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第一章 始まり

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熱い....
苦しい....
動きづらい....


「.....?」


息苦しさに目を開けると.....昨日(?)と変わらない高級ホテルのような様相が目に入る。目が覚めたら我が家だった!みたいな目覚めを期待していたため、些か....いや、とてつもなく気分が沈む。

それにしても息苦しいな....

身動きが取れないなんて........ひぃっ!?

僕は静かに体を強ばらせた。なぜなら僕を拘束するようにシュウさんが抱きついていたからだ。
それに触れている部分に感じる生暖かい感触は互いがまだ全裸だということを示している。

(今のうちに抜け出して逃げよう....)

そう決心するとどうにかこうにかシュウさんの腕から、脚からの拘束脱却に奮闘。


「ん~.....」

「!!!!」


シュウさんは僕を抱き枕のように抱きしめ寝返りをうった。突然動くもんだからシュウさんが起きたのかと心臓が止まりそうになったが違ったようだ。ひとまず胸を撫で下ろす。

それにその寝返りのおかげで少し拘束が緩んだ。

よっこいせと仰向けになってるシュウさんの逞しい腹筋に手を添え身体を起き上がらせ...

「んぁっ....!?」

自分でも耳を疑うような甘い声に前のめりになり口を手で抑える。

(何今の!?)

混乱するも、身体はピクピクと震えている。
体重を後ろにかけたら背筋をゾクゾクと気持ちよさが駆け巡ったことに『まさか』と思いながら恐る恐るソコを見た。

(う、そでしょ!?!?)

視界に入るのは未だに僕の中に埋め込まれた性器。今までなんで気づかなかったのか不注意な自分を殴りたくなったが、そんな場合ではない。
しかもそれだけじゃなくて、よく見れば身体中に赤い鬱血痕みたいなのが散っていた。股もなんかカピカピするし......。

(ど、どどうしよう!?今のところシュウさんはまだ目覚めそうにないし、逃げるなら今しかないけど....僕がコレを抜くの?)

ゴクリと唾を飲む。
やるしかない.....。


「ふぅ....んっ、は......ぁっ......ひぃぁ、ふっ」


腹筋に手を着いて頑張って足に力を入れる。だけど足に力を入れると中もぎゅうぎゅうに締め付けてしまうことに気づき、一瞬絶望するも鋼の精神で持ち直す。
っていうか、昨日(?)の何時まで僕の身体でセックスしてたのかな?シュウさんは。もう、結合部が吸い付くように離れないんだけどっ!?

ダメだ....ヤバい....っ気持ちいい

感じたくないのに気持ちいいと脳が判断してしまう。このまま腰を落としたら凄い気持ちいいんだろうなぁ?なんてことを考えてしまう僕を誰か殺してください。

もう、ほんとに死にたくなってきた。

まだ1日ですよ?僕が初めてお尻を掘られて。
初めてにしては感じすぎじゃないかな?
.....もしかしてαのフェロモンのせいとか??

しかし脳裏には注射器がチラつく。

まぁいいや今は。もうすぐ抜けそうだし。


「も、っすぐ.....ん、ん、んっ....」


そう、ほんとにもうすぐだったんだ。シュウさんが動かなければ.....

「え?」

シュウさんの手が僕の足を掴んだんです。それはもうガッツリと。
呆気にとられた時にはもう遅くて、突然支えを失った僕はそのまま

ドチュッ....!

「げふっ~~~!?!?」

「っはぁ....!!」


背を弓なりに反らし、ピクピクと痙攣した。


「おいおいおい....もそもそ何してんのかと思えば騎乗位してくれんのかァ?寝起きからヤル気だねぇ」


こ、この人!絶対に目覚ましてたっ!!
涙で膜を張る瞳で睨みつけるように起き上がるシュウさんを見ると、ニヤニヤと意地悪く顔を歪め彼は僕を見下ろし、そして腰を掴んだ。


「んっ、これでラストな。終わったら風呂入ろうぜ」

「ひぅっ!?あっ、やめ....っ、あ''ぁぅ、んぁ''」


もう、ほんとにαは自分勝手だ....



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



ちゃぷんと波紋が広がるのをぼーっと見る。
温かいお風呂に浸かれて嬉しいんだけど、そのお風呂に入るまでの過程が地獄だったからもうヘトヘトだ。
まずベッドで騎乗位のまま揺さぶられ一回、
次にお風呂場で中に注がれた精液処理最中にシュウさんが興奮して二回、
そのせいでまた精液処理しなくちゃいけなくなって.....。
セックス回数は三回だけど、僕がイった回数は二十を超えてると思う。

それになんか途中から下半身の感覚がなくなって立てなくなったんだよね。

まぁ、そんなこんなでやっと湯船に浸かることが出来たんだ。
あ~......癒されるぅ。なんだか眠たくなってきちゃったな、さっきまで寝てたのに。
だけどそんな僕の癒しの時間を奪うのはやっぱりシュウさんで.....。



「ぴっ!?っ、どこ触ってるんですか!?!?」

「どこって....チンコ」

「な!?触らないでふぁっ!....んぅ!はっ....」

「ちっせぇチンコだなぁ....」


触らないでと言っているのに無視して触ってくるシュウさんを蹴り飛ばしたくなる。だけどやわやわと睾丸を揉んだり、掴むように指の腹で擦るように動かしてくる手の動きに僕は悶えた。


「こうすると気持ちいだろ?」

「はっぁ、っ、っ~~~~!!!」


先端を摘むよう引っ張られ僕はイった。しかしそれで終わらせてくれるシュウさんじゃない。彼は僕がイっている間もシコシコと指を動かし僕の性器を刺激し続けた。

その刺激から逃げたくて仰け反るも今の僕はシュウさんの膝の上に抱えられるように浸かっているためグリグリと頭を逞しいシュウさんの胸板に擦り付けるだけで終わる。

気持ちいい
気持ちいい
気持ちいい
もっとと腰を押し付けてしまいそうだ
もっとと口から零れ落ちてしまいそうだ
もっととシュウさんを求めてしまいそうだ


「ここシコシコされんの好きか?クハハッ、腰浮いてんぞ」

「んっ~、ふぁ、あ、あっ.....!」


熱い息が漏れる。
頭がクラクラする。
視界が歪んで見える。
ぐるぐるまわる。


結果....僕はのぼせて倒れた。



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