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【第5部〜旧世界の魔神編〜】

第3章 麻生佳澄

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「ふぅ~。迂闊うかつだった。夢の中でも屋上で、山下と出会ったんじゃないか。未来を変えても、微妙に軌道修正されるな。結局、山下と出会う未来は変えられなかった事になる。しかもあの様子では、一目惚れされたな…。はぁ…」
深い溜息を吐いて、医務室に入った。
「あっ、青山くん、遅ーい!」
「ごめんなさい。遅くなりました」
 そう言いながら、医務室のカギを閉めた。これで2人っきりだ。麻生さんと一緒に寝る。付き合ったのは今日だが、ヤレるチャンスだと思うと、胸の鼓動が有り得ない程に高まった。避妊具ゴムは持ち歩いているし、準備は万全だ。しかし、こちらの不自然さを悟られてはいけない。警戒されると、全てが終わる。あくまでも自然な流れの雰囲気で、そのままHしちゃうのが理想だ。麻生さんは初めてなのだから、ガッつくと嫌われて、2度とチャンスを失うどころか、最悪フラれる可能性もある。
 麻生さんは既に、寝巻きのパジャマに着替えていた。シャンプーと言い、時々会社に泊まる事があるのかも知れない。
 ベッドに腰掛けて、2人してスマホのゲームをした。もっぱらFPSを協力プレイする。似たようなゲームは沢山あるので、ここでは説明は省かせてもらう。自分は近距離が苦手で、中距離から遠距離で狙撃するタイプだが、麻生さんは意外にも、ガンガン前に突撃して行く近距離タイプだ。2人はバランスが取れたチームだ。実は2人でゲームをするのは、これが初めてでは無い。と言うかむしろ、ほぼ毎日一緒に遊んでいる。会話しながら索敵し、撃たれたら敵の位置を知らせる。アンチが迫って来るので、乗り物を乗り継いでセーフティーゾーンに逃げ込むのだ。
「ひゃあ、撃たれた!左の建物の奥よ!」
「了解!」
「回り込むから援護お願いね!」
「OKです」
ゲームに没頭し、ゲームの世界と一体化している感覚にさえ覚える。麻生さんと、楽しい時間を過ごした。
「あー、楽しかったね?」
「最後、惜しかったよねー。あと一歩だった」
「うん、アレは敵が上手だったよねー」
終始にこやかに話した。自然に抱き寄せると、口付けをした。
「もう遅いから、寝る?」
「そうだね、もう寝ようか」
そう言うと麻生さんは、最初から覚悟していたのか、パジャマの胸のボタンを外し始めた。
「えっ?」
「ちゃんと避妊はしてね?」
「麻生さん…」
 愛しさが爆破して、口付けをしながら押し倒した。キスを繰り返しながら、少しずつ脱がして行く。麻生さんの形の良い胸を直接触れた時、興奮と感動でそれだけで射精しそうになった。
 麻生さんの秘部に舌を這わせると、両手で口を押さえて声を押し殺していた。ちゃんと感じてくれている、興奮して激しく舌を動かすと、太腿が頭を強く締め付けて来て足の指先まで、ぴーんと伸ばして痙攣した。
「はぁ、はぁ、はぁ…青山くん、今度は私の番ね」
そう言いって口に含んで口淫を始めてくれた。
「あっ、あぁ…汚いよ、麻生さん。良いよ…」
「ダメよ。ふふふ…お返しだよ。こう見えても私、女医なんだから、どうすれば気持ち良くなるかくらいは分かるんだよ?」
麻生さんは、誰とも付き合った事がない。だから口淫も初めてのはずだ。しかし、上手い。美人で大好きな女性ひとにしてもらっていると言う興奮は半端ない。麻生さんが自分のモノを咥えている表情は、最高にたかぶるシチュエーションだ。思わず我慢出来なくて、口の中に精を放ってしまった。
「苦ーい!」
そう言って吐き出さずに飲み込んだ。
「えぇ!?飲んじゃったの?」
「うん、飲むんじゃないの普通は?」
一体どこから得た知識なのだろうか?愛しくて、愛しくてたまらない。イったばかりなのに、すぐにって来た。
「わぁ、凄いね?」
 もう挿入れたくて我慢出来なくなり、キスしながら押し倒した。確か財布の中に避妊具ゴムがあったはずだ。取りに離れようとすると、「はい!」と言われて避妊具ゴムを渡された。直ぐに渡して来た所を見ると、麻生さんもそのつもり、と言うか覚悟してくれていたんだろうな?
