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【第9部〜巨人の王国編〜】
第55話 オン・マユラ・キランデイ・ソワカ
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堕天したウリエルは巨人族並みの巨体となり、ガブリエル達に向けて振り下ろされた拳は脅威でしか無かった。
「ウリエル!アナトの敵はあいつだ!あいつがアナトの敵だ!」
ラファエルがヒューペリオンに指を差して叫ぶと、ウリエルは飛び上がってヒューペリオンに殴りかかった。
ヒューペリオンは棍棒で、ウリエルを殴り飛ばして攻撃を躱わした。
「アガガ…」
「堕天使か…。戦うのは初めてだが、 熾天使だったお前が、何とも醜い姿となったものよ?」
棍棒を頭上から振り下ろしてウリエルの頭を殴ると、顔を覆う硬い外皮が砕けて飛んだ。
ウリエルは腕を4本生やして、6本の手のひらから破壊光線を出した。しかしヒューペリオンは呪文を唱え、身体の周囲に青白い光の膜を張った。それはバリアの効果を発揮し、ウリエルの光線を弾いた。
「馬鹿め、死ね!」
『爆獄渦炎射』
ヒューペリオンが左手を広げてウリエルに向けると、炎が渦を巻いて襲いかかった。その超高温の熱は城壁の回廊をも変形させ、壁の近くにいた神兵の身体はその熱だけで燃え上がった。
ガブリエルとラファエルは咄嗟に、耐熱防御壁の呪文を唱えた。しかしその熱で、全身が汗でびしょ濡れとなり、白い衣の2人は下着を着けていない為、肌が透けて見えた。
ウリエルは、口から高密度の瘴気を吐いた。それは強大な霊気(冷気)を含み、辺りを氷付かせた。ヒューペリオンの炎さえも凍らせた。
「馬鹿な!?信じられん…」
ウリエルはヒューペリオンにタックルをし、6本の腕でベアバッグをして掴まえて身動き取れない様にした。
「カハアァァ…」
至近距離で瘴気を浴びると、ヒューペリオンの左顔面は腐敗して頭蓋骨が剥き出しとなり、そのまま身体全身が凍り付いて行く。
「グギャアァァァ!」
ウリエルは雄叫びを上げながら腕に力を込めて締め付け、凍り付いたヒューペリオンを粉々に砕いた。
『上級回復』
ガブリエルは、先ず傷が深いウリエルを治療し、それからラファエルと自分を回復した。
「ふー、ようやく倒したわね。ミカエルの後を追うわよ」
ガブリエルがウリエルを先導し、先に進もうとすると背後から声を掛けられた。
「そのままの姿で進むつもりなのですか?」
孔雀明妃は真言を唱えた。
『オン・マユラ・キランデイ・ソワカ』
すると驚くべき事に、ウリエルの堕天が解けて元の姿に戻った。
「キャッ!」
ウリエルは全裸で意識を失っており、朝勃ちの様にアレがそそり勃っていたのだ。ガブリエルもラファエルも両手で目を隠しながら指を広げて、恥ずかしがりながらもガン見していた。
「ふふふ、全く…興味津々ね?これだから処女は…」
「し、処女の何が悪いのだ?」
「我々は神に操を立てているのだ」
「はい、はい、そう言うのは良いから。ほら、こっちに来てごらんなさい!」
孔雀明妃に言われて隣に座った。
「触ってごらん?」
「ええ!?で、出来ないわ、さ、触るなんて…」
孔雀明妃は、ウリエルのそそり勃つモノを軽く握ると、上下にしごいて見せた。
「殿方は、こうすると気持ち良いのですよ」
ガブリエルとラファエルは顔を見合わせて耳まで真っ赤になり、真っ白な肌は高揚して胸元まで紅く火照った。
「こ、こうですか?」
ラファエルが恐る恐る孔雀明妃から交代すると、上下にしごきながら好奇心でマジマジと見ていた。
「ど、どうですの?ラファエル」
