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第3章 学園編(二年生)
22 獣人の国(エル視点)
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人間と獣人による大規模な戦闘であるはずなのに、未だ一人の犠牲者も出ていない。これも、ルナシアさんの力によるものだ。
彼女を危険に晒したくないと、最初は反対した。だが、この様子を見せられれば、彼女の力を借りることが最善の選択であったようにも思える。
被害こそ出ていないものの、前線にいる騎士たちは常に緊張感を持って構えていた。ルナシアさんと宮廷魔導師の方々が交代で防壁を張ってくれているが、いつ破られるとも分からない。そうなれば、私たち騎士部隊が対応しなくてはならなくなる。
数日経ち、一週間経ち。それでも、獣人たちの勢いはなかなか衰えなかった。中には、攻撃が防壁に弾かれてまったく通らないことで、諦めた顔をしている者もいる。だが、たとえ攻撃が当たらなくとも、戦いをやめるという選択肢はないようだった。
獣人たちの戦意を喪失させるのは、予想以上に困難なものになりそうだ。
「あっちも粘ってはいるが、消耗戦になればこちらが圧倒的に有利だ」
騎士部隊の総隊長を任されているリトランデ様が、様子を見にやってきた。学園を卒業してからは、グランディール様の側近として働く傍ら、騎士団の総監督的な役割を担っている。
時間が巻き戻る以前の世界でも同じ立場になっていたが、今回は数年早く騎士団を任されていた。彼の兄であるレイリオ様に勝利したことが、抜擢の最たる理由だとも囁かれている。
レイリオ様は時期ガザーク家当主ということもあり、もしものことがあってはいけないとアグロス領に残って領地を守護している。が、それは建前であり、今回の作戦があくまで消耗戦であることから、現当主アレグリオ様など血の気の多い身内を宥め領地に留めておく役割が主であるとも言われていた。
リトランデ様の言うように、エルメラド王国側が負けることはないだろう。
一方的に獣人たちが防壁を破ろうと攻撃している様を、私は反対側から眺めている。
もし、私と母が人間に攫われることがなかったのだとしたら、自分があちら側にいる未来もあったのかもしれない。
「狼狽えるな! 我らの受けた仕打ちを思い出せ!!」
一向に防壁が破れる気配のない中、獣人たちの軍勢から一際大きな声が上がった。それと同時に、今までとは顔つきの違う獣人たちが前に進み出る。
数こそ今まで攻撃してきていた獣人たちより少ないが、おそらく精鋭部隊ーー切り札を出してきたということだろう。
そして、その予想は外れることがなかった。
精鋭部隊らしき獣人たちが何度か殴る蹴るの攻撃を繰り返す。先ほどまでとは比べ物にならない、重い一撃。
ピシリ、と破られこそしなかったが僅かにヒビが入った。その光景に、エルメラド王国の騎士たちもざわつく。
「やっぱり、戦わずには解決しないか」
苦い表情で防壁を見つめるリトランデ様が、自分の隊に号令をかけようとする。
「リトランデ様は退がっていてください。人間と獣人が争ったとなれば問題が大きくなります」
私の隊のことをリトランデ様にお願いし、戦闘準備を始める。
ここで人間が出ていけば、余計に溝が深まるだろう。それは望まない。
エルメラド王国側で、唯一この場にいる獣人は私だけ。私だけが、その結末を防ぐことができる。
一人で行く気だと伝わったのか、リトランデ様がぎょっとした顔をする。
「君にもしものことがあれば、彼女が傷つくぞ」
「大丈夫です。ルナシアさんを傍で守り続けるためには、こんなところで負けていられませんから」
捨て身で飛び込むつもりはない。それでは、この先ルナシアさんのことを守ることができなくなる。
魔王に対抗できるように、ルナシアさんと並んでも遜色ない強さを求め続けてきた。彼女は相変わらずなかなか手の届かない域にいるけれど、ここで簡単に負けるほど私も弱くはない。
危なくなったらリトランデ様に加勢してもらえるよう頼んでから、私は防壁の外側に出た。
