーツ?

これって何?」



ユナは、スマートウォッチを見た。



 ユナ「ハヤト、どうなった?パスワードは解析できた?」



ハヤト「これは、ヘヴィーだな。

時間が、かかるぞ」



スマートウォッチ

「ハッキングモードを継続します」



ユナ「早くして」



すると、研究室のドアが開いた。 



ユナは、すぐさま



研究室の隅にあった段ボール箱の近くに隠れた。 



ドアから、博士らしき人物と女の

助手が入ってきた。



 博士「パソコンが起動している」

 

助手「わかりません。もしかして、侵入者が…!?」 



博士「まさか、データを盗まれたのか?早く確認しろ!」 



助手「はい、すぐに」



ユナ「やばい。ハヤト、早く解析して」 



ハヤト「解析中だ。もう少し待ってくれ」 



ユナ「早く、早く」



博士と助手は、ノートパソコンの画面を見た。



博士は、パスワードを入力しようとしたが、エラーが出た。



 博士「なんだ、これは。パスワードが違うぞ」 



助手「どういうことですか?間違えたのですか?」 



博士「間違えるはずがない。私が作ったんだからな」

誰かに変えられたのか?」



 助手「変えられた?それは、どういうことですか?」 



博士 「それは、ここに誰かがいるということか」



博士「くそっ、どこにいるんだ。見つけ出してやる」



博士は、研究室を探し始めた。 



博士は、周りを見回した。



 博士「侵入者・・・出てこい!」



ユナは、段ボール箱の中で息を止めた。 



博士は、段ボール箱に近づいた。



 博士「ここか?」



ユナは、恐怖に震えた。



博士は、段ボール箱を蹴った。 



博士「出てこい!」



 彼女は、見つかったと思った。



しかし、博士の目に映ったのは空っぽの段ボール箱だった。 



ユナは、もうひとつの段ボール箱に、運良くも隠れていた。 



博士「おい、監視カメラをチェックしろ」



助手「博士、時間がありません。警察が来るかもしれません」



博士「仕方ない。このパソコンを持って、ここから出るぞ」



助手「はい、分かりました」



博士と助手は、ノートパソコンを持って、研究室を出た。



 彼女は、彼らが出て行くのを確認した。 



ユナ「はぁ~。危なかった」



ユナ「ハヤト、データの解析は終わった?」 



ハヤト「終わった。パスワードは、THX713だ」  



ハッキング成功!



ノートパソコンの情報が数分間、

スマートウォッチに同期された。



ユナは、スマートウォッチの画面を見た。 



画面にはメッセージが表示されていた。

「起爆して、街を破壊しろ」



ユナは、信じられないという表情をした。 



ユナ「街に爆弾?」 



ユナ

「ハヤト。このデータ、

コピーできる?」 



ハヤト「了解。コピーを開始する」



ユナは、データのコピーが終わるのを待った。 



 ユナ「まず、みんなに知らせなきゃ」 



ハヤト「でも、誰に知らせるんだ?

警察には信じてもらえないだろうし」



ユナ「私たちで何とかするしかない」



 ハヤト「何とかって、どうやって?

うわっ!

データのコピーに失敗した」

 

ユナ

「このスーツを使って、奴らを止めるの!」 



ハヤト「スーツを使って?それは、危険じゃないか?」 



ユナ「奴らは、もう動いているわ」 



ハヤト「俺のドローンが爆弾を探知できる」



ユナ「爆弾の位置を教えて」 



ハヤトの声「了解。爆弾の位置を表示する」



ユナは、通路を走って、地下室を脱出した。 



ユナはスーツを装着して空に飛び上がった。



 ユナは、爆弾を止めるために、街に向かった。



 ハヤトは、ユナのスマートウォッチに



街の地図と爆弾の位置を表示した。



 ユナ「ここか。急がなきゃ」 



 

街のなか

"爆発音が響き、煙が立ち込める。



ユナ「遅かったか」



彼女は小学生の男の子を抱えて

街からすこし離れた場所に

避難させた。



小学生の男子「お姉ちゃん

スーパーヒーローみたい!」

母親「さ、行くわよ」



ユナ「ブルースター、

他に、ケガ人は?」



街はパニック状態になり

ケガ人は数名いた。



すると彼女の目の前に

黒いパワードスーツを

身に纏とう男が立っていた。



男「俺の邪魔をするな」



ユナ「ゆるさない!!」



ユナは黒いパワードスーツの

男を思いきり遠くの建物まで

投げ飛ばした。



頑丈な黒いパワードスーツが

衝撃から身を守る。

 

