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【第4部〜西洋の神々編〜】
第9章 西洋の神々14
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私は侍女の紹介で、ソロモンに会える事になった。この侍女は昔、ソロモンを助けた事があり、手厚く介護する内に愛する様になってしまったと言う事だ。ソロモンの治療も終えた今も交流があると言う。しかし、ソロモンを狙っている者は多く、西洋天界ではソロモンを庇護下に置いている。
ソロモンは封印した悪魔達を召喚する事で、支配下に置く事が出来る。勿論、自分よりも強い悪魔達をだ。言葉巧みに騙して悪魔達を封印したので、力づくで封印した訳では無い。超一流の悪魔達を召喚出来る様になった為、ソロモンも超一流の召喚魔術師となった。
万が一、封印が解けてしまった場合、騙されて封印された悪魔達に報復され、殺されるかも知れない。私が闇の女帝なので、間に入って仲裁して欲しいと頼まれた。仲裁はするけど、言う事を聞いてくれる保証なんて無い。知らない悪魔達だし、そもそも大悪魔達が人間の私を仲間として見做してくれるかも怪しい。今、私の配下の魔王達はSSSランクだけど、ソロモンに封印された大悪魔達は、ファイブスター以上がゴロゴロいるらしいじゃないの。今の魔王達よりも遥かに強い彼らが、現役の魔王達を認めないだろう事は容易に想像がつく。
ソロモンに会う段取りを侍女に取ってもらう間、私はなるべく平静を装って生活していた。アダムが悪かったと謝って私を抱いても、もう何の感情も湧かなかった。あんなに好きだったアダムに対して、完全に冷めている自分自身に驚いた。好きか嫌いかと問われれば、アダムの事は好きだ。しかし、恋愛感情がまだあるのか?と問われれば、もう完全に無い。アダムに私の身体を好きにさせている間、気持ち悪くて仕方なかった。
思い返せば、『影の部屋(ダークルーム)』を唱えて魔界に行き、天界に来た。長い時間が経ったなぁと思う。人間界が懐かしい。本来なら今も普通に女子校に通い、通学路をスカウトやファン達が待ち伏せしていたあの日常が懐かしい。急にホームシックになり、涙が溢れて来た。「私、何してるんだろう?」全て投げ捨てて、今すぐ人間界に帰りたい。
「陛下、陛下?」
私の様子を心配して、侍女が声を掛けた。
「大丈夫、大丈夫だから…」
今はまだ大丈夫…強く心に念じて、鼓舞した。
ソロモンは封印した悪魔達を召喚する事で、支配下に置く事が出来る。勿論、自分よりも強い悪魔達をだ。言葉巧みに騙して悪魔達を封印したので、力づくで封印した訳では無い。超一流の悪魔達を召喚出来る様になった為、ソロモンも超一流の召喚魔術師となった。
万が一、封印が解けてしまった場合、騙されて封印された悪魔達に報復され、殺されるかも知れない。私が闇の女帝なので、間に入って仲裁して欲しいと頼まれた。仲裁はするけど、言う事を聞いてくれる保証なんて無い。知らない悪魔達だし、そもそも大悪魔達が人間の私を仲間として見做してくれるかも怪しい。今、私の配下の魔王達はSSSランクだけど、ソロモンに封印された大悪魔達は、ファイブスター以上がゴロゴロいるらしいじゃないの。今の魔王達よりも遥かに強い彼らが、現役の魔王達を認めないだろう事は容易に想像がつく。
ソロモンに会う段取りを侍女に取ってもらう間、私はなるべく平静を装って生活していた。アダムが悪かったと謝って私を抱いても、もう何の感情も湧かなかった。あんなに好きだったアダムに対して、完全に冷めている自分自身に驚いた。好きか嫌いかと問われれば、アダムの事は好きだ。しかし、恋愛感情がまだあるのか?と問われれば、もう完全に無い。アダムに私の身体を好きにさせている間、気持ち悪くて仕方なかった。
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「陛下、陛下?」
私の様子を心配して、侍女が声を掛けた。
「大丈夫、大丈夫だから…」
今はまだ大丈夫…強く心に念じて、鼓舞した。
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