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青年期 ポスターの肖像
青年期 ポスターの肖像 2
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それは香水のポスターというより、演劇の華々しいそれに似た逸品だった。
一見涼し気だ。画面いっぱいに広がる色は白と青。
しかしそれが逆に日差しの強さ、眩しさが伝わる鮮やかな色に見えるのは描き手の力量だろうか。
絵画の女神がきているような白い薄手の服を身にまとった美しい人物が、腰から上の部分だけ描かれてこちらを向いている。幻想的なのにどこか生々しさを感じるのはその青い眼差しの強さだろうか。
艶々とした黒髪は青みが足された色調で、胸元を流れて腰のあたりでぐにゃりと広がり揺蕩う。上衣を艶めかしく着崩し、胸元はかくれているが、真っ白な肌が形の良い臍のあたりまで露わな姿だ。
腰元に太陽が描く水紋があるので、そこから下は水につかっているように描かれている。頭上には銀色のサンゴの形の冠を被り、そこから連なった真珠がこぼれたように垂らされ、胸元や香水瓶を持つ腕に降りかかっていた。
物問いたげな表情、海の様に濃く青い瞳。目元の色香が零れるほくろ。半ばあけられた薄い唇。目の前にある実物と寸分違わぬ香水瓶を手にもって大きな瞳に謎めいた微笑みを浮かべていた。
これは香水のポスターで、描かれたイラストであるというのにどきどきしてしまった。
ラズラエル百貨店の麗しい藍色の制服姿の売り場の店員がにこやかに香水の説明を始めた。
「こちらの香水は人気の調香師メルト・アスターの代表作である、オメガの悩ましくも魅惑的なフェロモンを模した香水シリーズ中、初! 男性オメガをモデルとしたものです。ハレヘの街の領主でもある彼は、その美貌と人望から、伝統ある海の女神を称える祭礼で、女神教会公認で海の女神役を引き受けています。海の女神の扮装に身を包んだ麗しい姿を人気画家、アルフレッド・ミルが描きました。彼に惚れ込んではるばるハレヘまで出向いてまでこの絵の完成させたのですよ。身に着けている服装は、アルフレッドとも親交のある、人気ブランド、レイド社のデザイナーでもあるルイード・レイドが手掛けています。よろしかったらお試しになります?」
爪の先まで手入れの行き届いた金髪の売り子が小さな白いヒトデの形の紙を胸ポケットから取り出し、その香水振りかけてぼんやりしていたジルの手をとって載せてくれた。
香りは目に見えないのに、なぜかふわっと立ち上る幻影が見えた気がしてジルはハシバミ色の目を見開いた。
「これ…… よい香りだ」
香水の良し悪しなど、つけたことがないジルにわかるとも思わなかったが、不思議とこの香水の香りは自然と心地よいと感じた。
「はい。男性からも女性からも支持される、ユニセックスで、さっぱりとした香りです。でもどこか後を引くような甘さもあって、大きな花束を渡された時のような幸福感と包まれるような花の香り、吹き渡るシーブリーズのような爽やかさ。私も大好きですわ」
ジルはどこか話を上の空で聞いていた。そう。まだ年若く多感なジルは一目でこのポスターの人物とその香りに心を奪われてしまったのだ。
そのあとはまるで夢遊病者の様に香水を手にして歩き、なかなか指定の場所に来ない弟を心配した姉はただならぬ様子に驚いた。
すぐに姉に靴はいらないからこのポスターが欲しいと懇願してしまったが、びっくりする姉と人目もはばからず喧嘩の様になってしまい、戻ってきた母に二人そろってお説教を食らわされた。
その後ポスターは色々すったもんだがありながらも無事にジルの手に渡ってきたのだ。
長らく彼の部屋の一番目立つ位置に、アンティーク好きの母の眼鏡にもかなった装丁の額物に入れられて堂々と飾られていた。
香水もユニセックスな香りのため、姉が貝殻を模したペンダントトップの付いた限定版、ジルが通常版をもってそれぞれに分け合った。
この香水はオメガのフェロモンを模したものだという。オメガのフェロモンと言ったら、一般にアルファ男性と一部ベータ男性をも虜にするという魅惑かつ危険なほどの人を惹きつけ虜にする香りだ。
番を求めるオメガが相手を誘惑するときに出すフェロモン。学生にはちょっと刺激が強すぎる。いわゆる猥談の中で年上の男子学生から聞かされたことはあるがその程度。うわさに過ぎない。
