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【第1部〜序章編〜】
第4章 判明した私のチート能力
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喉が渇いたので食堂の自動販売機に向った。そう言えば財布は盗られて一文無しだった事を思い出して、近くの社員に声をかけ、小銭を借りようとした。
「お金は要らないよ」と言われて、意味が分からずにいると、どうやら最近の自動販売機の中には、災害時に無料で使用出来る機能が備わってるらしい。そう丁寧に説明してくれた。画期的だねぇと思いながら健康志向の私は、100%のオレンジジュースを迷う事なく選び、テーブルに着いてぼーっとニュースを眺めていた。
ふいに目の前にコーラの缶が置かれ、山下が座って来た。
「先輩ってちょっと女子っぽい所がありますよね?」
と言われて、やっぱりバレたのか?と動揺して固まって山下を見つめると、「いや、健康志向なのは良い事ですよ」と言って笑った。なんだ飲み物の事かと安心した。さっきの事をどう切り出そうかと思案していると、山下の方から、「先輩、さっきシャワー浴びに行ったんですが、男子のシャワー室から美女が飛び出して来てぶつかったんですよ」
「へ、へぇ…男子の所から?」
平静を装いながらオレンジジュースに口をつけた。
「本当に事故だったんですけど押し倒しちゃって、気付いたら彼女の胸に手を置いてて…驚いた事に彼女、下着を付けて無かったんですよ。それでラッキースケベを装って、2回ほど胸を揉んで確かめました(笑)怒った彼女に押し除けられちゃって、セクハラとか痴漢って訴えられたら不味いと思って、事故だと声を掛けたんですが、走って逃げられちゃったんですよ」
「そ、そうなんだ…」
「先輩、訴えられたらどうしよう。見た事ない人だったので、メーカーか営業の人が社内に残ってて巻き込まれたのかな?」
「社内にいるならまた会えるだろうから謝りたい。それにしても、すっごい美人だったなぁ。付き合ってくれないかな?」
そう言いながら遠い空を見る様に天井を見つめ、右手はイヤらしく胸を揉む様な仕草をした。うぅ、キモい。背筋がぞぞっとする。
(その美女は私なんだが…胸を揉まれたのは気付かなかったな)
「ま、まぁ相手も故意に触られたかどうかなんて、分からないだろうから大丈夫なんじゃない?」
なんで私がフォローしてやらないといけないんだ全く、早く話題を変えないと。
「シャワーは浴びて来たかい、お2人さん」
なかなか良いタイミングで山城がやって来た。
「聞いたかい?どうやらSランク以上から空が飛べるらしい。人類の夢じゃない。羨ましいねぇ。俺は残念ながらAAだよ」
そう言って残念そうに溜息をついていた。
「えー、僕なんてギリギリでSランク以下ですよぉ、悔しい」
そう言えば確か麻生さんはSランクでスキルに飛行能力Sってなってた気がするな?あれ?私はSSSランクなんだが、そんなスキルは無いぞ?
「それとどうやら最高はSSSランクらしい。アメリカと中国に1人ずついるらしく、最後の1人は各国が探し回ってる」
(その最後のSSSランクは私なんだが、言わない方が良さそうだな。ハズレだし。軍事や政治に利用されるのも嫌だしな)
ふと、ある考えが脳裏によぎった。まてよ、女性変化で女性の時のステイタスを確認していない。もしかすると、女性化すると能力が変わるのでは?その考えが頭によぎってからは、確認したくて落ち着いていられなくなった。だが2人には気取られたくはない。出来るだけ平静を装いながら適当に相槌を打っていたが、会話の内容が何も頭に入らなかった。
「トイレに寄ってからもう寝るよ」
離席する言い訳をして、そそくさと足早に離れた。トイレのドアを勢いよく閉め、シャワー室の時の様に女性変化と心の中で唱えてみた。なんとなく、さっきよりも体感的に早く変化した気がする。期待で高揚しながら、ステイタスをオープンした。
(レベル:20 ランク:SSS 氏名:青山瑞樹 年齢:20歳固定 身長:163㎝ 体重:46㎏ バスト:88 ウエスト:56㎝ ヒップ:86㎝ 称号:ザ・ファースト・神々に愛されし者・絶世の美女・聖女 スキル:隠しスキル・女性変化(1%)・不老不死・身体状態異常無効・精神状態異常無効・光魔法SSS・闇魔法SSS・回復魔法SSS・防御魔法SSS・飛行能力SSS 筋力:…)
「何だこれ、チートじゃないか!」
思わず叫んでしまった。
興奮が抑えられず震える指で、称号をタップしてみた。
(ザ・ファースト:最初のSSSランク。全ての能力は女性化しなければ使用出来ない。固定称号:神々に愛されし者。スキル固定:女性変化、不老不死、身体状態異常無効、精神状態異常無効)
このとんでもないスキルはザ・ファーストに付属してるのか。男の時にタップ出来なかった隠しスキルも確認出来そうだな。
(隠しスキル:自分のステイタスを、他者から見られない様にしたり、偽りのステイタスを見せられる。また相手のステイタスを見る事が出来る。但し、神眼スキルを持った相手のステイタスは見る事が出来ず、見られない様にする事も出来ない)
なるほど、では女性変化は何か表記が変わったのかな?
(女性変化:進行率100%に達すると永久に女性化する。また男性としての寿命が尽きた場合も永久に女性化する。ザ・ファーストの称号保持者は、女性変化時のみスキルが使用可能となる)
だから男の時はスキルが使えず、無いと思い込んだんだ。しかし、男としての寿命が尽きたら女性化するとは、どう言う事なんだろう?死んだら終わりだろう?もしかすると不老不死、つまり女になって復活するのか?でもこれは憶測の域で、実際に死んだ時にしか分からないな。神々に愛されし者って何だろう?
(神々に愛されし者:神々から祝福の恩恵を受けている者。この称号を保持していると、全てのステイタス・スキル及び魔法効果に対して、100%の恩恵を受ける。特定の条件を満たすと神々に捧げられし者に称号変化する)
神々に捧げられし者って何だ?生贄とか?怖いな…。特定の条件って何だ?恩恵が大き過ぎるし、その代償は高くつくって事だろうな。
(絶世の美女:自動で魅了効果を発揮する。魅了確率は、相手が男性ならプラス30%の補正がかかるが、女性には逆にマイナス30%の補正がかかる。魅了耐性がA以上に満たない者に対しては100%魅了する)
ほぉ、この能力があれば世界一のトップアイドルも夢じゃないな、興味無いけどな。極めつけは身体状態異常無効だ。マグマをシャワーの様に浴びても火傷一つ負わず、例え手足が吹き飛んでも、すぐに元に戻る。毒も麻痺も放射能だって効かない。不老不死とは言え、首だけになって何千何万年と死ねずに生き続けても仕方ない。精神状態異常無効も魅了や混乱などのスキルが無効になるから、身体状態異常無効と併せるとほぼ無敵だ。こんな奴は倒せない。いくらなんでも強過ぎる。チート過ぎるだろ!他にもSSSランクがいるらしいが、似た様なスキル持ちか?何にせよ会わず、関わらず、関わらせずを決め込もう。その為には、SSSランクって事を誰にも知られてはいけない。私が平穏に暮らす為に…。
「お金は要らないよ」と言われて、意味が分からずにいると、どうやら最近の自動販売機の中には、災害時に無料で使用出来る機能が備わってるらしい。そう丁寧に説明してくれた。画期的だねぇと思いながら健康志向の私は、100%のオレンジジュースを迷う事なく選び、テーブルに着いてぼーっとニュースを眺めていた。
ふいに目の前にコーラの缶が置かれ、山下が座って来た。
「先輩ってちょっと女子っぽい所がありますよね?」
と言われて、やっぱりバレたのか?と動揺して固まって山下を見つめると、「いや、健康志向なのは良い事ですよ」と言って笑った。なんだ飲み物の事かと安心した。さっきの事をどう切り出そうかと思案していると、山下の方から、「先輩、さっきシャワー浴びに行ったんですが、男子のシャワー室から美女が飛び出して来てぶつかったんですよ」
「へ、へぇ…男子の所から?」
平静を装いながらオレンジジュースに口をつけた。
「本当に事故だったんですけど押し倒しちゃって、気付いたら彼女の胸に手を置いてて…驚いた事に彼女、下着を付けて無かったんですよ。それでラッキースケベを装って、2回ほど胸を揉んで確かめました(笑)怒った彼女に押し除けられちゃって、セクハラとか痴漢って訴えられたら不味いと思って、事故だと声を掛けたんですが、走って逃げられちゃったんですよ」
「そ、そうなんだ…」
「先輩、訴えられたらどうしよう。見た事ない人だったので、メーカーか営業の人が社内に残ってて巻き込まれたのかな?」
「社内にいるならまた会えるだろうから謝りたい。それにしても、すっごい美人だったなぁ。付き合ってくれないかな?」
そう言いながら遠い空を見る様に天井を見つめ、右手はイヤらしく胸を揉む様な仕草をした。うぅ、キモい。背筋がぞぞっとする。
(その美女は私なんだが…胸を揉まれたのは気付かなかったな)
「ま、まぁ相手も故意に触られたかどうかなんて、分からないだろうから大丈夫なんじゃない?」
なんで私がフォローしてやらないといけないんだ全く、早く話題を変えないと。
「シャワーは浴びて来たかい、お2人さん」
なかなか良いタイミングで山城がやって来た。
「聞いたかい?どうやらSランク以上から空が飛べるらしい。人類の夢じゃない。羨ましいねぇ。俺は残念ながらAAだよ」
そう言って残念そうに溜息をついていた。
「えー、僕なんてギリギリでSランク以下ですよぉ、悔しい」
そう言えば確か麻生さんはSランクでスキルに飛行能力Sってなってた気がするな?あれ?私はSSSランクなんだが、そんなスキルは無いぞ?