ガブリエルは尋ねながらも、自分もやってみたそうだった。ラファエルと交代してガブリエルは、「最初は何だかグロテスクな物だと思っていましたけど、今は可愛らしいと思えて来ましたわ」
時折ウリエルは気持ち良さそうに息を荒げたので、ガブリエルとラファエルは変な気持ちになった。
そこへ梵天軍が現れた。
「残念だけど、ここまでよ。何をしていたのか知られたく無いでしょう?」
ガブリエルとラファエルは飛び上がって、衣服の乱れを整えた。孔雀明妃は、羽衣でウリエルの下半身を隠した。
「梵天様、ウリエル殿が堕天してしまい、正気に戻したのですが意識を失ってしまい、着せる服も無くて困っていたのです」
梵天は、彼女達がウリエルに悪戯をしていたとは、露ほどにも疑わずに配下に命じて服を着させた。
その間、背を向けていると、新たなティターン神族が襲って来た。四男のクレイオスだ。
孔雀明妃は、眉を顰めて真言を唱えた。
「オン・マユラ・キランデイ・ソワカ」
無数の光の玉が宙を舞い、クレイオスの攻撃を受け止めた。
「オン・マユラ・キランデイ・ソワカ」
真言を唱えると、光の玉はクレイオスを取り囲み一斉に攻撃した。光の玉がクレイオスの身体に当たると、その箇所は塵となって消滅した。
「ウギャアァ!」
梵天は両手を合わせて、クレイオスを憐れんだ。
「孔雀明妃が、ただ美しいだけと思うたか?阿弥陀如来軍で最強なのは、不動明王でも大威徳明王でも無い。孔雀明王こそが、最強の明王なのだ」
孔雀明王は、その容貌からしばしば大魔王ルシファーと同一視された事もある明王だ。しかし、彼女は女性であり、明王では無く明妃と呼ぶのが正しい。それにルシファーは男性である為に、同一人物では無い。
だが問題はそこでは無い。孔雀明妃は、大魔王ルシファーにも匹敵するほど強いと言う事なのだ。東洋天界最強は、梵天でも帝釈天でも大黒天でも無く、孔雀明妃だ。
クレイオスは光の玉に包まれ、攻撃によって身体を削り取られて、塵も残さずに消滅した。
「ウリエル!アナトの敵はあいつだ!あいつがアナトの敵だ!」
ラファエルがヒューペリオンに指を差して叫ぶと、ウリエルは飛び上がってヒューペリオンに殴りかかった。
ヒューペリオンは棍棒で、ウリエルを殴り飛ばして攻撃を躱わした。
「アガガ…」
「堕天使か…。戦うのは初めてだが、 熾天使だったお前が、何とも醜い姿となったものよ?」
棍棒を頭上から振り下ろしてウリエルの頭を殴ると、顔を覆う硬い外皮が砕けて飛んだ。
ウリエルは腕を4本生やして、6本の手のひらから破壊光線を出した。しかしヒューペリオンは呪文を唱え、身体の周囲に青白い光の膜を張った。それはバリアの効果を発揮し、ウリエルの光線を弾いた。
「馬鹿め、死ね!」
『爆獄渦炎射』
ヒューペリオンが左手を広げてウリエルに向けると、炎が渦を巻いて襲いかかった。その超高温の熱は城壁の回廊をも変形させ、壁の近くにいた神兵の身体はその熱だけで燃え上がった。
ガブリエルとラファエルは咄嗟に、耐熱防御壁の呪文を唱えた。しかしその熱で、全身が汗でびしょ濡れとなり、白い衣の2人は下着を着けていない為、肌が透けて見えた。
ウリエルは、口から高密度の瘴気を吐いた。それは強大な霊気(冷気)を含み、辺りを氷付かせた。ヒューペリオンの炎さえも凍らせた。
「馬鹿な!?信じられん…」
ウリエルはヒューペリオンにタックルをし、6本の腕でベアバッグをして掴まえて身動き取れない様にした。
「カハアァァ…」
至近距離で瘴気を浴びると、ヒューペリオンの左顔面は腐敗して頭蓋骨が剥き出しとなり、そのまま身体全身が凍り付いて行く。
「グギャアァァァ!」
