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【第4部〜西洋の神々編〜】
第9章 西洋の神々②
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善法堂に集められた私達は、西洋の神々に対抗する為の会議をした。だが、話し合っても纏まらず、ごちゃごちゃ言う前に、先ずは防衛線でも張ったらどうだ?こんな調子だったから、前ループで簡単に全滅したんじゃないのか?
「イライラする。埒があかないな、こいつら」
一見大人しそうに見える私は、実は気が強く、短気で短絡的だ。そんな所が阿籍に似ていて、私達は似たもの夫婦だったかも知れない。
「前ループでは人間で魔界の女帝の私が東洋天界の天帝になったので、脅威を感じてそれを討伐すると言う名目で攻めて来た。今ループでは、私は東洋天界の天帝ではないから、何を大義名分に掲げているのかを知る必要がある」
「西洋天界は強い神が多いので、間者(スパイ)を潜り込ませるのも難しいだろう。対峙して聞くのが一番早いな」
「陛下、魔族が前面に出るのは不味いかと。魔族と誼みを通じた疑いで東洋天界を攻めに来たと、口実を与えてしまう可能性がございます」
「なるほど。しかし、悠長に会議だけで時間を食っていると、手遅れになるよ」
「危惧される通りです。攻めて来る理由が何にせよ、滅んでしまえば意味はなくなります。相手も滅ぼした後から適当な理由付けも出来ますので」
「我らは様子を見ながら、いつでも迎撃出来る様にするのが正解かな」
「畏まりました」
アーシャを呼んで結界を張り、そこに魔軍は潜んだ。私を含めて、魔王の半数は殊勝殿に残る事にした。急に魔族がいなくなれば、良からぬ事を企んでいると、勘繰られ兼ねないからだ。私たち魔族は、まだ完全に彼らからは信頼されてはいない。
私の知る限り、アダムはセブンスターで、ゼウスは阿籍と同じくファイブスターと言う事は分かっている。他は、殆どがSSS(トリプルエス)ランクだろう。アポロンやトール等の様に別格な強さを誇る者もいる。もしかすると、こいつらはSSSランク以上かも知れない。そうであれば、此方が戦力では圧倒的に不利だ。
私がルシエラやロードとヒソヒソ話をしているから、太上老君から咳払いをされて注意された。申し訳なさそうに頭を下げると、長くて白い顎髭を撫でて頷いた。
そう言えば阿弥陀如来のランクは何だろうか?とか他の事が気になっていた。だって、何だかんだ言っても、最終的には強いランクが多い方が勝つでしょう?普通は。阿弥陀如来がファイブスター以上なら勝てるな、と思いながら阿弥陀如来を見つめていると、視線に気付いたのか?目を逸らされた。
「イライラする。埒があかないな、こいつら」
一見大人しそうに見える私は、実は気が強く、短気で短絡的だ。そんな所が阿籍に似ていて、私達は似たもの夫婦だったかも知れない。
「前ループでは人間で魔界の女帝の私が東洋天界の天帝になったので、脅威を感じてそれを討伐すると言う名目で攻めて来た。今ループでは、私は東洋天界の天帝ではないから、何を大義名分に掲げているのかを知る必要がある」
「西洋天界は強い神が多いので、間者(スパイ)を潜り込ませるのも難しいだろう。対峙して聞くのが一番早いな」
「陛下、魔族が前面に出るのは不味いかと。魔族と誼みを通じた疑いで東洋天界を攻めに来たと、口実を与えてしまう可能性がございます」
「なるほど。しかし、悠長に会議だけで時間を食っていると、手遅れになるよ」
「危惧される通りです。攻めて来る理由が何にせよ、滅んでしまえば意味はなくなります。相手も滅ぼした後から適当な理由付けも出来ますので」
「我らは様子を見ながら、いつでも迎撃出来る様にするのが正解かな」
「畏まりました」
アーシャを呼んで結界を張り、そこに魔軍は潜んだ。私を含めて、魔王の半数は殊勝殿に残る事にした。急に魔族がいなくなれば、良からぬ事を企んでいると、勘繰られ兼ねないからだ。私たち魔族は、まだ完全に彼らからは信頼されてはいない。
私の知る限り、アダムはセブンスターで、ゼウスは阿籍と同じくファイブスターと言う事は分かっている。他は、殆どがSSS(トリプルエス)ランクだろう。アポロンやトール等の様に別格な強さを誇る者もいる。もしかすると、こいつらはSSSランク以上かも知れない。そうであれば、此方が戦力では圧倒的に不利だ。
私がルシエラやロードとヒソヒソ話をしているから、太上老君から咳払いをされて注意された。申し訳なさそうに頭を下げると、長くて白い顎髭を撫でて頷いた。
そう言えば阿弥陀如来のランクは何だろうか?とか他の事が気になっていた。だって、何だかんだ言っても、最終的には強いランクが多い方が勝つでしょう?普通は。阿弥陀如来がファイブスター以上なら勝てるな、と思いながら阿弥陀如来を見つめていると、視線に気付いたのか?目を逸らされた。
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