114 / 343
【第5部〜旧世界の魔神編〜】
第2章 秘めた恋心
しおりを挟む
社長の秘書として、精力的に仕事に励んだ。
一緒に働いていると、社長は全く無駄の無い計算し尽くされた行動で、山の様な仕事が面白い様に減って行く。
私のミスも優しく笑って許してくれる包容力に、居心地の良さを感じて、気が付けば30歳も年上の社長に恋をしていた。
私は今年19歳だから社長は48歳で、父よりも5歳も年上だ。
恋をすると、益々仕事が楽しくなり、自分なりに勉強したりして成長すると、褒められた。
それがまた嬉しくて、仕事に励む。
単純な私は、会社に行くのが楽しくて仕方がなかった。
「神崎さん、今度一緒にお食事にでも行きませんか?」
会社の同僚に声を掛けられて、食事に誘われた。
「食事だけなら良いよ」
「神崎さんって、彼氏さんがいるんでしたよね?」
「うん、いるよ」
そう言う設定だったと思い出した。
「はぁ~彼氏さんが羨ましい。こんな可愛い彼女、俺も欲しいっす」
「私が可愛い…?」
「自覚無いんですか?めちゃくちゃ可愛いです。俺の方が、彼氏さんより大切にするんで、俺と付き合って下さい」
「あははは、付き合うのは、ちょっと…」
そうか、私って可愛いんだ?女性になって2年が経つ。
自分が元男性で、女性が好きだったって言う感覚がもう分からない。
女性になったばかりの頃は混乱して、今みたいに男性の事を好きになるなんて信じられなかった。
そんな私も男性に恋をした。
いつの間にか社長の姿を目で追う自分がいた。私のお父さんよりも年上で、妻子持ちで、娘さんは私よりも年上だ。
愛に年齢は関係ないって言うけれど、なんで好きになっちゃったんだろう。
好きになってはいけない男性だ。
この恋心は誰にも知られてはいけない。
私の胸の中だけに秘めておこう。
社長への恋心を包み隠す様に、男性社員達からの食事の誘いを断らずに受けた。
色んな男性と話をしながら、自分が男性だった時、こんなに友達はいなかったなと思うと、女性になって良かったとさえ思えた。
でも私を誘ってくる男性社員達は、全員が私とお付き合いしたいと、下心があるのは分かっている。
女性社員達の目から、私はどう映っているんだろう?男を手玉に取る悪女かな?ただ男友達が増えてるだけなんだけどな。
思わせなそぶりは、なるべくしない様に、食事に誘われた時は、彼氏大好きアピールをしているし。
彼氏と遠距離恋愛中の設定だから、彼氏から奪えちゃうかも?って思われてるのかも知れない。
「神崎さん、次の金曜日は出張になるから、そのつもりの支度をして来て下さい」
「出張ですか?畏まりました」
私は秘書だから、社長の行く所には何処でも付いて行かなくてはいけない。
勿論、社長が好きな私は、密かに社長と旅行気分が味わえると内心浮かれていた。
仕事は、取引先との商談が主で、ほとんど社長が根回しをされているから、私の仕事はほとんど無かった。
申し訳無くて、少しでも社長の負担を軽くしようと雑用を率先してこなした。
「よく動き、気の利く秘書ですな。それに美人で羨ましい」
「そうでしょう?うちの自慢の秘書です」
社交辞令だと分かっていても、大好きな社長に褒められて、耳まで真っ赤になった。
その晩遅くに、社長はベロベロに酔っ払って、宿泊している私のホテル部屋のドアを叩いた。
勿論、部屋は別々なのだが、どうして来たのだろう?何か明日の仕事の打ち合わせだろうか?と思ってドアを開いた。
ドアを開けて社長を部屋に入れると、口付けをされて押し倒された。
身体を弄られ、下着をずり上げられると、胸を触られた。
私は何が起こっているのか理解出来ずに呆然として、社長の頭を両手で抱きしめた。
口付けをされると、お酒臭かった。
酔っ払った勢いで抱かれるなんて嫌だ、と思いながらも身体は受け入れてしまっていた。
下着も脱がされて全裸になると、足を広げられた。社長に求められている、そう思うと興奮して直ぐにイってしまった。
「今度は、俺のを気持ち良くして」
そう言われると、私だけイって申し訳ないと思ったのと、ここまでしたら、大好きな社長に私を抱いて気持ち良くなってもらいたいと考えて、口でしてあげた。社長は立っていられなくなったのか、そのまま倒れ込んで来た。
「わぁ、この態勢だと出来ませんよ?」
社長の返事はなかった。
「あの、社長?社長~?」
私の上になったまま社長は眠っていた。
「もう、これからって時に…」
Hしても良いと思ったよと呟くと、眠っている社長のおでこにキスをした。
「うーん、もう朝か?えっ!?」
社長は隣で寝ている私に驚いて、上半身を起こした。
自分だけでなく私も全裸である事を確認すると、青ざめて私をゆすって起こした。