だからオメガのフェロモンを模した香水などという何か危険で妖しい代物が、こんな昼日中の高級百貨店で堂々と売られているということ。そしてそもそもそんなものがこの世に存在していることを知らなかったジルには驚きだった。
まだ若いジルにはアルファとオメガが織りなす恋物語も、オメガのフェロモンを模した香水もどちらも虚構の世界の物語となんら変わらない。
どこか遠い世界の人々のような話に感じる。
表立って人のバース性を聞くことは差別を助長させるため好ましいとはされておらず、学校の中でも誰がどんなバース性を持つのかは基本的には明かされてない。もしかしたら身近にもアルファやオメガがいるのかもしれないが出会ったことはほぼない。男性のオメガなど都市伝説かと思うほどだ。そもそも希少な存在な男性オメガと女性アルファには人生で出会うことなどないのかもしれない。
ハレヘの街まで彼に会いに行ってみたい気持ちが募ったが、一介の学生が国の南の果てにある街においそれと行けるはずもなく。
大学の図書館に収蔵されていた新聞の記事にポスターのモデルの人物の写真が載っていると、義理の兄が教えてくれたのでわざわざそれを探しに行った。
「なんかポスターがどうとか、あなたみたいな学生さんが沢山くるようになったから、その新聞よれよれだから大切にみてくださいよ」
生真面目そうな壮年の司書の女性に苦言を呈されながらもジルはわくわくしながら彼の写真が載っているという記事を出してもらい、ドキドキしながら読み込んで、そして撃沈してしまった。
「そりゃいるよな…… 番……」
そこまで鮮明とはいいがたい写真であったが、確かにポスターの絵に似た人物が、番と思しき見るからに体格の良い大男と手を取り合って一緒に写っていた。恐る恐る記事を読むと彼らの華々しい経歴が書いてあり、ただの学生であるジルはなんだか打ちのめされた気分になってしまった。
勝手に思いを寄せ、実在の人物だと知ると勝手にこれは運命かもしれないなどと思い込んで期待が大きかっただけに、よたよたしながら家まで帰ってきた記憶は今となっては学生時代のいい思い出だ。
劇場の女優に心を奪われて親の金に手を付けてまで通い詰めたドラ息子の同級生と、結局思考は変わらない。結局ただのファンの一人。
あれから何年もたち、警察に入った時に中央出身の人間も寮に入れと言われたため、大好きなこのポスターをこっそり寮の部屋に貼ってやろうかとも思ったのだが流石にそれはできなかった。
あのポスターは絶対に将来プレミアがつくからとても大切にするという約束で額にいれて、なんとか部屋に貼ることを姉から許されたものだったからだ。寮に入る時にそのことを姉からあらためて忠告された。
仕方なくポスターを置いて家を出て、たまに実家に帰ったらなんと姉の家に持っていかれてしまっていた。結局あのポスターはジルの手元から去ってしまったのだ。
青紫の小瓶の香水は何度か限定版が出されつつも、ポスターはやはりコレクターの間で人気が出てしまって、もう一枚探そうにも、とても薄給のジルが手に入れられる値段ではなく泣く泣く諦めた。
あの絵を懐かしく恋しく思いながらも少しずつ記憶がおぼろげになってきたころ。ジルは思いがけない場所であの妖艶な顔を思い出すことになったのだ。
そう、それは。戦後ぐずぐずに腐敗しきっていたと陰口をたたかれ続けた警察に貴族院議員の若い政治家と彼のバックボーンである軍がテコ入れをして行うことになった合同軍事訓練研修。いがみ合う二つの組織の軍事演習は荒れに荒れ、負傷者が続出となった。
頭を縫わなければいけない怪我をした友人に肩を貸しながら入り込んだ救護用のテント。
「いってぇな!!! 乱暴すぎるだろう! 先生!!!」
「煩い。軍人なら黙ってザクザク縫われろ」
驚きのあまり負傷した友人を取り落しかけた。いや、実際取り落した。
心臓がばくばくと鳴り、興奮から武者震いまで沸き起こる。
小汚い幌を張った医務用テントの下。
艶めかしく神秘的な女神の衣装を脱ぎ捨てて、白衣に身を包んだその人物は、暴れる男に馬乗りになってぱっくり赤い肉まで見える程えぐれた肩を縫い付けようとしていた。しかしそんな凄惨な怪我よりも何よりも。ジルの目をくぎ付けにしたのはその人物の白い貌。
