16 / 38
第16話 第4章 揺れ動く大国④
しおりを挟む
マーダー監獄から出た黒羽達は、ソフィアの部屋に戻った。
黒羽は居心地の悪さを感じながらも、席に座った。
「ソフィア女王、エイトールの狙いは何だと思いますか?」
「だいたい予想ができますわ。恐らく、クーデターかと思います」
物騒な言葉だ。黒羽は眉をひそめた。
「エイトールはタカ派、ワタクシが穏健派と呼ばれていますの。彼は北から進軍を開始するであろうオール帝国に対して、徹底抗戦を考えていますわ。ワタクシは、武力による解決は望みません。と、なればおわかりでしょう。
彼が目的を達したいのであれば、この国の舵をワタクシから奪うのが最も単純かつ簡単ですわ」
黒羽は、苦虫を噛み潰したような顔で頷いた。
「大それたことを考えますね。オール帝国と戦って、勝算はあるんですか?」
ソフィアは、強く首を振った。
「いいえ、絶対に無理ですわ。我が王国は広大ですが、彼の国はそれを遥かに上回ります。まともに戦えば、蹂躙されるのは目に見えています。それは、エイトールも分かっているはずなのに」
黒羽は、泡立つ肌をさすった。国の事情はまるでわからないが、相手はあのカリムだ。きっと、いやソフィアの言葉は真実に違いない。黒羽は、息苦しさを感じ咳をした。
「どうにか、できないのでしょうか」
「手は考えています。ウト大陸の東にイーア大陸があることはご存知でしょう。あそこには、複数の国家がありますの。ワタクシは、彼らと協定を結ぶつもりですわ」
ああ、なるほど、と黒羽は思った。小さな力で立ち向かうのではなく、沢山の力をより合わせることで、オール帝国が簡単に攻め込めないようにするつもりか。
「エイトールは、この国を乗っ取り、ワタクシと近いことを行うでしょう。でも、彼は戦うつもりです。それでは、民が無駄死にしてしまいます。イーア大陸とウト大陸の力を合わせても、オール帝国には勝てませんわ。ワタクシ達にできることは、オール帝国が攻めにくいようにしたうえで、交渉材料を探すしかない。それが、唯一の道であるはずですの」
ソフィアは、深く悲しげな吐息をもらす。
「ともかく、エイトールの好きにはさせませんわ。一ヶ月の間、騙されたふりをして逆にアッと言わせてやりますの」
ソフィアの顔は、まるで悪役のように凶悪な力強さに満ちている。こんな状況でさえも立ち向かう気概を見せるソフィアに素直に感心する。
(こりゃ、俺も踏ん張らないとな)
黒羽は頬を叩き気合いを込めると、ソフィアと今後の話を詰めていった。
※
――山城の逮捕から一月後。
ウトバルク城内にある裁判所にて、女王暗殺の容疑者である山城の裁判が始まった。
重く身じろぎさえ許さぬほどの静寂な場には、女王派とエイトール派が睨み合う形で揃っていた。
山城は両サイドに設置されたテーブルに挟まる形で椅子に鎮座しており、目を閉じて裁判官の到来を待っている。
「揃っていますね」
声が響いた。分厚いドアを開いて裁判官が入ってきたのだ。コツコツと足音を響かせて、山城の前に設置された台まで移動すると、高らかに宣言した。
「これより、裁判を開始します。嘘偽りなく、神に恥じぬ行いを心がけますようお願い申し上げる。人定質問に移る前に、目を瞑っていいただく。神に対し、真実の誓いを立てる」
一斉に全員が目を閉じる。その時、慌ただしく扉が開かれた。
「包囲しろ」
重々しく鎧を鳴らした兵士達が、雪崩のような勢いで押し寄せ、女王達を取り囲んだ。
「これは、一体何事です。神聖な裁判の途中ですわ」
「フム、女王陛下。突然で申し訳ありませんが、裁判は中止させていただく」
ソフィアは、エイトールを睨んだ。
「エイトール。まさか、国を乗っ取るつもりなの」
「そのまさかです陛下。あなた様の生ぬるいやり方では、ウトバルク王国は静かにオール帝国に食される。……戦いだ。そう戦いだけが、我々の未来を掴む唯一の方法なのですよ」
