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ズルくて愛しい、僕の番

狡くて愛しい、僕の番5

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 「え……」

 和哉は柚希をうつぶせに寝かせると腰にわだかまっていたガウンを剥ぎ取り、昨日噛みついた跡が毒々しい赤と青に染め上がった項を見おろした。
 すぐに真っ白な肩口にも感情をこらえきれずに噛み痕を残し、ひくひくっと身体を震わせる柚希のくびれた腰を両手で掴んで尻を自分の腰に固定した。
 その手を上から重ねられた柚希の手が震えながら爪を立てる。

「かず、こわいよお」
「だーめ。怖くてももう、逃がしてあげない。兄さんは全部、のものになるんだからね」

 舌を出し長いストロークでべろりっと項を舐め上げて、未だ雫をぽたぽたと垂らす柚希の陰茎に自らのずっと大きなそれを擦り付けて腰を一度だけ大きな音が鳴るほど強く押し付けると、きゃうっと悲鳴を上げて再び達した柚希が寝台に崩れて顔を埋めた。

「ひうっ」

 泣き出した顔を横に向けさせ、仕草だけは優しく柔やわと頬や目元、唇に口づけると、柚希は口元を僅かに綻ばせてうっとりと和哉を見上げてきた。

「かず、いいよ。おいで」

 いいしな健気に身体をよじって頭を上げ、和哉の唇に自ら口づけをくれる。それだけでも、和哉は情けなくも達しかけてしまって……。

「柚希、愛してる」

 それを感づかれないようにと早急で乱暴な動作で、一気に兄の中を貫いていった。
  
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