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第九章 心乱れる10月
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貴方は友人と共に毒に犯されました。
感じるのは強烈な目眩と痛み。痛みは動けば叫びたくなる程のもの。特に友人は声すら出ないようでした。
そんな2人の前に1人の男が現れます。
「ここに解毒剤が2つある」
その手の平には小瓶が2つ転がっていました。タイミング良く解毒剤を見せられることに、普通は疑問を抱きます。しかし、貴方はそれが本物の解毒剤なのか疑う余裕すらありませんでした。
藁にもすがる思いで『ありがとう。幾らだ?』と呻きながら問います。
男は首を振りました。
「幾らも要らない」と。
そして......続けてこう言いました。
「ひとつ差し上げよう」
貴方のそばには同じように毒に苦しむ友が居ます。
『奪うか?』と考えるも、毒に犯されたこの身では男が持つ解毒剤を奪うことは到底できませんでした。
救われるのはひとりのみ。
貴方の選択は?
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