上 下
173 / 343
【第6部〜アイドル編〜】

第4話

しおりを挟む
「良いねぇ。あの子、最近垢抜けて来たねぇ」
 今日は、雑誌の誌面を飾る水着グラビアを撮影している。男の俺が水着になって肌を露出し、不特定多数の男の目に触れるなんて、冗談じゃ無いと思っていた。しかし男に抱かれ、水着くらい何とも無いと思える様になっていた。
 俺はあれから、あのプロデューサーが、全力でバックアップすると言っていたお陰なのか分からないが、バラエティー番組やトークショーなどの出演が増え、メディアでの露出が増えた。テレビに映る機会が増えると、徐々に人気が出始め、CMのオファーを受けるまでに成長した。
 そうなってくると、ユニットのグループ内で格差が生じ始めた。事務所の社長も手のひらを返した様に、俺を大切に扱い始めた。これまで自腹だったダンスやボイストレーニングの費用は全て事務所持ちになり、運転手が付いて車で送迎してくれる様になった為、交通費も自腹では無くなった。
「瑞稀、オーディションを受けて見ない?」
「どんなオーディションですか?」
 それは、中国の歴史を題材にした漫画が原作の映画だった。
「やります!是非やらせて下さい!」
「まだオーディションだから受かるとは限らないわよ?」
 俺は、中国史に興味があり、よく華流ドラマを観ていたので、出て見たいと思った。それにその漫画も好きで良く読んでいたからだ。
 オーディション会場に着くと、テレビで見知った顔が大勢いて、この人達と競って役柄を獲得しようなんて、身の程知らずだと思い始めると、急に緊張して来て手足が震えて出した。
 面接室の様な部屋に1人1人入って行き、与えられた題材の演技を行う。緊張しながらもやり切った感があり、ホッと一息つくと、あのプロデューサーが審査委員長として座っていた。目が合い、青ざめた。そして、他の審査員達がコメントを述べるよりも早く、感想を言い出した。
「良い!良いね、キミ!演技が自然な感じが、凄く良い。まだ新人だから、これから勉強して行けば、すぐに良い女優さんになれるよ!」
 審査委員長のプロデューサーがベタ褒めすると、他の審査員達は、「あぁ、この子は合格なんだ」と悟り、皆が続いて褒め出した。
 なるほどね、プロデューサーってこう言う時に力を発揮するのね…。そう思い、名札を見た。矢沢プロデューサーと書いてあり、2度も寝た相手なのに、今初めて名前を知った。

