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第二部 ありがとう、おめでとう よろしくね
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大分寒くなってきた時期。木造のアパートはエアコンをつけていても隙間風が吹き付けるように寒さがある。
追い炊き機能が付いていない、お湯でだけ調整する風呂に立て続けにはいってから、子供の頃のように髪を乾かし合って、柚希はベッドに和哉は布団に潜り込んだ。
明日も早いので『お休み』と言ってから眼をとじるが、がたがたと嫌に風が強く吹き付けてきてなんだか心にも吹き付けてくるような心地になった。
柚希の布団より、和哉が実家から持ってきた布団のほうがふっかふかなのだ。ちょっとうらやましくなってベッドの下を眺めれば、和哉はとても寝相がいいので長い睫毛が綺麗に映えた瞼を閉じて身じろぎしない。
こそっとベッドを降りて、ごそごそと和哉に布団に忍び込むと、男2人では布団が狭くて寝返りをするのも厳しいから、ぎゅっと温かい身体に擦り寄った。すると眠っていたかと思った和哉が柚希を懐にしまい込むように腕の中に抱き込んできた。
「明日のイヴ、柚希何時に仕事終わりそう?」
「あ……。起こしちゃった? ごめんな。お歳暮シーズンの残業終わったと思ったら今度はクリスマスでバタバタしてて……。多分二階の発送準備も手伝って、7時には俺の持ち場は全部終われると思うから……。迎えに来てくれるならパン屋のオードブルと三日月屋のケーキ、休み時間に引き取りに行っておくから、早く帰って家でゆっくりしよう? ごめんなあ。25日も仕事でどこもでかけられなくて……。あ、でも帰りにイルミネーションとか見ちまう? クリスマスまでは夜中まで点灯してるから」
「イルミネーションか。いいね。そういう恋人同士っぽいことやりたい。兄さんとこれからクリスマスの思い出を作りたいんだ。あの子供の頃のあのばたばたした奴じゃなくてね」
「ああ。あれなあ。だって俺まだお前がクリスマスにサンタがいるって信じてるって思ってたからさあ……」
そんな風に言いながら和哉が柚希の項に唇を寄せてちゅっと口づけるとまだ風呂上がりの温みの残る大きな掌を柚希の胸元まで忍び込ませながら囁いた。
「明日早いっていうから大人しく別々に眠ろうと思ったのに……。布団に入ってきて擦り寄ったりしてきてくるから……。すごく欲しくなるだろ? 」
自分で足を絡めていったのに、和哉の腰の物が硬くそそり立ってきたことに腰を引いて身をよじったら、許さないとばかりに、胸の飾りをくにっと弄られてひゃあっと声を上げてもだもだと足を動かした。もうその気になった和哉にパーカーの上を引き抜かれて寒さで鳥肌がぶるっと立つ。
「寒い」
「直ぐ温かくなるから、大丈夫だよ?」
「あ……、駄目……。昨日もしたのに……。本当に、朝早いんだから、んっんんっ……。ああ」
「思い出しちゃったじゃないか。初めて出会った年の、クリスマス。あの頃から僕が欲しかったプレゼントね? 兄さんだけだよ?」
追い炊き機能が付いていない、お湯でだけ調整する風呂に立て続けにはいってから、子供の頃のように髪を乾かし合って、柚希はベッドに和哉は布団に潜り込んだ。
明日も早いので『お休み』と言ってから眼をとじるが、がたがたと嫌に風が強く吹き付けてきてなんだか心にも吹き付けてくるような心地になった。
柚希の布団より、和哉が実家から持ってきた布団のほうがふっかふかなのだ。ちょっとうらやましくなってベッドの下を眺めれば、和哉はとても寝相がいいので長い睫毛が綺麗に映えた瞼を閉じて身じろぎしない。
こそっとベッドを降りて、ごそごそと和哉に布団に忍び込むと、男2人では布団が狭くて寝返りをするのも厳しいから、ぎゅっと温かい身体に擦り寄った。すると眠っていたかと思った和哉が柚希を懐にしまい込むように腕の中に抱き込んできた。
「明日のイヴ、柚希何時に仕事終わりそう?」
「あ……。起こしちゃった? ごめんな。お歳暮シーズンの残業終わったと思ったら今度はクリスマスでバタバタしてて……。多分二階の発送準備も手伝って、7時には俺の持ち場は全部終われると思うから……。迎えに来てくれるならパン屋のオードブルと三日月屋のケーキ、休み時間に引き取りに行っておくから、早く帰って家でゆっくりしよう? ごめんなあ。25日も仕事でどこもでかけられなくて……。あ、でも帰りにイルミネーションとか見ちまう? クリスマスまでは夜中まで点灯してるから」
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「ああ。あれなあ。だって俺まだお前がクリスマスにサンタがいるって信じてるって思ってたからさあ……」
そんな風に言いながら和哉が柚希の項に唇を寄せてちゅっと口づけるとまだ風呂上がりの温みの残る大きな掌を柚希の胸元まで忍び込ませながら囁いた。
「明日早いっていうから大人しく別々に眠ろうと思ったのに……。布団に入ってきて擦り寄ったりしてきてくるから……。すごく欲しくなるだろ? 」
自分で足を絡めていったのに、和哉の腰の物が硬くそそり立ってきたことに腰を引いて身をよじったら、許さないとばかりに、胸の飾りをくにっと弄られてひゃあっと声を上げてもだもだと足を動かした。もうその気になった和哉にパーカーの上を引き抜かれて寒さで鳥肌がぶるっと立つ。
「寒い」
「直ぐ温かくなるから、大丈夫だよ?」
「あ……、駄目……。昨日もしたのに……。本当に、朝早いんだから、んっんんっ……。ああ」
「思い出しちゃったじゃないか。初めて出会った年の、クリスマス。あの頃から僕が欲しかったプレゼントね? 兄さんだけだよ?」
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