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第一章 始まり
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僕はパチリと目を開ける。
「あれ?」
そして視界いっぱいに広がる白い天井とオシャレな照明に首を傾げた。
確か自分は学校から帰る途中のはずで、こんな高級ホテルみたいな部屋で寝転んでるのはおかしいのでは?と。
知らない場所にいるのは落ち着かず、とにかくここを出ようと思いふかふかのベッドに手をついて起き上がる。
しかしくらりと目眩がし、ふらついた。
「ぅ、あたまがぼーっとする.....なんでだろう」
もそもそと動きながらベッド横に付いているテーブルを支えになんとか地面に降り立つことが出来た。その時、カチャリと手に何かが当たる。
僕は未だにぼーっとし重く感じる頭を動かし目を向けるとそこにはーーー
「注射器?」
そう、注射器が置いてあった。しかも使い終わった形で3本も置いてある。
嫌な予感がした。
この注射器を見ているとなんだか左腕がジンジンと痛むように感じるのだ。そして僕はフラフラと覚束無い足取りをしながらこの部屋からいち早く出ようと足を動かす。
しかし僕の手がドアの取っ手を掴んだちょうどその時、なんの力も入れていないのにドアがガチャりと引かれた。
ドアの取っ手はするりと僕の手を離れていく。
そのため行き場の無い右手は中途半端にあげられたままで棒立ちするはめに。
「目ェ覚めたか」
黒い学ランが目に入った。
低い声にそろりと視線をあげるとここ最近よく見ている顔だと気づき、後退りする。
(そうだ....僕はお好み焼き屋さんで気絶させられたんだ)
後退りした僕にシュウさんは眉間にシワを作り、乱暴に僕の腕を掴みベッドへと引きずった。
足をブレーキ代わりにするも、必死の抵抗虚しくポスンとベッドに放り投げられる。
素早く起き上がろうとしたが、自分の意思に反して身体は重く思うように動かない。
ヤバい!
「あ、あのっ」
そう声をかけてもシュウさんは特に反応せずに、僕に続いてぎしりと音を立てベッドに乗った。
「なっ、なにするんですか?なんで、こんなっ」
「おい、煽んな」
「へ?」
「そんな顔すんなよ。我慢できなくなるだろ?」
シュウさんは熱い吐息を漏らしながら学ランとその下に着ていた白いシャツを脱ぎ捨て、半裸になった。その突然の行動にぴしりと固まる。
惜しげも無く晒された鍛えられた肉体......。自分の生白く薄い身体とは比べ物にならないほどの分厚さに圧倒される。
「な、なんで脱ぐんですか?」
掠れた声が静かな部屋に響く。僕はそう聞いたが、頭の隅では悟っていた。
ベッドに転がされる自分に瞳をギラギラとさせ僕を舐める様に見る男。
この空気感はもうアレだ、セックスだ。
そう悟りはしたが、受け入れられるかと言うとそんなわけはなく。僕はシュウさんの視線に耐えきれなくなり、泣きそうになりながらも気丈に吠えた。
「っ、待ってください!僕はし、小学生なんですよ!?それにβです!!貴方のようなαには極上のΩがっ、運命のΩがいるはずです!!」
「.....あぁ、そういえばお前βだったな」
「そうですっ!βなんです。それに小学生なんです!!」
小学生という部分を強調するよう言うが、シュウさんはまるで聞こえないという態度で僕の纏う服を脱がしていく。
マジかこの人っ!?!?
