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第34話 体育祭出場種目決めだってよ
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「お~来たか。こっちや未途。」
視聴覚室に入ってどこに座ろうか見渡すと俺を呼ぶ声が......うっそ、辰巳君白組なのね。
呼ばれたため、王道君と一緒に辰巳君の傍に行く。
「あっ、あの時の!なぁなぁいい加減名前教えてくれよ!」
「未途はワイの隣な。」
華麗なスルーですね。
辰巳君の横に座るのかぁ......ここ1番前だし、何より白組のみんなの顔が見渡せる。つまりこの席だけ向き合うようになってるんだよね.......。
嫌だな。
辰巳君にめげずに話しかける王道君をチラリと見て、さっきの事を思い出す。このしつこさも友達が欲しいがためにやってるんだよね。しかも腐った漫画のせいという。
「愛斗君一緒に座ろ。」
「!っおう」
うわぁ嬉しそうな雰囲気が。俺から誘うの初めてだからなぁ。......癒されるわ。
でも、王道君ってイケメンを結構ホイホイしてたはずなんだけど、その人達は友達じゃないのかな?
.......後で聞いてみよ。
今は俺を浮気者を見るかのように視線を向ける辰巳君をどうにかしなければ。
「辰巳君が白組なんて俺心強いよ!これは優勝間違いなしだね」
「ほんまか!?よっしゃ、絶対に未途を優勝させたる!任せとき!!」
一瞬にして顔を輝かせ、得意げに語る辰巳君に生暖かい目を送る。チョロ......。
「全員揃ったようだな。この度進行役を務める葉鳥 隼だ。ではまず、この白組の大将と副将を伝える。大将は藍田 辰巳様、副将は設楽 未途様。異議のあるものはいるか?」
俺の耳にとんでもない情報が。
副将に設楽 未途という発表が聞こえたような気がしたんだが.....俺と同姓同名の人が居るんだろうか?
俺が座っている横のホワイトボードに書かれる文字をぼーっと見る。
ぶっちゃけ未途という字は珍しいと思うんだけど、同姓同名かぁ.......。
「未途副将なのか!?すげぇな!」
静かな視聴覚室に響く王道君の声で俺は項垂れた。
やっぱ俺か.....?
「異議あり。」
俺は手を挙げ異議ありと葉鳥君に言う。
無表情の彼から感情は読み取れない。怖っ。
「どうしましたか設楽様?」
ひぃ
様付けとかっ、鳥肌たった!!
しかも何故敬語になったんだ!?
「なんで俺が副将なんですか?絶対に俺には務まりません。それにこういうのは3年生がつくものでは?」
まぁ大将が辰巳君なのは3年生も納得するだろう。だが俺はダメだろう。
「他の学年にはもう既に了承はとってあります。」
早くない!?
俺が白って決まったの今日だよ??
辰巳君も同じでしょ?
だからそんな早く他学年から了承が.......
その時俺の脳裏に浮かんだのはチーム分けのくじを引いた時の事だ。
紅だったのに白とおっちゃんに言われたこと......
あぁそういうこと。
仕組まれてたんだ。辰巳君が白なのもきっと同じ。
隣に座っている辰巳君を睨む。
「やーん、そんな目で見んといてぇな。言うけど、ワイの隣に立つんは未途だけやでぇ。それ以外は殺す。それでも未途は副将を誰かに代わってもらうんか?」
「っ、副将やらせて頂きます。」
「おおきに。.....そんな怒らんといてぇな。」
甘えるように、俺のご機嫌を取るように肩を抱こうとしてくる辰巳君を受け入れる。
俺は知っている。今ここで彼の行為を拒絶すれば彼は狂ったように俺に詰め寄ってくることを。
辰巳君は俺に好きと告白してから、俺が辰巳君を拒絶したり約束を破ったりすると狂ったように異常行動をする。
だから例え今のように人の目があっても、俺は受け入れるしかない。
大丈夫.....羞恥心は死んでるから。
「未途大丈夫か?目が死んでるぞ?副将嫌なら俺がやろうか?」
王道君.......(泣)。
「大丈夫。俺頑張るから。」
ここで王道君に譲ったら彼殺されちゃう。
もうこの学園で王道君手放したら俺生きていけないかも......。
「未途」
「はいっ」
地を這う様な低い声に俺は王道君から目を前に戻した。
「ゴホン、異議がないということで次へ進むぞ。次は出場種目決めだ。今回の種目はーー」
うんうん。大体がおっちゃんから聞いたやつだな。
「未途は何に出るんだ?」
隣にいる王道君からコソッと声をかけられる。
「俺は100メートル走だけでいいや。」
「そんだけでいいのか?」
「うん。俺、運動得意じゃないし。」
「あ~確かに動けなさそう。.....えっと、あのさ、良かったら俺と二人三脚やんねぇ?」
くっ、なんだ!?
