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通常編

12幽霊оrストーカー

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 部活動をしている時今週も終わるんだなということを実感する。僕の所属しているアニメ同窓会は毎週金曜日、週1活動なので部活は今週の終わりを告げる合図のようなものだ。


 秋の文化祭では自作アニメを作りそれを全校生徒の前で公開するようだ。絵には自信がなく下手っぴなので今からひたすら絵を書き練習をしている。



 部員は4人そのうち2人は流行り病となりパンクしてしまっているため現在は僕と津村先輩の2人で活動中だ。



 僕は教室の扉に背を向け座っているが何やら後ろの方から視線を感じる。誰かに見られている。扉は少し開いており部室の中がギリギリ見れる状態となっている。



 そんなに気にすることではない………と言いたい所だが結構気にしている。けれども筆は止めない。



 津村先輩は何も気にすることなく作業を進めている。



 「なんか扉の方から視線を感じるのですがもしかしてこの校舎って幽霊とか出ます?」
 この視線の正体は幽霊であってほしくない。幽霊は苦手だ。この世の中で1番怖いものを聞かれたなら確実に幽霊を選んでいるだろう。



 先輩は僕のことを無視して………というよりヘッドホンをつけながら音楽を聞いているので聞こえていないのだろう。



 先輩の肩をポンポンとし呼ぶ。


 それに気が付きヘッドホンを外す。



 「は~いどうしたの?」
 「この校舎って幽霊って出るんですか?さっきから扉の間から誰かに見られている気がするのですが。」
 「でないよ?だってこの校舎は毎日至るところに塩をまいてるんだから。」
 あ、そっか。なら大丈夫………ではなくないか?塩をまいてるってことは以前幽霊が出たということなのでは?



 僕は慌てて部室にある大きめのテーブルの下に潜り込む。ブレザーを脱ぎそれを頭に被る。



 津村先輩はしゃがみこみ僕を見る。頬を膨らませ手を口に当てプププと笑う。



 「嘘だよこの校舎で出るっていうのも塩をまいているっていうのも。」
 再びさっきまで座っていた椅子に座る。
 「せんぱ~い怖がらせないでください。」
 半泣き状態でそう言う。
 


 先輩は手で右頬をかき苦笑いをする。
 「ごめん。こんなに怖がるとは思ってなかった。」
 



 でも幽霊でないとすると一体全体何なんだ?視線の正体は?



 先輩はタブレットの消しゴム機能を使い絵を消してゆく。丁度女の子の目を消し終わった時後ろを向く。



 「…………さっき誰かに見られているかもって言ってたじゃん。もしかしてストーカーじゃない?」
 「女性が男をストーカーすることってあるんですか?」  
 「そりゃあるよ。それに安藤はわりかしカッコイイし」
 初体験じゃないか?女性にカッコいいと言われるのは。今すぐに鏡を見て自らの顔を拝みたい。


 1時間後



 僕らは機材を片付けた。タブレットはかなり高価なものだから厳重に扱わなければいけない。壊したなんていったらお小遣いは全て吹き飛んでしまう。後は帰宅するだけ。ちなみにさっきの視線はなくなった。



 「起立。礼。ありがとうございました。」
 「ありがとうございました。」
 先輩と僕は立ち上がる。そして向かい合うように礼をする。



 その後僕は自分のクラスの昇降口へ向かいたどり着いた。僕の下駄箱の前で体育座りをしている人がいたのですが。

 
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