貴方と見たかった景色

名無し

文字の大きさ
上 下
6 / 6
幼馴染

6.

しおりを挟む


教官「おい声出せコラァ」

「はっい!!」



教官「テメェやる気ねぇなら帰れやぁぁ」

「やる気はありまぁぁぁす!!」


教官ごめんなさい
嘘です
やる気なんてこれっぽっちもありません
ましてや、瑞穂の事で頭がいっぱいになりすぎて訓練に身が入らないんです




夜18時

石浜「お前女1人でここまで変わるんやねww」

河成「めっちゃウケるw座学中めっちゃ上の空やったよねw」

「マジ申し訳ないわ」
「俺のせいでみんな反省くらったしさ」

石浜「大丈夫wみんな目つぶっとくだってさw」

河成「チャラチャラしてたお前がこんなにも真剣になる事殆どないからさw」

同期のみんなもケタケタ笑いながら頷いている

「明日からは真剣に訓練に取り組むわ」

肩を落として俺がガックリしてると

大西「告れば?」

ベットバディの大西が2段ベットから頭を覗かせて言ってきた

「今から?」

大西「そりゃ今からよwいいやん当たって砕ければw」

「いやぁ…心のじゅ」

大西「携帯貸して」

俺の話を聞かず大西が俺のスマホを取り上げた

「おい💦やべぇって」

大西「石浜こいつ止めてー」

石浜「はーい」

石浜にガッチリと体を固められ身動きが取れない

「石浜お前覚えとけよ」

石浜「訓練に身が入ってないお前が悪いんです」



ポチポチポチ



大西「で、き、たww」




「瑞穂の事が気になりすぎて訓練に身が入らない」
「幼馴染だけど俺と付き合ってください」


大西「おめでと❤️」

「絶対フラれた」

石浜「フラれた時はどんまい」


ごめん瑞穂、、、なんて心の中で思っていると



~~~♪




大西「キタキターー!」


瑞穂からだった


瑞穂「LINE送ったのアンタやなくて他の人やろ?」
  「幼馴染やからすぐ気づくよこんなの」




大西「え、すご…」
石浜「ヤベェなこの子」
「小学生でも考えれそうな文章送ったらそりゃこーなるわ」



~~~♪



瑞穂「今から電話するから1人になって」
  「次違う人いたら2度と絡まないから」


絶対怒ってる
俺はそう確信してた




大西「屋上開けてこよーか?w」

「本当さっきからお前他人事やな」



~♪~♪


「ちょっと外の階段行ってくるわ」

大西「いってらっさ~~い♪」
石浜「フラれた時は慰めてあげるよー」
河成「お前だけ彼女出来るのは流石にキレるね、うん」



「お前らのせいで付き合えるわけねぇやろ」
なんて言いながら俺は外の階段に出ていった







風が冷たい10月後半の外
あの日の事は今だに忘れない
あの日に戻れるなら
もっと彼氏らしい事したかった














瑞穂「どーゆーことよ」

「ごめん」

瑞穂「ごめんやなくてあのLINEはどーゆー事なのか聞いてんの」

「いや、、、ごめん」

瑞穂「訓練のしすぎで会話も出来んの?」

「いや、、出来るけどさ」

瑞穂「なら何」

「同期がふざけて送っただけ」

瑞穂「だけ?ならアンタはうちの事好きではないて事ね」

「いや好きではないわけや………ん?」

瑞穂「どっち」

「いや友達としては好きよ💦」

瑞穂「友達としては、、か」

「友達として好きなのはよくね?💦」

瑞穂「…」

「おー…い」

瑞穂「あのLINEがアンタやったらよかったのに」

「え?」





瑞穂は少し黙って話し始めた



瑞穂「うちさ小学校の時アンタの事大嫌いだった」


「いきなりどーした💦」


瑞穂「黙って聞かんと切るよ」

「はい」


瑞穂「転校してきた時アンタはめっちゃ偉そうで、何かあれば女の子を虐めてた…なのに先輩にすぐ泣かされて、クラブチームでソフトボールしてる時はボールが怖くて泣いて、上手くならないからって帰り道1人で泣きじゃくって」

