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【第9部〜巨人の王国編〜】
第19話 項羽vs.真祖エリザベート・バートリ
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「困るわねぇ、勝手にうちの奴隷を連れて行かれては。それとも貴女が身代わりをしてくれるのかしら?」
振り返るとバートリが立っていた。身構えると、バートリは大笑いした。
「オホホホ、どこまで頭が悪いのかしら?先程の戦いで、勝てない事は理解したでしょうに、これだから下賤の者は…」
言い終わるよりも早くロードは斬り掛かった。しかしバートリは鬱陶しそうに、左手の人差し指1本でロードの剣を捌いて見せた。
「うおぉぉぉ!」
ロードの剣速は更に上がり、遂にバートリの頬を掠めた。
「チッ。よくも高貴で美しい私の顔に傷を付けたわね!」
キレたバートリはロードの腹を蹴り上げ、ロードが空中で体勢を整えるよりも早く飛ぶと、鉄扇で右手首を斬り落とし、着地と同時に薙ぎ払って左腕を斬り落とした。
「うあぁぁっ」
両手を失った痛みで地面を転がるロードの髪の毛を掴んで無理矢理に起こした。
「よく見ておけ、お前のせいだぞ?」
「止めてー!」
私の絶叫も虚しく、鉄扇で喉を切り裂かれたロードは、噴水の様に血が3mも噴き上がって絶命した。
「美女を殺すのは忍び無いが、私の玩具を盗もうとしたからやむを得ないわね。オーホホホ」
バートリは高笑いして勝ち誇った。
「許さない!」
「許さない?誰に向かって口をきいているのか、分かっているのかぇ?」
バートリが鉄扇を翻すと真空刃が襲い、膝から下を切断されて地面に転がった。
「ホホホ、地べたを這いずり回るのがお似合いね」
圧倒的な強さ、しかも全く本気では無いのだ。絶望と悔しさで涙を流した。
「何も泣く事は無い。お前達は妾のエサに過ぎぬ。エサのお前達が妾に勝つ事などあり得ぬのだ」
バートリが私に手を差し伸べた時、その右手に矢が刺さった。
「シャー!」
バートリは牙を剥いて威嚇した。矢を放ったのはミューズで、その隙に日光で燃えるキュルテンをビゼルが助けだした。
アーシャが時間魔法で、ロードが殺される前の時間に戻し、私の両足も元に戻った。
「アーシャがいてくれて助かったわ」
「お礼は、この窮地を脱してからにしましょう」
魔王4人とバートリは睨み合い、そこへ項羽が城壁から飛び降り、頭上からバートリを袈裟斬りにして薙ぎ払い、城壁に叩き付けた。
「おのれぇ!」
身体が真っ二つになるほどのダメージを受けたにも関わらず、驚くべき超回復で傷が修復されていく。切り裂かれたドレスからは、大きいのに垂れず、白くて形の良い乳房が見えた。それを全く隠そうともせずに、項羽に襲いかかった。
目で追う事すら出来ない超スピードを、項羽は余裕で対処している。信じられない事に、スピードもパワーも項羽がバートリを凌駕していた。
バートリは、歯軋りして悔しがった。
「お前、名前は?」
「項籍だ」
「その名前、忘れんぞ」
竜巻の様に渦巻きながら無数の蝙蝠へと姿を変え、その渦が城壁に昇ると、再びバートリの姿となり、項羽を睨んで見下ろした。
私達は命からがら無事に、逃げ延びる事が出来た。
「はぁ、はぁ、はぁ…今度こそ終わりだと思ったわ…」
「皇上、もう危険な真似はお止め下さい」
「本当に、申し訳なかった…。ごめんなさい。目の前でロードの喉が掻き切られた時は、胸が引き裂かれる思いだったよ」
思い出して涙を流すと、ロードも貰い泣きをした。何にせよ、無事に生還する事が出来た。
高邸に着くと、真祖キュルテンの傷を回復呪文で治した。私が真祖達に犯された事を知った項羽は、嫉妬で怒り狂い、力づくで私を犯した。
