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第1章 幼少期編
10 ご褒美3
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会食会が終わり、ほとんどの人間が退室した。
残されたのは、私とエルとリトランデ様。それから、その付き添いの人だけだ。
この三人が残されたのは、欲しいものが「物」ではなく、陛下の許可だったためだろう。
私は宮廷図書館への出入りと、ヴァン様の研究資料の閲覧許可。リトランデ様は宮廷騎士団の訓練場への立ち入りの許可。エルも同じだ。それはちょっと意外だったな。
陛下側には、グランディール様とディーン様。ディーン様は護衛も兼ねてるんだろうけど、私がヴァン様の研究資料を見れるように口添えしてくれるつもりなのかもしれない。
リトランデ様とエルの許可はすぐに下りた。エルは他にも欲しいものがあったそうだが、そちらも用意してもらえるらしい。
問題は私。図書館への出入りの許可はすぐ下りたんだけど、ヴァン様の研究資料の閲覧に関して、陛下は渋る様子を見せた。
「ディーン、あれの管理はお前たち宮廷魔導師に任せていたな。ルナシアに閲覧を許可したとして、問題はないのか?」
「閲覧の際には、私が同行いたします。それなら問題はないかと」
ディーン様はそう答えてくれたが、陛下はそれでもすぐには頷かなかった。
「ルナシア、なぜお前はヴァンの研究資料を見たいのだ?」
「魔獣研究の第一人者は彼です。その知識を得られれば、これからの役に立つだろうと思いました」
「お前は、ヴァンの跡を継ぐ気でいるのか」
「私がヴァン様の跡を継げるほどの人間かは分かりません。ただ、彼のように皆を守るために、このホロウの力を使いたいと考えています」
しばらくの沈黙が流れる。ひとつ大きく息を吐いてから、陛下は話し出した。
「ヴァンは、先代の王の時代から王家に仕えてくれた優秀な魔導師だった。だが、それ故に魔獣の問題を背負わされ、長年苦しみ続けてきたのを知っている。それでも、彼を頼らざるを得なかったのは私の力不足だ。生前、ヴァンはお前のことを気にしていた。自分のように苦しむことになるのではないかと」
陛下の想い、そしてヴァン様の想い。
「お前がヴァンと同じ道を進むなら、私はまたホロウを頼るかもしれん。お前は子ども。まだ選べるのだ。それでも、茨の道を行くというのか?」
ホロウだからといって、魔獣問題に首を突っ込む義務はない。他にも魔導師としての仕事はたくさんあるだろう。陛下やヴァン様の心配も尤もだ。
それでも、もうあんな光景は見たくない。どんな茨の道でも、それが大切な人たちを守ることに繋がるのなら平気だ。
「はい、私はこの道を進みます」
「険しい道だと分かっていても、ルナシアはそれを選ぶだろうーーヴァンの言っていた通りになったな」
陛下の表情には、こうなることが分かっていたかのような諦めの色が混ざっていた。
「分かった。宮廷図書館への出入り、及びヴァンの研究資料の閲覧をディーンの付き添いのもと許可する」
「ありがとうございます」
こうして、私は無事にヴァン様の研究資料閲覧の権利を得たのだった。
エルやリトランデ様とも別れ、後は帰るだけ。といっても、今日はもう遅いのでディーン様の家に泊めてもらうんだけどね。テンションが落ち着いているといいんだけど。
イディオと一緒に城の出口へ向かって歩いていると、追いかけてきたグランディール様に呼び止められた。
辺りを見渡してから、グランディール様が何かキラキラした物を手渡してくる。
「これは私からです」
それが何か分かった私は驚きで目を見開いた。
渡されたのは、エメラルドグリーンの宝石が金の台座にはめ込まれたペンダント。見るからに高価なのは明らかだった。
「受け取れません! 私はもう褒賞をいただいています」
慌てて断ったが、ペンダントを返そうとする私の手をグランディール様がそっと押し留める。