男「お返しをしよう」



男は小型のミサイルで反撃する。



ブルースターの声

「危険です。逃げてください」



ユナ「わかってる!!」



レッグスラスターで空を飛んで逃げるユナ。



男「逃がさない」



小型の追撃ミサイルが彼女を追いかける。



ユナ「これって、ヤバい状況」



3体のドローンが飛行。



次々に、ドローンがミサイルを撃破していく。



ユナ「ハヤト、助かった」



ハヤト「ストーカーに狙われる気分はどう?」



ユナ「あいつ、一体何なの?」



ブルースター「スキャンします」



ユナ「あいつも同じタイプの…まさかね」



ハヤト「ユナ、この場所に逃げろ。

転送しておいた」



ブルースター

「安全区域、読み込み中」



ユナ「ハヤト。サンキュー」



ブルースター

「ステルスモード展開」





男「クソっ、逃したか」







工業地帯でユナと男は対決する。



「やっと見つけたぞ、ユナ!」



工業地帯の廃墟の中から

新型パワードスーツを着た男が

飛び出してきた。



そのスーツは、黒い装甲と赤い光を放つ目が特徴的だった。

男は、ユナの旧モデルのスーツを

見下すように笑った。



「まさか、そのポンコツで俺に

挑むつもりか?

お前は本当に馬鹿だな。

このスーツは、

最新の技術で作られた

最強の兵器だ。

お前のスーツなんて

一瞬で粉々にしてやる」



「そう言うなら、やってみなさいよ」

ユナは、冷静に返した。

彼女は自分のスーツに自信があった。



それは、父親が開発した初期型のパワースーツだった。

見た目は古くて、

機能も限られていたが

ユナはそれを使いこなしていた。



彼女は、スーツの性能ではなく

スーツの使い方が

重要だと考えていた。



「ふん、じゃあ、見せてやるよ。このスーツの凄さを!」

男は、ユナに向かって突進した。

そのスーツは高速で移動できる

だけでなく強力なレーザー砲や

ミサイルなどの武器も

搭載していた。



男は、ユナに対して、次々と攻撃を仕掛けた。



「くっ、これはやばい……」

ユナは、男の攻撃をかわしながら、反撃のチャンスを探した。



しかし、男のスーツは

ユナのスーツよりも優れていた。



ユナのスーツは

レーザー砲やミサイルに対して

防御力が低かった。



ユナは、男の攻撃を受けると

大きな

ダメージを受けることになった。



「ははは、どうだ?お前のスーツは、俺のスーツには敵わないだろう?もう諦めろよ。

お前は、俺に勝てないんだから」



男は、ユナを追い詰めながら

嘲笑した。



男は、ユナを倒すことで

自分のスーツの優位性を

証明しようとしていた。



男は

自分のスーツに誇りを持っていた。

それは、彼が所属する組織が開発

した最新のパワードスーツだった。



「まだ、終わってない!

私、あなたに負けない」



ユナは、男の言葉に動じなかった。



彼女は、自分のスーツに愛着を

持っていた。

彼女は、そのスーツを守るために

戦っていた。



「そうか?じゃあ、この一撃で決着をつけようか」

男は、ユナに最後の一撃を与えるために、レーザー砲を溜め始めた。

そのレーザー砲は

ユナのスーツを一撃で破壊できるほどの威力を持っていた。



男は、ユナに向かって、レーザー砲を発射した。



「やっ……!」

ユナは、レーザー砲を避けることができなかった。

彼女は、自分のスーツが破壊されることを覚悟した。



しかし、そのとき、奇跡が起こった。



「これは!?」

男は、驚いた声を上げた。



彼のレーザー砲は

ユナのスーツに当たらなかった。

その代わりに

ユナのスーツの背中から、

何かが飛び出してきた。

それは秘密兵器だった。



それは、ユナのスーツに隠されていた小型のロケットだった。

ユナは、そのロケットを使って

男のレーザー砲をかわしたのだ。



「くそっ、まさか、そんなものが……」

男は、ユナのロケットに驚愕した。

彼は、ユナのスーツにそんな機能があるとは思わなかった。



彼は、自分のスーツが完璧だと思っていた。



「さあ、これで決着をつけましょうか。私は、あなたに勝つわ」

彼女は、自分のロケットを使って、男に反撃した。

彼女は、自分のスーツの限界を超えて

男に挑んだ



「うおおおおおおお!」

男は、ユナのロケットに押されて、叫んだ。



彼は、ユナのロケットに敗れた。



「やった、私の勝ち!」

ユナは、男のスーツを破壊して

喜んだ。



男の正体は、城戸鉄夫だった。



ユナ「先生が?どうして……」



城戸「こうするしかなかった」



ユナ「なんでよ!」



城戸「私は本田博をねたんでいた。それだけだ」



城戸は特殊部隊に連行される。





ユナは青いパワードスーツで

夕焼け空のなかを飛行していた。

ブルースターは、キラキラ輝く。



ユナは

帰り道、父親の好きな80年代の

ロックバンドの曲を聞いていた。



ユナは家に着いた。



本田は、疲れて寝ていた。



ハヤトからの着信が鳴る。



ユナ「もしもし」



ハヤト「ところで、ユナ

お父さんにスーツのこと

バレたか?」



ユナ「お父さんには

ブルースターのことは

ナ・イ・ショ」



ユナ「ブルースター

おやすみ」



ガレージにはパワードスーツ

のブルースターが静かに

眠っていた。



おわり。
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