焦りながらなんとか襟元を手で掴むが結局脱がされ、僕もシュウさんと同じように半裸になった。
「っ、まじだ。マジで小学生だ。なんだよコレ、俺の三分の一くらいしか厚み無くねぇ!?大丈夫かよ....挿いるか?」
ありえない。この人は僕が小学生であるのを理解していながら今からするであろう行為に疑問も躊躇もないのだ。
そう愕然としているとシュウさんの手が僕のズボンに伸ばされた。
「~っ、嫌だ!やめてください!!」
「クハハっ、おいおい随分と可愛い抵抗だな。力入ってねぇぞ」
そう言われて思い浮かぶのはテーブルに置かれた注射器とダルい自分の身体。
「.....僕に何したんですか?テーブルに置いてある注射器は!?」
脱がされかけたズボンに青ざめながら話を変えるように叫ぶ。するとシュウさんは身体を起こし、前髪を掻きあげながら注射器をちらりと見た。
「ん~........お前に打ったのは発情促進剤だ」
「!?僕はβだって言ったでしょう!!」
発情促進剤。
それはΩに発情を促す薬である。だからβである僕には効果がないのだが....
「あー.....そういえばお前βだったな(2回目)」
先程も同じ言葉を言っていたはずなのにこの短時間でもう忘れたらしい。
そして戦慄する。
(もし僕がΩだったら狂っていてもおかしくない量の薬だよね.....多分。注射器3本分って普通じゃない。でもβである僕がこんなにダルいのはなんで?)
そんな僕の考えを見透かすようにシュウさんは「つっても、見るからにダルそうってことは効果ないわけじゃねぇんだろ?」と言い、手を僕のズボンに再び伸ばす。
「やめっ」
「弥斗は精通来てんのか?」
「ま、待ってください!まずなんで僕は襲われてるんですか!?」
「.....こっちが優~しく接してやってんのにお前なんで俺を拒絶すんだよ?」
「はぃ??」
「俺が柄にもなく一段ずつステップ踏んで、恋人らしく振舞ってやってんのによォ.....関わらないでくださいはねぇだろ」
思考が止まる。
え、今この人は恋人らしくって言った?
僕らはいつ恋人になったんですか?
正気を疑う視線を向けるもシュウさんは嘆かわしそうに、
「そんなこと言われるなら最初から犯して閉じ込めときゃよかったんだ」
そうほざいた。
「あれ?」
そして視界いっぱいに広がる白い天井とオシャレな照明に首を傾げた。
確か自分は学校から帰る途中のはずで、こんな高級ホテルみたいな部屋で寝転んでるのはおかしいのでは?と。
知らない場所にいるのは落ち着かず、とにかくここを出ようと思いふかふかのベッドに手をついて起き上がる。
しかしくらりと目眩がし、ふらついた。
「ぅ、あたまがぼーっとする.....なんでだろう」
もそもそと動きながらベッド横に付いているテーブルを支えになんとか地面に降り立つことが出来た。その時、カチャリと手に何かが当たる。
僕は未だにぼーっとし重く感じる頭を動かし目を向けるとそこにはーーー
「注射器?」
そう、注射器が置いてあった。しかも使い終わった形で3本も置いてある。
嫌な予感がした。
この注射器を見ているとなんだか左腕がジンジンと痛むように感じるのだ。そして僕はフラフラと覚束無い足取りをしながらこの部屋からいち早く出ようと足を動かす。
しかし僕の手がドアの取っ手を掴んだちょうどその時、なんの力も入れていないのにドアがガチャりと引かれた。
ドアの取っ手はするりと僕の手を離れていく。
そのため行き場の無い右手は中途半端にあげられたままで棒立ちするはめに。
「目ェ覚めたか」
黒い学ランが目に入った。
低い声にそろりと視線をあげるとここ最近よく見ている顔だと気づき、後退りする。
(そうだ....僕はお好み焼き屋さんで気絶させられたんだ)
後退りした僕にシュウさんは眉間にシワを作り、乱暴に僕の腕を掴みベッドへと引きずった。
足をブレーキ代わりにするも、必死の抵抗虚しくポスンとベッドに放り投げられる。
素早く起き上がろうとしたが、自分の意思に反して身体は重く思うように動かない。
ヤバい!
