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【第8部〜龍戦争〜】
第18話 アシェラの怒り
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神魔兵と龍人族は、10分の1も生き残ってはいなかった。あのまま戦い続けていれば、我々は降伏か殲滅するしか無かったに違いない。
「この数を生き返らせる魔力は無い」
私は絶句した。魔法箱に大量の魔石を保管していたが、それを使い切っても尚足りないだろう。
「恐れながら娘娘、龍人族はまた操られるかも知れません。神魔兵だけ生き返らせたら如何でしょう?」
雪英が、遠慮気味に意見を述べた。
「そうだね…」
私は黄帝軍に受けた被害に動揺していたが、雪英の言葉で目が覚めた。それにしても賢い娘だ、と感心した。
『死者蘇生』
ロード達が生き返った。
「皇上(陛下)、对不起(申し訳ございませんでした)」
「謝らなくて良いよ。私も応龍に、一太刀で斬られたんだから。龍人族の遺体を1箇所に集める様に指示してくれる?後で必ず生き返らせるから」
「是(畏まりました)、皇上(陛下)」
ふと視線を遠くに向けると、ルシフェルがミカエルと寄り添っているのが見えた。激しい嫉妬を感じて心が痛い。
「小虞、無事だったか?」
私は思わず阿籍に抱き付いた。
「謝謝你(有難う)、阿籍」
項羽に抱きしめられると、少しだけ心が安らんだ。その様子はルシフェルに見えたはずだが、反応が変わらない。他の男に抱きしめられても嫉妬もしないのか、と思い悲しくなった。もう私達は終わりね、そう思えた。
私の心が弱っているのを見て、阿籍は優しく背中を摩ってくれた。黄帝軍にやられて、私が傷付いていると思っているのだろう。誘われるままに部屋に行き、当然の様に抱き合った。阿籍とは何度も肌を重ねた仲だ。ルシフェルを忘れさせて欲しい。私が浮気するのも、貴方が悪いのよ?と心の中で言い訳をしながら何度も項羽に抱かれた。全て膣内に射精されたので、妊娠したらどうしようと思い、こっそり魔法箱からアフターピルを取り出して飲んだ。
「久しぶりのHで気持ち良かったわ。少しだけ癒されたかな…」
「少しだけ?まだ足りなかったのか?」
「そう言う訳じゃ…」
抱き寄せられて口を塞がれた。舌を絡め合い、愛を確かめ合った。まだ私の中には、阿籍が好きな心が残っている。そうでなければ抱かれたりなどしない。何せ私達は愛し合い、前世で死別した関係だ。
部屋から出て阿籍に肩を抱き寄せられていると、ルシフェルに見られた。私は咄嗟に、肩を抱かれた手を離した。
ルシフェルが私の手を引っ張り、抱き寄せて阿籍と睨み合った。
「あ、あの…私…」
突然カッとなったルシフェルに、ビンタをされた。私はHしたのがバレたと思い、泣き出した。
「俺の小虞に手を挙げるな!」
襟首を掴み合い、睨み合いながら相手の隙を窺っている。私は泣きながら2人の間に入って止めた。
「ごめんなさい。私が優柔不断なのが、いけないの。哥哥(義兄)がミカエルと仲が良いのに嫉妬して、阿籍との事を見せつけて仕返ししたの。本当にごめんなさい」
「何だと!?それなら、俺を利用しただけなのか?小虞」
「ごめんなさい。でも全く心が無ければ、貴方に抱かれたりなんてしない。でも今の彼氏は哥哥(義兄)なの、分かって」
ルシフェルの襟首を掴んでいる手が震え、一呼吸すると手を離した。そして無言のまま去って行った。
「哥哥(義兄)、对不起(ごめんなさい)」
私がポロポロと涙を流すと、抱き寄せられた。
「すまない。俺がはっきりした態度を取らないばかりに、不安にさせた」
ルシフェルに口付けをされ、部屋に連れ込まれると、押し倒された。
「嗚呼、愛しい妹妹。この身体を他の男が好きにしたなんて…この身体は俺の物だ。俺の…」
初めて哥哥(義兄)と結ばれたが、激し過ぎるHに何度も気を失った。
「あぁん…激しっ…死んじゃう、死んじゃうよ…、あん、あん、あっ…、はぁ、はぁ…気持ちいい…うんぁ…イっ、イク、イっちゃう…、イク、イク、イク、イク…ああぁぁ…」
最高潮に達したオルガズムを感じて意識を失った。だらしなくヨダレを垂らしていたが、気持ち良過ぎてそんな事はどうでも良かった。