分かりやすいように、兜を脱ぐ。銀狼の耳が露わになり、防壁を破ろうと攻撃していた獣人たちの動きが止まる。
「お前、銀狼の獣人か。なぜ人間側にいる? 無理矢理戦わされているのか?」
真っ先に声をかけてきたのは、私と同じ銀狼の青年だった。怪訝そうな顔でこちらを見ている。
しっかりと青年の姿を捉え、私は不思議な感覚に包まれていた。
同じ銀狼の獣人だからだろうか。いいや、この感情は仲間に会ったからという理由で湧き上がったものではない。それよりも、もっと近しい相手に抱く感情だ。
胸が早鐘を打つ。その原因となった一つの予感を、聞かずにはいられなかった。
「私の名は、エル・クロウ。母の名を、アンジュ。父と兄とは幼い頃に生き別れ、今まで行方が分かりませんでした」
「お前は、まさか……!?」
その反応を見て、この感情を抱いた理由が確信に変わった。
「アンヘル兄さん、ご無事でよかった」
まさかこんな形で再会することになるなんて。
生き別れになった兄、アンヘル・クロウ。すっかり成長し、今では僅かな面影が残るばかりだが、懐かしい匂いがした。もう十年以上も前の話だというのに、我ながらよく覚えていたものだ。それだけ、家族の思い出が大切なものだったのだろう。
「生きていたのか、エル。母さんも無事なのか?」
それに頷けば、安堵した表情を浮かべた。
「よかった……本当によかった。母さんとお前が人間に攫われた時、俺と父さんは守ってやることができなかった。そのあと、二人でお前たちのことを探し回ったが、結局見つけることができなかったんだ。もう生きてはいないかもしれないと諦めかけていた」
「父さんは?」
「無事だ。一緒に戦っている」
感動の再会なのだろうが、その一言で現実に引き戻される。
今の私たちは、別々の陣営で戦っているのだ。
「お前も人間たちがしてきた非道な行いを身をもって知っているはず。我々と共に、今こそ復讐する時だ」
兄はそう言って私の方へ手を伸ばす。
もう二度と会うことはできないだろうと思っていた家族。きっと、兄さんと父さんが生きていると知れば、母さんも喜ぶだろう。
また一緒に暮らせたら、どんなにいいか。
「あなたが兄であろうと、私がそちら側につくことはありません。力の差は歴然のはず。被害が出る前に戦いを止めさせてください」
だからこそ、今ここでその手をとるわけにはいかない。
人間と共に生きる道を選んだ私は、憎しみのままに戦う兄さんたちの側につくことはできない。
すっ、と表情の消えた兄が冷ややかに問う。
「獣人に勝ち目がないと踏んで、そちら側につくのか?」
「いいえ。たとえ獣人側が優勢だったとしても、私がこちら側につくことに変わりはありません」
「なぜだ! なぜ、俺たちを虐げてきた憎い人間たちの味方をする。何がお前をそうさせるんだ!?」
真っ先に思い浮かぶのは、ルナシアさんの姿。絶望の淵にいた私を救ってくれた、女神のような人。
一緒にいればいるほど、彼女のことが好きになった。傍にいるのが心地よかった。
いつの間にか、ルナシアさんのいる生活が当たり前になり、それがずっと続くものだと思っていた。
その幻想が魔王によって崩されたあの日。今度こそ失わないように、私は彼女を守るために戦うと誓ったのだ。
「私が今生きているのは、救いの手を差し伸べてくれた人がいたから。今度は私が彼女のことを守ると、そう誓ったんです」
「一時の感情に流されるとはな。我々が人間から受けた仕打ちは、そう簡単に許せるものではない」
「彼女が魔獣を倒してくれたから、母さんも助かったんです。人間だというだけで、恩人のことも憎むのですか!!」
兄が私に剣を向ける。それが答えだった。
「お前とは相容れないようだな。そこをどかないと言うのなら、妹といえど俺たちの敵だ。斬る」
「いいでしょう、受けて立ちます。私の決意は、そう簡単に折れるものではありません」
たとえ、獣人たちの敵になろうとも。たとえ、実の兄に剣を向けることになっても。私の意志が変わることはない。
獣人たちが人間から受けてきた仕打ちを知らないわけではない。だが、人間だというだけで、その全てを恨み続ける在り方を正しいとは思わない。
獣人と人間が共に生きる未来がくること。それが願いだ。
