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BOOTH開店記念☆ if話 透が子どもになっちゃった
BOOTH開店記念☆ if話 透が子どもになっちゃった 1
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☆BOOTHにJ庭55にて委託していた『フリージアを嫌わないで』の販売を始めました。 https://hat223311.booth.pm/ #booth_pm
記念としてお話をアップしてみます~!
if エピソード。 透が子どもに戻ったら。
朝日がしっかり閉めなかったカーテンの隙間から差し、ちょうど透の顔の当たりを直撃していた。そのため目覚ましより早く起きてしまった。
とはいえ今日は基本的には仕事が休みの日曜日。ただし午前中に一件だけ、常連のお客さんのケーキの引き取りがあるのだ。
朝早くからオーダーのケーキの仕上げをして帰宅する叔父の雅と入れ違いにお店に入らなければならない。
ただし約束の時間が過ぎたらそのあとは雷とデートの約束をしている。
思わず頬が綻んでしまう。布団の中でもぞもぞと身体を動かしてからベッドを抜け出そうとした。しかし長い腕がしっかりと透の身体に巻き付いていてそれを阻んでくる。
きらきらの日差しに長い睫毛をぱちくりさせる。昨晩は雷が透の家に泊まっていた。恋人はたびたびこうして透を抱き枕にしてしまうのだ。
透は恋人の名前を甘い声で呼ぶ。
「雷くーん。起きて」
透は発した自分の声に違和感を感じて喉を抑えた。なんだかいつもより数段高く感じたのだ。だが寝ぼけているだけかもしれないと自分の身体を包み込むように巻き付いた雷の手をとって持ち上げる。
やたら重いく感じる。隙間を作ってなんとか抜け出すと、ベッドの上に正座をしてゆすゆすと雷の逞しい肩を揺さぶった。
「雷君、起きてってば」
実は雷はそんなに朝が強いタイプではないと付き合い始めてから知った。初めて二人で朝を迎えた時は彼は眩しいぐらいに爽やかに透のお世話をしてくれたが、それはかなり彼なりに頑張っていてくれた姿のようだ。
今は透にすっかり気を許してくれたのか、たまにこうして目覚めがゆっくりな時がある。
(疲れてるよね……。多分僕が眠った後、仕事してから眠ったよね。海外とのやり取りは時差があるからどうしたって無理することになる)
心配げに高い頬をなぞると、その手をやんわりと握られ、透は驚いて目を見開いた。
「おはようございます。……透さん?」
雷が寝起きからいきなり精悍な顔つきでじいっと透を見つめてきたので、透は頬を染めて頭を掻いた。しかしその瞬間、雷のサイズのパジャマの上を羽織っていた肩から、ずるりと上着が落ちていく。
「あれ、あ? あっあっ」
違和感がどんどん増していく。何度出しても自分の声は甲高い少女のそれのようなままで、パジャマの袖は何度ずり上げてもまるで大人のものを着ているようにかなり大きい。
焦って立ちあがった透はぴょんっと身軽にベッドを飛び降りてウォークインクローゼットのある隣室までたったったっとリズミカルに走っていった。
身体が羽のように軽く感じる。シャーっと音を立ててカーテンを開ける。
縁飾が美しいアンティークの姿見の前に立った時、驚きで腰が抜けそうになってしまった。
すぐに後ろから雷が追いかけてきた。
「透さん、その姿……」
後ろに後に映った雷の姿と比べたら、明らかすぎる違いだった。
一回り以上小さくなった白い顔、頭は雷の胸元に届くか届かないか。だぼだぼのパジャマから覗く脚はぼうっきれのように細く、指先は袖に隠れたまま。
しかしかつては見慣れた姿だった。なんだか懐かしさもこみ上げる。
「どうして? えっつ? あああ、僕……、子供になってる!」
記念としてお話をアップしてみます~!
if エピソード。 透が子どもに戻ったら。
朝日がしっかり閉めなかったカーテンの隙間から差し、ちょうど透の顔の当たりを直撃していた。そのため目覚ましより早く起きてしまった。
とはいえ今日は基本的には仕事が休みの日曜日。ただし午前中に一件だけ、常連のお客さんのケーキの引き取りがあるのだ。
朝早くからオーダーのケーキの仕上げをして帰宅する叔父の雅と入れ違いにお店に入らなければならない。
ただし約束の時間が過ぎたらそのあとは雷とデートの約束をしている。
思わず頬が綻んでしまう。布団の中でもぞもぞと身体を動かしてからベッドを抜け出そうとした。しかし長い腕がしっかりと透の身体に巻き付いていてそれを阻んでくる。
きらきらの日差しに長い睫毛をぱちくりさせる。昨晩は雷が透の家に泊まっていた。恋人はたびたびこうして透を抱き枕にしてしまうのだ。
透は恋人の名前を甘い声で呼ぶ。
「雷くーん。起きて」
透は発した自分の声に違和感を感じて喉を抑えた。なんだかいつもより数段高く感じたのだ。だが寝ぼけているだけかもしれないと自分の身体を包み込むように巻き付いた雷の手をとって持ち上げる。
やたら重いく感じる。隙間を作ってなんとか抜け出すと、ベッドの上に正座をしてゆすゆすと雷の逞しい肩を揺さぶった。
「雷君、起きてってば」
実は雷はそんなに朝が強いタイプではないと付き合い始めてから知った。初めて二人で朝を迎えた時は彼は眩しいぐらいに爽やかに透のお世話をしてくれたが、それはかなり彼なりに頑張っていてくれた姿のようだ。
今は透にすっかり気を許してくれたのか、たまにこうして目覚めがゆっくりな時がある。
(疲れてるよね……。多分僕が眠った後、仕事してから眠ったよね。海外とのやり取りは時差があるからどうしたって無理することになる)
心配げに高い頬をなぞると、その手をやんわりと握られ、透は驚いて目を見開いた。
「おはようございます。……透さん?」
雷が寝起きからいきなり精悍な顔つきでじいっと透を見つめてきたので、透は頬を染めて頭を掻いた。しかしその瞬間、雷のサイズのパジャマの上を羽織っていた肩から、ずるりと上着が落ちていく。
「あれ、あ? あっあっ」
違和感がどんどん増していく。何度出しても自分の声は甲高い少女のそれのようなままで、パジャマの袖は何度ずり上げてもまるで大人のものを着ているようにかなり大きい。
焦って立ちあがった透はぴょんっと身軽にベッドを飛び降りてウォークインクローゼットのある隣室までたったったっとリズミカルに走っていった。
身体が羽のように軽く感じる。シャーっと音を立ててカーテンを開ける。
縁飾が美しいアンティークの姿見の前に立った時、驚きで腰が抜けそうになってしまった。
すぐに後ろから雷が追いかけてきた。
「透さん、その姿……」
後ろに後に映った雷の姿と比べたら、明らかすぎる違いだった。
一回り以上小さくなった白い顔、頭は雷の胸元に届くか届かないか。だぼだぼのパジャマから覗く脚はぼうっきれのように細く、指先は袖に隠れたまま。
しかしかつては見慣れた姿だった。なんだか懐かしさもこみ上げる。
「どうして? えっつ? あああ、僕……、子供になってる!」
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