「それとどうやら最高はSSSランクらしい。アメリカと中国に1人ずついるらしく、最後の1人は各国が探し回ってる」
(その最後のSSSランクは私なんだが、言わない方が良さそうだな。ハズレだし。軍事や政治に利用されるのも嫌だしな)
ふと、ある考えが脳裏によぎった。まてよ、女性変化で女性の時のステイタスを確認していない。もしかすると、女性化すると能力が変わるのでは?その考えが頭によぎってからは、確認したくて落ち着いていられなくなった。だが2人には気取られたくはない。出来るだけ平静を装いながら適当に相槌を打っていたが、会話の内容が何も頭に入らなかった。
「トイレに寄ってからもう寝るよ」
離席する言い訳をして、そそくさと足早に離れた。トイレのドアを勢いよく閉め、シャワー室の時の様に女性変化と心の中で唱えてみた。なんとなく、さっきよりも体感的に早く変化した気がする。期待で高揚しながら、ステイタスをオープンした。
(レベル:20 ランク:SSS 氏名:青山瑞樹 年齢:20歳固定 身長:163㎝ 体重:46㎏ バスト:88 ウエスト:56㎝ ヒップ:86㎝ 称号:ザ・ファースト・神々に愛されし者・絶世の美女・聖女 スキル:隠しスキル・女性変化(1%)・不老不死・身体状態異常無効・精神状態異常無効・光魔法SSS・闇魔法SSS・回復魔法SSS・防御魔法SSS・飛行能力SSS 筋力:…)
「何だこれ、チートじゃないか!」
思わず叫んでしまった。
興奮が抑えられず震える指で、称号をタップしてみた。
(ザ・ファースト:最初のSSSランク。全ての能力は女性化しなければ使用出来ない。固定称号:神々に愛されし者。スキル固定:女性変化、不老不死、身体状態異常無効、精神状態異常無効)
このとんでもないスキルはザ・ファーストに付属してるのか。男の時にタップ出来なかった隠しスキルも確認出来そうだな。
(隠しスキル:自分のステイタスを、他者から見られない様にしたり、偽りのステイタスを見せられる。また相手のステイタスを見る事が出来る。但し、神眼スキルを持った相手のステイタスは見る事が出来ず、見られない様にする事も出来ない)
なるほど、では女性変化は何か表記が変わったのかな?
(女性変化:進行率100%に達すると永久に女性化する。また男性としての寿命が尽きた場合も永久に女性化する。ザ・ファーストの称号保持者は、女性変化時のみスキルが使用可能となる)
だから男の時はスキルが使えず、無いと思い込んだんだ。しかし、男としての寿命が尽きたら女性化するとは、どう言う事なんだろう?死んだら終わりだろう?もしかすると不老不死、つまり女になって復活するのか?でもこれは憶測の域で、実際に死んだ時にしか分からないな。神々に愛されし者って何だろう?
(神々に愛されし者:神々から祝福の恩恵を受けている者。この称号を保持していると、全てのステイタス・スキル及び魔法効果に対して、100%の恩恵を受ける。特定の条件を満たすと神々に捧げられし者に称号変化する)
神々に捧げられし者って何だ?生贄とか?怖いな…。特定の条件って何だ?恩恵が大き過ぎるし、その代償は高くつくって事だろうな。
(絶世の美女:自動で魅了効果を発揮する。魅了確率は、相手が男性ならプラス30%の補正がかかるが、女性には逆にマイナス30%の補正がかかる。魅了耐性がA以上に満たない者に対しては100%魅了する)
ほぉ、この能力があれば世界一のトップアイドルも夢じゃないな、興味無いけどな。極めつけは身体状態異常無効だ。マグマをシャワーの様に浴びても火傷一つ負わず、例え手足が吹き飛んでも、すぐに元に戻る。毒も麻痺も放射能だって効かない。不老不死とは言え、首だけになって何千何万年と死ねずに生き続けても仕方ない。精神状態異常無効も魅了や混乱などのスキルが無効になるから、身体状態異常無効と併せるとほぼ無敵だ。こんな奴は倒せない。いくらなんでも強過ぎる。チート過ぎるだろ!他にもSSSランクがいるらしいが、似た様なスキル持ちか?何にせよ会わず、関わらず、関わらせずを決め込もう。その為には、SSSランクって事を誰にも知られてはいけない。私が平穏に暮らす為に…。
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