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【第8.5部〜アイドル編2】

第1話 アイドル時代をループする

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 かつてアイドルだった時からおよそ3000年の月日が経ち、この地に復活すると言い残した赤龍帝劉邦が復活すると侵略戦争を始めて、人類は10分の1まで人口が激減した。
 それから私は、龍を全て駆逐するべく天龍界に攻め込んで、黄帝率いる応龍や黄龍を倒した。しかし冥界のゲートが開いてしまい、冥界に行くと大魔王サタンが復活を目論んで冥界の支配者閻魔大王と争っていた。
 私は、サタンを倒すべくその配下である第六天魔王織田信長と戦うと、その正体は私の元夫であり妻であった綾瀬潤だった。潤は私達の娘である望を人質にされ、止むを得ず大魔王サタンに従っていた。
 かつて天界へ叛乱を起こした大魔王サタンは敗れて死にかけており、それをサイボーグ化して救ったのがアインシュタインだった。私はアインシュタインと大魔王サタンを倒して望を救い出し、閻魔大王をも倒して冥界を制圧した。
 それから地上に戻って荒野と化した人間界を元に戻す為に、魔王アーシャの時間魔法で時を巻き戻した。目を開けると、そこは私がまだアイドルになる前の時間まで戻っていたのだ。

「アーシャ、お願い…」
 魔王アーシャが呪文を唱え始めると、私は目を閉じた。再び目を開けると、高層ビルが立ち並び、大勢の人達が忙しく小走りに歩いていた。見慣れた街並み、景色がそこにはあった。
「これは…横浜?」
 日吉駅からグリーンラインを使って、港北区のセンター南駅へと向かう。私が横浜にいると言う事は、いつの時代だろうか?
 センター南駅から左方面に向かうと、ホームセンターが見えて来る。そこからは、私の自宅は近い。少しだけ期待し、家が近づくにつれて胸が高鳴り、私は自然と駆け出していた。
「瑞稀ー!」
 声に反応して振り返ると、そこには小百合達がいた。
「瑞稀、行くよ!」
「何処へ?」
「私達の事務所を紹介するって言ってたじゃない?」
 私は天を仰ぎ見て涙を流した。私がアイドルになる前の、綾瀬潤と出会う前の時間まで巻き戻ったのだ。
(もう1度、潤と望に会える…)
 アーシャは粋な計らいをしてくれた。これほど嬉しい事は久しく無かった。
「瑞稀、泣くほど嫌だった?」
「ううん、違うの。嬉しいのよ…もの凄く」
 私は笑顔で小百合達に微笑んだ。小百合の紹介で事務所の社長に会った。
「ふ~ん、良いんじゃない?流石は小百合ね。レベル高い子を連れて来てくれて」
 普段は気取った態度の小百合は、しおらしくモジモジしながら言った。
「それで…あの…、あの話は…?」
「良いわよ。ユニットを組んでアイドルデビューさせてあげるわ。ただし…」
「はい、覚悟は出来ています」
「そう?先方には伝えておくから、また連絡するわね」
「分かりました。宜しくお願いします」
 小百合が頭を下げたので、私も頭を下げて退室した。今の話が何を意味しているのか、今の私には理解出来る。アイドルデビューするにあたって根回しをしてもらう為に、枕営業をして来いと言われたのだ。勿論、新人の私にでは無く小百合に対してだ。
 小百合は既にグラビアを中心にモデル活動を行っているから、芸能人としても全くの無名と言う訳では無い。今の私が行っても、顔の良い素人が来ただけだと思われてしまう。
「ねぇ小百合、今のって枕(営業)…の事よね?」
 恐る恐る尋ねると、小百合は半ギレして言った。
「だから何!今売れてるアイドルも女優も、皆んな同じ事をやってのし上がって来たのよ!私はしがない読モで終わりたくないの。この業界で私は、成り上がってみせる。その為なら誰とでも寝る覚悟があるわ」
「だって…小百合…彼氏がいるじゃない…」
 小百合はピクンと少し動揺したが、それ以上私と話す気にはならなくなって、そっぽを向いた。
「神崎、アンタまだ処女でしょう?覚悟しておいてね。いずれアンタにもやってもらうからね、枕…」
 由美子が突き放す様に言い、小百合の肩を抱くと、私を置いてその場を離れた。美香は私に軽く頭を下げて手を振り、小走りに小百合達の後をついて行った。
「ふー、アイドルか。まぁ、予定通りだね。でも今度は絶対に枕なんてやらない。綺麗な身体のままで潤に会うんだ」
 前回で私が売れるキッカケとなったのは、矢沢プロデューサーに枕営業をして気に入られたからだ。その後は暫くの間、セフレにされて何度も肌を重ねた。
 今回は矢沢Pに頼らずに、オーディションに合格しなければならない。中国の歴史を題材にした人気漫画の劇場版、あの映画で主演女優になれたのが潤と出会うキッカケだった。だから、なんとしても出演したい。
「あれ?そう言えば…」
 前回で私は男性として生まれて来てしまい、性転換症と言う病によって女性化していたはずだ。だけど、私の苗字は「青山」だった。由美子は私の事を「神崎」と呼んだ。時間を戻して干渉すると、少し事象に影響を与えて変化する事がある。
 私が神崎瑞稀である事を意味するものは何か?と考えて、家に帰らずに学校に戻ってみた。
「神崎さん」
「あっ、えっと…その…誰だっけ?」
「ショックだなぁ、クラスメイトなのに名前を覚えられていないなんて。溝口幸雄ですよ」
「ごめんなさい。実は内緒にしていたんだけど、頭を強く打ってこの数年の記憶が全く無いのよ」
「そうなんですね、大丈夫ですか?って、神崎さんもそんな冗談を言うんですね」
「本当だよ。それでちょっと聞きたい事があるんだけど…」
「何ですか?」
「あの、私って…高2だよね?」
「ええ2年4組、主席番号5番、皆んなのアイドルです。入学したその日のうちに、1年から3年まで合わせて50人に告白されて、全員振ったのは今や伝説ですよ」
「へぇ~それ本当に私なの?」
「冗談キツいなぁ、そのうちの1人が僕ですよ。覚えてないですよね?」
 本当に悲しそうな表情をしたので、おそらく本当だろう。
「いや待って、だって私…性転換症で女になった男…だよね?」
「性転換って、今度はその手で煙に巻くつもりなんですね?」
 性転換症を知らないって事は、私は最初から女だった事になる。なるほど、それで「神崎」か。
「何となく自分が分かったよ、有難う。折角だから校内を案内してくれない?溝口くん」
 私は溝口と言うクラスメイトの男子に案内されて、校内を巡った。
「神崎さん、喉乾きませんか?」
「うん、喉カラカラ」
 自販機が目に入って、立ち止まった。
「あっ、その…俺、奢ります」
「ふふふ、有難う」
 健康マニアの私は、人工甘味料が入った飲料水を避ける様にしている。なので、ポカリスクエットと言うスポーツドリンクを選んだ。このスポーツドリンクには、珍しく人工甘味料が入っていない。
 18時を過ぎると少し薄暗くなって来た。部活が終わった生徒達が、私達を見てヒソヒソ話していた。
「ねぇ、アンタ達って付き合ってるの?」
 いかにもヤンキーに見える女生徒が3人、私達を取り囲んだ。
「違うよ。そう見える?」
「い、いや見えないけどさ。アンタこの間、すめらぎ晴人はるとを振ってたよね?晴人を袖にして、そんなのと付き合ってんなら許せないって思っただけよ」
「私、小百合に誘われてスカウトされたのよ。アイドルになるから彼氏は作れないの」
「アイドル?ふ、ふ~ん。呼び止めて済まなかったね。もう行っていいよ」
「では、またね」
 私は喉が渇いて、スポーツドリンクを一気に半分くらい飲んだ。
「で、今の人達は誰なの?」
「先輩だよ。この学校をシメてる奴らと、つるんでる怖い女子達だよ。俺、びびって声も出なかったよ」
「先輩かぁ。めっちゃタメ口きいちゃった」
 ふふふ、と笑いが込み上げて来た。
「あっ、さっきのすめらぎ晴人はるとって何者なの?」
「俺達と同じ2年で、ルックス良し、学年トップの成績で頭良し、合気道3段でスポーツ万能と来て、女子にモテモテのいけ好かない奴だ。ウチの学校の女子のほとんどが好きだろうぜ?まぁ、神崎さんは興味が無さそうで良かった」
「へぇ~、そんなモテモテなら芸能人とかやらないのかな?」
「あいつ芸能人だよ」
「えっ、そうなの?」
 そりゃそうか、本当にそんなにモテモテならスカウトの耳にも入るだろうし、何にせよ色々と聞けて良かった。
「有難う、色々と話が出来て良かったわ。また明日、学校でね」
「はい!また明日!」
 手を振って別れると、めちゃくちゃ嬉しそうにしていた。絶世の美女の称号持ちだから、私がモテるのは当然だ。それを鼻に掛けると、同性に嫌われてしまう。私がいつも気に掛ける様に、心掛けていた事だ。