兄さん、私はあなたの考えを受け入れることはできないけど、恨むこともしない。
どうか、私の思いに少しでも耳を傾けてほしい。そのために、今はあなたの前に立ちふさがります。
彼女を危険に晒したくないと、最初は反対した。だが、この様子を見せられれば、彼女の力を借りることが最善の選択であったようにも思える。
被害こそ出ていないものの、前線にいる騎士たちは常に緊張感を持って構えていた。ルナシアさんと宮廷魔導師の方々が交代で防壁を張ってくれているが、いつ破られるとも分からない。そうなれば、私たち騎士部隊が対応しなくてはならなくなる。
数日経ち、一週間経ち。それでも、獣人たちの勢いはなかなか衰えなかった。中には、攻撃が防壁に弾かれてまったく通らないことで、諦めた顔をしている者もいる。だが、たとえ攻撃が当たらなくとも、戦いをやめるという選択肢はないようだった。
獣人たちの戦意を喪失させるのは、予想以上に困難なものになりそうだ。
「あっちも粘ってはいるが、消耗戦になればこちらが圧倒的に有利だ」
騎士部隊の総隊長を任されているリトランデ様が、様子を見にやってきた。学園を卒業してからは、グランディール様の側近として働く傍ら、騎士団の総監督的な役割を担っている。
時間が巻き戻る以前の世界でも同じ立場になっていたが、今回は数年早く騎士団を任されていた。彼の兄であるレイリオ様に勝利したことが、抜擢の最たる理由だとも囁かれている。
レイリオ様は時期ガザーク家当主ということもあり、もしものことがあってはいけないとアグロス領に残って領地を守護している。が、それは建前であり、今回の作戦があくまで消耗戦であることから、現当主アレグリオ様など血の気の多い身内を宥め領地に留めておく役割が主であるとも言われていた。
リトランデ様の言うように、エルメラド王国側が負けることはないだろう。
一方的に獣人たちが防壁を破ろうと攻撃している様を、私は反対側から眺めている。
もし、私と母が人間に攫われることがなかったのだとしたら、自分があちら側にいる未来もあったのかもしれない。
「狼狽えるな! 我らの受けた仕打ちを思い出せ!!」
一向に防壁が破れる気配のない中、獣人たちの軍勢から一際大きな声が上がった。それと同時に、今までとは顔つきの違う獣人たちが前に進み出る。
数こそ今まで攻撃してきていた獣人たちより少ないが、おそらく精鋭部隊ーー切り札を出してきたということだろう。
そして、その予想は外れることがなかった。
精鋭部隊らしき獣人たちが何度か殴る蹴るの攻撃を繰り返す。先ほどまでとは比べ物にならない、重い一撃。
ピシリ、と破られこそしなかったが僅かにヒビが入った。その光景に、エルメラド王国の騎士たちもざわつく。
「やっぱり、戦わずには解決しないか」
苦い表情で防壁を見つめるリトランデ様が、自分の隊に号令をかけようとする。
「リトランデ様は退がっていてください。人間と獣人が争ったとなれば問題が大きくなります」
私の隊のことをリトランデ様にお願いし、戦闘準備を始める。
ここで人間が出ていけば、余計に溝が深まるだろう。それは望まない。
エルメラド王国側で、唯一この場にいる獣人は私だけ。私だけが、その結末を防ぐことができる。
一人で行く気だと伝わったのか、リトランデ様がぎょっとした顔をする。
「君にもしものことがあれば、彼女が傷つくぞ」
「大丈夫です。ルナシアさんを傍で守り続けるためには、こんなところで負けていられませんから」
捨て身で飛び込むつもりはない。それでは、この先ルナシアさんのことを守ることができなくなる。
魔王に対抗できるように、ルナシアさんと並んでも遜色ない強さを求め続けてきた。彼女は相変わらずなかなか手の届かない域にいるけれど、ここで簡単に負けるほど私も弱くはない。
危なくなったらリトランデ様に加勢してもらえるよう頼んでから、私は防壁の外側に出た。
分かりやすいように、兜を脱ぐ。銀狼の耳が露わになり、防壁を破ろうと攻撃していた獣人たちの動きが止まる。
「お前、銀狼の獣人か。なぜ人間側にいる? 無理矢理戦わされているのか?」
