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【第5部〜旧世界の魔神編〜】
第3章 異変④
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意識を取り戻すと、私は全裸で罠を仕掛けた岸壁の横穴に転がっていた。
「生きてる…皆んな死んだ…皆んな死んだのに、私1人だけ生き残ったよ…あははは…」
私は笑いながら泣いた。魔力が回復している。それだけ長い間、意識を失っていたのだろう。ひとしきり泣いて泣き止むと、起き上がって生活魔法で服を着た。
『自動書込地図』
「諦めるものか。皆んなを無駄死にさせない。私は不老不死。誰にも私を殺せない。あのエルダー・スライムも私を喰い損ねた。例え1ダメージしか与えられずとも、100年でも1万年でも粘着して1ダメージを与え続ける。いつか必ず倒せるはずだ。怨みを晴らすまで、何度も何度も何度も粘着してやる…」
自動書込地図でエルダー・スライムの位置を確認しようとしたが、何処にも反応は無かった。
「馬鹿な。一体何処に消えたの?」
魔界の隅々まで探したが、全く気配を感じなかった。
「まさか?まさか、まさか、まさか…」
私は魔界の空を覆う、分厚い黒雲を抜けて影の世界に行った。影の世界を抜けて地上に戻って来た。嫌な予感もしていたが、別に異常は無さそうだった。
麻生さんと山下は、弥勒菩薩にちゃんと地上に戻してもらえたのか気になり、確認する為にアパートに向かった。しかし2人は居なかった。
「ま、アパートに2人でいる訳ないよね。何処に行ったのかな?」
『自動書込地図』
麻生さんを検索して、反応があった場所に向かった。すると、喫茶店でお茶している2人を見て心がズキンと痛んだ。
ドキドキと胸の鼓動が高鳴る。一体今の自分は、どちらに対して嫉妬しているのだろうか?麻生さん?それとも山下に?
「ここにいたのね」
「瑞稀!」
「青山くん、無事だったのね?良かったぁ」
私は2人が地上に帰った後の話しをした。
「よく無事で帰って来れたね」
「だとしたら、もしかするとあれが人間界に出て来てしまったのかも知れない」
「何かあったの?」
山下が言うには、アメリカが突然自国に核ミサイルを落とした。報道記者が上空から撮影すると、アメリカから人が消えたらしい。核シェルターに避難しているのでは?と言われているけど、詳細は明らかになってないとの事だ。
「嫌な予感はしたけど、まさか地上には来れないって思ってた。だって、青山くん達ごと、封印されたんだよね?どうして出て来れるの?」
「分からない。でも、多分あいつは罪人として魔界に堕とされた訳では無いので、神々の封印の影響を受けないのかも。私がそうなのと一緒で」
「それなら、かなりヤバいんじゃないのか?」
「もし、本当に人間界にいるなら、世界は終わりよ…人間が勝てる相手じゃない」
喫茶店から出ると、街頭ビジョンで流れているニュースが耳に入り、足を止めて見上げた。
「まさか…中国も?」
アメリカと同様の光景が映し出された後、Mytubeに投稿された映像が写った。半透明の謎の生命体に襲われる住人達が逃げ惑う姿と悲鳴が残されていた。これを受けて、謎の生命体対策本部を設置し、各国首脳会談を行うと言う内容だった。
「首脳会談なんて悠長な事を。あいつは信じられない速度で捕食する。もうこれで世界は終わりだ」
「瑞稀、お願いだ。どうせ死ぬなら、1発やらせてくれ!好きな女を死ぬ前に抱きたい」
抱きしめられると、私は麻生さんを見た。
「…私に許可を求められても。青山くんが良いなら、良いんじゃない?でもその後、男に戻って私を抱いて。青山くんと一緒なら、死ぬのも怖くないから」
「うん、分かった。最期の時まで、一緒にいよう」
私は山下の首に手を回して口付けをした。山下は、私の胸のボタンを外しながら手を滑り込ませて胸を揉んだ。
「ちょ、ちょっと待って!私の目の前でヤるつもりなの?」
「だって…」
「隣の部屋に行ってるから、終わったら呼んで!」
麻生さんは逃げる様に部屋を出て行った。
「愛してる、瑞稀」
「私もよ、巧」
「初めて名前で呼んでくれたな」
「ふふふ、夢の中ではずっと巧って呼んでたよ」
何度も体位を変えながら性行為を行った。初めて挿入れられた時は、痛みで声が出なかったが、今まで経験した事の無い体位も、試す様に行った。もしかしたら、愛し合うのはこれで最期かも知れない。そんな思いが2人を激しく愛し合わせた。妊娠してもこれが最期ならどうでも良いと思い、避妊はせず、膣内に出させた。その方が快楽が倍増するからだ。数え切れないほどイかされ、失神するほどの絶頂を迎えたが、それでも巧は突き続けて来た。
ドンドンと部屋がノックされる音が聞こえた。
「ねぇ、まだなの?何時間ヤってるのよ?」
ぼーっとする頭で時計をチラ見すると、4時間近く経っていた。
「もう麻生さんが待ちくたびれてるから…」
「もう1発だけさせて」
キスされながら頷くと、舌を入れられて絡めた。抱きしめられて愛撫されていると、心が幸福感で満たされる。身体の重みが変わったので目を開けると、巧ではなくて、エルダー・スライムだった。
「こうか…?」
エルダー・スライムは人形になり、私の膣内に入って来た。何が起こっているのか理解出来なかったが、人形の後ろのスライムの塊の中で、溶かされて消化されている麻生さんと山下が目に入った。
「嫌あぁぁぁ!」
私が泣き叫ぶのもお構いなしにエルダー・スライムは、腰を振り続けた。
「イヤだ、イヤだ。止めて!あっ、あんっ…はぁ、はぁ…うっ、イヤだ。コイツは皆んなを喰った憎い敵だ…それなのに、それなのに…どうしてこんなに気持ちいいの…気持ちいいのダメなのに…イクっ…ダメっ、イク、イク、イっちゃう…あぁーっ!」
足の指先が攣るほど伸び、両手に力が入って痙攣した。
「くはぁ…はぁ、はぁ、はぁ…イかされた…もうどうなって良い…」
涙が止まらず、エルダー・スライムに好きな様に抱かれていた。
「キミ達は不思議な生き物だね?これが気持ち良いの?生殖行動の意味が分からない」
「…でしょうね?単細胞生物は、繁殖機能を持たず、自らを核分裂させて増えるんだものね。今理解したわ、何故あなたの食欲が旺盛なのか。食べても食べても満たされないんでしょう?それはね、心が満たされないからよ」
「心が満たされない…とは?」
私は、エルダー・スライムを優しく抱きしめてあげた。
「どう?」
「…本当だ。何が違うのか?と思ったが、安らぎを感じる」
「無理矢理にしても得られないものよ」
「足りない。もっと教えろ!」
「教えてあげたいけど…皆んなを生き返らせられる?何も無かった事に出来る?無理でしょう。だったら、私もあなたに教えてあげられる事は何も無い」
「…生き返らせるのは無理。でも何も無かった事には出来る」
「えっ!?今何て…?」
「何も無かった事には出来る。時を巻き戻す事が出来る」
そうか、こいつはアーシャを喰った。だから時空間魔法が使えるのだ。しかし何も無かった事に出来るほどの魔力はアーシャには無かった。大勢の魔族を喰らい、膨大な魔力を有しているコイツなら可能かも知れない。絶望から希望が見えて来た。
「お願い。あなたが皆んなを喰べる前に戻して欲しいの。そうしたら、私は不老不死。あなたもでしょう?無限にも思える悠久の時を過ごすの。いなくならない私がずっと側に居てあげるから」
「分かった。約束だぞ」
私が頷くと、エルダー・スライムは呪文を唱えた。
「生きてる…皆んな死んだ…皆んな死んだのに、私1人だけ生き残ったよ…あははは…」
私は笑いながら泣いた。魔力が回復している。それだけ長い間、意識を失っていたのだろう。ひとしきり泣いて泣き止むと、起き上がって生活魔法で服を着た。
『自動書込地図』
「諦めるものか。皆んなを無駄死にさせない。私は不老不死。誰にも私を殺せない。あのエルダー・スライムも私を喰い損ねた。例え1ダメージしか与えられずとも、100年でも1万年でも粘着して1ダメージを与え続ける。いつか必ず倒せるはずだ。怨みを晴らすまで、何度も何度も何度も粘着してやる…」
自動書込地図でエルダー・スライムの位置を確認しようとしたが、何処にも反応は無かった。
「馬鹿な。一体何処に消えたの?」
魔界の隅々まで探したが、全く気配を感じなかった。
「まさか?まさか、まさか、まさか…」
私は魔界の空を覆う、分厚い黒雲を抜けて影の世界に行った。影の世界を抜けて地上に戻って来た。嫌な予感もしていたが、別に異常は無さそうだった。
麻生さんと山下は、弥勒菩薩にちゃんと地上に戻してもらえたのか気になり、確認する為にアパートに向かった。しかし2人は居なかった。
「ま、アパートに2人でいる訳ないよね。何処に行ったのかな?」
『自動書込地図』
麻生さんを検索して、反応があった場所に向かった。すると、喫茶店でお茶している2人を見て心がズキンと痛んだ。
ドキドキと胸の鼓動が高鳴る。一体今の自分は、どちらに対して嫉妬しているのだろうか?麻生さん?それとも山下に?
「ここにいたのね」
「瑞稀!」
「青山くん、無事だったのね?良かったぁ」
私は2人が地上に帰った後の話しをした。
「よく無事で帰って来れたね」
「だとしたら、もしかするとあれが人間界に出て来てしまったのかも知れない」
「何かあったの?」
山下が言うには、アメリカが突然自国に核ミサイルを落とした。報道記者が上空から撮影すると、アメリカから人が消えたらしい。核シェルターに避難しているのでは?と言われているけど、詳細は明らかになってないとの事だ。
「嫌な予感はしたけど、まさか地上には来れないって思ってた。だって、青山くん達ごと、封印されたんだよね?どうして出て来れるの?」
「分からない。でも、多分あいつは罪人として魔界に堕とされた訳では無いので、神々の封印の影響を受けないのかも。私がそうなのと一緒で」
「それなら、かなりヤバいんじゃないのか?」
「もし、本当に人間界にいるなら、世界は終わりよ…人間が勝てる相手じゃない」
喫茶店から出ると、街頭ビジョンで流れているニュースが耳に入り、足を止めて見上げた。
「まさか…中国も?」
アメリカと同様の光景が映し出された後、Mytubeに投稿された映像が写った。半透明の謎の生命体に襲われる住人達が逃げ惑う姿と悲鳴が残されていた。これを受けて、謎の生命体対策本部を設置し、各国首脳会談を行うと言う内容だった。
「首脳会談なんて悠長な事を。あいつは信じられない速度で捕食する。もうこれで世界は終わりだ」
「瑞稀、お願いだ。どうせ死ぬなら、1発やらせてくれ!好きな女を死ぬ前に抱きたい」
抱きしめられると、私は麻生さんを見た。
「…私に許可を求められても。青山くんが良いなら、良いんじゃない?でもその後、男に戻って私を抱いて。青山くんと一緒なら、死ぬのも怖くないから」
「うん、分かった。最期の時まで、一緒にいよう」
私は山下の首に手を回して口付けをした。山下は、私の胸のボタンを外しながら手を滑り込ませて胸を揉んだ。
「ちょ、ちょっと待って!私の目の前でヤるつもりなの?」
「だって…」
「隣の部屋に行ってるから、終わったら呼んで!」
麻生さんは逃げる様に部屋を出て行った。
「愛してる、瑞稀」
「私もよ、巧」
「初めて名前で呼んでくれたな」
「ふふふ、夢の中ではずっと巧って呼んでたよ」
何度も体位を変えながら性行為を行った。初めて挿入れられた時は、痛みで声が出なかったが、今まで経験した事の無い体位も、試す様に行った。もしかしたら、愛し合うのはこれで最期かも知れない。そんな思いが2人を激しく愛し合わせた。妊娠してもこれが最期ならどうでも良いと思い、避妊はせず、膣内に出させた。その方が快楽が倍増するからだ。数え切れないほどイかされ、失神するほどの絶頂を迎えたが、それでも巧は突き続けて来た。
ドンドンと部屋がノックされる音が聞こえた。
「ねぇ、まだなの?何時間ヤってるのよ?」
ぼーっとする頭で時計をチラ見すると、4時間近く経っていた。
「もう麻生さんが待ちくたびれてるから…」
「もう1発だけさせて」
キスされながら頷くと、舌を入れられて絡めた。抱きしめられて愛撫されていると、心が幸福感で満たされる。身体の重みが変わったので目を開けると、巧ではなくて、エルダー・スライムだった。
「こうか…?」
エルダー・スライムは人形になり、私の膣内に入って来た。何が起こっているのか理解出来なかったが、人形の後ろのスライムの塊の中で、溶かされて消化されている麻生さんと山下が目に入った。
「嫌あぁぁぁ!」
私が泣き叫ぶのもお構いなしにエルダー・スライムは、腰を振り続けた。
「イヤだ、イヤだ。止めて!あっ、あんっ…はぁ、はぁ…うっ、イヤだ。コイツは皆んなを喰った憎い敵だ…それなのに、それなのに…どうしてこんなに気持ちいいの…気持ちいいのダメなのに…イクっ…ダメっ、イク、イク、イっちゃう…あぁーっ!」
足の指先が攣るほど伸び、両手に力が入って痙攣した。
「くはぁ…はぁ、はぁ、はぁ…イかされた…もうどうなって良い…」
涙が止まらず、エルダー・スライムに好きな様に抱かれていた。
「キミ達は不思議な生き物だね?これが気持ち良いの?生殖行動の意味が分からない」
「…でしょうね?単細胞生物は、繁殖機能を持たず、自らを核分裂させて増えるんだものね。今理解したわ、何故あなたの食欲が旺盛なのか。食べても食べても満たされないんでしょう?それはね、心が満たされないからよ」
「心が満たされない…とは?」
私は、エルダー・スライムを優しく抱きしめてあげた。
「どう?」
「…本当だ。何が違うのか?と思ったが、安らぎを感じる」
「無理矢理にしても得られないものよ」
「足りない。もっと教えろ!」
「教えてあげたいけど…皆んなを生き返らせられる?何も無かった事に出来る?無理でしょう。だったら、私もあなたに教えてあげられる事は何も無い」
「…生き返らせるのは無理。でも何も無かった事には出来る」
「えっ!?今何て…?」
「何も無かった事には出来る。時を巻き戻す事が出来る」
そうか、こいつはアーシャを喰った。だから時空間魔法が使えるのだ。しかし何も無かった事に出来るほどの魔力はアーシャには無かった。大勢の魔族を喰らい、膨大な魔力を有しているコイツなら可能かも知れない。絶望から希望が見えて来た。
「お願い。あなたが皆んなを喰べる前に戻して欲しいの。そうしたら、私は不老不死。あなたもでしょう?無限にも思える悠久の時を過ごすの。いなくならない私がずっと側に居てあげるから」
「分かった。約束だぞ」
私が頷くと、エルダー・スライムは呪文を唱えた。
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