ビクビクとしながら俺を誘う王道君にすごい胸のトキメキが!!
か、かわええ!!そんなん断れないよぉ
弟を持ったらこんな感じかな?
「いいよ!二人三脚やろっか!」
「やった!」
俺は立ち上がりホワイトボードの二人三脚と書かれている文字の下に自分と王道君の名前をキュッキュッと書いた。
うーん.....やっぱり、人の過去の話とか聞いちゃうと見る目変わっちゃうよね。
「設楽様」
「......ん?」
様付けで呼ばれて一瞬別の設楽さんが居るのかと見渡したが、視線を感じ自分だと気づく。
振り向くと薄茶の瞳と目が合う。
確か葉鳥君だっけ?
「設楽様どうか借り人徒競走に出て頂けないでしょうか?」
「え、なんで?他の人に頼んでよ」
「.....お願いします」
「俺から他の人に頼もうか?」
「どうか出て頂けないでしょうか?」
「.....ごめん。他をあたってくれない?」
「設楽様どうか借り人徒競走に出て頂けないでしょうか?」
「あの、ちょ.....」
「.......お願いします。」
「さては君、人の話を聞かないな?」
「どうか出て頂けないでしょうか?」
あああああ!!会話がループするっ
茶髪赤メッシュという不良みたいな格好してるけど、真面目そうな雰囲気だしてるから油断してた。こいつヤベェやつだ。
まず俺の事を様付けしてる時点で気付くべきだった。
「......わかりました。出ます」
「ありがとうございます設楽様」
くっそ.....俺に喋りかけてくる奴の中でまともな奴いたっけ?
俺の日頃の行いが悪いのか?
もんもんとした気持ちで俺は席に戻る。
すると王道君が『どうしたんだ?』と顔を覗き込んできた。
「俺、借り人徒競走にも出ることになった。」
「まじか!じゃあ俺も出る!」
「え....行ってしまった。」
行動早過ぎない?
あっ!王道君出るなら俺でなくてもいいよね!?
えっ出なきゃダメ?
.......設楽様が出ると盛り上がるから。それに今更取り消しはできない、って?
はぁぁーーーーーー(なっがい溜息)
「未途っ俺も書いてきたぜ!」
「そう.....」
はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ.......
借り物じゃなくて借り人だから面倒臭い予感がする。
「よし、では出場種目も全ての決め終わったためこれで解散とするが、最後に1つ。ドッジボールなんだがくじ引きにより白組代表で合同クラス、つまりこのクラスが選ばれた。勿論全員参加だ。代表に相応しい行動を期待するぞ。」
「「「「「了解です!!!」」」」」
「ひっ」
大音量に身体が跳ねた。
なんだこの纏まりは?
ここは軍隊か!!?
なんでみんな瞳がギラギラしてんの?
しかもドッジボール.....誰だよくじ引いた奴は(怒)!!
「俺からは以上だ。.....我が主、何かありますか?」
我が主????
ハテナを浮かべていたら辰巳君が立ち上がった。
そういえばずっとスマホ触ってたな........。だから静かだったのか。
というか、なんで葉鳥君は辰巳君のことを我が主呼びしてんの?
まさか君、親衛隊員?
「ええか?紅に負けるのはワイが絶対に許さん。死ぬ気で戦え。手を抜く奴はワイ自らの手で縊り殺す。覚えときぃ」
「「「「「はい!!!」」」」」
恐.....怖......