「はぁ、はぁ、はぁ。気持ちいい。気持ちいいよ、小百合ちゃん。こんな可愛い子とH出来るなんて幸せだ。小百合ちゃん、何歳だっけ?」
「まだ誕生日が来てないから16歳です」
「16歳!?うっ、イクぅぅぅ!」
 腰の動きを早めると、痙攣した様にビクンビクンとお尻を揺らし動きを止めた。
「ごめん!我慢出来なくて膣内なかに出しちゃったよ!」
「…大丈夫です。念の為、ピル飲んでるんで…もう膣内なかには出さないで下さいね?」
「ああ、分かってる。今度は…く、口でしてくれるかぃ?」
 小百合は無言で男のモノを口に含んだ。
(このクソ親父がぁ。彼氏にも膣内なか出しキメさせた事が無いんだぞ!大概、作り笑顔も引きるっつうの)
 口淫をさせられ、男のモノがつと自ら上に跨って腰を振った。
(早くイって終われよ、クソ親父が!2発もやったら、もう勃たねぇだろが?)
 小百合は乱暴に腰の動きを早めると、男は悦びの悲鳴をあげて再び精を小百合の膣内なかに放って果てた。
「キ、キスをしても良いかぃ?」
「良いわよ」
 小百合は嫌らしく舌を絡めて、わざとらしく音を立てた。
「どうですか?満足しました?私達…デビュー出来ますよね?」
「あぁ、勿論。勿論だとも。もう1回、もう1回だけやらしてくれないか?こんな若くて綺麗な子とH出来る事なんて無いからさ」
「…最後だよ?」
(まだつのかよ?クソ親父。早く終われよ。こっちは早く帰りたいんだよ。彼氏からの鬼電とメール無視してんだからよ。あー、彼氏には悪いけど、当分Hはしたくないな。このクソ親父を思い出しそうでよ)
 小百合は目を閉じて、男にされるがままになった。
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