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第Ⅲ.5章 番外:『勾玉チャレンジ』
番外【R18】【勾玉チャレンジ:智颯編】智颯の憂鬱③
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保輔がゆっくりと上体を起こした。
その顔には、まだ欲情が残って見える。
「ごめんな。けど、智颯君にくっ付いてたら、何や楽になったわ。おおきに。そいえば、何でここ来たん?」
指がわずかに震えている。
相当に我慢しているのだと思った。
智颯は保輔の襟首を掴んで、引き寄せた。
「いつもならもっと巧く嘘、付けるだろ。今日はそれくらい、余裕がないんだろ」
唇を重ねると、強引に舌を絡める。
起き上がって、保輔の体を押し倒した。
「ちはやくん、あかん、今日は、本当に、犯してしまうき、円に殺される……」
わざと股間を押し当てて、全く収まっていない保輔の男根を自分のモノで扱く。
「挿れていいなんて、言ってない。僕の足、使っていいって言ってるだけだ」
かちゃかちゃとベルトを外し、制服のズボンを降ろした。
「これなら、少しは挿れた気になれるだろ」
上着を引き上げて太腿をキュッと締めて見せる。
驚いた目で智颯を見上げていた保輔の目が艶に染まった。
「なんでそないに可愛えの、智颯君。今のは円じゃなくても、やばいわ」
下着の上から保輔が智颯の男根に唇を添わせた。
「ぁ! やっ、僕を勃たせる必要、ないだろ!」
ぞわぞわと気持ちのよさが腹に溜まる。
「お礼に上手なフェラの仕方、教えたるから。智颯君が好きな場所、教えて。裏? カリ? 先?」
人差し指で引っ掛けて、保輔が下着をずらす。
勃ってしまった陰茎が、ぷるんと飛び出した。
根元を手で押さえられて、先を咥えられる。腰がビクリと跳ねた。
保輔の舌が柔らかく陰茎の先からカリをなぞる。気持ちが良くて、腰が浮く。
膝立ちしている足がガクガクと小刻みに震えた。
「ぁ、んぁっ、カリ、吸われると、でちゃうから、強くしない、でっ」
口に手をあてて、声が出ないように必死に耐える。
ちらりと目だけで見上げた保輔が息を吐いた。
「出してもええよ。智颯君、やっぱ可愛え……、なんで女の子やないの? 女やったら惚れたかもしれん」
話しながらも、保輔の手が陰茎を扱いて口が先を吸い上げる。
「なに、言ってっ、ぁっ、お前は、みぃが、好きなんだろっ、あ、ぁあ!」
達しそうになって、腰が動く。
気持ちが良くて、もっと欲しくなる。
「好きやで、大好きや。せやから、智颯君も、大事やねん」
一際強く吸われて、上体が保輔の上に倒れ込んだ。
「あぁ! や、も、ダメ、保輔の、させて」
「してくれんの?」
頷くと、保輔が服をずらして自分の男根を露にした。
余裕のない目が、股間に顔を降ろした智颯を眺める。
「根元、手で持って、裏ゆっくり舐めてから、亀頭咥えて、そう。口の奥まで入れて、喉奥は苦しやろから、入れ過ぎんと、ぁ、んっ」
保輔の手が智颯の頭を軽く撫でながら誘導する。
言われた通りに咥え込んで、喉の奥まで突っ込んだ。確かに苦しいが、喉の奥を陰茎が突く快感がたまらない。
「それっ、あかん、気持ちぃ……、入れながら、裏、いっぱい舌で舐めて」
唾液を零しながら裏筋に舌を這わせる。何度も喉の奥まで咥え込んで、強く吸い上げる。
「智颯君、上手や。口で出せそう」
「もう、イけそう?」
陰茎を離して、保輔に問う。
小さく小首を傾げると、保輔の目がまた妖艶に笑んだ。
「その顔と仕草だけで、何回でも出せるわ」
保輔の手が智颯の体を反転させた。
四つん這いにされて、足をきゅっと締められる。
「ここでするよ。本当に、ええん?」
保輔が自分の男根を智颯の足に押し付ける。硬くなったモノは熱くて、はち切れそうな勢いだ。
「今更、確認するなよ。出せなかったら、口でしてやるから」
「ん、多分、大丈夫。智颯君が、一緒にイってくれたら」
「え? 一緒って、なんで……、あ! ぁあ!」
智颯の大腿に挟んで保輔が腰を振り始める。