俺、適度に手を抜いてサボろうと思ってたんだけど無理そう。縊り殺されちゃう......。
この教室から退出してく生徒達を見ながら未来の俺に思いを馳せる。未来の俺、生きて体育祭終えれるかな?
......大袈裟か。
「さ、未途帰るで」
辰巳君の声でハッとする。
見渡すと、この場に居るのは俺、王道君、辰巳君、葉鳥君の4人だ。俺もさっさと帰ってゴロゴロしたいが、先程王道君に『未途の部屋に遊びに行きたい!』と言われたため辰巳君にその事を言わなければならない。
正直どうなるか予想がつかん。OKしてくれるのか、ダメと言うのか......。
でも、俺の部屋しばらく帰ってないから絶対に汚いと思うんだけどなぁ。
それの旨を伝えたら王道君は『それでもいい!』って言うから困った。俺が嫌なんだよ。汚い部屋に友人を上げんのは。
ま、それは置いといて。辰巳君の反応怖いなぁ。
「辰巳君、俺今日は自分の部屋に帰るよ。」
「なんでや?」
ここで『なんで』と言うこと自体おかしいんだよなぁ。自室に帰るのになんで許可がいるんだ?
......俺はどうして辰巳君の言いなりになってるんだっけ?
拒絶すると手がつけられなくなるから?
あ.....今なら王道君もいるし葉鳥君もいる。いつもは2人きりだったから切り出せなかったけど今なら
「辰巳君、俺が自室に帰ることになんで辰巳君の許可がいるの?もういいでしょ。俺が辰巳君の部屋で寝泊まりする意味ないよね?」
「......寝込み襲われてもええんか?」
「ごめんなさい。辰巳君の部屋で寝泊まりさせてください。俺が間違ってました」
俺・敗・北!!
「愛斗君ごめん。お泊まりはまた今度にしない?」
「ちぇ.......」
罪悪感パネェ。
でもこれも俺の快眠のためなんだ。すまない。王道君!!
あ、辰巳君の部屋でお泊まりするのはどう?
......辰巳君に笑顔で却下されました。
だよねぇ......はぁ。
視聴覚室に入ってどこに座ろうか見渡すと俺を呼ぶ声が......うっそ、辰巳君白組なのね。
呼ばれたため、王道君と一緒に辰巳君の傍に行く。
「あっ、あの時の!なぁなぁいい加減名前教えてくれよ!」
「未途はワイの隣な。」
華麗なスルーですね。
辰巳君の横に座るのかぁ......ここ1番前だし、何より白組のみんなの顔が見渡せる。つまりこの席だけ向き合うようになってるんだよね.......。
嫌だな。
辰巳君にめげずに話しかける王道君をチラリと見て、さっきの事を思い出す。このしつこさも友達が欲しいがためにやってるんだよね。しかも腐った漫画のせいという。
「愛斗君一緒に座ろ。」
「!っおう」
うわぁ嬉しそうな雰囲気が。俺から誘うの初めてだからなぁ。......癒されるわ。
でも、王道君ってイケメンを結構ホイホイしてたはずなんだけど、その人達は友達じゃないのかな?
.......後で聞いてみよ。
今は俺を浮気者を見るかのように視線を向ける辰巳君をどうにかしなければ。
「辰巳君が白組なんて俺心強いよ!これは優勝間違いなしだね」
「ほんまか!?よっしゃ、絶対に未途を優勝させたる!任せとき!!」
一瞬にして顔を輝かせ、得意げに語る辰巳君に生暖かい目を送る。チョロ......。
「全員揃ったようだな。この度進行役を務める葉鳥 隼だ。ではまず、この白組の大将と副将を伝える。大将は藍田 辰巳様、副将は設楽 未途様。異議のあるものはいるか?」
俺の耳にとんでもない情報が。
副将に設楽 未途という発表が聞こえたような気がしたんだが.....俺と同姓同名の人が居るんだろうか?
俺が座っている横のホワイトボードに書かれる文字をぼーっと見る。
ぶっちゃけ未途という字は珍しいと思うんだけど、同姓同名かぁ.......。
「未途副将なのか!?すげぇな!」
静かな視聴覚室に響く王道君の声で俺は項垂れた。
やっぱ俺か.....?
