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【第6部〜アイドル編〜】
第41話
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私は綾瀬と離婚した。あれから麻里奈と一緒にラブホテルに乗り込んで、現場を押さえた。綾瀬は動揺して取り乱し、絶対に離婚はしないと騒いだ為に、待機しておいた弁護士を部屋に呼んだ。言い逃れの出来ない状況を作り出したが、それでも応じないので仕方なく裁判で争った。
綾瀬の不貞行為の証拠はあり、綾瀬も私の不貞行為を訴えたが、証拠がない為に棄却された。泥沼裁判などと世間では揶揄されたが、結局は私が勝訴して離婚となった。
別れた翌日から告白と婚姻の申込が殺到したが、離婚したばかりでまだそんな気にはなれないと、お断りした。
私が別れたので、麻里奈も綾瀬とは縁を切った。そして私達は、綾瀬が社長である事務所も退所した。スキャンダルを抱えてしまったが、それでも私と麻里奈はトップレベルの人気アイドルだ。他の事務所から引く手数多だった。
「どうする?どの事務所にしようか?」
麻里奈と相談していた時だった。身体に走る様な痛みを感じると、脳に電流を流される様な頭痛を感じて頭を押さえて転げ回った。
「うぎゃあぁぁぁ…痛っ…痛い…うぅ…」
頭痛が止むと、身体が2回りくらい大きくなっている気がした。
「あ…あなた…どうなっているの?それ…」
あれ?胸が…ない…。懐かしい感覚が甦り、下に手をやると、あったのだ。アレが。
「嘘?まさか…」
洗面所で鏡を見ると、男に戻っていた。
「えぇぇーっ!!何だこれ?」
すっかり忘れていたが、俺は確かに性転換症で女になった男だった。アナトだった時の記憶が甦ったので、自分は女だと思い込んでいた。
でも違う。俺は確かに男として生まれて来たのだ。チラッと麻里奈を見ると、胸元がはだけている姿に、アレが反応していた。久しぶりの感覚だ。
「麻里奈!」
「な、何?」
俺は口付けをして抱き締めた。
「麻里奈とHしたい」
「はぁ?何言って…」
麻里奈は女の自分と瓜二つだ。自分の様な良い女を、男に戻れたら抱いてみたいと思っていた。その願いが叶いそうだ。麻里奈は動揺していて抵抗されたが、どうしてもヤりたいとお願いすると、承諾してくれた。
自分とHしている様な不思議な感覚は、最高に萌えるシチュエーションだ。自分で自分を妊娠させると、どうなるのだろう?とか考えながら膣内に出した。
「はぁ~はぁ、はぁ…懐かしい。射精の快感ってこんなだったな。麻里奈…物凄く愛しい。大事にするから俺と付き合おうよ」
「え…っと、セフレの1人で良いなら、これからもヤらせてあげる」
「嫌だ。俺の他に誰にも抱かれて欲しくない。愛してる女を独り占めにしたいと思う気持ち、分かるだろう?」
「分かるけど…まだ好きか分からない。だから取り敢えずHはさせてあげるって言ってるのよ。それが嫌ならセフレにもなってあげない」
「分かったよ」
麻里奈を朝まで抱き続けた。普通ならHが出来る様な関係は恋人だけだ。だから麻里奈に付き合っている気は無くとも、セフレの段階で俺にとっては、付き合っているみたいなものだ。
「これからどうしよう…」
幸いにして事務所を退所してしまったので、仕事は休んでいる。勿論、『女性変化』を唱えてみたりした。しかし全く効果は無かった。女性になれないと言う事は、全ての能力を使えないと言う事だ。
麻里奈が取り敢えず、私のマネージャーって事にして側に居たら?と提案してくれたので、そうする事にした。万が一、女性変化が使えなければ、来夢にMizukiになってもらう事にした。突然行方不明になれば大騒ぎになるからだ。
「瑞稀、こっちに来て!こちらがトーヨー産研の社長さん」
「宜しくお願いします」
うやうやしく頭を下げたが、俺はこの社長を良く知っている。Mizukiのファンで、何度もCMに起用してくれた。
「はい、宜しくね」
俺が差し出した手を一瞥してスルーされた。男なんかと握手なんて出来るか、と言わんばかりだ。俺がMizukiの時とは、まるで態度が違う。
「はぁ…なんだか悲しいな」
ポツリと呟いた。それからもマネージャーとして仕事をすると、色々見えて来た。俺がアイドルだった時と、男のマネージャーとしての俺に対する態度が全く違うと言う事だ。まぁそれは仕方がないにしても、大人の醜い部分を見た気がして嫌な感じだ。
「へぇ、マネージャーさんも瑞稀さんと、仰られるんですね?」
「はい。それがご縁で採用されまして…あははは」
「それは良かったですね。縁を大切にされる方だ。あははは」
ふぅ、言い訳を考えるのも精神的に疲れる。
「まぁ、そんな事は良いんだよ。Mizukiちゃんが無理なら、Marinaちゃんでも良いんだ。何とかセッティングしてもらえないかな?そうすれば、後はこっちで何とかするからさ。御礼は勿論、マネージャーさんにもさせてもらうよ。どうかな?」
「えっ、えぇ…スケジュール見て考えさせて頂きます」
「そう?あははは、話の分かる方だ。あははは、なるべく早く頼むよ」