滾った男根が智颯のモノにあたる。段々と熱さが近付いて、保輔の男根と智颯の男根が重なった。
保輔が動く度に智颯のモノもまた擦れて気持ちがいい。初めて感じる感覚に、智颯の腰も勝手に動いた。
「ぁ、ぁん、や、ダメ、僕も、出ちゃう、ぁあんっ」
保輔の手が自分と智颯のモノが添うように包んでいるせいで、余計に気持ちがいい。
「ぁ、気持ちぃ、足、強く締めてくれるから、中に入れとるみたいや。も、出そ……」
保輔の男根と動きが気持ちが良くて、足に勝手に力が入って締まってしまうだけだ。締めれば締めるほど気持ちがいいから、余計に締めようと体が勝手に動く。
保輔の腰の動きが速さを増した。
「智颯君、出すよ、出るっ」
「ぁ、ぁ、イっちゃ、ぅっ」
腰に溜まっていた快楽が一際強い刺激で押し出された。
二人同時に達して、ベッドの上に精液の溜りができた。
「ぁぁ、気持ちぇぇ」
「ぇ、ぅわ!」
心の底からの叫びをあげて、保輔が倒れ込んだ。智颯の体を抱えて、ごろりと転がる。
「智颯君、ありがとうな。俺、円に殺される覚悟で謝るき」
「え? 話すつもりか?」
こんなこと、絶対に言えない。とは思うが、内緒にできる自信もない。
「智颯君、黙っておける性分でもないやろ。やったら、早く話して謝った方がええもん。好きでもない男の抜くん、手伝うとか、他の男にはしぃなや」
「するわけないだろ」
「せやろか。心配やわ。智颯君、優しいから、円が心配する気持ち、わかるもん」
「お前が言うなよ」
とはいえ、何て言って謝ろうかと考えると気が重い。
(ますます勾玉のこと、言い出しにくくなった。何やってるんだろう、僕は)
保輔が発情して、万が一にも瑞悠に手を出されたら困るから。他の知らない女を犯して孕ませて、陽人に迷惑が掛かっては事だから。
どれもお誂え向きの言い訳だ。けれどきっと、円は納得しないだろう。
(納得した振りして、僕から離れていくんだろうな。円は、そういう人だ)
塞ぎ込む智颯を、保輔が引き寄せた。
「なんで、手伝ぅてくれたん? 放ってくれたら、一人で抜いたよ」
「だから、それは……」
どうしてだろう、と改めて考えた。
「……僕は、好きでもない相手と、こういうことは出来ないし、したくない」
それは円にも話した智颯の本音だ。
「だからできたってことは、保輔のこと嫌いじゃないんだ。でも、挿れられるのは、嫌だと思った」
そこまで深い行為で自分を曝け出してもいい相手は円だけだ。
「僕は保輔が羨ましいと思った。13課に来た途端、皆に愛されて、受け入れられて。誰にもない才能があって、それを伸ばそうと努力してて。保輔は僕にはないモノを沢山、持っている人だ」
保輔のこれまでの人生を考えたら、きっとこの言葉は失礼にもなるのだろう。しかし、智颯の正直な気持ちだった。
「だから素直に認められなかったけど、自分の本能が嫌いだって話した保輔は、ちょっとだけ共感できたから、少しは助けてもいいかなって、思った」
静かに智颯の話を聞いていた保輔が、後ろから抱く腕を強くした。
「そっか、ほんなら少しは、俺んこと好きになってくれたんや。嬉しな。けどなぁ、智颯君、自分を低く見積もり過ぎやで。智颯君こそ、才能があってまだまだ伸びしろもあるやん」
「は?」
思わず後ろを振り返る。
保輔がべろっと舌を出した。
「俺は伊吹山の鬼やさけ、唾液で相手の才がわかんねん。俺らを助けた風の輪以上の力が、智颯君にはあるよ。気吹戸主神と話して、神力解放したらええ。きっともっと強ぅなる。智颯君には円がおるやん、心配ない」
そう話す保輔は智颯の知っている保輔の顔ではなかった。もっと大きな別の誰かのように見えた。
「言われなくても、努力する」
思わず前に向き直った。
「でも、ありがとう。また色々、教えてほしい」
とても小さな声で言ったお礼を、保輔は聞き逃さずにいてくれた。
「ええよ。唾液が必要やさけ、また俺とキスすることになるけどね」
また勢いで振り返り、保輔を見上げる。
「俺は智颯君、可愛えし好きやさけ、何回でもキスできるけどな」
「僕は嫌だ」