瑞穂「こんな泣き虫と友達にならないてずっっっと思ってた」

「俺今怒られてんの?」

瑞穂「…」


「ごめんなさい」


瑞穂「だけどある日、アンタの家の近くを親と車で通ってたら夜の10時過ぎなのにずっと素振りしてた」

瑞穂「小学校を卒業してアンタは学校の部活に入らず硬式野球のクラブチームに入団した」

瑞穂「ウチが部活が終わってそのグランドを見に行くとやっぱりアンタは残って練習してて、キツいくせに次の日は疲れを見せないかのように笑顔でみんなと話してた」

瑞穂「そんなアンタにいつの間にか心を引かれてた」


「…」

瑞穂「高校を卒業してやっといっぱい話せると思ったのにアンタは自衛隊に行っちゃった」

瑞穂「寂しかったな…」

瑞穂「アンタはうちの事好きじゃない?やっぱり友達?」



「いや……今まで意識した事なかった」
「けど同期と話してて瑞穂が俺の事好きなんやない?て言われてお前の事が頭から離れなくなってた」


「けど勘違いだったら嫌だなって思って気持ちを押し殺してた」

瑞穂「勘違いじゃないよ…頑張り屋のアンタが好き、、、誰よりも」


「もし付き合ったとして瑞穂は遠距離やけど寂しくないん?」


瑞穂「うん、訓練が終わったら会いに来てくれるなら頑張れる」

「わかった」
「俺なんかでいいん?」

瑞穂「うん、アンタやないとつまんない」

「ならこれからよろしくね」

瑞穂「え?それが告白?」

「え?」

瑞穂「え?やないわ、ウチだけ恥ずかしい気持ちになるのは可笑しくない?ましてや女の子なのにさ」
瑞穂「そーゆー所よね本当…」

「えー…言わんとダメ?」

瑞穂「嫌いになるよマジで」

「わかったわ💦」


「瑞穂の事が好きです、よかったら付き合ってください」


瑞穂「うん♪」

瑞穂「気持ち伝えたら眠くなってきたな、、そろそろ寝るね」

「え?💦もう?💦」

瑞穂「頑張って伝えた証拠w起きたらLINEするから待っててー」

「あー…わかった💦」





瑞穂が彼女になった
幼馴染と付き合うのは初めてで、ましてや瑞穂がずっと影で応援しててくれたのは知らなかった
むず痒い気持ちと飛び跳ねたい気持ちを押し殺しスマホをポケットに直した

「明日からは集中して訓練頑張れるな」

そんな事を呟きながら部屋に戻ろうと階段の扉の方へ振り向いた

















石浜、大西「しゅきでしゅwww」




「は?…いつから…」



石浜「いつからだっけ?」
大西「いや、ごめん…からやないかな」
石浜「ごめん…からやったやろ?」

「最初から…」


石浜「おめでとーw」
大西「ずっとモジモジしてたねw」

「マジ最悪」

大西「まぁまぁ部屋でゆっっっくりと話聞かせてもらいましょーかねw」

石浜「1から100まで全部ね♪」

「あーはいはい」


そんな事を話しながら俺たちは部屋へ戻った











河成「んごぉー…」

「コイツだけは起きてなくてよかった本当によかったわ」

しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

【ショートショート】おやすみ

樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
恋愛
◆こちらは声劇用台本になりますが普通に読んで頂いても癒される作品になっています。 声劇用だと1分半ほど、黙読だと1分ほどで読みきれる作品です。 ⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠ ・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します) ・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。 その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。

クラスの双子と家族になりました。~俺のタメにハーレム作るとか言ってるんだがどうすればいい?~

いーじーしっくす
恋愛
ハーレムなんて物語の中の事。自分なんかには関係ないと思っていた──。 橋本悠聖は普通のちょっとポジティブな陰キャ。彼女は欲しいけど自ら動くことはなかった。だがある日、一人の美少女からの告白で今まで自分が想定した人生とは大きくかわっていく事になった。 悠聖に告白してきた美少女である【中村雪花】。彼女がした告白は嘘のもので、父親の再婚を止めるために付き合っているフリをしているだけの約束…の、はずだった。だが、だんだん彼に心惹かれて付き合ってるフリだけじゃ我慢できなくなっていく。 互いに近づく二人の心の距離。更には過去に接点のあった雪花の双子の姉である【中村紗雪】の急接近。冷たかったハズの実の妹の【奈々】の危険な誘惑。幼い頃に結婚の約束をした従姉妹でもある【睦月】も強引に迫り、デパートで助けた銀髪の少女【エレナ】までもが好意を示し始める。 そんな彼女達の歪んだ共通点はただ1つ。 手段を問わず彼を幸せにすること。 その為だけに彼女達は周りの事など気にせずに自分の全てをかけてぶつかっていく! 選べなければ全員受け入れちゃえばいいじゃない! 真のハーレムストーリー開幕! この作品はカクヨム等でも公開しております。

偶然を愛する二人

naomikoryo
恋愛
★★★5話で完結するショート・ストーリーです。軽く読んでいただけます(^^)★★★ ある日、偶然にカフェの前で出会った二人。 数分の何気ない会話だけで別れた二人。 それが、数日後に又も偶然に出会う。 お互い気が合いそうなことを感じつつも、どこかで次の偶然を求めてそのまま別れてしまう。 果たして、偶然にしか会えない状況はいつまで続くのでしょうか(^^)

結構な性欲で

ヘロディア
恋愛
美人の二十代の人妻である会社の先輩の一晩を独占することになった主人公。 執拗に責めまくるのであった。 彼女の喘ぎ声は官能的で…

幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。

スタジオ.T
青春
 幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。  そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。    ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

彼氏の前でどんどんスカートがめくれていく

ヘロディア
恋愛
初めて彼氏をデートに誘った主人公。衣装もバッチリ、メイクもバッチリとしたところだったが、彼女を屈辱的な出来事が襲うー

女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。

矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。 女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。 取って付けたようなバレンタインネタあり。 カクヨムでも同内容で公開しています。

処理中です...