「異議あり。」
俺は手を挙げ異議ありと葉鳥君に言う。
無表情の彼から感情は読み取れない。怖っ。
「どうしましたか設楽様?」
ひぃ
様付けとかっ、鳥肌たった!!
しかも何故敬語になったんだ!?
「なんで俺が副将なんですか?絶対に俺には務まりません。それにこういうのは3年生がつくものでは?」
まぁ大将が辰巳君なのは3年生も納得するだろう。だが俺はダメだろう。
「他の学年にはもう既に了承はとってあります。」
早くない!?
俺が白って決まったの今日だよ??
辰巳君も同じでしょ?
だからそんな早く他学年から了承が.......
その時俺の脳裏に浮かんだのはチーム分けのくじを引いた時の事だ。
紅だったのに白とおっちゃんに言われたこと......
あぁそういうこと。
仕組まれてたんだ。辰巳君が白なのもきっと同じ。
隣に座っている辰巳君を睨む。
「やーん、そんな目で見んといてぇな。言うけど、ワイの隣に立つんは未途だけやでぇ。それ以外は殺す。それでも未途は副将を誰かに代わってもらうんか?」
「っ、副将やらせて頂きます。」
「おおきに。.....そんな怒らんといてぇな。」
甘えるように、俺のご機嫌を取るように肩を抱こうとしてくる辰巳君を受け入れる。
俺は知っている。今ここで彼の行為を拒絶すれば彼は狂ったように俺に詰め寄ってくることを。
辰巳君は俺に好きと告白してから、俺が辰巳君を拒絶したり約束を破ったりすると狂ったように異常行動をする。
だから例え今のように人の目があっても、俺は受け入れるしかない。
大丈夫.....羞恥心は死んでるから。
「未途大丈夫か?目が死んでるぞ?副将嫌なら俺がやろうか?」
王道君.......(泣)。
「大丈夫。俺頑張るから。」
ここで王道君に譲ったら彼殺されちゃう。
もうこの学園で王道君手放したら俺生きていけないかも......。
「未途」
「はいっ」
地を這う様な低い声に俺は王道君から目を前に戻した。
「ゴホン、異議がないということで次へ進むぞ。次は出場種目決めだ。今回の種目はーー」
うんうん。大体がおっちゃんから聞いたやつだな。
「未途は何に出るんだ?」
隣にいる王道君からコソッと声をかけられる。
「俺は100メートル走だけでいいや。」
「そんだけでいいのか?」
「うん。俺、運動得意じゃないし。」
「あ~確かに動けなさそう。.....えっと、あのさ、良かったら俺と二人三脚やんねぇ?」
くっ、なんだ!?
ビクビクとしながら俺を誘う王道君にすごい胸のトキメキが!!
か、かわええ!!そんなん断れないよぉ
弟を持ったらこんな感じかな?
「いいよ!二人三脚やろっか!」
「やった!」
俺は立ち上がりホワイトボードの二人三脚と書かれている文字の下に自分と王道君の名前をキュッキュッと書いた。
うーん.....やっぱり、人の過去の話とか聞いちゃうと見る目変わっちゃうよね。
「設楽様」
「......ん?」
様付けで呼ばれて一瞬別の設楽さんが居るのかと見渡したが、視線を感じ自分だと気づく。
振り向くと薄茶の瞳と目が合う。
確か葉鳥君だっけ?
「設楽様どうか借り人徒競走に出て頂けないでしょうか?」
「え、なんで?他の人に頼んでよ」
「.....お願いします」
「俺から他の人に頼もうか?」
「どうか出て頂けないでしょうか?」
「.....ごめん。他をあたってくれない?」
「設楽様どうか借り人徒競走に出て頂けないでしょうか?」
「あの、ちょ.....」
「.......お願いします。」
「さては君、人の話を聞かないな?」
「どうか出て頂けないでしょうか?」
あああああ!!会話がループするっ
茶髪赤メッシュという不良みたいな格好してるけど、真面目そうな雰囲気だしてるから油断してた。こいつヤベェやつだ。
まず俺の事を様付けしてる時点で気付くべきだった。
「......わかりました。出ます」
「ありがとうございます設楽様」
くっそ.....俺に喋りかけてくる奴の中でまともな奴いたっけ?
