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【第4部〜西洋の神々編〜】
第8章 須弥山の攻防①
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前ループとは違って色々とあったが、これでようやく須弥山(しゅみせん)を目指せる。
毘沙門天や哪吒三太子がそろそろ襲って来る頃だ。哪吒三太子の投擲武器で、私の首が落とされたんだっけ?今度は気を付けなきゃ。須弥山を登り始めたら、偽降伏して来るラーヴァナと阿修羅(アスラ)王に気を付けなくては。前ループと少しずつ変化してるから、須弥山の頂上に行く前に襲って来る可能性もある。油断してはダメだ。
進軍していると遠目で何かが浮いているのが見えた。
「ドラゴンだ!龍だ、龍!」
前ループでは会えなかった。やっぱりいたのかドラゴン、とテンションが上がった。
「あれは青龍です」
忉利天の東方守護のはずが何故こんな所に?と魔族達は訝しんだ。警戒しながら青龍の下まで来た。
「罪深かき者達よ、その罪業も癒えぬうちに須弥山を登ろうと言うのか?」
「ダメかしら?天帝に用があるの」
私は進み出て、悪びれもせず言い放った。青龍は上空で八の字を描き、身体をくねらせながら舞う様に浮いていた。
「愚か者ども」
青龍は呆れた様に呟くと、青白い炎を吹いた。確か青い炎は1万度~だったかな?
『闇灼熱炎防御(ダークバーニングシールド)』
超高温の炎を完全に防ぐ防御魔法だ。
青龍が炎を吐き終わるタイミングを計って、その口の中へ『光之神槍(ライトニングジャベリン)』を叩き込んでやった。貫通効果がある為、青龍の口を突き破った。痛みで、暴れて長い尾を振って叩き付けて来たが、物理防御魔法で防いだ。怒りで再び炎を吐こうとしたが、炎が穴から漏れて上手く吐けなかった。
「上級回復(ハイヒール)』
私は青龍の傷を治してあげた。
「何を考えている?小娘」
「天帝に会いに行くだけだって言ったじゃない?急に襲って来たから、身を守っただけよ。正当防衛だわ」
「天帝様に何の様だ?」
「私、天帝の愛人なの」
青龍も魔族も凍り付いた。
(ちょっと、魔族までフリーズするって、どう言う事よ?)
「お前が?なるほど…その器量なら…確かに天帝様の好みかも知れん…」
最後の方は独り言の様に呟いた。
天帝の女好きは有名だ。確かに有り得ると思わせるには十分な理由だった。
「だが、何故軍勢を引き連れているのだ?天界に攻め込むつもりだろう?お前の口車などに乗ると思うか?」
「私達は魔族なのよ?ここに来るまで、どれだけ問答無用で襲われたと思っているのよ?命の保証が無いんだから、そりゃ兵を引き連れるでしょう?それに、敵対意思があるなら、貴方の傷を治したりはしない!」
「ははは、口が上手いな。だが確かに傷は治してもらった。お前には借りがある。この場は見逃して、天帝様に報告させてもらおう」
そう言うと青龍は去って行った。
「ふぅ、本当の話に嘘を混ぜると真実味がわくでしょう?」
流石は女帝様だと、魔族達の動揺は収まった。
(前ループで帝釈天の愛人だったのは本当だけどね…)
私達は、須弥山に登り始めた。ここからが本番だ。
毘沙門天や哪吒三太子がそろそろ襲って来る頃だ。哪吒三太子の投擲武器で、私の首が落とされたんだっけ?今度は気を付けなきゃ。須弥山を登り始めたら、偽降伏して来るラーヴァナと阿修羅(アスラ)王に気を付けなくては。前ループと少しずつ変化してるから、須弥山の頂上に行く前に襲って来る可能性もある。油断してはダメだ。
進軍していると遠目で何かが浮いているのが見えた。
「ドラゴンだ!龍だ、龍!」
前ループでは会えなかった。やっぱりいたのかドラゴン、とテンションが上がった。
「あれは青龍です」
忉利天の東方守護のはずが何故こんな所に?と魔族達は訝しんだ。警戒しながら青龍の下まで来た。
「罪深かき者達よ、その罪業も癒えぬうちに須弥山を登ろうと言うのか?」
「ダメかしら?天帝に用があるの」
私は進み出て、悪びれもせず言い放った。青龍は上空で八の字を描き、身体をくねらせながら舞う様に浮いていた。
「愚か者ども」
青龍は呆れた様に呟くと、青白い炎を吹いた。確か青い炎は1万度~だったかな?
『闇灼熱炎防御(ダークバーニングシールド)』
超高温の炎を完全に防ぐ防御魔法だ。
青龍が炎を吐き終わるタイミングを計って、その口の中へ『光之神槍(ライトニングジャベリン)』を叩き込んでやった。貫通効果がある為、青龍の口を突き破った。痛みで、暴れて長い尾を振って叩き付けて来たが、物理防御魔法で防いだ。怒りで再び炎を吐こうとしたが、炎が穴から漏れて上手く吐けなかった。
「上級回復(ハイヒール)』
私は青龍の傷を治してあげた。
「何を考えている?小娘」
「天帝に会いに行くだけだって言ったじゃない?急に襲って来たから、身を守っただけよ。正当防衛だわ」
「天帝様に何の様だ?」
「私、天帝の愛人なの」
青龍も魔族も凍り付いた。
(ちょっと、魔族までフリーズするって、どう言う事よ?)
「お前が?なるほど…その器量なら…確かに天帝様の好みかも知れん…」
最後の方は独り言の様に呟いた。
天帝の女好きは有名だ。確かに有り得ると思わせるには十分な理由だった。
「だが、何故軍勢を引き連れているのだ?天界に攻め込むつもりだろう?お前の口車などに乗ると思うか?」
「私達は魔族なのよ?ここに来るまで、どれだけ問答無用で襲われたと思っているのよ?命の保証が無いんだから、そりゃ兵を引き連れるでしょう?それに、敵対意思があるなら、貴方の傷を治したりはしない!」
「ははは、口が上手いな。だが確かに傷は治してもらった。お前には借りがある。この場は見逃して、天帝様に報告させてもらおう」
そう言うと青龍は去って行った。
「ふぅ、本当の話に嘘を混ぜると真実味がわくでしょう?」
流石は女帝様だと、魔族達の動揺は収まった。
(前ループで帝釈天の愛人だったのは本当だけどね…)
私達は、須弥山に登り始めた。ここからが本番だ。
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