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召喚者パーティー『祭囃子』のぶらり旅
5 どうすんだ?手伝うかい?
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蓮次が馬車の外に出ると、ヨハンを含めた五人が状況の確認をしていた。
「ケルン、子供達はどこから森に入ったんだ」
「あの辺り!僕より少し年下っぽい男の子が女の子と小さい子を手助けして柵を越えてった!何度も叫んで、ルーティにもお願いして止めようとしたんだけど……」
くぅん。
ラプラドールレトリバーをふた回りほど大きくしたような大型の四つ足動物が、ケルンの傍で項垂xれる。
「お父……隊長!ケルンとルーティ悪くないよ!ルーティが駆け出して、いっぱい吠えて、ケルンが子供を止めようと一生懸命叫んでるの見てたの!」
「ああ……わかってる、よくやった」
アストがケルンとルーティの頭をゴシゴシと撫でた。
そこに、蓮次が割り込んだ。
「すまねえな。ちぃと手助けしてくれる姐さんがいてよ。ガキどもを追わせてやっちゃくんねえかい?」
「あん?そいつはありがたいが……その狐はただの動物か?それとも魔獣か?」
「ま、俺らんとこでは化身様、だな。なあ、おめさん」
くぉん。
蓮次に返事をするように鳴く子狐。
アストがチラリとケルンを見やった。
「ケルン、お前のテイマーとしての見立てを聞こう。この子狐が森に入って、無事でいられると思うか?」
見習いとはいえ、テイマーとして育ちつつあるケルンの意見を求めたのである。
一人のテイマーとして頼られている状況に、ケルンは顔を紅潮させた。
ケルンは子狐をじいっと覗き込んだ。
子狐は首を傾げてケルンを見つめている。
「はい、隊長!……この子、すごく力があると思われます!能力やステータスは見えませんが、その現象はこの森の強い獣たちと一緒です!」
その言葉にアストは頷き、次いで蓮次を見やった。
「ケルン、てえしたもんだな。じゃ、おめさん頼んだぜ?立派にお勤めしたらよ、うめえもんたんまりと食わせてやっからよ」
く、おおおん!
蓮次の言葉に飛び跳ね、宙でくるりと回転した子狐は着地と同時に駆け出した。
そして瞬く間に柵の上部を足場にして、森の中へと消えていく。
その背を見ていた蓮次が、アストに言った。
「んで、どうすんだ?手伝うかい?」
蓮次のその言葉に、アストが頷いた。
「お前たちも手伝ってくれるのか?ありがたい。それなら……まず子供達を確保したい。人数は三人らしい。が……こちらにはヨハンと馬車という護衛対象がある」
「ん?俺も行くぞ?」
「ヨハン、無茶言うな!死にたいのか?!」
「お前は俺が荷物と子供の命を天秤にかけると思うのか?子供を連れて逃げるなら、戦力以外にも人手があった方がいいだろう。何なら、客人のパーティーに護衛を頼めばいい。が、盗賊が来たら逃げてくれても構わんよ」
ガハハハ!と高笑いするヨハン。
「俺らは誰が残っても、森に入ってもいいぜ?」
二人の言葉に、アストが考え込む。
そして。
「……わかった。じゃあ、森には俺とヨハン、ケルンと蓮次で行く。あとは馬車の護衛と……もし俺らが一日経っても戻らなかったら、騎士団、警備隊、ギルドに報告を入れてくれ。森から幻獣が出てこないという保証はないからな」
「ケルン、子供達はどこから森に入ったんだ」
「あの辺り!僕より少し年下っぽい男の子が女の子と小さい子を手助けして柵を越えてった!何度も叫んで、ルーティにもお願いして止めようとしたんだけど……」
くぅん。
ラプラドールレトリバーをふた回りほど大きくしたような大型の四つ足動物が、ケルンの傍で項垂xれる。
「お父……隊長!ケルンとルーティ悪くないよ!ルーティが駆け出して、いっぱい吠えて、ケルンが子供を止めようと一生懸命叫んでるの見てたの!」
「ああ……わかってる、よくやった」
アストがケルンとルーティの頭をゴシゴシと撫でた。
そこに、蓮次が割り込んだ。
「すまねえな。ちぃと手助けしてくれる姐さんがいてよ。ガキどもを追わせてやっちゃくんねえかい?」
「あん?そいつはありがたいが……その狐はただの動物か?それとも魔獣か?」
「ま、俺らんとこでは化身様、だな。なあ、おめさん」
くぉん。
蓮次に返事をするように鳴く子狐。
アストがチラリとケルンを見やった。
「ケルン、お前のテイマーとしての見立てを聞こう。この子狐が森に入って、無事でいられると思うか?」
見習いとはいえ、テイマーとして育ちつつあるケルンの意見を求めたのである。
一人のテイマーとして頼られている状況に、ケルンは顔を紅潮させた。
ケルンは子狐をじいっと覗き込んだ。
子狐は首を傾げてケルンを見つめている。
「はい、隊長!……この子、すごく力があると思われます!能力やステータスは見えませんが、その現象はこの森の強い獣たちと一緒です!」
その言葉にアストは頷き、次いで蓮次を見やった。
「ケルン、てえしたもんだな。じゃ、おめさん頼んだぜ?立派にお勤めしたらよ、うめえもんたんまりと食わせてやっからよ」
く、おおおん!
蓮次の言葉に飛び跳ね、宙でくるりと回転した子狐は着地と同時に駆け出した。
そして瞬く間に柵の上部を足場にして、森の中へと消えていく。
その背を見ていた蓮次が、アストに言った。
「んで、どうすんだ?手伝うかい?」
蓮次のその言葉に、アストが頷いた。
「お前たちも手伝ってくれるのか?ありがたい。それなら……まず子供達を確保したい。人数は三人らしい。が……こちらにはヨハンと馬車という護衛対象がある」
「ん?俺も行くぞ?」
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「お前は俺が荷物と子供の命を天秤にかけると思うのか?子供を連れて逃げるなら、戦力以外にも人手があった方がいいだろう。何なら、客人のパーティーに護衛を頼めばいい。が、盗賊が来たら逃げてくれても構わんよ」
ガハハハ!と高笑いするヨハン。
「俺らは誰が残っても、森に入ってもいいぜ?」
二人の言葉に、アストが考え込む。
そして。
「……わかった。じゃあ、森には俺とヨハン、ケルンと蓮次で行く。あとは馬車の護衛と……もし俺らが一日経っても戻らなかったら、騎士団、警備隊、ギルドに報告を入れてくれ。森から幻獣が出てこないという保証はないからな」
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