八尋学園平凡(?)奮闘記

キセイ

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第20話 これが現実だってよ ーR

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「ひぐっ、いた、い」


後孔から異物を感じる。
ズブリと何かを突き立てられ引き攣るような痛みに呻いた。
目隠しをされ何をされているのか分からないが、きっと、っていうか絶対に指突っ込まれてるはずだ。

相手は指をグニグニと動かし解かそうとしている。俺を強姦するために.....。マジでクソだ。


「だれ、かっ、誰か!!いっ、あ!?!?」


助けを呼ぼうとしても指を乱暴に動かされ声は呻きに変わってしまう。
このままじゃダメだ。なにか、何か手はないか?

あ......風紀だ!!

多分風紀の見回りでここにくるのも時間の問題の筈、だから時間稼ぎをするんだ。


「ねぇ、ぐっ、君はど、この...いっ、親衛隊な、の?」

「........」

「会長?そ、れとも、っあぁぁ!?」


腰が跳ねる。
なまじそういう知識があるため自分が何をされたのかわかってしまった。


コリコリ

「やめっ!...あっ、あぁぁ、んっ、ひぃぅ!」


容赦なく前立腺をコリコリと刺激され快感で腰が跳ねる。
男に後孔をいじられ感じるなんて悔しくて、惨めで、そして何よりも恥ずかしかった。
そんな気持ちを考えないようにしたが、俺の痴態をじっくり観察するような視線を感じて、さらに俺の羞恥を煽った。


「んあっ....ひぅ....やめろ、って、はっ、やだぁ」


熱が溜まる。

コリコリコリコリっ、コリコリ


「へぁ、はっ、んぎっ、やらっ、つらい、つらいぃっ」


自分のチンコが勃ちあがっているのがわかった。どうしようもないほどの射精感にチンコを扱きたくなるが、今の俺は手の自由がきかない。

出したい、出したい、精液出したいっ


「ひぐ...ん、ああっぁ、はぁ、んっ、はっ」


無意識に腰が揺れる。
もどかしい。あと少しで射精できそうなのに刺激が足りない。チンコが痛くなってきた。

触って、俺のっ、触って....イきたいっ


「い、きたい.....おねがっ、い....手ほどいて」


相手からの返事はない。
しかし返事の代わりに前立腺を激しく責め立てられ俺は絶叫した。


「あ''ぁぁぁっ!?やめでっ、はげじくしないでっ!やめっ、んぎっ!」


あまりの快楽に頭をめちゃくちゃに振り、足をバタつかせる。そうしないと俺の何かがおかしくなりそうで、正気を保てなくなりそうだったから。

耐えろ俺。耐えるんだ。

........でも、いつまで耐えればいいんだ?


そう思った瞬間決壊した。


「ひぃあ''あ''ぁっぁぁぁぁぁぁ!?」

ビュルッ、ビュル、ビュッ......


あ......。
嘘でしょ.....?
俺、前触られずにイった?
でもこのタルさは射精後特有の倦怠感に似ている。
あぁつまりそういうことなんだ。
ははっ、俺後孔だけでイったんだな。

心にピシリとヒビが入ったように聞こえた。


「ふぐぅ、うぅっ、ヒック.....うぇ、なんで、ヒック.....もうやだぁ。もう満足しただろ?解放してよ...」


瞳に涙が溜まる。もう、耐えられない。これ以上は嫌だ。俺の情けない姿を見て心が晴れただろ?なぁ?もういいだろ?
俺はただただ相手の言葉を待った。解放を願った。


ピタリ


なのに相手からの言葉はなく後孔にあてがわれたのは熱いナニか。
察した。察してしまった。相手はその先をやるつもりだと。
身体から血液がサーっと引いていくのがわかった。


「嘘だっ、やだやだやだやだやだやだ!誰か助けて!誰かっ!!!」


漫画ならここでヒーローが助けに来る。それで強姦魔をボコボコにして主人公を安心させるんだ。
『もう大丈夫だよ』って。


でも、



ズブッ.....


「あ''っ、痛い痛い痛いいだいっ、ぬいてっ、ぬいてよっ」


ズブン!
プチッ


「あ''あ''あ''あぁ''ぁぁぁ''ぁぁっぁぁ!!!っぐぅ~~~!!!」


ぶわりと汗が流れ、痛みに一瞬意識が遠のいた。溢れそうだった涙も引っ込んだしまう程の衝撃だ。
挿入れられる瞬間、俺は何かが裂ける音を聞いた気がした。そんなもの聞こえるはずがないというのに。


「はっ、はっ、はっ、はっ....」

「っ、は」


教室は俺の荒い息と、何かを耐えるような強姦魔の吐息が響いていた。
痛い、痛い、お尻がピリピリする。お腹も苦しい。息をするのですら辛い。


「まっ、動かないでぇっ!ぅあっ、あぁっ、うぇっ、ああぁ!」


こっちは辛いのに相手はそんなのお構い無しに動く。腰を引かれ、内蔵を引きずり出されるような感覚に嘔吐く。腰を押し込まれると圧迫感で苦しくなる。まさに地獄だった。
そして、声なんか出したくないのに律動で漏れ出てしまうことが地味に精神に響いた。