これは枕営業を催促しているのだ。芸能界なんて真っ黒だ。離婚して事務所から退所して行き場の無いアイドルだ。今なら簡単に抱けるとでも思ったのだろう。
歌番組に出演する為に、リハーサルを行っているMarinaを遠目から見て、やっぱり俺は綺麗だなと感じて微笑んだ。
綾瀬の不貞行為の証拠はあり、綾瀬も私の不貞行為を訴えたが、証拠がない為に棄却された。泥沼裁判などと世間では揶揄されたが、結局は私が勝訴して離婚となった。
別れた翌日から告白と婚姻の申込が殺到したが、離婚したばかりでまだそんな気にはなれないと、お断りした。
私が別れたので、麻里奈も綾瀬とは縁を切った。そして私達は、綾瀬が社長である事務所も退所した。スキャンダルを抱えてしまったが、それでも私と麻里奈はトップレベルの人気アイドルだ。他の事務所から引く手数多だった。
「どうする?どの事務所にしようか?」
麻里奈と相談していた時だった。身体に走る様な痛みを感じると、脳に電流を流される様な頭痛を感じて頭を押さえて転げ回った。
「うぎゃあぁぁぁ…痛っ…痛い…うぅ…」
頭痛が止むと、身体が2回りくらい大きくなっている気がした。
「あ…あなた…どうなっているの?それ…」
あれ?胸が…ない…。懐かしい感覚が甦り、下に手をやると、あったのだ。アレが。
「嘘?まさか…」
洗面所で鏡を見ると、男に戻っていた。
「えぇぇーっ!!何だこれ?」
すっかり忘れていたが、俺は確かに性転換症で女になった男だった。アナトだった時の記憶が甦ったので、自分は女だと思い込んでいた。
でも違う。俺は確かに男として生まれて来たのだ。チラッと麻里奈を見ると、胸元がはだけている姿に、アレが反応していた。久しぶりの感覚だ。
「麻里奈!」
「な、何?」
俺は口付けをして抱き締めた。
「麻里奈とHしたい」
「はぁ?何言って…」
麻里奈は女の自分と瓜二つだ。自分の様な良い女を、男に戻れたら抱いてみたいと思っていた。その願いが叶いそうだ。麻里奈は動揺していて抵抗されたが、どうしてもヤりたいとお願いすると、承諾してくれた。
自分とHしている様な不思議な感覚は、最高に萌えるシチュエーションだ。自分で自分を妊娠させると、どうなるのだろう?とか考えながら膣内に出した。
「はぁ~はぁ、はぁ…懐かしい。射精の快感ってこんなだったな。麻里奈…物凄く愛しい。大事にするから俺と付き合おうよ」
「え…っと、セフレの1人で良いなら、これからもヤらせてあげる」
「嫌だ。俺の他に誰にも抱かれて欲しくない。愛してる女を独り占めにしたいと思う気持ち、分かるだろう?」
「分かるけど…まだ好きか分からない。だから取り敢えずHはさせてあげるって言ってるのよ。それが嫌ならセフレにもなってあげない」
「分かったよ」
麻里奈を朝まで抱き続けた。普通ならHが出来る様な関係は恋人だけだ。だから麻里奈に付き合っている気は無くとも、セフレの段階で俺にとっては、付き合っているみたいなものだ。
「これからどうしよう…」
幸いにして事務所を退所してしまったので、仕事は休んでいる。勿論、『女性変化』を唱えてみたりした。しかし全く効果は無かった。女性になれないと言う事は、全ての能力を使えないと言う事だ。
麻里奈が取り敢えず、私のマネージャーって事にして側に居たら?と提案してくれたので、そうする事にした。万が一、女性変化が使えなければ、来夢にMizukiになってもらう事にした。突然行方不明になれば大騒ぎになるからだ。
「瑞稀、こっちに来て!こちらがトーヨー産研の社長さん」
「宜しくお願いします」
うやうやしく頭を下げたが、俺はこの社長を良く知っている。Mizukiのファンで、何度もCMに起用してくれた。
「はい、宜しくね」
俺が差し出した手を一瞥してスルーされた。男なんかと握手なんて出来るか、と言わんばかりだ。俺がMizukiの時とは、まるで態度が違う。
「はぁ…なんだか悲しいな」
ポツリと呟いた。それからもマネージャーとして仕事をすると、色々見えて来た。俺がアイドルだった時と、男のマネージャーとしての俺に対する態度が全く違うと言う事だ。まぁそれは仕方がないにしても、大人の醜い部分を見た気がして嫌な感じだ。
「へぇ、マネージャーさんも瑞稀さんと、仰られるんですね?」
「はい。それがご縁で採用されまして…あははは」
「それは良かったですね。縁を大切にされる方だ。あははは」
ふぅ、言い訳を考えるのも精神的に疲れる。
「まぁ、そんな事は良いんだよ。Mizukiちゃんが無理なら、Marinaちゃんでも良いんだ。何とかセッティングしてもらえないかな?そうすれば、後はこっちで何とかするからさ。御礼は勿論、マネージャーさんにもさせてもらうよ。どうかな?」
「えっ、えぇ…スケジュール見て考えさせて頂きます」
「そう?あははは、話の分かる方だ。あははは、なるべく早く頼むよ」
これは枕営業を催促しているのだ。芸能界なんて真っ黒だ。離婚して事務所から退所して行き場の無いアイドルだ。今なら簡単に抱けるとでも思ったのだろう。
歌番組に出演する為に、リハーサルを行っているMarinaを遠目から見て、やっぱり俺は綺麗だなと感じて微笑んだ。
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