眉を吊り上げ、青い目を爛爛と見開き、熊の様にデカい軍人に臆せず格闘しているその人物は、ジルが焦がれ続けたポスターの人物にそっくり同じだったからだ。
一見涼し気だ。画面いっぱいに広がる色は白と青。
しかしそれが逆に日差しの強さ、眩しさが伝わる鮮やかな色に見えるのは描き手の力量だろうか。
絵画の女神がきているような白い薄手の服を身にまとった美しい人物が、腰から上の部分だけ描かれてこちらを向いている。幻想的なのにどこか生々しさを感じるのはその青い眼差しの強さだろうか。
艶々とした黒髪は青みが足された色調で、胸元を流れて腰のあたりでぐにゃりと広がり揺蕩う。上衣を艶めかしく着崩し、胸元はかくれているが、真っ白な肌が形の良い臍のあたりまで露わな姿だ。
腰元に太陽が描く水紋があるので、そこから下は水につかっているように描かれている。頭上には銀色のサンゴの形の冠を被り、そこから連なった真珠がこぼれたように垂らされ、胸元や香水瓶を持つ腕に降りかかっていた。
物問いたげな表情、海の様に濃く青い瞳。目元の色香が零れるほくろ。半ばあけられた薄い唇。目の前にある実物と寸分違わぬ香水瓶を手にもって大きな瞳に謎めいた微笑みを浮かべていた。
これは香水のポスターで、描かれたイラストであるというのにどきどきしてしまった。
ラズラエル百貨店の麗しい藍色の制服姿の売り場の店員がにこやかに香水の説明を始めた。
「こちらの香水は人気の調香師メルト・アスターの代表作である、オメガの悩ましくも魅惑的なフェロモンを模した香水シリーズ中、初! 男性オメガをモデルとしたものです。ハレヘの街の領主でもある彼は、その美貌と人望から、伝統ある海の女神を称える祭礼で、女神教会公認で海の女神役を引き受けています。海の女神の扮装に身を包んだ麗しい姿を人気画家、アルフレッド・ミルが描きました。彼に惚れ込んではるばるハレヘまで出向いてまでこの絵の完成させたのですよ。身に着けている服装は、アルフレッドとも親交のある、人気ブランド、レイド社のデザイナーでもあるルイード・レイドが手掛けています。よろしかったらお試しになります?」
爪の先まで手入れの行き届いた金髪の売り子が小さな白いヒトデの形の紙を胸ポケットから取り出し、その香水振りかけてぼんやりしていたジルの手をとって載せてくれた。
香りは目に見えないのに、なぜかふわっと立ち上る幻影が見えた気がしてジルはハシバミ色の目を見開いた。
「これ…… よい香りだ」
香水の良し悪しなど、つけたことがないジルにわかるとも思わなかったが、不思議とこの香水の香りは自然と心地よいと感じた。
「はい。男性からも女性からも支持される、ユニセックスで、さっぱりとした香りです。でもどこか後を引くような甘さもあって、大きな花束を渡された時のような幸福感と包まれるような花の香り、吹き渡るシーブリーズのような爽やかさ。私も大好きですわ」
ジルはどこか話を上の空で聞いていた。そう。まだ年若く多感なジルは一目でこのポスターの人物とその香りに心を奪われてしまったのだ。
そのあとはまるで夢遊病者の様に香水を手にして歩き、なかなか指定の場所に来ない弟を心配した姉はただならぬ様子に驚いた。
すぐに姉に靴はいらないからこのポスターが欲しいと懇願してしまったが、びっくりする姉と人目もはばからず喧嘩の様になってしまい、戻ってきた母に二人そろってお説教を食らわされた。
その後ポスターは色々すったもんだがありながらも無事にジルの手に渡ってきたのだ。
長らく彼の部屋の一番目立つ位置に、アンティーク好きの母の眼鏡にもかなった装丁の額物に入れられて堂々と飾られていた。
香水もユニセックスな香りのため、姉が貝殻を模したペンダントトップの付いた限定版、ジルが通常版をもってそれぞれに分け合った。
この香水はオメガのフェロモンを模したものだという。オメガのフェロモンと言ったら、一般にアルファ男性と一部ベータ男性をも虜にするという魅惑かつ危険なほどの人を惹きつけ虜にする香りだ。
番を求めるオメガが相手を誘惑するときに出すフェロモン。学生にはちょっと刺激が強すぎる。いわゆる猥談の中で年上の男子学生から聞かされたことはあるがその程度。うわさに過ぎない。
だからオメガのフェロモンを模した香水などという何か危険で妖しい代物が、こんな昼日中の高級百貨店で堂々と売られているということ。そしてそもそもそんなものがこの世に存在していることを知らなかったジルには驚きだった。