「いいえ、嘘ですわ」
ソフィアは首を振った。
「あなたは、行き場のない気持ちを、戦いにぶつけたいだけでしょう」
ソフィアの言葉は、室内に響きわたった。
エイトールは、周りに聞こえるほど歯を食いしばった。巌のような顔が、さらに重厚になり、見る者を威圧する。
「エイトール、考え直して。あなたの奥様は、貴族の反乱に巻き込まれてお亡くなりになった。でも、それは貴族でありながら、不戦を貫いたあなたが悪いんじゃない」
「黙れ!}
エイトールは、テーブルに拳を叩きつけた。
「戦いは人として恥ずべき行為です。しかし、戦う時に戦わないと、誰も守れんのです。陛下、あなたは先王によく似ておられる。子供じみた理想を掲げるところがね」
深い悲しみを帯びた瞳が、真っすぐにソフィアを見た。
(エイトール……)
彼女は拳を握りしめた。強く、強く、己の意思を貫くために。
「あなたの言い分は、全てが間違っているとは思いませんわ。ただ、戦い方が間違っています。武器を持つだけが戦いではありませんわ。時には武器を捨て、道を模索することも戦いです」
エイトールは、うすら笑いを浮かべた。
「意味がない会話だ。申し訳ないが、殿下。あなたは処刑させてもらう。この国を一つにまとめるには、あなたは邪魔なのでな」
女王を守る兵士達が、必死に抵抗しようと剣を抜く。しかし、数が違い過ぎる。徐々に、包囲の輪は狭まっていく。
「終わりだ」
無慈悲なエイトールの言葉が、耳に届いた瞬間、ソフィアは笑った。
「ええ、あなたがね」
「何? あ、貴様達!」
場にいる兵士の全員が兜を脱いだ。
「残念ですが、エイトール。あなたのクーデターは、予想しておりましたわ。ここにいるのは、あなたの部下でなく、ワタクシの部下。大人しく投降なさい」
エイトールは、体を震わせ、声を絞り出した。
「女王陛下。正直、見くびっておりました」
「そう。でも、危なかったですわ。この方々のおかげで、ワタクシは、あなたの策に引っかからずに済みましたの」
ソフィアの視線を辿ったエイトールは、露骨に嫌な顔をした。
「彩希殿、黒羽殿」
「アラ、とっても悔しそうな顔ね」
「こら、止めろよ彩希。エイトールさん。こんなことになって残念です」
エイトールは、なぜと呟いた。
「このまま捕まるのは、納得がいかないでしょう。ワタクシが説明いたしますわ」
ソフィアは、事の顛末を話した。滑らかに紡がれる言葉に、エイトールは黙って聞いていたが、途中「ん?」と顔をこわばらせた。
「失礼。酒場の話をもう一度してもらっても?」
「え、ええ。ですから、あなたが第三階層にある『サマーエンジェル』で、オール帝国の者と密談をしていたと。おおかた、相手の軍門に下るふりをして、情報を集めていたのでしょうけど、随分と危険な真似をなさるのね」
「ハ、ハハハ。何をおっしゃられる? 私がいやしきオール帝国の者どもに接触するなどありえませんな」
ソフィアは、彩希と視線を交わした。
「あなたではないの? 酒場のスタッフが証言したわ。背の高いウトバルクのお偉いさんと、マントを着た男が話していたって」
彩希の言葉に、エイトールは首を振る。
「私ではありませんな」
「エイトールさん、嘘をいっても意味は」
「いえ、黒羽様。あの男はこんな嘘をつく男ではありません」
では、誰が? その問いを、黒羽は投げかけることができなかった。突如、雷光が全員を襲ったからだ。
黒羽は居心地の悪さを感じながらも、席に座った。
「ソフィア女王、エイトールの狙いは何だと思いますか?」
「だいたい予想ができますわ。恐らく、クーデターかと思います」
物騒な言葉だ。黒羽は眉をひそめた。
「エイトールはタカ派、ワタクシが穏健派と呼ばれていますの。彼は北から進軍を開始するであろうオール帝国に対して、徹底抗戦を考えていますわ。ワタクシは、武力による解決は望みません。と、なればおわかりでしょう。