「か、神崎さん。神崎さん。こ、これは…?」
「社長、おはようございます」
「何で僕は裸なんだ?」
「ボクって…。昨晩の事、やっぱり覚えて無いんですね?ここ、私の部屋なのは分かりますか?」
「えっ?あぁ、そうだな…」
「酔っ払った社長は、私の部屋に入ってきて私を襲ったんです」
「そ、そんな…まさか…。すまん!覚えて無いとはいえ、まだ未成年の貴女にとんでもない事を。お金なら払う!どうか、どうかこの事は、内密に…!本当に申し訳なかった!」
社長は全裸のまま、土下座をして私に謝った。
「社長、お金なんて要りません!」
社長は今にも泣きそうな表情をしていた。
「私、社長の事が好きだったんです。社長に裸にされて、抱き合って嬉しかったんです。言われるがままに、口でだってしたんですよ。私がヘタだったのか、全然大きくならなかったんです。だから、挿入られてはいません」
「へっ?挿入れて無い…?」
「はい」
「良かったぁ…」
「良かった?」
「申し訳無い!まだ未成年の貴女と、そう言う行為をしていなくて良かった、そう言う意味の良かったです。未成年の貴女との行為は、犯罪だからです。未成年より5歳以上離れると恋人同士でも、法律上犯罪となるんです。貴女を深く傷付けた事は、後日必ず改めて謝罪させて頂きます」
「私、社長の事が好きだって言ったじゃないですか?」
「すまない。こんな事をして言うのは変だが、妻や子供を裏切る事は出来ない」
「奥さんやお子さんと別れて、私と一緒になって欲しいなんて言いましたか?」
「申し訳ない。この通りだ」
土下座して平伏し続ける社長の姿を見ると、これ以上何も言えなかった。
「分かりました。1つだけお願いしても良いですか?」
「何でも聞く。欲しいものがあるなら、何でも買わせて頂く」
「じゃあ、私に口付けして下さい。それで終わりにします」
「ほ、本当に良いのか?(そんな事で)」
社長の心の声が聞こえる様で悲しかった。
そっと身体を抱き寄せられて、口付けを交わした。
私は涙を流して、強く抱きしめた。
こうして私の初めての恋は終わった。
一緒に働いていると、社長は全く無駄の無い計算し尽くされた行動で、山の様な仕事が面白い様に減って行く。
私のミスも優しく笑って許してくれる包容力に、居心地の良さを感じて、気が付けば30歳も年上の社長に恋をしていた。
私は今年19歳だから社長は48歳で、父よりも5歳も年上だ。
恋をすると、益々仕事が楽しくなり、自分なりに勉強したりして成長すると、褒められた。
それがまた嬉しくて、仕事に励む。
単純な私は、会社に行くのが楽しくて仕方がなかった。
「神崎さん、今度一緒にお食事にでも行きませんか?」
会社の同僚に声を掛けられて、食事に誘われた。
「食事だけなら良いよ」
「神崎さんって、彼氏さんがいるんでしたよね?」
「うん、いるよ」
そう言う設定だったと思い出した。
「はぁ~彼氏さんが羨ましい。こんな可愛い彼女、俺も欲しいっす」
「私が可愛い…?」
「自覚無いんですか?めちゃくちゃ可愛いです。俺の方が、彼氏さんより大切にするんで、俺と付き合って下さい」
「あははは、付き合うのは、ちょっと…」
そうか、私って可愛いんだ?女性になって2年が経つ。
自分が元男性で、女性が好きだったって言う感覚がもう分からない。
女性になったばかりの頃は混乱して、今みたいに男性の事を好きになるなんて信じられなかった。
そんな私も男性に恋をした。
いつの間にか社長の姿を目で追う自分がいた。私のお父さんよりも年上で、妻子持ちで、娘さんは私よりも年上だ。
愛に年齢は関係ないって言うけれど、なんで好きになっちゃったんだろう。
好きになってはいけない男性だ。
この恋心は誰にも知られてはいけない。
私の胸の中だけに秘めておこう。
社長への恋心を包み隠す様に、男性社員達からの食事の誘いを断らずに受けた。
色んな男性と話をしながら、自分が男性だった時、こんなに友達はいなかったなと思うと、女性になって良かったとさえ思えた。
でも私を誘ってくる男性社員達は、全員が私とお付き合いしたいと、下心があるのは分かっている。
女性社員達の目から、私はどう映っているんだろう?男を手玉に取る悪女かな?ただ男友達が増えてるだけなんだけどな。
思わせなそぶりは、なるべくしない様に、食事に誘われた時は、彼氏大好きアピールをしているし。
彼氏と遠距離恋愛中の設定だから、彼氏から奪えちゃうかも?って思われてるのかも知れない。
「神崎さん、次の金曜日は出張になるから、そのつもりの支度をして来て下さい」
「出張ですか?畏まりました」
私は秘書だから、社長の行く所には何処でも付いて行かなくてはいけない。