私は犯されている間、泣きながら何度も高さんの名を呼んだ。項羽は6回目の射精の後、不機嫌な顔をして何処かに行った。
私は暫くの間、呆然として泣いていた。項羽は元カレだし、嫌いで別れた訳ではない。瑞稀の消滅後、肉体を得た為に冥界から地上に来て、私達の関係は終わったのだ。今の私の心は高さんにしか無い。
私が項羽に犯されている事は皆んな知っていたが、誰も助けには来なかった。ロードなら飛んで来そうだったが、恐らく止められたのだろう。
これは元カレ元カノによる、痴話喧嘩なのだ。だから本人達で解決するしか無い。私は自然消滅したと思っているから心は他に有り、項羽に別れを告げた訳では無いので、項羽は別れたつもりは無く、私が浮気しているだけだと思っている。こう考えると、悪いのは私だ。
「ちゃんと言わなきゃ…」
翌日私は項羽に、「好きな人がいるので、私と別れて下さい」と言った。
項羽は激怒して、私を犯そうとした。私は「償いに差し出せる物は、この身体しか無いから好きにして良い。でも心は貴方には無い」と言って好きなだけ抱かせた。
項羽は人形の様な私を1度抱くと、口付けをして「本当にもう戻れ無いんだな?」と聞いたので、「ごめんなさい」と謝った。「嫌いにはなって欲しく無い」と言ったので、「私を抱くのをこれで止めたら嫌いにはならず、全て水に流す」と言って起き上がった。
「最後に口付けをさせて欲しい」と言われたので、いつもよりも長く舌を絡めた。「愛は無くともキスは出来るんだな」「女優のキスシーンだと思えば良い」とか考えながらしていた。
キスが終わると、私は項羽にハグをして耳元で囁いた。
「貴方の方こそ、私を嫌いにならないでね?」
項羽は頷き、涙を流した。項羽は誰も歯が立たなかったバートリをも圧倒した。その戦力は侮れない。今、仲違いをして戦力低下を招くのは下策だ。
女はいつだって打算的だ。項羽の心が私にある間は、大いに利用してやろうと考えた。
振り返るとバートリが立っていた。身構えると、バートリは大笑いした。
「オホホホ、どこまで頭が悪いのかしら?先程の戦いで、勝てない事は理解したでしょうに、これだから下賤の者は…」
言い終わるよりも早くロードは斬り掛かった。しかしバートリは鬱陶しそうに、左手の人差し指1本でロードの剣を捌いて見せた。
「うおぉぉぉ!」
ロードの剣速は更に上がり、遂にバートリの頬を掠めた。
「チッ。よくも高貴で美しい私の顔に傷を付けたわね!」
キレたバートリはロードの腹を蹴り上げ、ロードが空中で体勢を整えるよりも早く飛ぶと、鉄扇で右手首を斬り落とし、着地と同時に薙ぎ払って左腕を斬り落とした。
「うあぁぁっ」
両手を失った痛みで地面を転がるロードの髪の毛を掴んで無理矢理に起こした。
「よく見ておけ、お前のせいだぞ?」
「止めてー!」
私の絶叫も虚しく、鉄扇で喉を切り裂かれたロードは、噴水の様に血が3mも噴き上がって絶命した。
「美女を殺すのは忍び無いが、私の玩具を盗もうとしたからやむを得ないわね。オーホホホ」
バートリは高笑いして勝ち誇った。
「許さない!」
「許さない?誰に向かって口をきいているのか、分かっているのかぇ?」
バートリが鉄扇を翻すと真空刃が襲い、膝から下を切断されて地面に転がった。
「ホホホ、地べたを這いずり回るのがお似合いね」
圧倒的な強さ、しかも全く本気では無いのだ。絶望と悔しさで涙を流した。
「何も泣く事は無い。お前達は妾のエサに過ぎぬ。エサのお前達が妾に勝つ事などあり得ぬのだ」
バートリが私に手を差し伸べた時、その右手に矢が刺さった。
「シャー!」