彼が目的を達したいのであれば、この国の舵をワタクシから奪うのが最も単純かつ簡単ですわ」
黒羽は、苦虫を噛み潰したような顔で頷いた。
「大それたことを考えますね。オール帝国と戦って、勝算はあるんですか?」
ソフィアは、強く首を振った。
「いいえ、絶対に無理ですわ。我が王国は広大ですが、彼の国はそれを遥かに上回ります。まともに戦えば、蹂躙されるのは目に見えています。それは、エイトールも分かっているはずなのに」
黒羽は、泡立つ肌をさすった。国の事情はまるでわからないが、相手はあのカリムだ。きっと、いやソフィアの言葉は真実に違いない。黒羽は、息苦しさを感じ咳をした。
「どうにか、できないのでしょうか」
「手は考えています。ウト大陸の東にイーア大陸があることはご存知でしょう。あそこには、複数の国家がありますの。ワタクシは、彼らと協定を結ぶつもりですわ」
ああ、なるほど、と黒羽は思った。小さな力で立ち向かうのではなく、沢山の力をより合わせることで、オール帝国が簡単に攻め込めないようにするつもりか。
「エイトールは、この国を乗っ取り、ワタクシと近いことを行うでしょう。でも、彼は戦うつもりです。それでは、民が無駄死にしてしまいます。イーア大陸とウト大陸の力を合わせても、オール帝国には勝てませんわ。ワタクシ達にできることは、オール帝国が攻めにくいようにしたうえで、交渉材料を探すしかない。それが、唯一の道であるはずですの」
ソフィアは、深く悲しげな吐息をもらす。
「ともかく、エイトールの好きにはさせませんわ。一ヶ月の間、騙されたふりをして逆にアッと言わせてやりますの」
ソフィアの顔は、まるで悪役のように凶悪な力強さに満ちている。こんな状況でさえも立ち向かう気概を見せるソフィアに素直に感心する。
(こりゃ、俺も踏ん張らないとな)
黒羽は頬を叩き気合いを込めると、ソフィアと今後の話を詰めていった。
※
――山城の逮捕から一月後。
ウトバルク城内にある裁判所にて、女王暗殺の容疑者である山城の裁判が始まった。
重く身じろぎさえ許さぬほどの静寂な場には、女王派とエイトール派が睨み合う形で揃っていた。
山城は両サイドに設置されたテーブルに挟まる形で椅子に鎮座しており、目を閉じて裁判官の到来を待っている。
「揃っていますね」
声が響いた。分厚いドアを開いて裁判官が入ってきたのだ。コツコツと足音を響かせて、山城の前に設置された台まで移動すると、高らかに宣言した。
「これより、裁判を開始します。嘘偽りなく、神に恥じぬ行いを心がけますようお願い申し上げる。人定質問に移る前に、目を瞑っていいただく。神に対し、真実の誓いを立てる」
一斉に全員が目を閉じる。その時、慌ただしく扉が開かれた。
「包囲しろ」
重々しく鎧を鳴らした兵士達が、雪崩のような勢いで押し寄せ、女王達を取り囲んだ。
「これは、一体何事です。神聖な裁判の途中ですわ」
「フム、女王陛下。突然で申し訳ありませんが、裁判は中止させていただく」
ソフィアは、エイトールを睨んだ。
「エイトール。まさか、国を乗っ取るつもりなの」
「そのまさかです陛下。あなた様の生ぬるいやり方では、ウトバルク王国は静かにオール帝国に食される。……戦いだ。そう戦いだけが、我々の未来を掴む唯一の方法なのですよ」
「いいえ、嘘ですわ」
ソフィアは首を振った。
「あなたは、行き場のない気持ちを、戦いにぶつけたいだけでしょう」
ソフィアの言葉は、室内に響きわたった。
エイトールは、周りに聞こえるほど歯を食いしばった。巌のような顔が、さらに重厚になり、見る者を威圧する。
「エイトール、考え直して。あなたの奥様は、貴族の反乱に巻き込まれてお亡くなりになった。でも、それは貴族でありながら、不戦を貫いたあなたが悪いんじゃない」