ポカポカと保輔の胸を叩く。
けらけらと笑いながら智颯の拳を受け止める保輔は、ちょっとだけ気吹戸主神に似ている気がした。
その顔には、まだ欲情が残って見える。
「ごめんな。けど、智颯君にくっ付いてたら、何や楽になったわ。おおきに。そいえば、何でここ来たん?」
指がわずかに震えている。
相当に我慢しているのだと思った。
智颯は保輔の襟首を掴んで、引き寄せた。
「いつもならもっと巧く嘘、付けるだろ。今日はそれくらい、余裕がないんだろ」
唇を重ねると、強引に舌を絡める。
起き上がって、保輔の体を押し倒した。
「ちはやくん、あかん、今日は、本当に、犯してしまうき、円に殺される……」
わざと股間を押し当てて、全く収まっていない保輔の男根を自分のモノで扱く。
「挿れていいなんて、言ってない。僕の足、使っていいって言ってるだけだ」
かちゃかちゃとベルトを外し、制服のズボンを降ろした。
「これなら、少しは挿れた気になれるだろ」
上着を引き上げて太腿をキュッと締めて見せる。
驚いた目で智颯を見上げていた保輔の目が艶に染まった。
「なんでそないに可愛えの、智颯君。今のは円じゃなくても、やばいわ」
下着の上から保輔が智颯の男根に唇を添わせた。
「ぁ! やっ、僕を勃たせる必要、ないだろ!」
ぞわぞわと気持ちのよさが腹に溜まる。
「お礼に上手なフェラの仕方、教えたるから。智颯君が好きな場所、教えて。裏? カリ? 先?」
人差し指で引っ掛けて、保輔が下着をずらす。
勃ってしまった陰茎が、ぷるんと飛び出した。
根元を手で押さえられて、先を咥えられる。腰がビクリと跳ねた。
保輔の舌が柔らかく陰茎の先からカリをなぞる。気持ちが良くて、腰が浮く。
膝立ちしている足がガクガクと小刻みに震えた。
「ぁ、んぁっ、カリ、吸われると、でちゃうから、強くしない、でっ」
口に手をあてて、声が出ないように必死に耐える。
ちらりと目だけで見上げた保輔が息を吐いた。
「出してもええよ。智颯君、やっぱ可愛え……、なんで女の子やないの? 女やったら惚れたかもしれん」
話しながらも、保輔の手が陰茎を扱いて口が先を吸い上げる。
「なに、言ってっ、ぁっ、お前は、みぃが、好きなんだろっ、あ、ぁあ!」
達しそうになって、腰が動く。
気持ちが良くて、もっと欲しくなる。
「好きやで、大好きや。せやから、智颯君も、大事やねん」
一際強く吸われて、上体が保輔の上に倒れ込んだ。
「あぁ! や、も、ダメ、保輔の、させて」
「してくれんの?」
頷くと、保輔が服をずらして自分の男根を露にした。
余裕のない目が、股間に顔を降ろした智颯を眺める。
「根元、手で持って、裏ゆっくり舐めてから、亀頭咥えて、そう。口の奥まで入れて、喉奥は苦しやろから、入れ過ぎんと、ぁ、んっ」
保輔の手が智颯の頭を軽く撫でながら誘導する。
言われた通りに咥え込んで、喉の奥まで突っ込んだ。確かに苦しいが、喉の奥を陰茎が突く快感がたまらない。
「それっ、あかん、気持ちぃ……、入れながら、裏、いっぱい舌で舐めて」
唾液を零しながら裏筋に舌を這わせる。何度も喉の奥まで咥え込んで、強く吸い上げる。
「智颯君、上手や。口で出せそう」
「もう、イけそう?」
陰茎を離して、保輔に問う。
小さく小首を傾げると、保輔の目がまた妖艶に笑んだ。
「その顔と仕草だけで、何回でも出せるわ」
保輔の手が智颯の体を反転させた。
四つん這いにされて、足をきゅっと締められる。
「ここでするよ。本当に、ええん?」
保輔が自分の男根を智颯の足に押し付ける。硬くなったモノは熱くて、はち切れそうな勢いだ。
「今更、確認するなよ。出せなかったら、口でしてやるから」
「ん、多分、大丈夫。智颯君が、一緒にイってくれたら」
「え? 一緒って、なんで……、あ! ぁあ!」
智颯の大腿に挟んで保輔が腰を振り始める。
滾った男根が智颯のモノにあたる。段々と熱さが近付いて、保輔の男根と智颯の男根が重なった。
保輔が動く度に智颯のモノもまた擦れて気持ちがいい。初めて感じる感覚に、智颯の腰も勝手に動いた。