ウリエルは雄叫びを上げながら腕に力を込めて締め付け、凍り付いたヒューペリオンを粉々に砕いた。
『上級回復』
ガブリエルは、先ず傷が深いウリエルを治療し、それからラファエルと自分を回復した。
「ふー、ようやく倒したわね。ミカエルの後を追うわよ」
ガブリエルがウリエルを先導し、先に進もうとすると背後から声を掛けられた。
「そのままの姿で進むつもりなのですか?」
孔雀明妃は真言を唱えた。
『オン・マユラ・キランデイ・ソワカ』
すると驚くべき事に、ウリエルの堕天が解けて元の姿に戻った。
「キャッ!」
ウリエルは全裸で意識を失っており、朝勃ちの様にアレがそそり勃っていたのだ。ガブリエルもラファエルも両手で目を隠しながら指を広げて、恥ずかしがりながらもガン見していた。
「ふふふ、全く…興味津々ね?これだから処女は…」
「し、処女の何が悪いのだ?」
「我々は神に操を立てているのだ」
「はい、はい、そう言うのは良いから。ほら、こっちに来てごらんなさい!」
孔雀明妃に言われて隣に座った。
「触ってごらん?」
「ええ!?で、出来ないわ、さ、触るなんて…」
孔雀明妃は、ウリエルのそそり勃つモノを軽く握ると、上下にしごいて見せた。
「殿方は、こうすると気持ち良いのですよ」
ガブリエルとラファエルは顔を見合わせて耳まで真っ赤になり、真っ白な肌は高揚して胸元まで紅く火照った。
「こ、こうですか?」
ラファエルが恐る恐る孔雀明妃から交代すると、上下にしごきながら好奇心でマジマジと見ていた。
「ど、どうですの?ラファエル」
ガブリエルは尋ねながらも、自分もやってみたそうだった。ラファエルと交代してガブリエルは、「最初は何だかグロテスクな物だと思っていましたけど、今は可愛らしいと思えて来ましたわ」
時折ウリエルは気持ち良さそうに息を荒げたので、ガブリエルとラファエルは変な気持ちになった。
そこへ梵天軍が現れた。
「残念だけど、ここまでよ。何をしていたのか知られたく無いでしょう?」
ガブリエルとラファエルは飛び上がって、衣服の乱れを整えた。孔雀明妃は、羽衣でウリエルの下半身を隠した。
「梵天様、ウリエル殿が堕天してしまい、正気に戻したのですが意識を失ってしまい、着せる服も無くて困っていたのです」
梵天は、彼女達がウリエルに悪戯をしていたとは、露ほどにも疑わずに配下に命じて服を着させた。
その間、背を向けていると、新たなティターン神族が襲って来た。四男のクレイオスだ。
孔雀明妃は、眉を顰めて真言を唱えた。
「オン・マユラ・キランデイ・ソワカ」
無数の光の玉が宙を舞い、クレイオスの攻撃を受け止めた。
「オン・マユラ・キランデイ・ソワカ」
真言を唱えると、光の玉はクレイオスを取り囲み一斉に攻撃した。光の玉がクレイオスの身体に当たると、その箇所は塵となって消滅した。
「ウギャアァ!」
梵天は両手を合わせて、クレイオスを憐れんだ。
「孔雀明妃が、ただ美しいだけと思うたか?阿弥陀如来軍で最強なのは、不動明王でも大威徳明王でも無い。孔雀明王こそが、最強の明王なのだ」
孔雀明王は、その容貌からしばしば大魔王ルシファーと同一視された事もある明王だ。しかし、彼女は女性であり、明王では無く明妃と呼ぶのが正しい。それにルシファーは男性である為に、同一人物では無い。
だが問題はそこでは無い。孔雀明妃は、大魔王ルシファーにも匹敵するほど強いと言う事なのだ。東洋天界最強は、梵天でも帝釈天でも大黒天でも無く、孔雀明妃だ。
クレイオスは光の玉に包まれ、攻撃によって身体を削り取られて、塵も残さずに消滅した。
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