「もっと…もっとして…もっと…」
そう口走っていた事も覚えていない。朝まで抱かれ、大臣達が謁見に来たが雪英が追い返してくれていた。
雪英は、部屋の外に立ち入らせない様にしてくれていた。当然、私の喘ぎ声は聞かれているから、部屋の中で何が行われているかは筒抜けだ。
「あ、太后、困ります。太后!」
「私の行手を遮るつもりなの?」
アシェラに睨まれると、お付きの侍女に雪英は頬をぶたれた。お構いなくアシェラは中に入って来た。
母が入って来た時、私達は最中だった。
「まるで盛りの付いた猿ね?」
母に蔑まされた冷たい目で睨まれた。私はルシフェルに跨って腰を振っていたので、首を掴まれて引き離された。
「何するの、お母さん!勝手に入って来ないでよ!母娘でもプライバシーがあるでしょう?お母さんが武蔵とHしてる時に邪魔するわよ!」
カッとなった母に顔を殴打され床に倒れると、馬乗りにされて嫌と言うほど殴られた。
「娘のくせに親に何て口の利き方をするの!まだ躾が足りなかったみたいね?」
顔の形が変わるまで殴られ続け、泣いても謝っても止めてくれず、意識が遠退きかけた。ルシフェルが止め様としているのを感じたが、怒りの収まらない母は、遂に本気の正拳突きで私の顔ごと頭を砕いて殺害した。
「どうせ生き返るわよ」
べっとりと血の付いた手で、ルシフェルの肩を叩いて部屋を出て行った。
私が生き返ったのは、どのくらい時間が経ったのだろう?気が付けばルシフェルに膝枕をされ、心配そうに雪英が顔を覗き込んでいた。
「お前の政権を剥奪して、アシェラが握っている」
目が覚めると、そう言われた。そうか、もう私は自由の身だ。権力を失った事によって身軽になった、そう感じた。元々私には荷が重かったのだ。母がしたいなら、そうすれば良い。何せ母は天界最強だ。黄帝も応龍も母を恐れて兵を退いた。母が率いれば勝利が見込めるだろう。
それでも私は少しだけ虚しさを感じて、ルシフェルに口付けを求めた。そのままルシフェルに覆い被さると、手で雪英に部屋から出る様に指示すると、再びルシフェルと交わった。
何だかもう、どうでも良い。戦をしている事も忘れて、ルシフェルと抱き合っていたい。愛し合っていたい。
私は、ルシフェルに抱かれて陶酔した。
「この数を生き返らせる魔力は無い」
私は絶句した。魔法箱に大量の魔石を保管していたが、それを使い切っても尚足りないだろう。
「恐れながら娘娘、龍人族はまた操られるかも知れません。神魔兵だけ生き返らせたら如何でしょう?」
雪英が、遠慮気味に意見を述べた。
「そうだね…」
私は黄帝軍に受けた被害に動揺していたが、雪英の言葉で目が覚めた。それにしても賢い娘だ、と感心した。
『死者蘇生』
ロード達が生き返った。
「皇上(陛下)、对不起(申し訳ございませんでした)」
「謝らなくて良いよ。私も応龍に、一太刀で斬られたんだから。龍人族の遺体を1箇所に集める様に指示してくれる?後で必ず生き返らせるから」
「是(畏まりました)、皇上(陛下)」
ふと視線を遠くに向けると、ルシフェルがミカエルと寄り添っているのが見えた。激しい嫉妬を感じて心が痛い。
「小虞、無事だったか?」
私は思わず阿籍に抱き付いた。
「謝謝你(有難う)、阿籍」
項羽に抱きしめられると、少しだけ心が安らんだ。その様子はルシフェルに見えたはずだが、反応が変わらない。他の男に抱きしめられても嫉妬もしないのか、と思い悲しくなった。もう私達は終わりね、そう思えた。
私の心が弱っているのを見て、阿籍は優しく背中を摩ってくれた。黄帝軍にやられて、私が傷付いていると思っているのだろう。誘われるままに部屋に行き、当然の様に抱き合った。阿籍とは何度も肌を重ねた仲だ。ルシフェルを忘れさせて欲しい。私が浮気するのも、貴方が悪いのよ?と心の中で言い訳をしながら何度も項羽に抱かれた。全て膣内に射精されたので、妊娠したらどうしようと思い、こっそり魔法箱からアフターピルを取り出して飲んだ。
「久しぶりのHで気持ち良かったわ。少しだけ癒されたかな…」
「少しだけ?まだ足りなかったのか?」
「そう言う訳じゃ…」