「ぁ、ぁん、や、ダメ、僕も、出ちゃう、ぁあんっ」
保輔の手が自分と智颯のモノが添うように包んでいるせいで、余計に気持ちがいい。
「ぁ、気持ちぃ、足、強く締めてくれるから、中に入れとるみたいや。も、出そ……」
保輔の男根と動きが気持ちが良くて、足に勝手に力が入って締まってしまうだけだ。締めれば締めるほど気持ちがいいから、余計に締めようと体が勝手に動く。
保輔の腰の動きが速さを増した。
「智颯君、出すよ、出るっ」
「ぁ、ぁ、イっちゃ、ぅっ」
腰に溜まっていた快楽が一際強い刺激で押し出された。
二人同時に達して、ベッドの上に精液の溜りができた。
「ぁぁ、気持ちぇぇ」
「ぇ、ぅわ!」
心の底からの叫びをあげて、保輔が倒れ込んだ。智颯の体を抱えて、ごろりと転がる。
「智颯君、ありがとうな。俺、円に殺される覚悟で謝るき」
「え? 話すつもりか?」
こんなこと、絶対に言えない。とは思うが、内緒にできる自信もない。
「智颯君、黙っておける性分でもないやろ。やったら、早く話して謝った方がええもん。好きでもない男の抜くん、手伝うとか、他の男にはしぃなや」
「するわけないだろ」
「せやろか。心配やわ。智颯君、優しいから、円が心配する気持ち、わかるもん」
「お前が言うなよ」
とはいえ、何て言って謝ろうかと考えると気が重い。
(ますます勾玉のこと、言い出しにくくなった。何やってるんだろう、僕は)
保輔が発情して、万が一にも瑞悠に手を出されたら困るから。他の知らない女を犯して孕ませて、陽人に迷惑が掛かっては事だから。
どれもお誂え向きの言い訳だ。けれどきっと、円は納得しないだろう。
(納得した振りして、僕から離れていくんだろうな。円は、そういう人だ)
塞ぎ込む智颯を、保輔が引き寄せた。
「なんで、手伝ぅてくれたん? 放ってくれたら、一人で抜いたよ」
「だから、それは……」
どうしてだろう、と改めて考えた。
「……僕は、好きでもない相手と、こういうことは出来ないし、したくない」
それは円にも話した智颯の本音だ。
「だからできたってことは、保輔のこと嫌いじゃないんだ。でも、挿れられるのは、嫌だと思った」
そこまで深い行為で自分を曝け出してもいい相手は円だけだ。
「僕は保輔が羨ましいと思った。13課に来た途端、皆に愛されて、受け入れられて。誰にもない才能があって、それを伸ばそうと努力してて。保輔は僕にはないモノを沢山、持っている人だ」
保輔のこれまでの人生を考えたら、きっとこの言葉は失礼にもなるのだろう。しかし、智颯の正直な気持ちだった。
「だから素直に認められなかったけど、自分の本能が嫌いだって話した保輔は、ちょっとだけ共感できたから、少しは助けてもいいかなって、思った」
静かに智颯の話を聞いていた保輔が、後ろから抱く腕を強くした。
「そっか、ほんなら少しは、俺んこと好きになってくれたんや。嬉しな。けどなぁ、智颯君、自分を低く見積もり過ぎやで。智颯君こそ、才能があってまだまだ伸びしろもあるやん」
「は?」
思わず後ろを振り返る。
保輔がべろっと舌を出した。
「俺は伊吹山の鬼やさけ、唾液で相手の才がわかんねん。俺らを助けた風の輪以上の力が、智颯君にはあるよ。気吹戸主神と話して、神力解放したらええ。きっともっと強ぅなる。智颯君には円がおるやん、心配ない」
そう話す保輔は智颯の知っている保輔の顔ではなかった。もっと大きな別の誰かのように見えた。
「言われなくても、努力する」
思わず前に向き直った。
「でも、ありがとう。また色々、教えてほしい」
とても小さな声で言ったお礼を、保輔は聞き逃さずにいてくれた。
「ええよ。唾液が必要やさけ、また俺とキスすることになるけどね」
また勢いで振り返り、保輔を見上げる。
「俺は智颯君、可愛えし好きやさけ、何回でもキスできるけどな」
「僕は嫌だ」
ポカポカと保輔の胸を叩く。
けらけらと笑いながら智颯の拳を受け止める保輔は、ちょっとだけ気吹戸主神に似ている気がした。
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