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第一章 始まり
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しおりを挟むシュウさんは僕を犯して監禁しとけばよかった的なことを言った後、どこからか小瓶のようなものを持ってきた。そして暴れる僕の足をグイッと押さえつけその小瓶の液を後孔に垂らし、ズプリと指を突っ込む。
当然僕は恐慌状態に陥った。
だって、男女のセックスの知識はあるが、男同士のセックスの知識など持ち合わせていなかったから。
(なんで?なんで?なんで僕は指突っ込まれてんの?)
どうしてそんなところに指を突っ込まれてるのか、どうして僕はそんな目で見られているのか、全く理解できなかった。シュウさんがやることは僕が知らないことばかり。理解を超えるものばかり。
「ぐっ、ぬ、いて!気持ち悪いっ!!やっ、め」
最初は異物感に眉を顰めるだけだった。
ぐにぐにとどこか探るような動かし方。
だけど――
「ひぃぁああ!?!?」
「ここか?っ、暴れんな」
ある一点を擦られた時に感じたクセになるような気持ち良さを感じ、僕は暴れる。まるで自分の身体が自分のものじゃないような感覚に怖気がしたのだ。しかし暴れる僕などなんのそのでシュウさんは指を動かし続けた。
ずっとそこを擦られ続けられるもんだから『気持ちいい』が連続で僕の脳を焼き切る勢いで襲ってくる。
そしてついに、
「っぁ~!?!?!?」
星が散るようにチカチカと視界は弾け、頭がふわふわと蕩ける感覚に声にもならない叫びを上げた。正直何が起こったのかわからなかった。
でも、嬉しそうにニヤニヤと笑うシュウさんが見えたから、僕にとっては嬉しくないことなんだろうと察する。
「チンコは勃ってるが精液は出てない....やっぱり精通はまだか。しっかしすげぇ締め付けだなァ。あ''~挿れてぇ。おい、イくときはイくって言えよ?そっちの方が興奮すっから。言わなきゃお仕置な」
あの感覚がイくってこと.....?
僕、女性じゃないのに、嘘でしょ?
「僕は、ぼくは....やめっ、ん''ぁ、はっぅ....ひぅん、あ、あっ、あっ、っ~~~!!!」
なにか言おうとしても指を動かされ言葉が続かず、またイった。身体がピクピクと痙攣する。
なんかさっきよりも気持ちよく感じるのは気のせいだろうか!?
(もう......もうやめてっ!!)
そう言いたくても僕の口からは荒い息しか出ない。
「馬鹿、イくときはイくって言え」
「!?まっ、まだやめ、あぁ''、んっ、ひっ...あぁ~っ、やっ、ん''っ~~!!!」
「言えっつったろ。言うまで続けんぞ」
「い''ぅがらっ!も、やめ、ん、ん''~、あぁっ、ぁん''、いぁ....ぃく、イくがら''ぁ''!イぁ!?~~っ」
「ん、偉い......あぁ~エロい。もう少し、もう少し解さねぇとな....我慢我慢、我慢だ俺」
「やだっ!?も''ぅいっだ!いっだからっ!やぁっ、んぅ、ああっ、あん、イ''ぁ~、いっちゃ....っ」
αは人の話を聞かない。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※
そういえば僕がこの部屋に拉致られてどれぐらい経ったのだろうか?目が覚めて襲われてからは1時間くらい経っているのは、傍のテーブルに置いてある時計が2:00を指していることからわかった。この部屋のカーテンは閉じられているが光が全く漏れ出てないから.....夜中の2時かな?
あぁ、眠いなぁ。お義父さんとお義母さん心配してるだろうなぁ。明日には帰れるかなぁ。
そうボヤボヤと思考していたら「おい、トぶんじゃねぇ」と低い声が落ちてきた。
(そんな事言われても僕もう、ピクリとも動けないんですよ)
ということを内心愚痴っても彼に聞こえるはずもなく、容赦なく指をグリグリと動かされた。
「うぅ、んっ!ぁイ...くっ~~!!」
「指三本じゃまだ無理だな.....よしもう挿れていいよな?うん挿れっか」
シュウさんその言葉の文おかしいです。なんにも話が繋がってません。自分で無理って言っておきながらなんでそうなるんですか....?