まだ若いジルにはアルファとオメガが織りなす恋物語も、オメガのフェロモンを模した香水もどちらも虚構の世界の物語となんら変わらない。
どこか遠い世界の人々のような話に感じる。
表立って人のバース性を聞くことは差別を助長させるため好ましいとはされておらず、学校の中でも誰がどんなバース性を持つのかは基本的には明かされてない。もしかしたら身近にもアルファやオメガがいるのかもしれないが出会ったことはほぼない。男性のオメガなど都市伝説かと思うほどだ。そもそも希少な存在な男性オメガと女性アルファには人生で出会うことなどないのかもしれない。
ハレヘの街まで彼に会いに行ってみたい気持ちが募ったが、一介の学生が国の南の果てにある街においそれと行けるはずもなく。
大学の図書館に収蔵されていた新聞の記事にポスターのモデルの人物の写真が載っていると、義理の兄が教えてくれたのでわざわざそれを探しに行った。
「なんかポスターがどうとか、あなたみたいな学生さんが沢山くるようになったから、その新聞よれよれだから大切にみてくださいよ」
生真面目そうな壮年の司書の女性に苦言を呈されながらもジルはわくわくしながら彼の写真が載っているという記事を出してもらい、ドキドキしながら読み込んで、そして撃沈してしまった。
「そりゃいるよな…… 番……」
そこまで鮮明とはいいがたい写真であったが、確かにポスターの絵に似た人物が、番と思しき見るからに体格の良い大男と手を取り合って一緒に写っていた。恐る恐る記事を読むと彼らの華々しい経歴が書いてあり、ただの学生であるジルはなんだか打ちのめされた気分になってしまった。
勝手に思いを寄せ、実在の人物だと知ると勝手にこれは運命かもしれないなどと思い込んで期待が大きかっただけに、よたよたしながら家まで帰ってきた記憶は今となっては学生時代のいい思い出だ。
劇場の女優に心を奪われて親の金に手を付けてまで通い詰めたドラ息子の同級生と、結局思考は変わらない。結局ただのファンの一人。
あれから何年もたち、警察に入った時に中央出身の人間も寮に入れと言われたため、大好きなこのポスターをこっそり寮の部屋に貼ってやろうかとも思ったのだが流石にそれはできなかった。
あのポスターは絶対に将来プレミアがつくからとても大切にするという約束で額にいれて、なんとか部屋に貼ることを姉から許されたものだったからだ。寮に入る時にそのことを姉からあらためて忠告された。
仕方なくポスターを置いて家を出て、たまに実家に帰ったらなんと姉の家に持っていかれてしまっていた。結局あのポスターはジルの手元から去ってしまったのだ。
青紫の小瓶の香水は何度か限定版が出されつつも、ポスターはやはりコレクターの間で人気が出てしまって、もう一枚探そうにも、とても薄給のジルが手に入れられる値段ではなく泣く泣く諦めた。
あの絵を懐かしく恋しく思いながらも少しずつ記憶がおぼろげになってきたころ。ジルは思いがけない場所であの妖艶な顔を思い出すことになったのだ。
そう、それは。戦後ぐずぐずに腐敗しきっていたと陰口をたたかれ続けた警察に貴族院議員の若い政治家と彼のバックボーンである軍がテコ入れをして行うことになった合同軍事訓練研修。いがみ合う二つの組織の軍事演習は荒れに荒れ、負傷者が続出となった。
頭を縫わなければいけない怪我をした友人に肩を貸しながら入り込んだ救護用のテント。
「いってぇな!!! 乱暴すぎるだろう! 先生!!!」
「煩い。軍人なら黙ってザクザク縫われろ」
驚きのあまり負傷した友人を取り落しかけた。いや、実際取り落した。
心臓がばくばくと鳴り、興奮から武者震いまで沸き起こる。
小汚い幌を張った医務用テントの下。
艶めかしく神秘的な女神の衣装を脱ぎ捨てて、白衣に身を包んだその人物は、暴れる男に馬乗りになってぱっくり赤い肉まで見える程えぐれた肩を縫い付けようとしていた。しかしそんな凄惨な怪我よりも何よりも。ジルの目をくぎ付けにしたのはその人物の白い貌。
眉を吊り上げ、青い目を爛爛と見開き、熊の様にデカい軍人に臆せず格闘しているその人物は、ジルが焦がれ続けたポスターの人物にそっくり同じだったからだ。
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