「黙れ!}
エイトールは、テーブルに拳を叩きつけた。
「戦いは人として恥ずべき行為です。しかし、戦う時に戦わないと、誰も守れんのです。陛下、あなたは先王によく似ておられる。子供じみた理想を掲げるところがね」
深い悲しみを帯びた瞳が、真っすぐにソフィアを見た。
(エイトール……)
彼女は拳を握りしめた。強く、強く、己の意思を貫くために。
「あなたの言い分は、全てが間違っているとは思いませんわ。ただ、戦い方が間違っています。武器を持つだけが戦いではありませんわ。時には武器を捨て、道を模索することも戦いです」
エイトールは、うすら笑いを浮かべた。
「意味がない会話だ。申し訳ないが、殿下。あなたは処刑させてもらう。この国を一つにまとめるには、あなたは邪魔なのでな」
女王を守る兵士達が、必死に抵抗しようと剣を抜く。しかし、数が違い過ぎる。徐々に、包囲の輪は狭まっていく。
「終わりだ」
無慈悲なエイトールの言葉が、耳に届いた瞬間、ソフィアは笑った。
「ええ、あなたがね」
「何? あ、貴様達!」
場にいる兵士の全員が兜を脱いだ。
「残念ですが、エイトール。あなたのクーデターは、予想しておりましたわ。ここにいるのは、あなたの部下でなく、ワタクシの部下。大人しく投降なさい」
エイトールは、体を震わせ、声を絞り出した。
「女王陛下。正直、見くびっておりました」
「そう。でも、危なかったですわ。この方々のおかげで、ワタクシは、あなたの策に引っかからずに済みましたの」
ソフィアの視線を辿ったエイトールは、露骨に嫌な顔をした。
「彩希殿、黒羽殿」
「アラ、とっても悔しそうな顔ね」
「こら、止めろよ彩希。エイトールさん。こんなことになって残念です」
エイトールは、なぜと呟いた。
「このまま捕まるのは、納得がいかないでしょう。ワタクシが説明いたしますわ」
ソフィアは、事の顛末を話した。滑らかに紡がれる言葉に、エイトールは黙って聞いていたが、途中「ん?」と顔をこわばらせた。
「失礼。酒場の話をもう一度してもらっても?」
「え、ええ。ですから、あなたが第三階層にある『サマーエンジェル』で、オール帝国の者と密談をしていたと。おおかた、相手の軍門に下るふりをして、情報を集めていたのでしょうけど、随分と危険な真似をなさるのね」
「ハ、ハハハ。何をおっしゃられる? 私がいやしきオール帝国の者どもに接触するなどありえませんな」
ソフィアは、彩希と視線を交わした。
「あなたではないの? 酒場のスタッフが証言したわ。背の高いウトバルクのお偉いさんと、マントを着た男が話していたって」
彩希の言葉に、エイトールは首を振る。
「私ではありませんな」
「エイトールさん、嘘をいっても意味は」
「いえ、黒羽様。あの男はこんな嘘をつく男ではありません」
では、誰が? その問いを、黒羽は投げかけることができなかった。突如、雷光が全員を襲ったからだ。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
弟子に”賢者の石”発明の手柄を奪われ追放された錬金術師、田舎で工房を開きスローライフする~今更石の使い方が分からないと言われても知らない~
今川幸乃
ファンタジー
オルメイア魔法王国の宮廷錬金術師アルスは国内への魔物の侵入を阻む”賢者の石”という世紀の発明を完成させるが、弟子のクルトにその手柄を奪われてしまう。
さらにクルトは第一王女のエレナと結託し、アルスに濡れ衣を着せて国外へ追放する。
アルスは田舎の山中で工房を開きひっそりとスローライフを始めようとするが、攻めてきた魔物の軍勢を撃退したことで彼の噂を聞きつけた第三王女や魔王の娘などが次々とやってくるのだった。