 麻生さんの膣内なかに、ゆっくりと挿入はいった。大好きな女性と1つになれた喜びは、表現が見つからない。痛みに耐えている麻生さんの表情を見て、早く終わってあげた方が良いと思い、激しく腰を動かして精を放った。行為が終わると抱きしめて、麻生さんのきめ細かな肌を触って堪能した。心が幸福で満たされた。くっついていると、再び元気になって来たのでお願いして、もう一度挿入れさせてもらった。射精した瞬間に医務室のドアを叩かれて、心臓が飛び出るほど驚いて、ドキドキした。息を殺していると、女子社員2人が「医務室ならベッドで寝れると思ったのに、誰かに先を越されてるね」とか言いながら立ち去るのが聞こえた。
「はぁ~ドキドキした」
「麻生さん、愛してる」
 口付けをして、もう一度Hを楽しんだ。今度は後背位バックで激しく突くと、麻生さんの喘ぎ声が漏れ出した。感じてくれている、そう思うと興奮が増して更に激しく突いて果てた。その後、2人ともシャワーを浴びに行って、腕枕をして抱き合ったまま眠りについた。
  翌朝、麻生さんは先に起きていて、化粧まで済んだ状態で服を着替えていた。
「おはようございます。早いですね?」
「だって朝は明るいから、素っぴんを見られたくないんだもん」
「麻生さん、今世界中の女性を敵に回しましたよ?自分の素っぴんが、どれだけ綺麗か理解してないでしょう?」
「嫌だもう。そりゃ青山くんは、彼氏になったんだし、私の事が好きなら、贔屓ひいき目に見ちゃうじゃないの?全然綺麗じゃないよ私」
ふー、本気で言っているとしたら、嫌味でしかないな?と思って可笑しくなった。
 ベッドから降りて着替えていると、白いシーツを赤黒く染まった麻生さんの初めての印を見て、再びって来た。
「それが朝勃ちなの?口でしてあげようか?」
「お願いします」
どうやら麻生さんは、男性のモノが勃ったら、抜かないと治らないと思っているみたいだった。すぐに射精感が込み上げて来ると、口の中に精を放った。「飲まなくて良いよ」と言ったのに、苦いと言いながら飲んでくれた。
「麻生さん、一生大切にします。絶対に浮気はしません」
「うん、浮気しても良いけど、私にバレない様にしてね?多分知ったら別れちゃう。風俗に行っても良いけど、風俗も浮気と見做すから、バレない様に行ってね?」
「絶対に行きませんよ」
「約束よ?その代わり、Hを求めて来たら必ずさせてあげるから」
 大好きな麻生さん1人で十分だろう?この世で1番大切なのは麻生さんだけだ。麻生さんさえ、居てくれたら良い。他には何も望まない。2人で平穏に仲良く暮らしたい。
 麻生さんは会社に於いて、掃き溜めの鶴だ。男性なら誰もが狙っている。私は運良く共通の話題があり、ゲーム仲間になれ、少しずつ心を開かせる努力をしていた。
 恋人とは、最も親しい異性がなれる確率が高い。私は麻生さんの最も親しい異性になれる様に努力した。
 実は麻生さんが好きなFPSは、どちらかと言うと苦手な方で、私自身は、シミュレーションやRPGを中心に好んでやっていた。
 偶然、麻生さんが1人でやっているゲームを目にする機会が訪れて、何をやっているのかを知った。それからは、そのゲームをダウンロードし、暇さえあればやり込んで腕を磨いた。そしてお昼休憩中にゲームをしている麻生さんに話かけたのだ。同じ趣味の2人だ。仲良くなるのに時間は掛からなかった。
 今日遂に念願が叶って、麻生さんを手に入れたのだ。手に入れると言う表現は、言葉が悪い事は承知している。それでも手に入れたと言いたい。あの高嶺の花の麻生さんを初めて抱いたのは、私だ。嬉しさで有頂天になっている私は、そう大声で叫びたい気持ちだった。
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