バートリは牙を剥いて威嚇した。矢を放ったのはミューズで、その隙に日光で燃えるキュルテンをビゼルが助けだした。
アーシャが時間魔法で、ロードが殺される前の時間に戻し、私の両足も元に戻った。
「アーシャがいてくれて助かったわ」
「お礼は、この窮地を脱してからにしましょう」
魔王4人とバートリは睨み合い、そこへ項羽が城壁から飛び降り、頭上からバートリを袈裟斬りにして薙ぎ払い、城壁に叩き付けた。
「おのれぇ!」
身体が真っ二つになるほどのダメージを受けたにも関わらず、驚くべき超回復で傷が修復されていく。切り裂かれたドレスからは、大きいのに垂れず、白くて形の良い乳房が見えた。それを全く隠そうともせずに、項羽に襲いかかった。
目で追う事すら出来ない超スピードを、項羽は余裕で対処している。信じられない事に、スピードもパワーも項羽がバートリを凌駕していた。
バートリは、歯軋りして悔しがった。
「お前、名前は?」
「項籍だ」
「その名前、忘れんぞ」
竜巻の様に渦巻きながら無数の蝙蝠へと姿を変え、その渦が城壁に昇ると、再びバートリの姿となり、項羽を睨んで見下ろした。
私達は命からがら無事に、逃げ延びる事が出来た。
「はぁ、はぁ、はぁ…今度こそ終わりだと思ったわ…」
「皇上、もう危険な真似はお止め下さい」
「本当に、申し訳なかった…。ごめんなさい。目の前でロードの喉が掻き切られた時は、胸が引き裂かれる思いだったよ」
思い出して涙を流すと、ロードも貰い泣きをした。何にせよ、無事に生還する事が出来た。
高邸に着くと、真祖キュルテンの傷を回復呪文で治した。私が真祖達に犯された事を知った項羽は、嫉妬で怒り狂い、力づくで私を犯した。
私は犯されている間、泣きながら何度も高さんの名を呼んだ。項羽は6回目の射精の後、不機嫌な顔をして何処かに行った。
私は暫くの間、呆然として泣いていた。項羽は元カレだし、嫌いで別れた訳ではない。瑞稀の消滅後、肉体を得た為に冥界から地上に来て、私達の関係は終わったのだ。今の私の心は高さんにしか無い。
私が項羽に犯されている事は皆んな知っていたが、誰も助けには来なかった。ロードなら飛んで来そうだったが、恐らく止められたのだろう。
これは元カレ元カノによる、痴話喧嘩なのだ。だから本人達で解決するしか無い。私は自然消滅したと思っているから心は他に有り、項羽に別れを告げた訳では無いので、項羽は別れたつもりは無く、私が浮気しているだけだと思っている。こう考えると、悪いのは私だ。
「ちゃんと言わなきゃ…」
翌日私は項羽に、「好きな人がいるので、私と別れて下さい」と言った。
項羽は激怒して、私を犯そうとした。私は「償いに差し出せる物は、この身体しか無いから好きにして良い。でも心は貴方には無い」と言って好きなだけ抱かせた。
項羽は人形の様な私を1度抱くと、口付けをして「本当にもう戻れ無いんだな?」と聞いたので、「ごめんなさい」と謝った。「嫌いにはなって欲しく無い」と言ったので、「私を抱くのをこれで止めたら嫌いにはならず、全て水に流す」と言って起き上がった。
「最後に口付けをさせて欲しい」と言われたので、いつもよりも長く舌を絡めた。「愛は無くともキスは出来るんだな」「女優のキスシーンだと思えば良い」とか考えながらしていた。
キスが終わると、私は項羽にハグをして耳元で囁いた。
「貴方の方こそ、私を嫌いにならないでね?」
項羽は頷き、涙を流した。項羽は誰も歯が立たなかったバートリをも圧倒した。その戦力は侮れない。今、仲違いをして戦力低下を招くのは下策だ。
女はいつだって打算的だ。項羽の心が私にある間は、大いに利用してやろうと考えた。
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