俺の日頃の行いが悪いのか?
もんもんとした気持ちで俺は席に戻る。
すると王道君が『どうしたんだ?』と顔を覗き込んできた。
「俺、借り人徒競走にも出ることになった。」
「まじか!じゃあ俺も出る!」
「え....行ってしまった。」
行動早過ぎない?
あっ!王道君出るなら俺でなくてもいいよね!?
えっ出なきゃダメ?
.......設楽様が出ると盛り上がるから。それに今更取り消しはできない、って?
はぁぁーーーーーー(なっがい溜息)
「未途っ俺も書いてきたぜ!」
「そう.....」
はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ.......
借り物じゃなくて借り人だから面倒臭い予感がする。
「よし、では出場種目も全ての決め終わったためこれで解散とするが、最後に1つ。ドッジボールなんだがくじ引きにより白組代表で合同クラス、つまりこのクラスが選ばれた。勿論全員参加だ。代表に相応しい行動を期待するぞ。」
「「「「「了解です!!!」」」」」
「ひっ」
大音量に身体が跳ねた。
なんだこの纏まりは?
ここは軍隊か!!?
なんでみんな瞳がギラギラしてんの?
しかもドッジボール.....誰だよくじ引いた奴は(怒)!!
「俺からは以上だ。.....我が主、何かありますか?」
我が主????
ハテナを浮かべていたら辰巳君が立ち上がった。
そういえばずっとスマホ触ってたな........。だから静かだったのか。
というか、なんで葉鳥君は辰巳君のことを我が主呼びしてんの?
まさか君、親衛隊員?
「ええか?紅に負けるのはワイが絶対に許さん。死ぬ気で戦え。手を抜く奴はワイ自らの手で縊り殺す。覚えときぃ」
「「「「「はい!!!」」」」」
恐.....怖......
俺、適度に手を抜いてサボろうと思ってたんだけど無理そう。縊り殺されちゃう......。
この教室から退出してく生徒達を見ながら未来の俺に思いを馳せる。未来の俺、生きて体育祭終えれるかな?
......大袈裟か。
「さ、未途帰るで」
辰巳君の声でハッとする。
見渡すと、この場に居るのは俺、王道君、辰巳君、葉鳥君の4人だ。俺もさっさと帰ってゴロゴロしたいが、先程王道君に『未途の部屋に遊びに行きたい!』と言われたため辰巳君にその事を言わなければならない。
正直どうなるか予想がつかん。OKしてくれるのか、ダメと言うのか......。
でも、俺の部屋しばらく帰ってないから絶対に汚いと思うんだけどなぁ。
それの旨を伝えたら王道君は『それでもいい!』って言うから困った。俺が嫌なんだよ。汚い部屋に友人を上げんのは。
ま、それは置いといて。辰巳君の反応怖いなぁ。
「辰巳君、俺今日は自分の部屋に帰るよ。」
「なんでや?」
ここで『なんで』と言うこと自体おかしいんだよなぁ。自室に帰るのになんで許可がいるんだ?
......俺はどうして辰巳君の言いなりになってるんだっけ?
拒絶すると手がつけられなくなるから?
あ.....今なら王道君もいるし葉鳥君もいる。いつもは2人きりだったから切り出せなかったけど今なら
「辰巳君、俺が自室に帰ることになんで辰巳君の許可がいるの?もういいでしょ。俺が辰巳君の部屋で寝泊まりする意味ないよね?」
「......寝込み襲われてもええんか?」
「ごめんなさい。辰巳君の部屋で寝泊まりさせてください。俺が間違ってました」
俺・敗・北!!
「愛斗君ごめん。お泊まりはまた今度にしない?」
「ちぇ.......」
罪悪感パネェ。
でもこれも俺の快眠のためなんだ。すまない。王道君!!
あ、辰巳君の部屋でお泊まりするのはどう?
......辰巳君に笑顔で却下されました。
だよねぇ......はぁ。
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