一方、クルトは”賢者の石”を奪ったものの正しく扱うことが出来ず次第に石は暴走し、王国には次々と異変が起こる。エレナやクルトはアルスを追放したことを後悔するが、その時にはすでに事態は取り返しのつかないことになりつつあった。
※他サイト転載
目立ちたくない召喚勇者の、スローライフな(こっそり)恩返し
gari
ファンタジー
突然、異世界の村に転移したカズキは、村長父娘に保護された。
知らない間に脳内に寄生していた自称大魔法使いから、自分が召喚勇者であることを知るが、庶民の彼は勇者として生きるつもりはない。
正体がバレないようギルドには登録せず一般人としてひっそり生活を始めたら、固有スキル『蚊奪取』で得た規格外の能力と(この世界の)常識に疎い行動で逆に目立ったり、村長の娘と徐々に親しくなったり。
過疎化に悩む村の窮状を知り、恩返しのために温泉を開発すると見事大当たり! でも、その弊害で恩人父娘が窮地に陥ってしまう。
一方、とある国では、召喚した勇者(カズキ)の捜索が密かに行われていた。
父娘と村を守るため、武闘大会に出場しよう!
地域限定土産の開発や冒険者ギルドの誘致等々、召喚勇者の村おこしは、従魔や息子(?)や役人や騎士や冒険者も加わり順調に進んでいたが……
ついに、居場所が特定されて大ピンチ!!
どうする? どうなる? 召喚勇者。
※ 基本は主人公視点。時折、第三者視点が入ります。
ダンジョン・ホテルへようこそ! ダンジョンマスターとリゾート経営に乗り出します!
彩世幻夜
ファンタジー
異世界のダンジョンに転移してしまった、ホテル清掃員として働く24歳、♀。
ダンジョンマスターの食事係兼ダンジョンの改革責任者として奮闘します!
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
異世界複利! 【1000万PV突破感謝致します】 ~日利1%で始める追放生活~
蒼き流星ボトムズ
ファンタジー
クラス転移で異世界に飛ばされた遠市厘(といち りん)が入手したスキルは【複利(日利1%)】だった。
中世レベルの文明度しかない異世界ナーロッパ人からはこのスキルの価値が理解されず、また県内屈指の低偏差値校からの転移であることも幸いして級友にもスキルの正体がバレずに済んでしまう。
役立たずとして追放された厘は、この最強スキルを駆使して異世界無双を開始する。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
やがて神Sランクとなる無能召喚士の黙示録~追放された僕は唯一無二の最強スキルを覚醒。つきましては、反撃ついでに世界も救えたらいいなと~
きょろ
ファンタジー
♢簡単あらすじ
追放された召喚士が唯一無二の最強スキルでざまぁ、無双、青春、成り上がりをして全てを手に入れる物語。
♢長めあらすじ
100年前、突如出現した“ダンジョンとアーティファクト”によってこの世界は一変する。
ダンジョンはモンスターが溢れ返る危険な場所であると同時に、人々は天まで聳えるダンジョンへの探求心とダンジョンで得られる装備…アーティファクトに未知なる夢を見たのだ。
ダンジョン攻略は何時しか人々の当たり前となり、更にそれを生業とする「ハンター」という職業が誕生した。
主人公のアーサーもそんなハンターに憧れる少年。
しかし彼が授かった『召喚士』スキルは最弱のスライムすら召喚出来ない無能スキル。そしてそのスキルのせいで彼はギルドを追放された。
しかし。その無能スキルは無能スキルではない。
それは誰も知る事のない、アーサーだけが世界で唯一“アーティファクトを召喚出来る”という最強の召喚スキルであった。
ここから覚醒したアーサーの無双反撃が始まる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる