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ぼく病気になっちゃった 終
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月日は流れ。冬の夜、ぬくぬくと温められた部屋のソファーの上。
夏に番になった仲良し夫婦のメテオとランは思い思いのことをして楽しんでいた。
寝間着姿のメテオが大きく足を開いて座った足の間にお揃いの寝巻を着たランが座り、眠る前のひとときを楽しん着姿のメテオが大きく足を開いて座った足の間にお揃いの寝巻を着たランが座り、眠る前のひとときを楽しんる。
ランはラジオの音楽を兄にもたれて聞きながら暖かなハーブティーを嗜み、メテオはそんなランを腕で囲いながら本 を読んでいた。
なにもそんなにくっついていなくても良かろうとも思うが、ランが甘えて腕の中にすり寄ってくるのが可愛すぎて多少本が読みにくくても許してしまうメテオなのだ。
ハーブティーの入った兄と色違いのカップをテーブルにことんと置くと、ランは身体を半分よじって兄の懐に抱かれるようにして横顔を胸に摺り寄せた。
「うふふ。思い出しちゃった」
「なにがだ?」
いやにご機嫌な声を出して思い出し笑いをするランに、メテオも専門書を閉じてテーブルに置くと、ランの髪を撫ぜてやる。
「この体勢になると思い出すんだよね~ ほら『白いぺたぺた事件』赤いのもでたけど」
「ブッー!!!!」
「きゃあ、兄さん汚いよ」
本の代わりに持ち上げて少量だが口に含んだハーブティーを吹き出す兄に、ランはぺちぺちと兄の頬をはたいた。
白いぺたぺた事件……
挫折知らずに来たメテオの人生に小さな汚点を残した(?) 迷事件としてその後メルトにさんざん揶揄われることになったあの事件。
メルトがあまりにも息子をこき下ろすものだから、最後にはアスターの逆鱗にふれ、二人そろって夕飯を作ってもらえなかったあの事件。
結局母であるアスターがランに身体の仕組みの色々を口頭とそれ用の教育絵本(メテオの時も使っていたが、メテオはそんなことは覚えていなかった)を使って教えていった。
メテオがこれまで中途半端に第2の性について徒然適当にランに説明をしていたことも母からあらためて注意された。まだ性別が確定していない子に、誰が好きとか誰を好きになれとか誘導するようなことを、あれこれをいってくれるなと。
改めてランには性別は男女の他に第2性があり、アルファ、ベータ、オメガがあり、父と兄はアルファ、母はオメガである旨を伝えられたのだ。
その際番関係の話は少し難しいため、細かな説明は先送りされることになった。ランのバース性が決まるまでは色々と混乱しやすいので、性別の自己認識の揺らぎを防ぐためだった。
母とランとが食堂のテーブルで真面目に話しているのを、少し離れたソファーから父とメテオは聞いていた。
「ラン。もしも好きな人が将来できてね。その人とバース性が違っても同じでも。人を慈しみ愛する気持ちには変わらない。ベータだからどうとか、アルファだからどうとか。オメガだからこうしなきゃとかはないのよ。相手に真心を伝えて誠実に愛を注ぎ続けていくことが一番大切なのよ」
アルファとベータであるのに父とは番になれなかったが誠実に父を支え続けた、母の深い愛情や人生観がランとの語らいを通じて、メテオとメルトにも伝わってきた。メテオはまだまだ未熟で自己中心的な自分の愛情の持ち方に猛省することとなったのだ。
「ねぇ、兄さん?」
番になったランは色っぽいほどの深みのある声色でメテオの耳元に伸びあがって囁いてくる。
「あの時、もしも母様がこなかったら。僕になにしたの?」
そんなことを悪戯っぽく婀娜っぽく囁くのだから、半年前までそれこそ清らか極まりなかった弟の成長度合いは果てしない。
メテオはカップをランのそれの隣に置くと、耳元に囁き返した。
「じゃあ、ランも下脱いで。あの時みたいになって」
「ええっ」
煽ったくせに恥ずかし気にするからやはりランはいつまでも可憐なのだ。兄の琥珀色の瞳が明かりに照らされ金色にきらっと光る。その瞳に灯った欲を見つけてランは兄の唇に軽く口づけをしてから、わざと煽るようなゆったりと艶めかしい手つきで、寝巻のズボンと下履きを脱ぎ去り、ソファーの下に落としていった。
「それで? どうするの?」
ぐいっとメテオはランのあの頃より瑞々しい筋肉が満ち、弾力ある足を開かせると自分の立てた右ひざの上にランの右足をかけて開かせた。大胆に大きく開かれた恥ずかしい姿勢に、流石にランは少しもがいて身をよじる。
「やあ、恥ずかしいよ」
「ランが誘ったんだろ?」
「そうだけど…… あっ」
すべすべしたランの陰茎は薄く柔らかなダークブロンドの中からゆるゆると期待に震えるように少しだけ立ち上がってきた。それを覆うように掌で掴むとするりと摺り上げた。
「ああっ きもちいぃ」
甘い声で啼くランに、充実感を覚えて意地悪もせずにランの男としてのいいところを次々に刺激していく。
流石にあの時手を出したら色々とのちに自己嫌悪で死にそうになる事件だったから未遂で済んでよかった。おかげでランは捻じ曲がることもなく、ちゃんと大人になってこうしていまはメテオの手の内にいる。
器用に左手でボタンを開けていき、ぷくっと柔らかく立ち上がった胸先のふくらみを指先で触れたらランが小刻みにふるりと震えた。
「兄さん、あぁっ。手が冷たいよ」
カップを手にしていなかった方の手が冷たかったらしく、やや不満げに細い眉を吊り上げるが、手の動きを再開させると、すぐにとろとろと綻んだように笑った。
「じゃあ、ランが温めてよ」
「ふふっ。いいよ。沢山あっためてあげるね」
もうぺたぺた事件ごっこはおしまい、とばかりにランはメテオの腕から軽やかに抜け出して立ち上がり、兄の腕を引っ張意上げた。
「じゃあ、もう二階にいこうね。あったかくしようね」
寝室へ誘われるだけでこんなにも胸が熱くなる。メテオはランを逞しい腕で軽々と抱き上げる。
「兄さんのぺたぺたは、全部ランに注いでもらわなきゃ、ね?」
「そんなこといって、お前。朝までかかるかもしれないぞ」
そんな軽口を唇でやわやわと塞ぎあって。仲睦まじい二人は笑いあいながら二階へ上がっていった。
終
夏に番になった仲良し夫婦のメテオとランは思い思いのことをして楽しんでいた。
寝間着姿のメテオが大きく足を開いて座った足の間にお揃いの寝巻を着たランが座り、眠る前のひとときを楽しん着姿のメテオが大きく足を開いて座った足の間にお揃いの寝巻を着たランが座り、眠る前のひとときを楽しんる。
ランはラジオの音楽を兄にもたれて聞きながら暖かなハーブティーを嗜み、メテオはそんなランを腕で囲いながら本 を読んでいた。
なにもそんなにくっついていなくても良かろうとも思うが、ランが甘えて腕の中にすり寄ってくるのが可愛すぎて多少本が読みにくくても許してしまうメテオなのだ。
ハーブティーの入った兄と色違いのカップをテーブルにことんと置くと、ランは身体を半分よじって兄の懐に抱かれるようにして横顔を胸に摺り寄せた。
「うふふ。思い出しちゃった」
「なにがだ?」
いやにご機嫌な声を出して思い出し笑いをするランに、メテオも専門書を閉じてテーブルに置くと、ランの髪を撫ぜてやる。
「この体勢になると思い出すんだよね~ ほら『白いぺたぺた事件』赤いのもでたけど」
「ブッー!!!!」
「きゃあ、兄さん汚いよ」
本の代わりに持ち上げて少量だが口に含んだハーブティーを吹き出す兄に、ランはぺちぺちと兄の頬をはたいた。
白いぺたぺた事件……
挫折知らずに来たメテオの人生に小さな汚点を残した(?) 迷事件としてその後メルトにさんざん揶揄われることになったあの事件。
メルトがあまりにも息子をこき下ろすものだから、最後にはアスターの逆鱗にふれ、二人そろって夕飯を作ってもらえなかったあの事件。
結局母であるアスターがランに身体の仕組みの色々を口頭とそれ用の教育絵本(メテオの時も使っていたが、メテオはそんなことは覚えていなかった)を使って教えていった。
メテオがこれまで中途半端に第2の性について徒然適当にランに説明をしていたことも母からあらためて注意された。まだ性別が確定していない子に、誰が好きとか誰を好きになれとか誘導するようなことを、あれこれをいってくれるなと。
改めてランには性別は男女の他に第2性があり、アルファ、ベータ、オメガがあり、父と兄はアルファ、母はオメガである旨を伝えられたのだ。
その際番関係の話は少し難しいため、細かな説明は先送りされることになった。ランのバース性が決まるまでは色々と混乱しやすいので、性別の自己認識の揺らぎを防ぐためだった。
母とランとが食堂のテーブルで真面目に話しているのを、少し離れたソファーから父とメテオは聞いていた。
「ラン。もしも好きな人が将来できてね。その人とバース性が違っても同じでも。人を慈しみ愛する気持ちには変わらない。ベータだからどうとか、アルファだからどうとか。オメガだからこうしなきゃとかはないのよ。相手に真心を伝えて誠実に愛を注ぎ続けていくことが一番大切なのよ」
アルファとベータであるのに父とは番になれなかったが誠実に父を支え続けた、母の深い愛情や人生観がランとの語らいを通じて、メテオとメルトにも伝わってきた。メテオはまだまだ未熟で自己中心的な自分の愛情の持ち方に猛省することとなったのだ。
「ねぇ、兄さん?」
番になったランは色っぽいほどの深みのある声色でメテオの耳元に伸びあがって囁いてくる。
「あの時、もしも母様がこなかったら。僕になにしたの?」
そんなことを悪戯っぽく婀娜っぽく囁くのだから、半年前までそれこそ清らか極まりなかった弟の成長度合いは果てしない。
メテオはカップをランのそれの隣に置くと、耳元に囁き返した。
「じゃあ、ランも下脱いで。あの時みたいになって」
「ええっ」
煽ったくせに恥ずかし気にするからやはりランはいつまでも可憐なのだ。兄の琥珀色の瞳が明かりに照らされ金色にきらっと光る。その瞳に灯った欲を見つけてランは兄の唇に軽く口づけをしてから、わざと煽るようなゆったりと艶めかしい手つきで、寝巻のズボンと下履きを脱ぎ去り、ソファーの下に落としていった。
「それで? どうするの?」
ぐいっとメテオはランのあの頃より瑞々しい筋肉が満ち、弾力ある足を開かせると自分の立てた右ひざの上にランの右足をかけて開かせた。大胆に大きく開かれた恥ずかしい姿勢に、流石にランは少しもがいて身をよじる。
「やあ、恥ずかしいよ」
「ランが誘ったんだろ?」
「そうだけど…… あっ」
すべすべしたランの陰茎は薄く柔らかなダークブロンドの中からゆるゆると期待に震えるように少しだけ立ち上がってきた。それを覆うように掌で掴むとするりと摺り上げた。
「ああっ きもちいぃ」
甘い声で啼くランに、充実感を覚えて意地悪もせずにランの男としてのいいところを次々に刺激していく。
流石にあの時手を出したら色々とのちに自己嫌悪で死にそうになる事件だったから未遂で済んでよかった。おかげでランは捻じ曲がることもなく、ちゃんと大人になってこうしていまはメテオの手の内にいる。
器用に左手でボタンを開けていき、ぷくっと柔らかく立ち上がった胸先のふくらみを指先で触れたらランが小刻みにふるりと震えた。
「兄さん、あぁっ。手が冷たいよ」
カップを手にしていなかった方の手が冷たかったらしく、やや不満げに細い眉を吊り上げるが、手の動きを再開させると、すぐにとろとろと綻んだように笑った。
「じゃあ、ランが温めてよ」
「ふふっ。いいよ。沢山あっためてあげるね」
もうぺたぺた事件ごっこはおしまい、とばかりにランはメテオの腕から軽やかに抜け出して立ち上がり、兄の腕を引っ張意上げた。
「じゃあ、もう二階にいこうね。あったかくしようね」
寝室へ誘われるだけでこんなにも胸が熱くなる。メテオはランを逞しい腕で軽々と抱き上げる。
「兄さんのぺたぺたは、全部ランに注いでもらわなきゃ、ね?」
「そんなこといって、お前。朝までかかるかもしれないぞ」
そんな軽口を唇でやわやわと塞ぎあって。仲睦まじい二人は笑いあいながら二階へ上がっていった。
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