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ズルくて愛しい、僕の番

狡くて愛しい、僕の番2

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「そんな風に思ってるのは兄さんだけだよ。風呂に一緒に入っている時も僕は己の精神力を鍛えるための修行だと思って耐え続けていたんだからな」
「はあ? お前そんな小さい頃から俺のことそういう目でみてたのかよ?」
「当たり前だろ! 今更なにいってるんだよ? 僕はファーストキスも兄さんだし、初めて射精したのだって兄さんの……」
「うわー、やめろ、ばかばか。俺の天使、可愛いカズくんの記憶が汚れる、恥ずかしい!!!」
「僕とこれから、一生、何百回も何千回も、恥ずかしいことするんだよ? 柚希、僕が汚してあげる。一緒に汚れよう?」
「一生?? 何千回? むりむりむり!!! 若いお前と違って身が持たない!」
「何言ってるの? 兄さんもまだ二十代でしょ」
「今どきの若者は淡泊なんだって……。それにお前、俺に……」

 小さな小さな声で恥ずかしそうに『勃つ、のか?』なんて呟くから、すでに柚希の香りに充てられ始めている身体が寧ろさらにぎゅんっと天を突いて元気になってしまった。
 
「自分で確かめてみたら?」
 
 本当は柚希の真っ白な身体を余すところなく眺めながらさらに和哉の所有印をその牙で刻んでいきたかったが、中々甘い雰囲気にはならないがもはや染みついた我慢をする必要もない。
 がばっと布団を剥ぎ取るではなく、小さな頃のように強引にそっぽをむく柚希の隣に滑り込んできて、抵抗する兄の腰骨から引き締まった尻の辺りに欲望を擦り付けると、柚希は小さく「ひゃあっ」っと悲鳴を上げてさらにじたばたとした。
 和哉は広げたら柚希の顔も一掴みできそうな掌で柚希自身を完全に握りこんだ。
 すでに先走りで濡れたそれをにちゃりと軽く摩っただけで、小さく身体を震わせて柚希はひんっと小さく啼いて大人しくなった。

「な……。だめだめ、触るな、で、でちゃうから」
「ダメダメばっかり。それも可愛いけどさ。『和哉、いけない』ってエロく言ってよ? 僕兄さんのああいう年上ぶった喋り方。すごく、好き」
「あっああ……、ああ!」
「気持ちいいだろ? いいよ。出せ。出せよ」

 後ろから抱きかかえ項に舌を這わせながら輪にして柚希を握りこんだ手を追い詰めるピッチを速めると、腰をびくつかせてあっけなく果てた。
 身をくねらせ、はくはくと息をつく柚希を休めることもなく、それを合図に和哉は項から漏れるように日頃より凄艶に香る柚希に、もう自分の理性を手放してもいいと欲望の赴くままに動き始めた。

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