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欲望の加速
欲望の加速10
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秋。昼間の日向は温かいが、夜はぐっと冷える。
暖房を入れ損ねた部屋の中はひんやりと冷たいままで、鳥肌をたてた柚希の肩口から幾ら痕をつけても本人からは見えぬ卑怯な位置にキスマークをつけて尾てい骨の上までたどり着いたら、柚希が細腰を反らして逃げようとした。
和哉はそれを許さずに柚希をうつぶせにしてしまい、柚希の唾液で濡れそぼった指を筋肉で引き締まりつつも適度にふわっとした感触もある尻の間の一点に押し当てる。
痛い程張りつめた腰の物を意識しつつ、そのまま柚希を自分のものにしてしまいたいと何度込み上げる衝動を滾らせ抑えることに苦心したが。
じっとりと緊張から汗をかきながら和哉も指でこのまま柚希を穢してよいのかと逡巡する。
(駄目だ……。つながる時は気持ちが通じてから。これは兄さんがΩになるように導く儀式だ)
迷った挙句にきゅっと絞られた白い腰を抱え上げて和哉は長く伸ばした舌先をその秘所に触れさせた。
片手は器用に柚希の割と大きいが滑らかな陽物にかけ、かなり遠慮なくにねちゃりねちゃりと水をたてながら追い詰めるように扱いていった。
こういった刺激を人から与えられることに慣れていないようでいても、柚希の身体は徐々に快感を拾い出し、背中から腰元までの稜線が堪らなく美しい身体をくねらせ柚希が喘ぎ声をたてた。
酒の酔いも手伝い柚希の前はくたっとしたまま中々芯を持たないのに、後ろへの刺激で身悶える姿の淫欲な様子に和哉もグレーのスウェットにシミをつけ、中から天を衝くほどそそり立った自らを取り出した。
皺をなぞるように舌先を這わせば、奥からとろりっとした液体が蜜のように蕩けだす。日頃は見えぬように大きな口を柚希の前で晒さぬようにしている犬歯を剥いて、その雫をべろりと舐めとると僅かに甘いとすら感じたのは和哉がα性を持っているからなのだろうか。
(αやβの男は濡れないよな? 兄さん……やっぱり……。ああ。入りたいよ。あったかい、ぬるぬるの、兄さんの胎の中)
学校生活でΩの子に充てられぬようにと父とだけは相談しすでに抑制剤は服用していたので香りまではよくわからなかったが、代わりに風呂上がりの柚希の石鹸の香りのする首元に鼻を埋めて色香溢れるその匂いを獣のようにかぎ取った。
(兄さんの香り、兄さん! 柚希!)
「ゆずき! ゆずき!!」
なんとか理性を押しとどめ、しかし柚希の揃えさせた足の間を割り開くように柔く力の抜けた尻に硬くしこる和哉自身を擦り付けると、和哉のものがあたり、攻め立てられた柚希も無意識にひっきりなしに甘い吐息を吐き散らした。
「あんっああっ、あん!」
両親の不在をいいことに、尻と腰骨が当たり大きな破裂音がなるほど、かなり放埓に打ち付け攻め立てる和哉は、柚希の腕ごと拘束しがっしりと身体に両腕を回して抱きしめながら果てた。間髪入れずに今度は柚希の身体を一瞬押しつぶしながらうつぶせて、再び背後から交わるような形に横向きに兄を抱えなおすと、布団に寝転んでまだゆるゆると腰を使う。
ぐったりとした柚希が身じろぎし、小さく身体を震わせながら目を覚ましそうになった気配を敏感に察知し、怠さと一抹の虚しさを胸に去来させながら和哉が片手で目を覆って耳元でまた敦哉をまねた声色で吹き込んだ。
「柚くん……。眠りなさい」
「……ん」