「これは、私を助けてくれたあの日のお礼も兼ねているんです。どうか受け取ってください。君を守ってくれるようにと、守護の魔法を織り込んでおきました」
まだ、覚えていてくれたのか。こんな大層なお礼をしてもらうほどのことではなかったんだけど。
魔導師の素質をもつ者は大きく二種類。
ひとつは、私のように何の前触れもなく魔力を多くもって生まれてきた者。
もうひとつは、遺伝的に魔力が引き継がれる者だ。
エルメラドの王族は後者に当たる。個人差はあれど、一定以上の魔力をもって生まれてくる。
グランディール様も例に漏れず、特に波長が合っていたのは私と同じく守護や治癒の魔法だった。今の彼はまだ子どもだが、ペンダントから感じる魔法は上等なものだ。クオリティが高い。
「君の強さは闘技大会でよく分かりました。でも、どんな人間にももしものことはあるんです。これがどこかで、君の助けになればと」
グランディール様の言葉に、言い返すことはできなかった。皆の期待に応えられなかった記憶が蘇る。
今度は失敗できない。もしもは許されないのだ。
掌の上のペンダントは、どこか温かい。また駄目だったらどうしようーーそんな私の不安を和らげてくれるようだった。
私はペンダントを両手で包み込む。
「分かりました、頂いておきます。ありがとうございます、グランディール様。大事に使わせていただきますね」
その言葉に、グランディール様はほっとした表情を見せた。
だが、すぐに不安げな顔に変わる。
「ルナシアさん、先ほどの陛下のお話ですが……本当に、気持ちは変わらないんですね?」
「はい。ヴァン様のように、皆を守りたいんです」
「そう、ですか……お願いだから、ひとりで抱え込まないで。君は、私にとって大切な国民のひとり。守られるべき人間なんですから」
「ありがとうございます」
国民のことをここまで考えてくれるなんて、やっぱりグランディール様は王族なんだなぁ。
以前の世界では彼が国王になった姿を見ることはできなかったけど、今回は立派に国を治めているところに立ち会えるかな。
残されたのは、私とエルとリトランデ様。それから、その付き添いの人だけだ。
この三人が残されたのは、欲しいものが「物」ではなく、陛下の許可だったためだろう。
私は宮廷図書館への出入りと、ヴァン様の研究資料の閲覧許可。リトランデ様は宮廷騎士団の訓練場への立ち入りの許可。エルも同じだ。それはちょっと意外だったな。
陛下側には、グランディール様とディーン様。ディーン様は護衛も兼ねてるんだろうけど、私がヴァン様の研究資料を見れるように口添えしてくれるつもりなのかもしれない。
リトランデ様とエルの許可はすぐに下りた。エルは他にも欲しいものがあったそうだが、そちらも用意してもらえるらしい。
問題は私。図書館への出入りの許可はすぐ下りたんだけど、ヴァン様の研究資料の閲覧に関して、陛下は渋る様子を見せた。
「ディーン、あれの管理はお前たち宮廷魔導師に任せていたな。ルナシアに閲覧を許可したとして、問題はないのか?」
「閲覧の際には、私が同行いたします。それなら問題はないかと」
ディーン様はそう答えてくれたが、陛下はそれでもすぐには頷かなかった。
「ルナシア、なぜお前はヴァンの研究資料を見たいのだ?」
「魔獣研究の第一人者は彼です。その知識を得られれば、これからの役に立つだろうと思いました」
「お前は、ヴァンの跡を継ぐ気でいるのか」
「私がヴァン様の跡を継げるほどの人間かは分かりません。ただ、彼のように皆を守るために、このホロウの力を使いたいと考えています」
しばらくの沈黙が流れる。ひとつ大きく息を吐いてから、陛下は話し出した。
「ヴァンは、先代の王の時代から王家に仕えてくれた優秀な魔導師だった。だが、それ故に魔獣の問題を背負わされ、長年苦しみ続けてきたのを知っている。それでも、彼を頼らざるを得なかったのは私の力不足だ。生前、ヴァンはお前のことを気にしていた。自分のように苦しむことになるのではないかと」
