観念しようね、レモンくん

鳩愛

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 このままいくと麗紋の大切な場所に碧が辿り着いてしまう。恥ずかしさと胸の動悸の激しさに追い詰められて掴み上げられた強い四本の腕から、麗紋はどうにか逃げ出そうと身悶える。

「碧にぃ、だめ、ああっ!」
「こーら。れーちゃん。こっちに集中して。俺だってお前を気持ちよくしてあげてるんだからね?」

 ついに自分以外は触れたことのない場所に碧の長く熱い舌が辿り着いた。
 上げかけた悲鳴ごと寝転がったままで顔の位置を上手く麗紋に合わせてきた翠に唇を吸われる。
 振り向かされる体勢で受け入れた口付けは先ほどのふんわり甘いそれとはまるで違う。
 柔らかく熱い舌が苦しくてぽうっとひらいた麗紋の歯列をなぞり、縮こまる麗紋の舌を探し出して絡めちゅっと吸う。

「んあっ、んっ」

 ぴちゅ、ちゅっとわざと水音をたてながら麗紋の耳を塞ぐのは、麗紋の弱点を知り尽くしているからだ。
(音が……っ。えっちぃよお。翠兄、なんか手慣れてる。彼女いなかったはずなのに)
 いつでも三人同じことを考えて、同じように成長したと思っていたのに、胸の奥がじりっとし何となく面白くない気持ちになった。
 翠の手練に翻弄されて、こんなところが感じとは思わなかった口内を長い舌で蹂躙され、心地よく頭がぼうっと蕩けていく感覚に麗紋の身体から徐々に力が抜けていく。
 下半身はすでに碧に腰の緩いショートパンツを下着ごと引き下げられ剥き出しにされた。柔らかな寝具が直接肌に当たる感覚すら切なく感じ、もう抵抗する気力もない。今度は碧にもう隠しようがない程腹に向かって反り立ち上がったものを手に取られた。

(うそうそうそ……。碧兄まで!)

 先端を指先と同じように熱い粘膜に包まれたが、悲鳴は全て翠に飲み込まれる。
 綺麗な翠の唇が、男っぽい碧の唇が、生理的な涙を浮かべて身体をびくびくと震わせる麗紋を官能の淵に追いやる。
 上下から送られる過ぎる快感を逃そうにも、麗紋とは重みが違う二人の腕に完全に阻まれ気をやりそうになった。

「はうっ、碧兄……」

 布団の中に肩まで突っ込んだ碧は麗紋の臀の下に手を入れ、強く揉みしだかれた後、じゅっじゅっと吸い上げる音が激しさをました。
 腰が蕩けてなくなりそうな心地よさと熱さに翻弄されながら、頭の中であの実直で穏やかな碧が自分を容赦なく追い詰めているという快感に気が変になりそうだ。

「とけちゃう、とけちゃうからあっ」

 碧によりもたらされた快感に明らかに身体をくねらせ身悶える麗紋の反応に翠が焦れた。悋気のまま麗紋のつんっと立ち上がった稚い乳首を痛みを感じる強さで摘まみ上げた時、それが契機になった。

「んんっ!」

 身体が無意識に跳ね上がるほど強烈な快感にびくびくっと小刻みに身体を震わせた麗紋は、迸る欲のすべてを碧の口内に解き放った。

「はあはあはあ」
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