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【第8部〜龍戦争〜】
第23話 陥落
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「報!(報告!)」
急報がもたらされた。黄帝が攻めて来たのかと思ったら、正体不明の軍隊が進軍中との事だ。
「所属不明の軍隊だと?」
このタイミングで一体何処の勢力が来ると言うのか?まだ他にも龍人族がいたのか?とか考えていた。すると、「釈」と「梵」の旗が見えた。
「あれは、帝釈天と梵天が率いる援軍だ」
急報をもたらした者は、神魔の者では無く、龍人族であった為に知らなかったのだろうと思い、援軍に手を振って呼び込んだ。
「いえ私が見た時には、旗は立てておりませんでした」
「何だって?」
不自然過ぎる。そんな事をする必要など無い。むしろ逆に目立たせるものだ。胸騒ぎがした。
「いかん!城の結界を解くな!奴らを入れてはならん!」
だが既に遅かった。城を守る結界が解かれると一斉に侵入して来た。
「迎い討て!」
だが機先を制されたのだ、後手に回ってしまった。敵はこちらの援軍に成り済まして結界を解かせたのだ。
「うわっ」
「ぎゃあ」
寸分違わぬ矢が百発百中だ。力牧であった。
「黄帝軍か?帝釈天と梵天はどうした!?」
「これの事か?」
投げて寄越したのは、帝釈天と梵天の首であった。
「まさか…この2人が…」
「ははは、もはや援軍は無い。貴様らはここで終わりだ!」
そうはさせるかと、力牧へ突撃の構えを見せたのは、阿籍であった。
しかし力牧は、車懸かりの陣を見せ、阿籍に対して第一波、第ニ波、第三波と連続で休みなく投げ槍と弓矢を雨嵐の様に降らせて寄せ付け無かった。
我が軍は、アシェラとの内乱で外敵に対する防備も結束も出来ていない隙を、この様な形で突かれたのだ。黄帝の本陣が現れる前に、この城は落城寸前であった。
「無念だけど、城を捨てて逃げるしか無い」
「俺とミカエルで血路を開く。その間に逃げるんだ」
「哥哥(義兄)…ダメよ、一緒に」
「妹妹(義妹よ)、よく聞くんだ。お前は神魔の皇帝なんだ。この戦は、お前が捕らわれたり、負けたりすれば天界は終わりなんだよ。だから、どれほど犠牲が出ても必ず生き延びるんだ」
私が城から出ると、待ち構えられており、やはり風后の罠であった。ルシフェルとミカエルが寡兵(少数の兵士)で、風后が率いる大軍に突撃し、時を稼いだ。
だがそれでも黄帝軍は大軍だ。包囲は狭まり、徐々に逃げ道を失っていた。途中で四賢臣の1人である大鴻の襲撃に遭ったが、来夢が自らの身体の一部を槍に見立てて投げて貫いた。来夢の身体の一部も来夢である。大鴻は消化吸収されたに違いない。
ルシフェルとミカエルは、神魔が誇る最強の精鋭だ。2人が食い止めてくれたお陰で、私は包囲網を突破する事が出来た。
横には来夢が、私の飛龍の背には雪英がいる。まだ数百近くの神魔兵がいたが、散り散りとなってしまった。
「もう少しでゲートだ」
だがあと一歩と言う所で追撃軍に追い付かれ、更にはゲート方面から予め伏せられていた伏兵が現れた。
「ゲートに逃げ込むと読んで、予め伏兵していたのか…風后、見事だ」
もうどうしようも無い。挽回のチャンスも無い。ここは潔く自決する所だが、不死の私は死に切れないだろうし、雪英はどうするのだ?一緒に死ぬのか?