陛下の想い、そしてヴァン様の想い。
「お前がヴァンと同じ道を進むなら、私はまたホロウを頼るかもしれん。お前は子ども。まだ選べるのだ。それでも、茨の道を行くというのか?」
ホロウだからといって、魔獣問題に首を突っ込む義務はない。他にも魔導師としての仕事はたくさんあるだろう。陛下やヴァン様の心配も尤もだ。
それでも、もうあんな光景は見たくない。どんな茨の道でも、それが大切な人たちを守ることに繋がるのなら平気だ。
「はい、私はこの道を進みます」
「険しい道だと分かっていても、ルナシアはそれを選ぶだろうーーヴァンの言っていた通りになったな」
陛下の表情には、こうなることが分かっていたかのような諦めの色が混ざっていた。
「分かった。宮廷図書館への出入り、及びヴァンの研究資料の閲覧をディーンの付き添いのもと許可する」
「ありがとうございます」
こうして、私は無事にヴァン様の研究資料閲覧の権利を得たのだった。
エルやリトランデ様とも別れ、後は帰るだけ。といっても、今日はもう遅いのでディーン様の家に泊めてもらうんだけどね。テンションが落ち着いているといいんだけど。
イディオと一緒に城の出口へ向かって歩いていると、追いかけてきたグランディール様に呼び止められた。
辺りを見渡してから、グランディール様が何かキラキラした物を手渡してくる。
「これは私からです」
それが何か分かった私は驚きで目を見開いた。
渡されたのは、エメラルドグリーンの宝石が金の台座にはめ込まれたペンダント。見るからに高価なのは明らかだった。
「受け取れません! 私はもう褒賞をいただいています」
慌てて断ったが、ペンダントを返そうとする私の手をグランディール様がそっと押し留める。
「これは、私を助けてくれたあの日のお礼も兼ねているんです。どうか受け取ってください。君を守ってくれるようにと、守護の魔法を織り込んでおきました」
まだ、覚えていてくれたのか。こんな大層なお礼をしてもらうほどのことではなかったんだけど。
魔導師の素質をもつ者は大きく二種類。
ひとつは、私のように何の前触れもなく魔力を多くもって生まれてきた者。
もうひとつは、遺伝的に魔力が引き継がれる者だ。
エルメラドの王族は後者に当たる。個人差はあれど、一定以上の魔力をもって生まれてくる。
グランディール様も例に漏れず、特に波長が合っていたのは私と同じく守護や治癒の魔法だった。今の彼はまだ子どもだが、ペンダントから感じる魔法は上等なものだ。クオリティが高い。
「君の強さは闘技大会でよく分かりました。でも、どんな人間にももしものことはあるんです。これがどこかで、君の助けになればと」
グランディール様の言葉に、言い返すことはできなかった。皆の期待に応えられなかった記憶が蘇る。
今度は失敗できない。もしもは許されないのだ。
掌の上のペンダントは、どこか温かい。また駄目だったらどうしようーーそんな私の不安を和らげてくれるようだった。
私はペンダントを両手で包み込む。
「分かりました、頂いておきます。ありがとうございます、グランディール様。大事に使わせていただきますね」
その言葉に、グランディール様はほっとした表情を見せた。
だが、すぐに不安げな顔に変わる。
「ルナシアさん、先ほどの陛下のお話ですが……本当に、気持ちは変わらないんですね?」
「はい。ヴァン様のように、皆を守りたいんです」
「そう、ですか……お願いだから、ひとりで抱え込まないで。君は、私にとって大切な国民のひとり。守られるべき人間なんですから」
「ありがとうございます」
国民のことをここまで考えてくれるなんて、やっぱりグランディール様は王族なんだなぁ。
以前の世界では彼が国王になった姿を見ることはできなかったけど、今回は立派に国を治めているところに立ち会えるかな。
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