抱き寄せられて口を塞がれた。舌を絡め合い、愛を確かめ合った。まだ私の中には、阿籍が好きな心が残っている。そうでなければ抱かれたりなどしない。何せ私達は愛し合い、前世で死別した関係だ。
部屋から出て阿籍に肩を抱き寄せられていると、ルシフェルに見られた。私は咄嗟に、肩を抱かれた手を離した。
ルシフェルが私の手を引っ張り、抱き寄せて阿籍と睨み合った。
「あ、あの…私…」
突然カッとなったルシフェルに、ビンタをされた。私はHしたのがバレたと思い、泣き出した。
「俺の小虞に手を挙げるな!」
襟首を掴み合い、睨み合いながら相手の隙を窺っている。私は泣きながら2人の間に入って止めた。
「ごめんなさい。私が優柔不断なのが、いけないの。哥哥(義兄)がミカエルと仲が良いのに嫉妬して、阿籍との事を見せつけて仕返ししたの。本当にごめんなさい」
「何だと!?それなら、俺を利用しただけなのか?小虞」
「ごめんなさい。でも全く心が無ければ、貴方に抱かれたりなんてしない。でも今の彼氏は哥哥(義兄)なの、分かって」
ルシフェルの襟首を掴んでいる手が震え、一呼吸すると手を離した。そして無言のまま去って行った。
「哥哥(義兄)、对不起(ごめんなさい)」
私がポロポロと涙を流すと、抱き寄せられた。
「すまない。俺がはっきりした態度を取らないばかりに、不安にさせた」
ルシフェルに口付けをされ、部屋に連れ込まれると、押し倒された。
「嗚呼、愛しい妹妹。この身体を他の男が好きにしたなんて…この身体は俺の物だ。俺の…」
初めて哥哥(義兄)と結ばれたが、激し過ぎるHに何度も気を失った。
「あぁん…激しっ…死んじゃう、死んじゃうよ…、あん、あん、あっ…、はぁ、はぁ…気持ちいい…うんぁ…イっ、イク、イっちゃう…、イク、イク、イク、イク…ああぁぁ…」
最高潮に達したオルガズムを感じて意識を失った。だらしなくヨダレを垂らしていたが、気持ち良過ぎてそんな事はどうでも良かった。
「もっと…もっとして…もっと…」
そう口走っていた事も覚えていない。朝まで抱かれ、大臣達が謁見に来たが雪英が追い返してくれていた。
雪英は、部屋の外に立ち入らせない様にしてくれていた。当然、私の喘ぎ声は聞かれているから、部屋の中で何が行われているかは筒抜けだ。
「あ、太后、困ります。太后!」
「私の行手を遮るつもりなの?」
アシェラに睨まれると、お付きの侍女に雪英は頬をぶたれた。お構いなくアシェラは中に入って来た。
母が入って来た時、私達は最中だった。
「まるで盛りの付いた猿ね?」
母に蔑まされた冷たい目で睨まれた。私はルシフェルに跨って腰を振っていたので、首を掴まれて引き離された。
「何するの、お母さん!勝手に入って来ないでよ!母娘でもプライバシーがあるでしょう?お母さんが武蔵とHしてる時に邪魔するわよ!」
カッとなった母に顔を殴打され床に倒れると、馬乗りにされて嫌と言うほど殴られた。
「娘のくせに親に何て口の利き方をするの!まだ躾が足りなかったみたいね?」
顔の形が変わるまで殴られ続け、泣いても謝っても止めてくれず、意識が遠退きかけた。ルシフェルが止め様としているのを感じたが、怒りの収まらない母は、遂に本気の正拳突きで私の顔ごと頭を砕いて殺害した。
「どうせ生き返るわよ」
べっとりと血の付いた手で、ルシフェルの肩を叩いて部屋を出て行った。
私が生き返ったのは、どのくらい時間が経ったのだろう?気が付けばルシフェルに膝枕をされ、心配そうに雪英が顔を覗き込んでいた。
「お前の政権を剥奪して、アシェラが握っている」
目が覚めると、そう言われた。そうか、もう私は自由の身だ。権力を失った事によって身軽になった、そう感じた。元々私には荷が重かったのだ。母がしたいなら、そうすれば良い。何せ母は天界最強だ。黄帝も応龍も母を恐れて兵を退いた。母が率いれば勝利が見込めるだろう。
それでも私は少しだけ虚しさを感じて、ルシフェルに口付けを求めた。そのままルシフェルに覆い被さると、手で雪英に部屋から出る様に指示すると、再びルシフェルと交わった。
何だかもう、どうでも良い。戦をしている事も忘れて、ルシフェルと抱き合っていたい。愛し合っていたい。
私は、ルシフェルに抱かれて陶酔した。
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