勿論、社長が好きな私は、密かに社長と旅行気分が味わえると内心浮かれていた。
仕事は、取引先との商談が主で、ほとんど社長が根回しをされているから、私の仕事はほとんど無かった。
申し訳無くて、少しでも社長の負担を軽くしようと雑用を率先してこなした。
「よく動き、気の利く秘書ですな。それに美人で羨ましい」
「そうでしょう?うちの自慢の秘書です」
社交辞令だと分かっていても、大好きな社長に褒められて、耳まで真っ赤になった。
その晩遅くに、社長はベロベロに酔っ払って、宿泊している私のホテル部屋のドアを叩いた。
勿論、部屋は別々なのだが、どうして来たのだろう?何か明日の仕事の打ち合わせだろうか?と思ってドアを開いた。
ドアを開けて社長を部屋に入れると、口付けをされて押し倒された。
身体を弄られ、下着をずり上げられると、胸を触られた。
私は何が起こっているのか理解出来ずに呆然として、社長の頭を両手で抱きしめた。
口付けをされると、お酒臭かった。
酔っ払った勢いで抱かれるなんて嫌だ、と思いながらも身体は受け入れてしまっていた。
下着も脱がされて全裸になると、足を広げられた。社長に求められている、そう思うと興奮して直ぐにイってしまった。
「今度は、俺のを気持ち良くして」
そう言われると、私だけイって申し訳ないと思ったのと、ここまでしたら、大好きな社長に私を抱いて気持ち良くなってもらいたいと考えて、口でしてあげた。社長は立っていられなくなったのか、そのまま倒れ込んで来た。
「わぁ、この態勢だと出来ませんよ?」
社長の返事はなかった。
「あの、社長?社長~?」
私の上になったまま社長は眠っていた。
「もう、これからって時に…」
Hしても良いと思ったよと呟くと、眠っている社長のおでこにキスをした。
「うーん、もう朝か?えっ!?」
社長は隣で寝ている私に驚いて、上半身を起こした。
自分だけでなく私も全裸である事を確認すると、青ざめて私をゆすって起こした。
「か、神崎さん。神崎さん。こ、これは…?」
「社長、おはようございます」
「何で僕は裸なんだ?」
「ボクって…。昨晩の事、やっぱり覚えて無いんですね?ここ、私の部屋なのは分かりますか?」
「えっ?あぁ、そうだな…」
「酔っ払った社長は、私の部屋に入ってきて私を襲ったんです」
「そ、そんな…まさか…。すまん!覚えて無いとはいえ、まだ未成年の貴女にとんでもない事を。お金なら払う!どうか、どうかこの事は、内密に…!本当に申し訳なかった!」
社長は全裸のまま、土下座をして私に謝った。
「社長、お金なんて要りません!」
社長は今にも泣きそうな表情をしていた。
「私、社長の事が好きだったんです。社長に裸にされて、抱き合って嬉しかったんです。言われるがままに、口でだってしたんですよ。私がヘタだったのか、全然大きくならなかったんです。だから、挿入られてはいません」
「へっ?挿入れて無い…?」
「はい」
「良かったぁ…」
「良かった?」
「申し訳無い!まだ未成年の貴女と、そう言う行為をしていなくて良かった、そう言う意味の良かったです。未成年の貴女との行為は、犯罪だからです。未成年より5歳以上離れると恋人同士でも、法律上犯罪となるんです。貴女を深く傷付けた事は、後日必ず改めて謝罪させて頂きます」
「私、社長の事が好きだって言ったじゃないですか?」
「すまない。こんな事をして言うのは変だが、妻や子供を裏切る事は出来ない」
「奥さんやお子さんと別れて、私と一緒になって欲しいなんて言いましたか?」
「申し訳ない。この通りだ」
土下座して平伏し続ける社長の姿を見ると、これ以上何も言えなかった。
「分かりました。1つだけお願いしても良いですか?」
「何でも聞く。欲しいものがあるなら、何でも買わせて頂く」
「じゃあ、私に口付けして下さい。それで終わりにします」
「ほ、本当に良いのか?(そんな事で)」
社長の心の声が聞こえる様で悲しかった。
そっと身体を抱き寄せられて、口付けを交わした。
私は涙を流して、強く抱きしめた。
こうして私の初めての恋は終わった。
10
お気に入りに追加
274
あなたにおすすめの小説
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
連続寸止めで、イキたくて泣かされちゃう女の子のお話
まゆら
恋愛
投稿を閲覧いただき、ありがとうございます(*ˊᵕˋ*)
「一日中、イかされちゃうのと、イケないままと、どっちが良い?」
久しぶりの恋人とのお休みに、食事中も映画を見ている時も、ずっと気持ち良くされちゃう女の子のお話です。
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる