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優しさで貴方を奪う
最終章 優しさで貴方を奪う3
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「……ははは。お前計画的何だか、無計画何だか」
「でも本当はさ。一度してるんだよ、僕。兄さんにプロポーズ」
柚希の瞳の中を覗き込み、和哉はまた試すような口ぶりでゆっくりと唇を合わせてきた。触れるだけなのにそこだけ熱が増したように熱く感じて、火照る顔で睫毛を震わせ、一度は誤魔化した答えを呟いた。
「あの時か? 母さんが入院した時」
「そうだよ。『ずっと傍にいるよ』って言った。あれ。本気だったよ。あの時から今でも。僕はずっと、柚希だけが好き。兄さんはどう思ってたの?」
「……俺もずっとお前といられたらよかったなあって、あの時そう思ってたよ」
「そっか。嬉しいな……」
「お前の布団に入れてもらって俺……。不安で泣いちゃってさ、恥ずかしいったらなかったよな。そしたらカズがさ、布団の中で俺に、キっキスしてきてさ……」
「なんだ。やっぱり忘れてなかったじゃないか。そうだよ。あの時、柚希キス初めてだった? 僕は当然初めてだったよ。柚希は?」
「……初めて決まってるだろ。中一だったんだぞ」
「それもすごく嬉しい。そうだろうとは思ってたけど、長年の疑問が溶けた」
今まで何度聞いてもはぐらかされてきたことを柚希がついに白状したので喜んだ和哉は大きな掌で柚希の両頬を掴んで持ち上げ、またあの時よりは上手に唇を食んで煽るような口づけを仕掛けてきた。
発情期が過ぎたとはいえここまで深い口づけを施されると兆してしまいそうになる。
(ぬるって、でも気持ちいい、耳たぶやわやわ触られるのも気持ちいい)
「んっ……。カズぅ」
徐々に蕩けていく柚希の滑らかな舌や甘く熱い吐息に、和哉の方が先に夢中になりかけてしまう。
「……これ以上は駄目だね。柚希の蕩け切ったエロい顔、流石に父さんたちに見せるわけにはいかない」
音を上げ大きな身体を起こした和哉が先に車を降りようとするのを柚希がその手をぎゅっと掴んで強く引き留めた。
「でも本当はさ。一度してるんだよ、僕。兄さんにプロポーズ」
柚希の瞳の中を覗き込み、和哉はまた試すような口ぶりでゆっくりと唇を合わせてきた。触れるだけなのにそこだけ熱が増したように熱く感じて、火照る顔で睫毛を震わせ、一度は誤魔化した答えを呟いた。
「あの時か? 母さんが入院した時」
「そうだよ。『ずっと傍にいるよ』って言った。あれ。本気だったよ。あの時から今でも。僕はずっと、柚希だけが好き。兄さんはどう思ってたの?」
「……俺もずっとお前といられたらよかったなあって、あの時そう思ってたよ」
「そっか。嬉しいな……」
「お前の布団に入れてもらって俺……。不安で泣いちゃってさ、恥ずかしいったらなかったよな。そしたらカズがさ、布団の中で俺に、キっキスしてきてさ……」
「なんだ。やっぱり忘れてなかったじゃないか。そうだよ。あの時、柚希キス初めてだった? 僕は当然初めてだったよ。柚希は?」
「……初めて決まってるだろ。中一だったんだぞ」
「それもすごく嬉しい。そうだろうとは思ってたけど、長年の疑問が溶けた」
今まで何度聞いてもはぐらかされてきたことを柚希がついに白状したので喜んだ和哉は大きな掌で柚希の両頬を掴んで持ち上げ、またあの時よりは上手に唇を食んで煽るような口づけを仕掛けてきた。
発情期が過ぎたとはいえここまで深い口づけを施されると兆してしまいそうになる。
(ぬるって、でも気持ちいい、耳たぶやわやわ触られるのも気持ちいい)
「んっ……。カズぅ」
徐々に蕩けていく柚希の滑らかな舌や甘く熱い吐息に、和哉の方が先に夢中になりかけてしまう。
「……これ以上は駄目だね。柚希の蕩け切ったエロい顔、流石に父さんたちに見せるわけにはいかない」
音を上げ大きな身体を起こした和哉が先に車を降りようとするのを柚希がその手をぎゅっと掴んで強く引き留めた。
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