でもそれを指摘できるほど僕の気力はもうなくて....。
だけど、寛がれたズボンから出てきたソレが目に入り、咄嗟に逃げ出そうと暴れた。
(なにあれ!?無理っ!)
僕の今までの緩慢な動きが嘘かのように暴れ始めたことに驚いたのか、シュウさんの動きが一瞬止まる。その隙にベッドから降りようとしたが「逃げんなっ!!」という怒号と共に髪を掴まれ引っ張られる。
「痛っ、い嫌だっ!無理です!無理なんですっ!入らない入らないからっ!!」
そう叫ぶとシュウさんはそれはもう凶悪な笑みを浮かべ、僕の髪を引っ張りベッドに再び転がす。そして僕の太腿を掴みバッと開帳し、抑えた。
顔が赤くなるのがわかる。こんな屈辱的な体勢に恥ずかしさと怒りが湧き上がり、なにか反撃しようとしたら、ピタリと熱い何かが触れた。
恐る恐る視線を下げ息を飲む。
グロテスクな昂りがあてがわれていた。
「!?!?」
「挿れんぞっ.......!」
「まっ!!.....い''っ、いたい!ゃ''っめ.....い''ぃやぁあ''あ''っ....お''ぇ」
「キツ....!」
メリメリと侵入してくる異物の圧迫感に吐きそうになり嘔吐く。心臓は早鐘のように脈打ち、身体がぶわりと熱くなったような気がした。
この世界の人はこの行為が当たり前なんだと思うと自分の中の常識との差に泣きたくなった。
僕の視界には辛そうに顔を歪めるシュウさんが映る。辛いのなら抜いて欲しいと思うが、多分僕が思う辛さじゃないんだろうなぁ.....。
そう現実逃避するが、すぐに現実へ引きずり戻される。
「優しく、優しく.....っふー、動くぞ」
「!ぅお''ぁ、ん''ん~っ、ぁ.....おぇ''」
内蔵を引きずり出されるような気持ち悪さに、押し込まれる圧迫感。声を我慢しようとするが我慢しようとしても我慢できるものじゃなかった。
苦しい!!
「や、さしく.....んっ、はぁ.....優し、く......っ無理だ。無理、無理、できねぇ!悪い、最初は優しくしてやろうと思ってたんだ。思ってたんだぞ?だけど!っ~~!!わるい」
「!?」
それまでゆっくりと律動していたシュウさんが声を絞り出すようにそう言うと、僕の腰を更に力強く鷲掴み激しく腰を打ちつけ始めた。
「や''っ、ぁが....ん''ぃ、ぐるしぃ、ぐる、しっぃ....!」
「弥斗、締めすぎだっ.....クソ、はっ、はぁ」
あまりの激しい律動に苦しんでいるその時、
「んぁぁああ!?!?」
「ばっ!?ぐぅ......っ」
ある一点をゴリゴリと抉るように突かれ、痺れるような気持ち良さに目を剥いた。多分さっき指で触られていたところだ。
これはダメだ。ヤバい。怖い。こわい。
この快楽で自分がどうなるのかわからない。
「うっ.....マジかよ」
呻くような声に目を向けると何かに耐えるように顔を顰めるシュウさんと目が合う。
「くはは.....ちょっともう抑えられねぇかも。全部入ってねぇのに俺がこんなに余裕ないなんて.....」
ベッドがぎしりと軋み、僕に影がかかる。覆い被さるように近くなったシュウさんの顔が直視出来なくて、彼の首から垂れる逆さ十字架のネックレスを見つめる。
「なんて屈辱だ。αの俺が....くはははっ」
しかし顎を掴まれ無理矢理視線を合わせられた。
「なぁ弥斗。壊れてくれるなよ?」
舌なめずりしたシュウさんの姿に、
僕は死を覚悟した。
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