「やったわよ、瑞稀!おめでとう!」
 後日、事務所の社長から呼び出されると、オーディションの合格通知が届いた報せだった。それもヒロイン役での合格だった。
 それからは目覚ましく忙しくなった。それこそ本当に寝る暇も無いほどに。映画のヒロイン抜擢へのインタビューや、朝やお昼の報道番組やバラエティーに引っ張りダコとなり、撮影前の集合写真などが公開されると、更に俺の人気は高まった。
 学校前にはファンが押し寄せたが、忙しくて学校にも殆ど行けてなく、ファンは会えないと知ってガッカリして帰って行く、と言うのが日常になっていると聞いた。
 空いた時間は全て、演技の為の稽古に使った。寝れるのは、車の中の移動時間だけで、仮眠しか取れなかった。
 そんな中で、ようやく休みが取れると、社長から「お礼に行くわよ」と言われて連れ出された旅館に、矢沢Pが待っていた。
「もう分かるわね?十分にお礼をしなさいよ。私はこれで帰るからね」
と言って社長は帰って行った。
「矢沢さん、ありがとうございました。お陰様で、ヒロイン役を勝ち取れました」
「うん、うん。ボクがキミを大女優にしてあげるって約束しただろう?ボクの愛を信じてくれたかい?」
「えぇ、これからも宜しくお願いします」
「じゃあ、一緒に温泉に入ろうか?」
「はい」
 ここに連れて来られて、矢沢Pがいて、社長がお礼をしなさいと言った時から、こうなるだろうと想像して覚悟を決めていた。
 身体を擦って洗ってあげると、自分の身体を泡立てて、身体を使って洗ってくれと言われた。ソープ嬢みたいで嫌だなと感じたが、今更なので素直に従った。
 どうせ後で口でやらされるので、アソコも念入りに洗ってあげると、喜びの悲鳴をあげていた。
 今度はキミの番だと言われて、イヤらしい手つきで身体を撫で回しながら洗われた。泡を流すと、やはり口淫を求められた。いつもより少し激しめに行うと、口の中に射精された。
「飲んでよ」と言われたが、とても無理で吐き出した。口付けをされながら、アソコに指を激しく出し入れされると、初めて潮を吹いた。あまりにも気持ち良くて、しばらくの間、放心状態だった。
 挿入れられそうになり、露天風呂だったので、他の客に声が聞こえるから止めて欲しいと頼んだ。
「ち、ち、ち、瑞稀。芸能人を舐めちゃダメだぞ?何処で誰に見られるか分からないし、週刊誌に狙われてるものだ。だから、今回はキミを抱く為だけに、旅館を丸ごと貸切にしたんだよ」
「旅館を貸切?」
 一体いくら金を使ったのだろう?そこまでして、俺を抱きたいのかと思った。それでも露天風呂は、外でHしているみたいな気がして断った。
「ははは、まぁ良い。時間はたっぷりあるさ。後でまた露天風呂で楽しもうか?」
 そう言われて温泉から上がり、2人とも裸のままベッドに向かった。矢沢Pに抱かれるのも3度目ともなると、もう何の抵抗も感じ無かった。
「はぁ、愛しい。愛しいよ、瑞稀。もうキミはボクのものだ。ボクだけの瑞稀だ」
 男の時では、絶対に味わう事が出来ない絶頂を何度も迎えて、いつの間にかに悦びの声を上げていた。
「そんなに気持ち良いかい?」
「気持ち良い…」
「彼氏が出来たり、もう他の男とHとかしちゃったか?」
「ううん、まだ彼氏はいないし、矢沢さんしか知らない…」
「そうか、そうか。なぁ、本当にボクと付き合わないか?」
「矢沢さん、何歳ですか?」
「ボク?ボクは46歳だよ」
「46歳!?29歳も離れてるよ…」
「愛に年の差なんて関係ないさ」
「そうは言っても、私のお母さんよりも10歳以上も年上だよ…。Hはしても、付き合えないよ」
「じゃあ、これからも時々、ボクとHしてもらおうかな?セフレとして」
「…彼氏が出来るまでって約束してくれるなら…」
「ははは、その言葉で十分だよ。キミはこれからもっと大きくなる。こう見えてもボクは、人を見る目だけは確かなんだ。キミを一目見た時に感じたんだ。コイツは大物になるってね。そんな将来の大女優の初めての相手がボクだなんて、こんな光栄で嬉しい事は無い。キミは清純派アイドルで売ってるし、ボクと一緒にお泊まりデートなんてスキャンダルは、1発アウト即退場だ。だから今夜が最後だ。キミを抱くのも今夜で最後になるんだ。」
 口付けをされ、押し倒された。あんなに嫌だったこの男とのHも、これで最後だと言われると不思議と少し寂しさを感じた。この人なりの優しさや、愛情を感じられたからだ。
 この旅館に他に客はいない為、声を抑える必要がない。自分のなまめかしい声に、いつも以上に興奮して感じた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

連続寸止めで、イキたくて泣かされちゃう女の子のお話

まゆら
恋愛
投稿を閲覧いただき、ありがとうございます(*ˊᵕˋ*)   「一日中、イかされちゃうのと、イケないままと、どっちが良い?」 久しぶりの恋人とのお休みに、食事中も映画を見ている時も、ずっと気持ち良くされちゃう女の子のお話です。

【R-18】クリしつけ

蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。

調教専門学校の奴隷…

ノノ
恋愛
調教師を育てるこの学校で、教材の奴隷として売られ、調教師訓練生徒に調教されていくお話

ロリっ子がおじさんに種付けされる話

オニオン太郎
大衆娯楽
なろうにも投稿した奴です

処理中です...