苦しい。苦しい。



だけどその苦しさは前立腺を擦られて快感に塗り変わる。


「っふあ、っ!?」


自分でも驚くほど甘い声が出た。
相手はそれを見逃さず、ねちっこいくらいにソコを擦るように腰を押し付ける。


「あっ、あんっ、やっ....ひぁぁっ、んっぁ」


また熱が溜まる。
あまりの気持ちよさに中はぎゅうぎゅうと締め付け、俺は中の異物をくっきりと意識してしまう。

苦しいままが良かった、快楽なんて感じたくなかった。
気持ちよく感じる浅ましい身体が憎い。



俺の腰を掴んでいる手に力が入ったのを感じる。
きっと相手もイきそうなのだろう。


「ひぎぃ、あっ、やめて、イきそっ、ああっ、せいえきでるっ、でちゃうっ!っうぁ」

「っ、」


激しい抽挿にパンッパンッと音が鳴る。
抽挿のときも前立腺をゴリゴリと擦って俺の思考を溶かしにくるもんだから堪らない。

なんで俺を気持ちよくしようとするの?
やめてよ、ただ乱暴に犯された方が心が楽なのに。
酷い、ひどいよ。


「っイ、く~ぁぁあぁっ!!!」

「ぐっ、」


俺は自分がまた前を触られずに射精したことよりも、
お腹の中にビュルビュルと温かい液体が吐き出されたことへ意識がいった。

あ.....中に出された。中出し......。


軋む。軋む。何かが壊れそう。


だけど相手は俺の心の内など知らないから、察せないから、ソイツは蹂躙を続ける。
また動き始める腰にグチュッグチュッと結合部分から厭らしい音を響かせていることに、絶望する。まだこの地獄が続くのかと。


いつの間にか手の拘束は解かれ、その代わり手首をガシリと頭の横でそれぞれ大きな手で縫い付けられた。
相手の荒い息が耳元で聞こえる。


「ぃっ、やらっ.....も、うっ.....んっちゅ、はっむ....」


口を塞がれた。そして息を奪うような深いキス。舌を絡め取られ、ズズっと唾液を啜られる。目隠しをされているからか、音に、感触に、身体が敏感に反応してしまう。
歯茎を、舌裏を、上顎を、口腔すべてをなぶられ蹂躙された。
そこで俺は後先考えず反撃に出る。


ガブッ


「っ!!!」


俺の口内に血の味が広がった。
ははっ、ざまーみろ。俺に力があったらその舌噛みちぎってやったのに。
ダルいこの身体では噛み付くのがやっとなのが悔しい。


バシッ!!

「ぐっぁ!!」


右頬に痛みを感じた。痛い。怖い。殴られた。痛い。怖い。怖い。ジンジンする。


「んんっ、ふっぁ、あんっ.....はっ、ん」


またキスをされる。だけど俺の体は動かなかった。痛みで、恐怖で、固まってしまったのだ。
たった1回殴られただけなのにっ、身体が動かせない.....。
怖い。


ヌプッ、ヌプッ、ヌプッ、ヌプッ


「ん~っ、ああぅ、ふんっ、ジュルッ、んぁ」


チンコを出し入れされる度に嬌声が漏れるが、それは全てキスをしている相手の口内に消えていく。

酸欠と快楽で頭がクラクラしている。理性も、自分の気持ちも、全てがドロドロに溶けそうで怖かった。

助けて。助けてっ。
相手の唇が離れて無意識に吐き出された言葉はー


「た、すけて、さいがく、ん。」


交流会の時も、辰巳君に襲われそうになった時も、遊園地デートの時も、それ以外の時も彼は助けに来てくれた。
だから無意識に彼の名前が出た。

でもどうやら俺の助けを呼ぶ声は相手の気に障ったらしい。


ガシッ、ギリリッ


「ぐ、ぐるじぃいっ、やめっ、ぐ」


首に回った手を掴む。だけど力は緩まない。
コイツは俺を殺す気かっ?
力では勝てないから、ガリガリと力の有らん限り引っ掻く。
っあぁビクともしない。


「か、はっ、んん!?」


首を絞められた状態でキスをされる。
必死で息をしようと口を開ける俺に舌を入れてきたのだ。口内に唾液を注がれ、それが溜まり息が出来なくなる。

意識が朦朧とし始めた俺の中で相手のチンコが大きく膨れ上がるのを感じた。
.....コイツ変態だ。

強姦魔の腰の抽挿が激しくなったことから、どうやらラストスパートらしい。

あぁ、俺もイきそう。

首絞められながらも感じてる俺も変態だな....。


「っっがひゅ......」

「っ~~!」


飛び散る白濁。
中に吐き出された熱を感じる。
快感で弾けた思考は酸欠のせいもあり、そのまま俺の意識はぶちりと途切れた。









漫画ならここでヒーローが助けに来る。それで強姦魔をボコボコにして主人公を安心させるんだ。
『もう大丈夫だよ』って。


でも、


ここは現実だ。

......ヒーローは来ない。
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