真っ先に声をかけてきたのは、私と同じ銀狼の青年だった。怪訝そうな顔でこちらを見ている。
しっかりと青年の姿を捉え、私は不思議な感覚に包まれていた。
同じ銀狼の獣人だからだろうか。いいや、この感情は仲間に会ったからという理由で湧き上がったものではない。それよりも、もっと近しい相手に抱く感情だ。
胸が早鐘を打つ。その原因となった一つの予感を、聞かずにはいられなかった。
「私の名は、エル・クロウ。母の名を、アンジュ。父と兄とは幼い頃に生き別れ、今まで行方が分かりませんでした」
「お前は、まさか……!?」
その反応を見て、この感情を抱いた理由が確信に変わった。
「アンヘル兄さん、ご無事でよかった」
まさかこんな形で再会することになるなんて。
生き別れになった兄、アンヘル・クロウ。すっかり成長し、今では僅かな面影が残るばかりだが、懐かしい匂いがした。もう十年以上も前の話だというのに、我ながらよく覚えていたものだ。それだけ、家族の思い出が大切なものだったのだろう。
「生きていたのか、エル。母さんも無事なのか?」
それに頷けば、安堵した表情を浮かべた。
「よかった……本当によかった。母さんとお前が人間に攫われた時、俺と父さんは守ってやることができなかった。そのあと、二人でお前たちのことを探し回ったが、結局見つけることができなかったんだ。もう生きてはいないかもしれないと諦めかけていた」
「父さんは?」
「無事だ。一緒に戦っている」
感動の再会なのだろうが、その一言で現実に引き戻される。
今の私たちは、別々の陣営で戦っているのだ。
「お前も人間たちがしてきた非道な行いを身をもって知っているはず。我々と共に、今こそ復讐する時だ」
兄はそう言って私の方へ手を伸ばす。
もう二度と会うことはできないだろうと思っていた家族。きっと、兄さんと父さんが生きていると知れば、母さんも喜ぶだろう。
また一緒に暮らせたら、どんなにいいか。
「あなたが兄であろうと、私がそちら側につくことはありません。力の差は歴然のはず。被害が出る前に戦いを止めさせてください」
だからこそ、今ここでその手をとるわけにはいかない。
人間と共に生きる道を選んだ私は、憎しみのままに戦う兄さんたちの側につくことはできない。
すっ、と表情の消えた兄が冷ややかに問う。
「獣人に勝ち目がないと踏んで、そちら側につくのか?」
「いいえ。たとえ獣人側が優勢だったとしても、私がこちら側につくことに変わりはありません」
「なぜだ! なぜ、俺たちを虐げてきた憎い人間たちの味方をする。何がお前をそうさせるんだ!?」
真っ先に思い浮かぶのは、ルナシアさんの姿。絶望の淵にいた私を救ってくれた、女神のような人。
一緒にいればいるほど、彼女のことが好きになった。傍にいるのが心地よかった。
いつの間にか、ルナシアさんのいる生活が当たり前になり、それがずっと続くものだと思っていた。
その幻想が魔王によって崩されたあの日。今度こそ失わないように、私は彼女を守るために戦うと誓ったのだ。
「私が今生きているのは、救いの手を差し伸べてくれた人がいたから。今度は私が彼女のことを守ると、そう誓ったんです」
「一時の感情に流されるとはな。我々が人間から受けた仕打ちは、そう簡単に許せるものではない」
「彼女が魔獣を倒してくれたから、母さんも助かったんです。人間だというだけで、恩人のことも憎むのですか!!」
兄が私に剣を向ける。それが答えだった。
「お前とは相容れないようだな。そこをどかないと言うのなら、妹といえど俺たちの敵だ。斬る」
「いいでしょう、受けて立ちます。私の決意は、そう簡単に折れるものではありません」
たとえ、獣人たちの敵になろうとも。たとえ、実の兄に剣を向けることになっても。私の意志が変わることはない。
獣人たちが人間から受けてきた仕打ちを知らないわけではない。だが、人間だというだけで、その全てを恨み続ける在り方を正しいとは思わない。
獣人と人間が共に生きる未来がくること。それが願いだ。
兄さん、私はあなたの考えを受け入れることはできないけど、恨むこともしない。
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