素直な柚希は本当に全身から力を抜くと、前に回されていた和哉の腕を愛し気に腕で抱きかかえて、またあの穏やかな寝息を立てはじめた。
暖房を入れ損ねた部屋の中はひんやりと冷たいままで、鳥肌をたてた柚希の肩口から幾ら痕をつけても本人からは見えぬ卑怯な位置にキスマークをつけて尾てい骨の上までたどり着いたら、柚希が細腰を反らして逃げようとした。
和哉はそれを許さずに柚希をうつぶせにしてしまい、柚希の唾液で濡れそぼった指を筋肉で引き締まりつつも適度にふわっとした感触もある尻の間の一点に押し当てる。
痛い程張りつめた腰の物を意識しつつ、そのまま柚希を自分のものにしてしまいたいと何度込み上げる衝動を滾らせ抑えることに苦心したが。
じっとりと緊張から汗をかきながら和哉も指でこのまま柚希を穢してよいのかと逡巡する。
(駄目だ……。つながる時は気持ちが通じてから。これは兄さんがΩになるように導く儀式だ)
迷った挙句にきゅっと絞られた白い腰を抱え上げて和哉は長く伸ばした舌先をその秘所に触れさせた。
片手は器用に柚希の割と大きいが滑らかな陽物にかけ、かなり遠慮なくにねちゃりねちゃりと水をたてながら追い詰めるように扱いていった。
こういった刺激を人から与えられることに慣れていないようでいても、柚希の身体は徐々に快感を拾い出し、背中から腰元までの稜線が堪らなく美しい身体をくねらせ柚希が喘ぎ声をたてた。
酒の酔いも手伝い柚希の前はくたっとしたまま中々芯を持たないのに、後ろへの刺激で身悶える姿の淫欲な様子に和哉もグレーのスウェットにシミをつけ、中から天を衝くほどそそり立った自らを取り出した。
皺をなぞるように舌先を這わせば、奥からとろりっとした液体が蜜のように蕩けだす。日頃は見えぬように大きな口を柚希の前で晒さぬようにしている犬歯を剥いて、その雫をべろりと舐めとると僅かに甘いとすら感じたのは和哉がα性を持っているからなのだろうか。
(αやβの男は濡れないよな? 兄さん……やっぱり……。ああ。入りたいよ。あったかい、ぬるぬるの、兄さんの胎の中)
学校生活でΩの子に充てられぬようにと父とだけは相談しすでに抑制剤は服用していたので香りまではよくわからなかったが、代わりに風呂上がりの柚希の石鹸の香りのする首元に鼻を埋めて色香溢れるその匂いを獣のようにかぎ取った。
(兄さんの香り、兄さん! 柚希!)
「ゆずき! ゆずき!!」
なんとか理性を押しとどめ、しかし柚希の揃えさせた足の間を割り開くように柔く力の抜けた尻に硬くしこる和哉自身を擦り付けると、和哉のものがあたり、攻め立てられた柚希も無意識にひっきりなしに甘い吐息を吐き散らした。
「あんっああっ、あん!」
両親の不在をいいことに、尻と腰骨が当たり大きな破裂音がなるほど、かなり放埓に打ち付け攻め立てる和哉は、柚希の腕ごと拘束しがっしりと身体に両腕を回して抱きしめながら果てた。間髪入れずに今度は柚希の身体を一瞬押しつぶしながらうつぶせて、再び背後から交わるような形に横向きに兄を抱えなおすと、布団に寝転んでまだゆるゆると腰を使う。
ぐったりとした柚希が身じろぎし、小さく身体を震わせながら目を覚ましそうになった気配を敏感に察知し、怠さと一抹の虚しさを胸に去来させながら和哉が片手で目を覆って耳元でまた敦哉をまねた声色で吹き込んだ。
「柚くん……。眠りなさい」
「……ん」
素直な柚希は本当に全身から力を抜くと、前に回されていた和哉の腕を愛し気に腕で抱きかかえて、またあの穏やかな寝息を立てはじめた。
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