同じ様なシチュエーションになって、阿籍の気持ちが理解出来た。虞美人だった私を、劉邦に嫁がせてでも生き延びさせたい、死なせたく無いと思った気持ち。私も愛しい雪英を死なせたくは無い。だが、こちらは雪英を含めて3人しかいない。
『魔法箱』
来夢と雪英を中に入れた。
「娘娘は、どうされるのですか?」
「私は大丈夫だから、必ず出したあげるから、良い子にして待ってて。来夢も」
来夢は頷き、雪英は泣いて拒んだが、箱を閉じた。私は不死だし、神魔の皇帝だ。あまり酷い目には合わないかも知れない。最悪は、兵士全員にレイプされ、死なないので永遠に苦痛を与えられ続ける事だ。例えば、解剖され続けるとか。黄帝がどんな奴なのか、それで分かるけど、捕まらないのが1番だ。
不死の上に模倣・参式を得た私が、そう簡単に倒される事はないだろう。単身で斬り込んだ。多勢に無勢だ。無傷と言う訳にはいかない。だが、ダメージを受けても瞬時に治り、体力も回復する。魔力が尽きて来たので魔石で回復したが、神魔兵の半分以上を生き返らせた時に、ほとんど使っていてストックがほとんど無い。
「最後の1個だ」
斬り抜けてゲートに達すると、背中に矢を射られ、続けて2射、3射と全て命中した。振り返ると、力牧だった。魔力は底を尽き、回復しなくなった私は、最後の力を振り絞ってゲートを開けた。
力牧は4射目を放ち、私は意識を失った。
「それ、天道神君を捕らえろ!」
黄帝軍が私に襲いかかり、我先にと、服を引き裂いて犯そうとした。
「仕方の無い奴らだ。一通り愉しんだら、連れて行くぞ。その前に手足を括れ!意識が回復して、暴れられても面倒だからな」
ハヤる気持ちを抑えて、ロープで手足を拘束した。
「ごくっ。これは、これでそそるな…」
兵士らは舌舐めずりをして、私を全裸にした。
「足を開かせられないな」
「馬鹿やろう。後背位でハメれば良いだろう?さっさとしろよ、後がつかえているんだ」
うつ伏せにして、お尻を突き出す様にして起こした。兵士らは、美しい私の裸に注目して興奮しており、ゲートが光った事に気付いていなかった。
急報がもたらされた。黄帝が攻めて来たのかと思ったら、正体不明の軍隊が進軍中との事だ。
「所属不明の軍隊だと?」
このタイミングで一体何処の勢力が来ると言うのか?まだ他にも龍人族がいたのか?とか考えていた。すると、「釈」と「梵」の旗が見えた。
「あれは、帝釈天と梵天が率いる援軍だ」
急報をもたらした者は、神魔の者では無く、龍人族であった為に知らなかったのだろうと思い、援軍に手を振って呼び込んだ。
「いえ私が見た時には、旗は立てておりませんでした」
「何だって?」
不自然過ぎる。そんな事をする必要など無い。むしろ逆に目立たせるものだ。胸騒ぎがした。
「いかん!城の結界を解くな!奴らを入れてはならん!」
だが既に遅かった。城を守る結界が解かれると一斉に侵入して来た。
「迎い討て!」
だが機先を制されたのだ、後手に回ってしまった。敵はこちらの援軍に成り済まして結界を解かせたのだ。
「うわっ」
「ぎゃあ」
寸分違わぬ矢が百発百中だ。力牧であった。
「黄帝軍か?帝釈天と梵天はどうした!?」
「これの事か?」
投げて寄越したのは、帝釈天と梵天の首であった。
「まさか…この2人が…」
「ははは、もはや援軍は無い。貴様らはここで終わりだ!」
そうはさせるかと、力牧へ突撃の構えを見せたのは、阿籍であった。
しかし力牧は、車懸かりの陣を見せ、阿籍に対して第一波、第ニ波、第三波と連続で休みなく投げ槍と弓矢を雨嵐の様に降らせて寄せ付け無かった。
我が軍は、アシェラとの内乱で外敵に対する防備も結束も出来ていない隙を、この様な形で突かれたのだ。黄帝の本陣が現れる前に、この城は落城寸前であった。
