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第九章 心乱れる10月
《side 鎖真那 雅臣》
しおりを挟む『シュウさん』
燈弥はそう恐怖に叫んだ。
恐怖。あの燈弥が......顔に出すほどの恐怖。
誰だ。
「なぁ、オイ。誰だシュウって」
「ひっ、ひぃっ、ごめんなさ、ごめんな――んぅ~~っ、あ''....!」
「ぅ....」
っ、こいつ!
セックスってこんな余裕なくなるもんだったか?
頭が馬鹿になりそうだ。
腰が溶けそうだ。
全てがどうでもよくなりそうだ。
聞きたいことがあるのに、問いたださなきゃいけねぇのに。食いちぎられそうな締めつけに歯を食いしばるしかない。
一旦話を....あぁ、だけど気持ちいい。腰止まんねぇ。
「1回射精すぞっ.....、っう....!」
「ぁあ''あっ.....!!んぅ、ふっ、ふっ....」
顔見てるとダメだ。抑えが効かなくなる。
でも抜くのはあれだから.....バックでいいか。
「ん、これでやっと話せるな。で?シュウって誰だよ」
「ふっ、ふーっ、ぁ....ぅうっ」
「.....そんだけイけば、だいぶ薬抜けただろ。っ、おい!締めんなっ」
肘をつき耐えるように肩を震わす燈弥。それが快楽によるものなのか恐怖によるものなのか、顔が見えないせいで判断できない。
「いやら、いやだ....!結腸はっ、シュウさ....、ゆるして、んぅ.....!」
「結腸?.......結腸抜くとどうなんだ?」
「おっ、おかしくなるから....!ごめんなさっ、ぃ.....も、もう.....────ぉぶっ!?」
腰を鷲掴み、一気に引き寄せる。『シュウ』については一旦置いておく。今は燈弥がおかしくなると言った結腸を犯したい。....馬鹿だな燈弥は。そんなこと言われたらぶち犯したくなるに決まってんだろ。おかしくなる燈弥なんざ滅多に見られねぇ。
「はっ、結腸ってどこだよ....ん、ここか?」
「あ''っ、ぃいいっ....!!ひやらっ、やぁ''.....ぉぐっ、ぉああっ」
いひひっ、獣みてぇな鳴き声。腰にくる。
シーツを握りしめ、頭を枕に擦り付け、背を弓なりに沈ませている。燈弥は逃げているつもりなんだろうが、逆にケツをオレのほうに突き出す形になっている。.....自分から繋がりを深くしてるっつう自覚はなさそうだな。
あ~かわいい。馬鹿な燈弥もいいなァ。
「っあ、吸いつきやべぇな....!!これが結腸の入口ってやつ?」
「~~~っ、ふぅっ、う''ぅ~っ」
いやいやと頭を振る燈弥。その姿に益々『シュウ』が気になった。燈弥をここまで弱らす人間。
オレは薬というファクターがあったため今の状況に持っていけた。シラフの燈弥には到底無理だ。返り討ちにされる。
『シュウ』は真正面から燈弥をねじ伏せたのか?
─────ぐぷん.....
「っは?ぁっんぐ!!?」
「――ぁ!?んああああ''ッッ!!!」
ちんこの先っぽが沈みこんだと思ったら、視界でチカチカと星が散った。波に押し流されるように思考が真っ白になり、耐える間もなく吐精していた。ガクガクと腰が震える。食いしばった口端から涎が垂れる。
ちんこっ、ちんこが食われる
ぎちぎちと搾り取るように先っぽを嬲られている
堪らず腰を引いた。
心地いい締めつけが戻てくる。
だが――
「ふっ、は....!」
「んぎっ、やらやらやっ――イぐ、イくっ、イッ、んぅうぅぅぅううっ.....!!」
「はっ、はっ――」
「っへ、まって!まっ――~~~っぁ!!!ひっ、ひっ、ひぃっ....あ''っ、んぶ」
1度味わったらもうダメだった。覆い被さるように燈弥の背中に抱きつき、腹をグッと引き寄せる。
汗ばんだ身体。隙間なくくっつけば一段と深く沈み込んだ。
「イくのとまんなっ、ぃいやだっ、い.....ッ!シュウさんシュウさん''シュウさっ――ひぃぅ''!?」
燈弥の口に指を突っ込む。
「さすがのオレでも、知らねぇ奴の名前呼ばれるのは面白くねぇ」
シュウには興味はある。だけど今燈弥の目の前にいるのは、抱いているのはオレだ。
お前が呼ぶべきはオレの名前だろう?
「.....っは、あ~クソ....締まる....!」
「イってりゅっ、いっ――んぅうううう''う''!」
ずっとイき続けているのか、中は収縮を繰り返している。オレももう、堪えられない。
唸るように歯を食いしばり、抽挿を速くする。結合部では白濁が泡立ち、ぐちゃぐちゃと実にいい音を奏でる。燈弥の狂ったような喘ぎと相まって興奮がこれ以上ないほど高まる。
思考は全て燈弥で埋め尽くされ、衝動のまま滅茶苦茶に腰を振れば、音を立て結腸の壁とキスをした。瞬間、眼裏に白だか黒だか分からない閃光が弾け視界が一瞬眩む。
「はっぐぅ、ひゃらっ.....!もぉ、んぐぐっ――!イひゅ、イぎゅっ、~~~~~ぁッ!!!!!」
「んッッッ――!!!」
気づけばオレはわけも分からず射精をしていた。
搾り取られ、快楽の奔流に堪らず燈弥をギュッと抱きしめた。そのせいでさらに亀頭が結腸のめり込む。――オレは馬鹿だった。
射精中に更なる快楽を叩きつけられ、ブレーキがぶっ壊れた。
「ぁ、はっ――はっ――とうやっ、とうやっとうやっ――」
これ以上は無理だと頭でわかっているのにやめられない。意識の無くなった燈弥に、また腰を振っている。うなじに噛み付いて、胸を弄り回し、トロトロと先走りを垂らす前を扱いて、無理やり口を塞いで舌を搦める。
意識のない燈弥はそれでも身体をピクピクと震わせ、感じ入っている。
.....可愛すぎんだろ。
「恋っつうのは厄介だな.....」
沼るだろコレ。
《side end》
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