「あ、あのっ」
そう声をかけてもシュウさんは特に反応せずに、僕に続いてぎしりと音を立てベッドに乗った。
「なっ、なにするんですか?なんで、こんなっ」
「おい、煽んな」
「へ?」
「そんな顔すんなよ。我慢できなくなるだろ?」
シュウさんは熱い吐息を漏らしながら学ランとその下に着ていた白いシャツを脱ぎ捨て、半裸になった。その突然の行動にぴしりと固まる。
惜しげも無く晒された鍛えられた肉体......。自分の生白く薄い身体とは比べ物にならないほどの分厚さに圧倒される。
「な、なんで脱ぐんですか?」
掠れた声が静かな部屋に響く。僕はそう聞いたが、頭の隅では悟っていた。
ベッドに転がされる自分に瞳をギラギラとさせ僕を舐める様に見る男。
この空気感はもうアレだ、セックスだ。
そう悟りはしたが、受け入れられるかと言うとそんなわけはなく。僕はシュウさんの視線に耐えきれなくなり、泣きそうになりながらも気丈に吠えた。
「っ、待ってください!僕はし、小学生なんですよ!?それにβです!!貴方のようなαには極上のΩがっ、運命のΩがいるはずです!!」
「.....あぁ、そういえばお前βだったな」
「そうですっ!βなんです。それに小学生なんです!!」
小学生という部分を強調するよう言うが、シュウさんはまるで聞こえないという態度で僕の纏う服を脱がしていく。
マジかこの人っ!?!?
焦りながらなんとか襟元を手で掴むが結局脱がされ、僕もシュウさんと同じように半裸になった。
「っ、まじだ。マジで小学生だ。なんだよコレ、俺の三分の一くらいしか厚み無くねぇ!?大丈夫かよ....挿いるか?」
ありえない。この人は僕が小学生であるのを理解していながら今からするであろう行為に疑問も躊躇もないのだ。
そう愕然としているとシュウさんの手が僕のズボンに伸ばされた。
「~っ、嫌だ!やめてください!!」
「クハハっ、おいおい随分と可愛い抵抗だな。力入ってねぇぞ」
そう言われて思い浮かぶのはテーブルに置かれた注射器とダルい自分の身体。
「.....僕に何したんですか?テーブルに置いてある注射器は!?」
脱がされかけたズボンに青ざめながら話を変えるように叫ぶ。するとシュウさんは身体を起こし、前髪を掻きあげながら注射器をちらりと見た。
「ん~........お前に打ったのは発情促進剤だ」
「!?僕はβだって言ったでしょう!!」
発情促進剤。
それはΩに発情を促す薬である。だからβである僕には効果がないのだが....
「あー.....そういえばお前βだったな(2回目)」
先程も同じ言葉を言っていたはずなのにこの短時間でもう忘れたらしい。
そして戦慄する。
(もし僕がΩだったら狂っていてもおかしくない量の薬だよね.....多分。注射器3本分って普通じゃない。でもβである僕がこんなにダルいのはなんで?)
そんな僕の考えを見透かすようにシュウさんは「つっても、見るからにダルそうってことは効果ないわけじゃねぇんだろ?」と言い、手を僕のズボンに再び伸ばす。
「やめっ」
「弥斗は精通来てんのか?」
「ま、待ってください!まずなんで僕は襲われてるんですか!?」
「.....こっちが優~しく接してやってんのにお前なんで俺を拒絶すんだよ?」
「はぃ??」
「俺が柄にもなく一段ずつステップ踏んで、恋人らしく振舞ってやってんのによォ.....関わらないでくださいはねぇだろ」
思考が止まる。
え、今この人は恋人らしくって言った?
僕らはいつ恋人になったんですか?
正気を疑う視線を向けるもシュウさんは嘆かわしそうに、
「そんなこと言われるなら最初から犯して閉じ込めときゃよかったんだ」
そうほざいた。
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