「無念だけど、城を捨てて逃げるしか無い」
「俺とミカエルで血路を開く。その間に逃げるんだ」
「哥哥(義兄)…ダメよ、一緒に」
「妹妹(義妹よ)、よく聞くんだ。お前は神魔の皇帝なんだ。この戦は、お前が捕らわれたり、負けたりすれば天界は終わりなんだよ。だから、どれほど犠牲が出ても必ず生き延びるんだ」
私が城から出ると、待ち構えられており、やはり風后の罠であった。ルシフェルとミカエルが寡兵(少数の兵士)で、風后が率いる大軍に突撃し、時を稼いだ。
だがそれでも黄帝軍は大軍だ。包囲は狭まり、徐々に逃げ道を失っていた。途中で四賢臣の1人である大鴻の襲撃に遭ったが、来夢が自らの身体の一部を槍に見立てて投げて貫いた。来夢の身体の一部も来夢である。大鴻は消化吸収されたに違いない。
ルシフェルとミカエルは、神魔が誇る最強の精鋭だ。2人が食い止めてくれたお陰で、私は包囲網を突破する事が出来た。
横には来夢が、私の飛龍の背には雪英がいる。まだ数百近くの神魔兵がいたが、散り散りとなってしまった。
「もう少しでゲートだ」
だがあと一歩と言う所で追撃軍に追い付かれ、更にはゲート方面から予め伏せられていた伏兵が現れた。
「ゲートに逃げ込むと読んで、予め伏兵していたのか…風后、見事だ」
もうどうしようも無い。挽回のチャンスも無い。ここは潔く自決する所だが、不死の私は死に切れないだろうし、雪英はどうするのだ?一緒に死ぬのか?
同じ様なシチュエーションになって、阿籍の気持ちが理解出来た。虞美人だった私を、劉邦に嫁がせてでも生き延びさせたい、死なせたく無いと思った気持ち。私も愛しい雪英を死なせたくは無い。だが、こちらは雪英を含めて3人しかいない。
『魔法箱』
来夢と雪英を中に入れた。
「娘娘は、どうされるのですか?」
「私は大丈夫だから、必ず出したあげるから、良い子にして待ってて。来夢も」
来夢は頷き、雪英は泣いて拒んだが、箱を閉じた。私は不死だし、神魔の皇帝だ。あまり酷い目には合わないかも知れない。最悪は、兵士全員にレイプされ、死なないので永遠に苦痛を与えられ続ける事だ。例えば、解剖され続けるとか。黄帝がどんな奴なのか、それで分かるけど、捕まらないのが1番だ。
不死の上に模倣・参式を得た私が、そう簡単に倒される事はないだろう。単身で斬り込んだ。多勢に無勢だ。無傷と言う訳にはいかない。だが、ダメージを受けても瞬時に治り、体力も回復する。魔力が尽きて来たので魔石で回復したが、神魔兵の半分以上を生き返らせた時に、ほとんど使っていてストックがほとんど無い。
「最後の1個だ」
斬り抜けてゲートに達すると、背中に矢を射られ、続けて2射、3射と全て命中した。振り返ると、力牧だった。魔力は底を尽き、回復しなくなった私は、最後の力を振り絞ってゲートを開けた。
力牧は4射目を放ち、私は意識を失った。
「それ、天道神君を捕らえろ!」
黄帝軍が私に襲いかかり、我先にと、服を引き裂いて犯そうとした。
「仕方の無い奴らだ。一通り愉しんだら、連れて行くぞ。その前に手足を括れ!意識が回復して、暴れられても面倒だからな」
ハヤる気持ちを抑えて、ロープで手足を拘束した。
「ごくっ。これは、これでそそるな…」
兵士らは舌舐めずりをして、私を全裸にした。
「足を開かせられないな」
「馬鹿やろう。後背位でハメれば良いだろう?さっさとしろよ、後がつかえているんだ」
うつ伏せにして、お尻を突き出す様にして起こした。兵士らは、美しい私の裸に注目して興奮しており、ゲートが光った事に気付いていなかった。
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